こんにちは。
Orange Moon株式会社 代表の増山です。
私たちは、AIを活用したマニュアル自動作成・共有サービス「ManualForce」を開発・提供しています。
今のOrange Moonは、営業と開発を合わせて約10人のチームです。
スタートアップの中でも、まだまだ小さな組織だと思います。
一方で、私たちが日々向き合っているお客様の中には、何千人、何万人もの従業員が働く大企業もあります。
大規模なシステムを運用している企業。
全国に拠点を持つ企業。
複数の部署にまたがって、さまざまな業務を行っている企業。
そんな会社の仕事の進め方を、私たちが開発しているManualForceで変えられないか。
日々、そんなことに挑戦しています。
会社はまだ小さい。でも、挑戦していることまで小さくするつもりはありません。
今回は、Orange Moonがどんな仕事に取り組んでいて、その何が面白いのかについて書いてみたいと思います。
大企業の仕事は、想像以上に複雑だと思う
大企業と聞くと、仕事の仕組みがしっかり整っていて、業務も効率化されているイメージがあるかもしれません。
もちろん、さまざまなシステムが導入され、業務改善に取り組まれている企業はたくさんあります。
ただ、その一方で、規模が大きいからこそ難しくなることもあります。
例えば、あるシステムの操作方法を、一部の担当者しか知らない。
部署ごとに仕事の進め方が違う。
新人が入るたびに、ベテラン社員が同じことを教えている。
システムを入れ替えるたびに、大量のマニュアルを作り直さなければならない。
担当者が異動すると、これまでの仕事の進め方が分からなくなる。
一つひとつは、よくある話かもしれません。
でも、それが何十部署、何百人、何千人という規模で起きていたらどうでしょうか。
「誰かに聞かないと分からない」
「前任者しか知らない」
「マニュアルはあるけれど、古くて使えない」
こうした小さな問題が積み重なることで、企業全体では大きな負担になっている可能性があります。
私は、こうした課題にこそ、テクノロジーが役に立てる余地があると思っています。
マニュアルを作ることは、実はかなり面倒くさい
ManualForceは、PC上の操作を記録することで、画面のスクリーンショットや操作手順を自動で取得し、マニュアルを作成できるサービスです。
言葉で説明すると、かなりシンプルです。
ただ、この仕組みが役に立つ理由は、実際のマニュアル作成が想像以上に大変だからです。
例えば、システムの操作マニュアルを作る場合。
画面を開く。
スクリーンショットを撮る。
画像を加工する。
説明文を書く。
次の画面に進む。
またスクリーンショットを撮る。
これを何十回、何百回と繰り返す。
しかも、システムが更新されれば、マニュアルも修正しなければなりません。
本来であれば、システムを開発したり、業務を改善したり、お客様を支援したりするために使いたい時間が、マニュアルの作成・更新に使われている。
だったら、その負担をもっと減らせないか。
それがManualForceの基本的な考え方です。
実際に、お客様の現場で変化が生まれている
例えば、トランスコスモス株式会社様の事例です。
同社では、サービス開発に関わるシステム設定や社内処理の手順について、文書化や引き継ぎの負担が課題になっていました。
ManualForceを活用したPoCでは、10種類の手順作成を対象に、従来の方法で690分かかると見込まれていた作業が110分となり、84.1%の工数削減効果が確認されました。
また、日本ソフト開発株式会社様では、自社サービスの操作マニュアルの刷新にManualForceをご活用いただいています。
約300画面に及ぶマニュアルの更新について、従来の方法では1年以上かかると試算されていた作業を、約3分の1の工数に削減できたという事例です。
私は、こうした話をとても嬉しく思っています。
もちろん、数値として大きな成果が出ることも嬉しいです。
でも、それだけではありません。
マニュアル作成に使っていた時間を、本来やりたかった仕事に使えるようになる。
業務を知っている人だけに、負担が集中しなくなる。
新しく仕事を担当する人が、手順を確認しやすくなる。
私たちが減らしたいのは、単にマニュアル作成の時間だけではありません。その周りにある、仕事の進めにくさそのものです。
ManualForceを通じて、そうした変化を少しずつ生み出せていることに、この事業の面白さを感じています。
でも、大企業にサービスを届けるのは簡単ではない
ここまで読むと、便利なサービスを作って、大企業に紹介すれば導入してもらえるように思えるかもしれません。
もちろん、そんなに簡単な話ではありません。
大企業のお客様にサービスをご利用いただくには、解決できる課題があるだけでは不十分です。
情報セキュリティは大丈夫なのか。
社内のシステム環境で使えるのか。
運用ルールに合っているのか。
実際の担当者が使いこなせるのか。
導入後、継続して活用できるのか。
さまざまなことを確認していただく必要があります。
そして、お客様によって業務も組織も違います。
同じManualForceをご提案していても、あるお客様にとって重要なことが、別のお客様でも重要とは限りません。
だからこそ、私たちはお客様の業務を理解することを大切にしています。
営業が課題を聞く。
実際にトライアルを進める。
使ってみた結果を振り返る。
必要に応じて、開発チームとも相談する。
そうした積み重ねによって、少しずつお客様にとって使いやすいサービスにしていく。
小さな会社だから、大企業の要求にも簡単に応えられるわけではありません。
むしろ、限られた人数の中で、どこまで品質や信頼性を高められるかが問われます。
ここは、決して楽な部分ではないと思っています。
一人の営業がつくった商談が、大企業の仕事を変えるきっかけになる
私は、Orange Moonの営業という仕事にも、かなり面白さがあると思っています。
以前の記事でも書きましたが、私たちのインサイドセールス(IS)は、お客様への架電を中心に活動しています。
当然、最初からManualForceに興味を持っていただけるとは限りません。
「今は必要ありません」
「特に困っていません」
と言われることもあります。
でも、少しお話を伺ってみると、実は業務の引き継ぎに困っていたり、マニュアルの更新が追いついていなかったりすることがあります。
そこで初めて、
「そういう方法があるなら、一度詳しく聞いてみたい」
と思っていただけることがあります。
そこから、フィールドセールス(FS)との商談が生まれます。
FSは、お客様の課題を詳しく伺い、トライアル説明会、トライアル、振り返りを通じて、実際の導入検討を進めていきます。
そして、受注に至れば、ManualForceがお客様の業務の中で使われ始めます。
ここで少し想像してみてほしいんです。
最初は、営業メンバーの一本の電話だったかもしれません。
でも、その電話をきっかけに商談が生まれ、サービスを試していただき、導入が決まる。
そして、企業の現場で行われていた仕事の進め方が変わっていく。
一人の営業の仕事が、その先にいる何十人、何百人もの業務改善につながる可能性がある。
私は、これがBtoB SaaSの営業の面白さの一つだと思っています。
目の前の数字を追うことはもちろん大切です。
ただ、その先で何が起きているのかまで見られるようになると、営業の仕事への向き合い方も変わってくると思います。
開発しているのも、すぐ隣にいる仲間たち
もう一つ、Orange Moonの面白いところがあります。
それは、営業と開発の距離が近いことです。
営業メンバーがお客様から聞いてきた課題。
トライアルで見えてきた使いにくさ。
導入企業からいただいた要望。
そうした情報が、比較的近い距離にいる開発チームにも共有されます。
もちろん、要望された機能を何でもすぐに作れるわけではありません。
他のお客様にも必要なものなのか。
プロダクトとしてどうあるべきなのか。
開発の優先順位をどうするのか。
考えることはたくさんあります。
でも、お客様の課題とプロダクトの改善が近いところにある。
私は、ここが小さなプロダクト企業の強みだと思っています。
営業は、お客様が何に困っているのかを知る。
開発は、それをどういう仕組みで解決できるのかを考える。
そして、またお客様に使っていただく。
この繰り返しでプロダクトが少しずつ良くなっていく。
自分たちが作っているものが、実際に誰のどんな仕事を変えているのか。
それを感じながら働けることは、かなり大きなやりがいになると思っています。
私たちは、マニュアルを作って終わりにしたくない
現在、ManualForceは3,500チームを超える皆様にご利用いただいています。
ただ、私はまだまだやれることがあると思っています。
これまでは、マニュアルを簡単に作ることに大きな価値がありました。
でも、マニュアルは作ったら終わりではありません。
作ったマニュアルを更新する。
必要な人に共有する。
分からないことがあったときに、すぐ見つけられるようにする。
さらには、AIに質問して必要な情報を得られるようにする。
ManualForceも、そうした方向へと機能を広げています。
私が目指しているのは、マニュアルの数を増やすことそのものではありません。
誰か一人しか知らない仕事を減らし、必要な人が必要なときに、迷わず業務を進められる状態を作ること。
それが実現できれば、新しい仕事を覚える人も、誰かに仕事を教える人も、少し楽になるはずです。
企業の規模が大きくなればなるほど、こうした変化には大きな意味があると思っています。
まだ、私たち自身が目指しているところまで到達できているわけではありません。
だからこそ、やるべきことがたくさんあります。
約10人の会社で、この挑戦に関わるということ
ここまで事業の話をしてきましたが、最後に少し採用の話をさせてください。
Orange Moonは、まだ10人前後のチームです。
会社として整っていないこともあります。
大企業のように、すべての役割や仕事の進め方が決まっているわけでもありません。
一人ひとりが向き合わなければならない課題も多いです。
正直、完成された環境で、決められた仕事を進めたい方には、合わない部分もあるかもしれません。
一方で、自分の仕事が事業にどうつながっているのかは、かなり見えやすい環境だと思っています。
自分がつくった商談から、大企業との取引が始まるかもしれない。
自分がお客様から聞いた課題が、新しい機能を考えるきっかけになるかもしれない。
自分が考えた営業施策が、これまで接点のなかった企業との出会いにつながるかもしれない。
そして、自分たちが開発・提供しているサービスが、実際に大企業の現場で使われている。
これは、今のOrange Moonだからこそ感じられる面白さだと思っています。
もちろん、最初から大きな仕事を一人で任せるわけではありません。
まずは目の前の仕事を覚える。
お客様と向き合う。
成果を出せるようになる。
そして、少しずつできることを増やしていく。
その先に、会社の事業そのものを動かしていく経験があると思っています。
最後に
約10人のOrange Moonが、大企業の仕事を変えようとしている。
こう書くと、少し大げさに聞こえるかもしれません。
でも、私たちは本気でそう考えています。
大企業の中には、まだまだ改善できる業務がある。
長年続いてきた仕事の進め方も、テクノロジーによって変えられるかもしれない。
そして、その変化を生み出すのに、必ずしも大きな会社である必要はないと思っています。
大切なのは、お客様の課題を理解し、それを解決できるプロダクトを作り、実際の現場に届けていくこと。
その積み重ねです。
今のOrange Moonには、まだできないこともたくさんあります。
会社としても、プロダクトとしても、成長しなければならない部分がたくさんあります。
でも、それを私は前向きに捉えています。
まだ完成していないからこそ、これから自分たちで作っていけるものがある。
まだ小さな会社だからこそ、一人ひとりの仕事が、その先の事業に大きく関わってくる。
そして、これから仲間になる人にも、その挑戦の中心にいてほしいと思っています。
会社はまだ小さい。でも、挑戦していることまで小さくするつもりはありません。
Orange Moonという会社を、ここからもっと面白くしていきたい。
そして、ManualForceを通じて、もっと多くの企業の仕事を変えていきたい。
そんな挑戦に少しでも興味を持っていただけたら、ぜひ一度お話しできたら嬉しいです。