1
/
5

音の森のアプリをイノベーションする。Unityエンジニアの松村さんに聞いてみた。

シリーズ第1回目の今回は、音の森ICT課(アプリ開発チーム)が作成しているアプリ「fanfare(ファンファーレ)」を開発する松村さんに、Unityとの馴れ初めからエンジニアとしてどのように生きてきたのか、そして開発者として感じる音の森のアプリの魅力に至るまで、話を聞いてみました!

音の森に関わる前から、一貫してUnityエンジニアとしてのキャリアを築き上げてきた松村さん。

音の森でもアプリ開発・修正のほぼ全てを担い、リードエンジニアとして活躍しています。

大学時代の授業をきっかけにコンピューターサイエンスの世界へ

子どもの頃から理数系が得意だった松村さん。高校では物理好きが高じてそのまま電子工学の道に進みました。

大学時代には雀荘のアルバイトや、塾の物理の教材作成のアルバイトなど、教育の世界にも少し携わりながら、当時は平穏無事な大学生活を送っていたそうです。

ところが、大学3年生の時に受けた計算機に関する授業をきっかけに、コンピューターサイエンスの世界へのめり込んでいくことに。

そして、大学院では専攻を変えコンピューターサイエンスの世界へ。研究のためにプログラミングを身につけ、その後アルバイトで入ったあるゲーム会社でUnityと出会います。

(町田)最初はどんなアプリを作ったんですか?

(松村)野球のバッティングアプリですね。来たボールをひたすら打ち返す。2〜3人の小さなプロジェクトでした。

(町田)そこからどうやって開発する力が身についたんですか?

(松村)Unityに関しては基本的には誰かから何かを教わったということではないですね。

(町田)独学ですか!それでも普通に開発ができたんですか?

(松村)1ヶ月ほど時間をかけて、本を読みながら簡単なゲームを作りながら学びました。それ以降は普通に開発していました。

(町田)理数系が得意で、ほぼ一貫してその道を生きてきた松村さんの人生の集積が、アプリ開発にどんどん活かされていったんですね。

波乱万丈の開発記、そして音の森アプリの開発へ


そこから計7社のプロジェクトに関わっていった松村さん。

サッカー、まちづくり、通信対戦、アイドル育成、RPGなどいろいろなジャンルのゲーム作成に関わることに。

しかし、実際にリリースする前に開発中止となってしまったものもあるそうです。

(松村)自分では面白いと思っていたけれど中止になってしまったもの、仕様が二転三転してなかなかゴールが見えないプロジェクトなどは辛かったです。「面白いもの」という抽象的で難しいものを作るためには仕方ないのかもしれませんが...。

(松村)Unityエンジニアの求人をWantedlyで調べていたところ、音の森のエンジニア募集記事を見つけました。昔ピアノを習っていたのと、「Unityで音楽教材を作る」という今までにはなかった分野だったため興味があり、応募しました。

(町田)そして、音の森にジョインするということになったんですね。音の森の最初の印象はどうでしたか?

(松村)先生がたくさんいらっしゃるということもあり、スタッフ同士のあいさつや言葉かけなど、とても丁寧でしっかりしていると感じました。 

そして実際にアプリの中身を見てまず思ったのは、

「このアプリを作るのに、一体どれだけの労力がかかったのだろうか」

ということです。

(松村)今は1つの雛形を作って、そこに出題される問題のパターンを追加するだけで問題が増やせるように作っています。しかし当時は1つ1つの音符の位置がそれぞれコード内に埋め込まれていたり、コピー&ペーストしたコードで数行だけ編集してある、などとてつもない労力と時間を費やしてきたことが想像できました。

そこからは、ひたすらリファクタリング。リファクタリングも厳しい状態のアプリは作成し直しました。

音楽におけるルールをプログラムに活かすために、楽典について学びました。また、どうすれば開発が効率よく進むのかを皆さんにお伝えして、それに合わせて仕様を決めるスケジュールを考えていただけるようにしました。

(町田)松村さんの加入により、音の森のアプリはここから大きく進化していきましたね。

音の森のアプリで音楽を楽しく学べる理由とは


(町田)開発者視点で、松村さんが音の森のアプリに感じる魅力はどこにありますか?

(松村)学ぶことを子どもたちが楽しめるところだと思います。

(町田)というと?

(松村)楽しいということに価値がある「ゲーム」と、そこに子どもにとってあまり楽しくはない「勉強」、そして「音楽」を組み合わせているので、今までに無いものを作っていて面白いと思っています。

(町田)ありがとうございます。そこは音の森の母体となっている「花まる学習会」の特徴的な教育メソッドが一つのポイントになっています。

花まる学習会では子どもの特性を活かして、テキストを大きな声で読んで発散し、国語や算数もタイムを競って解いたり、リズム良く正確に書けた子を表彰するなどしています。

(町田)音の森の授業でも、ピアノやフォルテなど音楽で使う言葉を大きな声で読み、音符を時間内にいくつ正確に読めるか競ったり、花まるメソッドを使って音楽を楽しみながら学ぶ仕組みを作っています。

音の森のアプリも根本的には一緒で、やはり「楽しい!」「好き!」というところからスタートして、誰でもあっという間に音楽の基礎が身についている、という今までになかったものを作ろうとしている感覚は確かにありますね。

(町田)さっきも生徒の一人がアプリで問題を解いて大喜びしていましたね。

(松村)あのような様子が見られると嬉しいですね。使ってくれている子どもの反応がすぐに見られる環境であることもここは大きな強みだと思います。

(町田)現場第一でやってきている集団だからこそ、子どもたちに響くものが作れているのだと思います。

「一生やっていきたい」ポーカーとプログラミングの意外な共通点

(町田)松村さんって「夢」みたいなものはあるんですか?

(松村)夢ですか!そうですねえ...。

ポーカーとプログラミングをずっとやっていきたいです。

(町田)ポーカーですか!ちょっと意外です!

(松村)ポーカーは全日本選手権や韓国での大会に出場しています。いつかは世界大会に参加したいと思っています。

(町田)ちなみに、ポーカーにどういった魅力があるんですか?

(松村さん)ポーカーもプログラミングも「論理的思考力」が必要であるという共通点があります。

日本人で初めて世界タイトルを取った木原さんもテレビ番組でそう答えていました。

※参考「木原直哉、ポーカーを語る」

ポーカーを始めとする「人と一緒に楽しめるゲーム」をするのが好きですね。

(町田)ポーカーにこういった深い面白さがあるということに驚きました。

また、ただ楽しいだけではなくて「人と一緒に楽しめること」を大事にされているところに、松村さんがアプリ開発をする上で大切にしている価値観、哲学も見えますね。

プログラミングもずっとやっていたいと思えるもので、それを実際に仕事にできているということは、本当に天職なんですね。

(松村)仕事としては、プログラミングから離れたくないですね。「厳密さが求められる」「自分がやったことがそのまま反映される」というところが自分に合っています。

多分、一生やってると思います。笑

(町田)「一生やっていきたい」と宣言できるものがあること。

ここが松村さんの強さであり、ブレない軸にもなっているのだと感じます。

松村さんの存在に音の森のメンバーも日々大きな刺激を受けています。

こういうエンジニアと働きたい

(松村)エンジニアとしては「空気を読まない人」がいいですね。

(町田)空気を読まない人!どういうことですか?

(松村)「空気を読む」というのは言い換えれば「人からどう思われるか」ということを第一に考えることだと思います。もちろん人の感情を考慮することが重要な職業もありますが、エンジニアとしてプログラムを作るという目的を達成するためには「正しいことは正しい、正しくないことは正しくないと認めること」が極めて重要です。

空気を読むことによって「正しくないことを正しくないと言わない」「真実とは異なることを言う」ということなどがあると、ソフトウェア開発がうまくいかなくなると思っています。

論理的に正しいこと・正しくないことを判断し、主張しようと努力をし続ける人、真実を追い求める人と働きたいと思っています。

(町田)エンジニアとして持つべき心構えや基準は、その人が生み出す開発物にも現れるのでしょうね。

松村さんが求めるエンジニアとしての心構えに、松村さんの美学や生き様そのものが垣間見えた気がします。

松村さん、本日はありがとうございました。

(松村)ありがとうございました。


最後に、ピアノを嗜む松村さん

<音の森からのお知らせ>

音の森では、こんな松村を始めとするICT課(アプリ開発チーム)と共に、音の森のアプリ「fanfare(ファンファーレ)」を創り上げていくメンバーを募集しています。

まずは一度話してみたいという方も大歓迎です。

ご興味ある方、ご応募お待ちしてます!


Unityエンジニア
音楽教育の未来を変える!UnityエンジニアWanted!
◎世界に届ける音楽教育アプリを作っています          音楽を自由自在に扱う為に必要な力を身に付けるアプリを開発しています! 一部の裕福層しか受けられなかった音楽教育(ソルフェージュや音楽理論)を、 従来の100分の1の価格で世界に発信していきます! 私たちの音楽アプリによって世界の文化レベルを上げていきます。 ■花まるメソッド音の森の実績■ 2015年:音楽教室開校。生徒数35名からスタート。 2016年:生徒数150名。音の森のアプリ開発スタート。 2017年:生徒数276名。一部教室で音の森アプリのトライアル実施を開始。 2018年:生徒数400名突破。 現在、御茶ノ水・巣鴨・池袋・二子玉川・北浦和・池尻大橋・たまプラーザ、などなど首都圏中心に教室を拡大中。 全教室で音の森アプリを実施。一般ユーザー向けのリリース、英語・中国語対応など拡大に向けて一挙に動き出しています。
花まるメソッド音の森
37 Likes
37 Likes

Weekly ranking

Show other rankings