2023年2月にペライチの執行役員 VPoT(Vice President of Technology)に就任した佐藤 貴紀(さとう・たかき)さん。現在、佐藤さんはペライチの技術的な負債を解消する「モダナイゼーション」のプロジェクトを主導しています。ベトナムにある開発拠点のメンバーをマネジメントしながら、ペライチの刷新を進めている最中の佐藤さんに、今のペライチならではのチャレンジングな環境について聞きました。
-VPoTになられて2023年8月で半年ですね。
2020年10月に開発部長に就任して以後、開発組織全体のマネジメントやメンバー目標設定や達成に向けたサポート、評価、採用を主に担ってきました。一方で、引き続き一部機能の開発案件にも直接携わっていたので、開発業務の推進も担当していたのが開発部長時代です。
本来ならばグローバル化に向けた設計の検討やペライチの技術基盤の刷新にも着手したかったのですが、当時はそこまで手が回らなかったのが実情です。
しかし、グローバル化を含め、今後のペライチの更なる発展に向けては、技術基盤の刷新は欠かせません。そこで開発体制を抜本的に見直して、これまで私が担っていた開発業務のマネジメントは新たにVPoE(Vice President of Engineering)に就任した三井さんにお任せすることにしました。
開発部は現在、国内が20名強、ベトナムも20人程度です。今はCTO、VPoE、VPoTの3名体制で開発組織全体をマネジメントしています。
-VPoTとして携わられている仕事はペライチのグローバル化に関する部分ですか。
ペライチをグローバル展開するためには、まずはペライチが抱えている技術的な負債を解消しなければなりません。近い未来のグローバル展開を見据えて、ベトナムにある開発拠点のメンバーと一緒に、負債解消に向けた色々なプロジェクトを立ち上げています。
-ベトナムのメンバーと同じ目標を目指して一緒に仕事をしていくことは大変ではありませんか。
例えば言葉の壁や進め方の違いなど、一定の難しさはあります。ですが、プロジェクトを始める際にしっかりと認識をすり合わせたうえで、要所要所で国内側のメンバーの力も借りながら、国内外問わず全員が同じ方向をむけるように働きかけています。
国内メンバーもそれぞれ本業の開発案件を任されている状況にも関わらず、モダナイゼーションに関する相談に対してもいつも協力的です。ありがたいと感じるとともに、ペライチのチームワークの高さを改めて実感します。
組織全体をマネジメントする立場として、国内外を問わず、開発メンバーとは密でスピード感のあるコミュニケーションを意識しています。ペライチはリモートワークがメインなので、ベトナムメンバーのみならず、国内メンバーとも基本的にはオンラインのコミュニケーションが主体です。ただ、ペライチをもっと良いサービスにするために国内外一丸となって、相談しあいながら業務を進められています。一人ひとりのコミットメントの高さと互いを尊重し合うスタンスによって、言葉や国籍、距離の壁を乗り越えられています。
また、ベトナムのメンバーも非常に積極的で、さまざまな改善案を出してくれます。ペライチの技術基盤を刷新するプロジェクトに対しても非常に意欲的に取り組んでくれているのでうれしく思いますし、国内メンバーにとっても良い刺激になっています。
ベトナムのメンバーとは英語によるコミュニケーションなので言葉の壁を感じることはありますが、文化的なギャップや考え方の違いを感じることは少ないです。時差も2時間程度で、国内メンバーもリモートワークに慣れているので、とてもスムーズに連携できています。
-英語、できないとダメでしょうか(泣)。
そんなことはないですよ(笑)。でも英語が必要になるシーンは確実に増えています。
会社でもその点をサポートしていくために、2023年5月から社員向けの英会話レッスンを開講しました。週2回、1グループ6人のグループレッスンなのですが、8月時点で受講生はすでに社員の半数を超えています。英語学習に対する、全社的な意欲の高まりを感じますね。
-ところで、VPoTとはどのような仕事でしょうか。
まだまだVPoTという役職はメジャーではないですし各社役割が違うと思いますので、ペライチでの役割を…。
CTOの瀬川さんが技術的な方針を決め、VPoEの三井さんが組織的な戦略を決めます。VPoTはその二人の決定を受けて、戦略を実現するための戦術の立案と実行に責任を持ちます。戦略として描かれた青写真を実現するためにあれこれ動く役割だと考えていただければイメージしやすいかと思います。
VPoEの三井さんが各開発チームの人的なマネジメントや目標管理を行っているのに対して、私は技術的なアプローチの選定やプロジェクトの進行を管理しています。
検討にあたっての技術的な相談はCTOの瀬川さんと連携しています。それぞれ責務は異なりますが、マネジメント間でも密にコミュニケーションをとりながら、より良い開発環境の実現に向けて一枚岩となって進めています。
▲左からCTO瀬川さん、VPoE三井さん、VPoT佐藤さん
-その中で、技術基盤の刷新が重要なプロジェクトになっているのですね。
ペライチはランディングページ(以下、LP)を作る単機能のサービスから始まりました。その単機能のデータベースの中に、決済機能やドメイン機能などさまざまな要素が追加されてきています。さらに単一のページだけでなく、複数階層のページを持つ本格的なホームページを作れる機能も実装しました。
このような追加改修を重ねていった結果、ペライチというプロダクトが大きく育ち過ぎてしまいました。結果として色々な機能が複雑に絡み合って、ある箇所に加えた修正が予期しない別の箇所のバグを誘発するかもしれない…という状態になっています。サービスリリースから9年を過ぎ、人の入れ替わりもあったため、社内でも「誰がこの部分についてよく知っているんだっけ?」という状態を招いていました。
この問題を解決するために、ペライチではモダナイゼーション(≒最適化、刷新)を行うこととしました。今まで一つの袋の中にすべて入れていたものを、機能ごとに別の袋に分けていくイメージです。
モダナイゼーションによって各機能が独立されると、機能ごとに専門家のチームが出来上がります。各開発チームが分かれていくことにより、一人ひとりが関わる開発の範囲をシンプルにしていくイメージですね。関わる開発案件の見通しが良くなる分、担当領域に集中して開発を行うことができます。チームやサービスの範囲は拡大しつつも、スピード感を落とさず高速で開発できるようになります。
-モダナイゼーションが実現したあとはいかがですか。
モダナイゼーションが完了したら、ベトナムのメンバーにも新機能の開発に携わってもらうことで、新機能のリリースを高速化していきます。ペライチはまだまだやりたいことがたくさんあるので、雨後のタケノコみたいな勢いでリリースしていきたいですね。(笑)
-佐藤さんには開発部長時代にもインタビューを受けていただいております(こちら)。今改めて、ペライチにジョインしてもらいたい人に教えてください。
どんな技術スキルを持っているかよりも、ペライチの考え方に共感できるかが大事だと思っています。ざっくばらんに言えば、能力や資質よりも「気が合う人か」みたいなところがありますね。以前のインタビューで次の志向性を持つ方と一緒に働きたいと答えましたが、それは今も変わりません。
- チャレンジングな計画をたてて、自ら実行していきたい
- スタートアップで裁量持って働く中で、技術力をアップしたい
- ユーザーさんの反応が見えるプロダクト開発に携わりたい
- チームワークを発揮しながら、いいものを作りたい
まだまだ改善できる点はあるものの、入社した方が安心してチャレンジできる環境は整っています。チャレンジしたいことはどんどん相談してほしいですし、自分がやりたいことのためにペライチを利用してやる!くらいの意気込みを歓迎しますね。
私だけじゃなく会社全体としても、アサインメントはできるだけ本人がやりたいことを重視して考えています。アサイン後のサポート体制もしっかりしていますし、もし失敗しても振り返って次に活かしてもらえれば問題ないので、失敗を恐れずどんどんチャレンジしてほしいです。
-今後ジョインする方と佐藤さんはどんな風に関わっていきますか。
国内ではテックリードの採用を進めているため、入社後はペライチのプロダクト開発にアサインされるケースが多くなります。当然ながらモダナイゼーションを進める中で協働するケースも想定されるので、技術的に困難な課題を解決するために、一緒に設計段階から知恵を絞り、力を合わせて進めていくような関わり方になりますね。
-佐藤さんがペライチで叶えたい野望はありますか。
...野望(笑)。そうですね、そもそもこれまで野望を持って進むというよりは、目の前の課題に対して挑戦していくキャリアを歩んできました。「自分のすることはこれだ」と限定せずに、常に「求められていること」に先回りしてその時々の課題解決を積み重ねてきたことが、今の立場に繋がっています。もちろん今後も、技術的な領域に軸足を置き続けることは大前提として、視野を狭めずに、その時々の最適解を追求して前進を続けることで成長していきたいと考えています。
だから野望というか…どこか一つのところで満足する、ということは今後もないかもなと感じています。ペライチは常にチャレンジングな、変わり続ける会社です。その会社のスタンスどおりに、自分自身も色々な経験を積んで進歩していけたらより充実していくだろうなと期待しています。
ペライチは物凄いことをしでかす会社です(笑)。もはや、私一人の想像の範囲を超えた先に、ペライチの未来が描かれています。これからも「とんでもない会社」でありつづけられるよう、マネジメントとして社員にとってよりよい組織、よりよい会社にしていきますし、この「とんでもない会社」がさらに成長していく過程を社員と共に楽しんでいきたいですね。
-ペライチに興味を持ってくださっている方へメッセージをお願いします。
ペライチは個人事業主やスモールビジネスの方を主なターゲットとしてサービスを展開している会社です。ユーザーのビジネス成長に貢献できる、社会的意義の高いプロダクトを扱っていると自負しています。
我々のビジョン、ミッションに共感でき、社会的意義がある自社プロダクトの開発をやりたいという方にとっては、やりたいことを実現できるフィールドがあります。既存のプロダクトだけでなく、新規機能の開発や新たな事業も予定しているため、色々な開発経験を積める環境です。エンジニアとしてより一層の成長ステージをご用意できることは間違いありません。自発的に考え、チームワークを発揮して大きな成果を挙げていくというペライチの開発スタイルに共感できる方と、ぜひ一度カジュアルにお話ししたいですね。お待ちしています!
-佐藤さん、ありがとうございました!
ペライチでは「すべての人がテクノロジーを使える世界」の実現に向けて共に切磋琢磨できる仲間を募集中です。興味を持った方はぜひ一度、カジュアルにお話してみませんか?