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経営者の隣でビジネス力を鍛える―「事業家集団」ナイルのエンジニアが目指すこと

※この記事は、2020年10月28日にナイル株式会社の採用オウンドメディア「ナイルのかだん」に掲載したものです。Wantedlyから弊社を知ってくれた方にもぜひ読んでもらいたい記事であるため、転載しました。

ナイル株式会社 執行役員の梅本です。現在はモビリティサービス事業部の事業CTOとICT推進室の室長を兼任しており、全社方針を決める経営会議にもエンジニアとして唯一参加しています。

ナイルに入社して2年半、経営と現場の双方に関わる立場として、「事業家集団」を掲げるナイルが事業を作り、成長させる上で技術をどう捉えているのか、エンジニアが働く環境をどのように整えているのかについて紹介します。

<梅本が登場した記事>
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各事業のフェーズで変わる技術選定・開発方針

エンジニアが所属しているナイルの事業は、月間1,500万人以上が利用するアプリ紹介サービス「Appliv」を中心としたWebメディアを運営するメディアテクノロジー事業本部(以下、MT事業本部)、そして個人向けカーリース「おトクにマイカー 定額カルモくん」を提供するモビリティサービス事業部(以下、MBS事業部)の2つがあります。私はこのうち、MBS事業部で事業CTOとしてプロダクトや技術領域を管掌しています。

「デジタルマーケティングで社会を良くする事業家集団」として、技術は事業をグロースさせるための手段であるという考え方は根底にありつつ、各々の事業の状況に合わせて開発におけるQCD(Quality・Cost・Delivery)の優先度を変えるなど、技術選定に対する考え方や開発手法は異なります。

MBS事業は新規事業であるため、とにかく「デリバリー(開発スピード)」を最優先としています。そのためにJamstackやノンプログラミングツールという比較的新しい開発手法を用いています。多少技術の不安定さはありますが、それ以上に事業の成長スピードをより推進できるものを選んできました。

一方のMT事業本部では「クォリティー」が最優先。Applivは、月間1,500万人以上のユーザーにご利用いただいているため、ちょっとしたサービス障害がユーザー体験に大きな影響を与えてしまいます。そのため、メジャーなPHP、Laravelを用いた開発をメインとし、過去の資産を活かした安定の技術で着実な成果を出しています。
ただ、既存事業も新しい技術には挑戦しないわけではなく、MT事業本部の開発責任者が3ヵ月私の元でMBS事業部の技術を学び、新規案件に活かす取り組みも行っています。

エンジニア個人の成長が事業成長の可能性を広げる

ナイルでは、事業の成長とエンジニア個人の成長の両方を実現したいと考えています。とはいえ、全社のメンバーの中でエンジニアだけを優遇したり、特別な評価基準を設けたりといったことは行っていません

例えば、AI、ブロックチェーン、IoTなどのTechDrivenなビジネスにおいては、新しい技術があるからこそビジネスが成り立つケースがあります。そのため、エンジニアを重視し、とにかくテクノロジー・技術により競合との差別化を図る――それはそれで正しい選択だと考えます。

しかし、多くの企業においては事業のグロースが目的で、テクノロジー・技術は手段になるはず。現在のナイルの事業内容では、テクノロジーはあくまで手段であり、目的はビジネスをグロースさせることだと考えて、技術選定や開発組織づくりをしています。

一方、言いかえれば、個人の技術力がビジネスの成長を支えるのは間違いないため、企業として新しい技術を学ぶこと自体は奨励しています
例えば、「スキルアップ応援制度」により、書籍購入やセミナーについて毎月1万円まで事前承認不要で補助が受けられたり、MT事業本部で設けている「10%ルール(業務時間の10%を通常業務以外の挑戦やナレッジ習得に充てられる制度)」の中で機械学習プロジェクトを立ち上げ、メディアのコンテンツレコメンド開発を行ったりなど、個人が技術を伸ばすことで事業成長のための企画提言ができる機会を設けています。

私自身も新しい技術を学ぶのは大好きなので、事業グロースのスピードを高められる新しい技術にはどんどん挑戦していきたいと考えています。MBS事業部でいうと、これまではサーバーレスとSPA(Single Page Application)で実装してきましたが、最近ではSPAからJAMstackに切り替えているところです。

このように、ナイルのビジョンに共感して共通のゴールを目指す一方、メンバー個々が新しい技術を学ぶことでさらに事業が発展していく――そんな好循環を積極的に作り出していきたいです。

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「潜在能力」を踏まえた評価・キャリアパスの考え方

ナイルにおけるメンバーの評価は「発揮能力×潜在能力」で考えられており、エンジニアもその指標で評価されます。ここでいう「潜在能力」とは、現在のナイルでは発揮する場がないけれど、将来的に役に立つであろう何かしらの能力を持っていることも含まれます。

例えば、AIやブロックチェーンのような最新技術、逆に今はあまり使われていない古い技術など、現状は実務で必要なくても、その技術を持っていることが事業の可能性を拡げられるかが評価のポイント。「いつか、何か、どこかで使うかも」ではなく、「こういう技術があると、事業にこういう拡がりが出るよね」と、事業と技術にどれだけ親和性があるかが重要です。
自分で学習した技術を基に、経営や事業責任者に企画提案をしてビジネスに活用されることはあるでしょう。実際、MBS事業部においては、ブロックチェーンやAIなどの活用を来年以降挑戦していく予定です。

しかし、このような考え方は経営陣では合意されているものの、まだ全社的にエンジニアの評価やキャリアパスを可視化・明文化しきれているわけではありません。技術に関する潜在能力はエンジニア以外には評価しづらいので、まずはそこを明文化し、客観性のある評価ができるようにしていきます。

また、一言でエンジニアといっても、将来的にプロジェクトマネージャーなのか、テックリードなのか、細分化すればさまざまな選択肢があり、必要なスキルとキャリアパスは異なります。そのため、「どういう職種を目指すことができ、その上でどういうスキルが必要になるのか」をわかりやすくしなければなりません。テクニカルな部分以外にも、マネジメントスキル、ヒューマンスキルなども含めて明確化したいと考えています。

強いエンジニア組織を作っていくためにも、エンジニアの評価ガイドラインの作成やキャリアパス設計は急務。エンジニアマネージャークラスがガイドラインに則って評価できる下地を作っていきます。

経営陣との近さがエンジニアにもたらす可能性

ナイルに入社して2年半、経営と現場、それぞれを経験して感じるのは、経営陣とエンジニアの距離が近いことです。経営の求めていることがわかりやすく、ビジネス視点でのアウトプットを直接聞ける上、エンジニアが主体となってプロダクト開発ができる、ビジネスに関与できることも魅力でしょう。
私自身も、MBS事業責任者である代表直下で業務を行うようになって、より経営目線で視座が上がり、視野が広がった感覚があります。グロースハッカーやプロダクトマネージャー、事業会社のPMOなどビジネスと技術の両立を目指す人にとっては、ほかでは得難い体験ができると思います。

一方で、「言われたことを言われた通りにやればいい」という考えの方は、ナイルとマッチしないかもしれません
ナイルのビジョンは「デジタルマーケティングで社会を良くする事業家集団」。エンジニアの立場でも事業のことを考え、最適解を提案する――そのような志向の方が相応しいと考えています。
社会に価値提供できる事業を作りたい、新しいプロダクトを生み出していきたいというモチベーションを持ったエンジニアであれば、活躍できる環境は整っています。ナイルのエンジニアに興味のある方、話を聞いてみたいという方、ご連絡お待ちしております。

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※この記事は、2020年10月28日にナイル株式会社の採用オウンドメディア「ナイルのかだん」に掲載したものです。Wantedlyから弊社を知ってくれた方にもぜひ読んでもらいたい記事であるため、転載しました。
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