こんにちは!Nint採用担当です。
今回は改めて、事業責任者の今田(コンタ)さんにインタビューを行いました!
前回のインタビューから1年半ほどが経過し、コロナ禍が落ち着いた今、市場の変化やNintでの新サービス開発からリリースまでの軌跡などを、事業全体を統括する今田さんの目線でお話しいただきましたので、ぜひご覧ください!
<日本事業部責任者 今田雅也>
エンジニアとしてキャリアをスタート。通信キャリア、アプリ開発会社での就業の後、アマゾンジャパン合同会社での技術企画職、ビッグデータを活用したバイヤー業務、事業運営、ファイナンス業務を行う。デジタルコンテンツと物販系のEC事業経験は10年以上有す。2021年5月に約10年在籍したアマゾンジャパン合同会社を退職し、2021年6月に株式会社Nintへ入社。現在、日本事業部責任者。
-早速ですが色々伺っていきたいと思います!
前回のインタビューでは、コロナ禍によるEC市場についてお話しいただきましたが、コロナ禍が落ち着
き、市場全体のトレンドはどのように変化したのでしょうか?
まずはトレンドの変化に触れる前に、EC市場全体の状況についてお伝えしますね。
経済産業省が2023年8月に発表した「令和4年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」の調査結果によると、2022年の物販領域の市場規模は14兆円目前で、前年比5.4%の増加を見せています。2023年も同様の伸長率で推移した場合、2023年の物販領域の市場規模は約14.8兆円になるとNintでは予想しています。当社の推計データによると、3大モール(楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピング)の流通総額はこのうち約10.1兆円を占めており、これは物販領域全体の約7割に相当する規模です。
この推計データから、トレンドの変化について考察することができます。
2023年の3大モール全体の流通総額は前年比5.9%の増加を示していますが、コロナ禍が落ち着いたことにより、人々の行動が変化しています。例えば、外出の影響を受ける衣類・服飾雑貨等は前年比で2桁成長となる一方、在宅での趣味・娯楽についてはマイナス成長の傾向が見られました。
また、当社が定義する8つのジャンル区分のうち、6つのジャンル区分で売上増加が見られるものの、半分にあたる3つの区分(例えば「化粧品、医薬品」や「食品、飲料、酒類」など)では数量の減少を平均単価の増加で補う構造となっています。オフラインへの回帰による数量減に対して、値上げや高単価商品へのシフトが単価を押し上げ、数量の減少を補ったと考えられます。
出典
1. 経済産業省. (2023年8月). 令和4年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査). https://www.meti.go.jp/press/2023/08/20230831002/20230831002-1.pdf
2. 株式会社Nint. (2024). 日本EC市場の今と未来がわかる―アフターコロナ分析と未来予測2024―. インプレスクイックブックス. https://amzn.asia/d/e8GUDZG
3. 株式会社Nint. モール横断共通データベース.
-衣類や服飾雑貨類の市場が成長したというのはイメージとも合致していて興味深いです!
そのような市場の変化の中、消費者の行動変化についてはどのようにお考えですか?
消費者の行動変化については、オンラインからオフラインでの購買行動の回帰も踏まえて、より多くの選択肢が増えたことから、引き続きマクロトレンドとして多様化が進行していると考えています。
当社の推計データを踏まえると、前述した3大モールの数量の減少については、コロナ禍に習慣となった商品購入をやめてしまった人や、平均単価の増加については、よりヘビーユーザーになった人もいたと推察しています。例えば、ガーデニングの分野では、2023年になっても除草のための電動機械や薬品などの高単価・高付加価値の商品が売れていたことから、ライトユーザーから本格派へ変化した消費者の購買を想像することができます。
また、多様化の例として、健康志向の高まりやサステナブルな消費に対する関心の反映を受けて、これに対応する商品が売れていることも観察できました。具体的には、ノンアルコールビールやオーガニック商品、エコフレンドリーなパッケージングの商品が増加しています。
-普段働いているとつい意識が薄くなりがちですが、目まぐるしく変化するEC市場においてデータがあると
いうのは改めてNintの強みであると感じます!前回のインタビューに引き続き、日本事業部では新サービ
ス開発を非常に推進していると思いますが、その強みを活かした最新サービスについて教えていただきたいです!
Nintの最新サービスであるdataNexusは、データ可視化の業界標準ツールであるTableauを用いて、主要なECモールの市場動向データに加え、顧客が保有するデータやその他のオープンデータを統合・管理し、高度なデータ分析を提供できるプラットフォームです。これまで、ECに関するデータがバラバラに分断されることが多く、Excelでのデータ収集と結合といった前処理で1日が終わってしまうというお話をお客様よりお伺いしておりました。このサービスでは、データ分析やレポート担当者の負担を軽減しながら、迅速な報告によるマネジメントの意思決定を支援し、本来の目的であるアクションにつながる発見に時間を使ってもらうために、新しいプラットフォームを準備しました。
-複数のデータを1つのプラットフォームに集約することができるというのはとても魅力的です…!リリースに至るまでには、どのような困難があったのでしょうか?また、開発から営業までの流れについて、事業全体を統括する今田さんならではのお考えをお聞きしたいです。
dataNexusのリリースまでに直面した主な困難は、UI・UXの設計ですね。Nint ECommerceの階層的に分析できる良さも生かしながら、お客様にご納得いただけるようなUI・UXは、ひとつに決まるものではなく、複数社のお客様の声をお伺いしました。結果として、複数のパーツを組み合わせることで実現できるような設計としています。また、カスタマイズ性の高いプロダクトでもあるため、お客様の要望を取り入れた要件に落とし込む運用体制も必要であり、リリース後ではありますが、Tableauの資格取得支援プログラムも開始し、30名近くの社員が約3か月で資格を取得するに至りました。
-社員全体が部署やチームを跨いで目標達成を目指すのが「見たことのない景色をみんなで見よう!」の
Valueを体現しているな、と感じました!最後に、ここまで読んでいただいた方にメッセージをお願いします!
Nintでは、データの価値と人の可能性を最大限に引き出すことを目指しています。EC市場は日々進化しており、最新のトレンドや消費者行動を迅速に把握することが重要です。日本でも稀有な存在であるNintのデータを活用することで、お客様の成長をご支援できるだけでなく、私たち自身も市場価値の高いデータ人材として成長できる場があります。私たちと一緒に、未来のEC市場を切り拓いていきましょう!ご応募お待ちしております!