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ニューロマジックは「心地よく働け、成果も出せる共同体」。元フリーランスディレクターが感じた、ニューロマジックの心地よいカルチャー
ニューロマジックでは個性豊かなメンバーが、それぞれの強みを生かしながら活躍してくれています。
今回インタビューに答えてくれたのは、入社2年目、2021年9月からはチームリーダーを任され、プロデューサーとして活躍している鈴木智昭さん。
コーチングを勉強し社内コーチングに取り組んだり、社内のナレッジ共有活動を推進してくれたりと、今やニューロマジックに欠かせない存在です。
カレーや音楽の知識も豊富な彼ならではの視点で、プロデューサーとしての仕事の考え方、大切にしていることを語ってもらいました!
ーーニューロマジックに入社した理由を教えてください
ニューロマジックに入社したのは2020年11月なので、入社して1年と少しになります。
入社する直前の1年はフリーランスでディレクターをやっていて、Web制作のディレクションやスタートアップのプロダクトマネージャーなどをやっていました。その前は小さなWeb制作会社の代表取締役を5年ほど経験し、経営やメンバーのマネジメントだけでなく、案件のPMやディレクションも担当していました。
これまでの経験でWeb制作の要件定義や設計、全体のディレクションには自信があったのですが、クライアントの事業戦略、マーケティング戦略においてWebサイトがどういう役割で、それらの戦略を踏まえてどうWebサイトを設計すべきか、という点は不安があったんです。なので、今後はそこを伸ばしていきたいという気持ちがありました。
また、前職では予算やスケジュールの都合で制作の前提を整理することがままならないことも多かったので、制作の前段階に時間とリソースを使うことができ、よりクライアントの戦略や事業に近いところにコミットしていけるような仕事をしたいと思っていました。
転職活動のときのメモを見返すと、転職で達成したいこととして、
・フリーランスとして1人で仕事するのはつまらなくて、やっぱりチームで仕事がしたい
・何かを作るだけではなく、戦略・マーケ・UXデザイン・ブランドデザインなど、お客さんの深い部分にコミットする仕事をしたい
・組織づくりやチームづくりに積極的に関わりたい
→ 以上3つを通して「枯れないスキル」を身につけ、50代になってもどこに行っても通用する人になりたい
と書いているのですが、これは今も思いとしては変わってないですね。
なので転職活動では、Web制作やデザインを軸に戦略やUI/UXデザイン領域までカバーできる会社を中心に応募していました。受けていた企業の中で一番自分に合いそう、かつストレートに力が発揮できそうなのはニューロマジックだなと感じたので、迷いなくニューロマジックに入社を決めました。
あとは面接で会ったメンバーが全員良い人で、カルチャーフィットしそうだと感じたのも大きかったですね。面接で、「今はビジョン、ミッションへの共感を重視する会社が増えていると思うが、面接でお話ししたり、採用サイトのコピーを見ても、それぞれの感性を大事にしている感じがする。なぜそういうスタンスなのか?」と聞いて、代表取締役の黒井さんが「会社が言うことへの共感も大事だけど、そればっかりだとつまんないんだよねー」と言っていたことが印象に残っています(笑)。すごくおもしろいなと思いました。
ーー現在どんな業務に携わっていますか?
コーポレートサイトやサービスサイトのリニューアル、クライアントが新規に立ち上げるSaaSのコンセプト整理やLP制作など、複数のプロジェクトのPMをやっています。
ニューロマジックとして現在力を入れているサービスデザインやUI/UXデザインなどの要素が強めの案件や、ビジネススキルが求められる難易度が高い案件のマネジメントをしていくことが僕に課されている使命だと勝手に思っています。
また、チームリーダーとしてチームのマネジメント業務も行いながら、所属するグループ全体の改善施策や採用活動にも関わっていて、気づいたらかなり手広くなっていますね。
入社して1年でこんなに任される領域が広がるとは思ってなかったので、驚いています。
日々新しい刺激があるのでとてもやりがいがありますね。
ーーニューロマジックの魅力はどんなところでしょうか?
ひと言でいうと「心地よく働け、成果も出せる共同体」という空気感があるところだと思います。
先日黒井さんがSlackで、
「多分僕らの会社って、少しふわっとしたいい雰囲気があると思うんです。うまく言えないけど、なんかこう互いのリスペクトを前提にした穏やかさみたいな。」
と書いていたんですけど、それは本当にそうだと思います。会社としてこうしてくれ、こうあるべき、みたいなのが強すぎず、メンバーそれぞれの特性をまわりが許容し合う穏やかさがありつつも、仕事の成果はちゃんと追う、絶妙なバランスがあると思います。
また、まさに今会社が変わっていく過程にあるところも魅力の1つだと思います。
サービスデザイン・UI/UXデザインを軸に、提供サービスを広げながらもWeb制作中心に利益を守るところは守って、いろんなやり方が存在する中、会社としてのナレッジを統合していったり、チームや組織の動き方を変えていく、ということの当事者になれます。
あとは単純に良い人、おもしろい人が多いです。雑談も楽しくて、メンバーとコミュニケーションをとっていて飽きないですね。
ーー鈴木さんは社内コーチング活動を自主的に行っていますが、コーチングを学ぼうと思ったきっかけや、コーチングを学んでよかったこと、ニューロマジックで活かせていることを教えてください
コーチングを学ぼうと思ったきっかけは、自分のキャリアがかなり独特だということと関連しています。
会社の経営やチームのマネジメントをやってきてはいるのですが、我流でやってきた感が強く、ニューロマジックという100人規模の会社でちゃんとプロジェクトやチームをマネジメントしていけるのか、という不安があったからです。
また、自分も40代になり、先入観や思い込みがどんどん形成されてきている実感があったので、そういうのをなるべくなくしていきたい、というのもあります。
コーチングを学んで良かったところはたくさんあるのですが、一番は、人の話を聞くときの意識の持ち方が変わり、その結果問いの質が変わったことですね。
それはチームメンバーとの1on1や目標面談のときだけではなく、プロジェクトのミーティングの中の会話の中で、「今この人はこんな表情でこう言っているが、その背景にある価値観やその人の思いは何だろう?その人の何が今の発言を生んでいるのだろう?」と考えながら会話ができるようになりました。
また、そういう意識で話を聞いていると、引っかかる表現とか、よく出てくる言葉とか、瞬間的にエネルギーが表情に出るとか、そういうのをキャッチして、それをきっかけにして話が広がることも多くなりました。
と、それっぽく話していますが、実際はそんなにうまくできているとも思っていなくて(笑)、学んだことをもっとうまく会社に還元していきたいと思ってます。
ひとまず「勝手に社内コーチ」として、興味を持った人にコーチングの時間を持っていますが、まだ十分に時間を割けているとはいえないので、もっとうまくやりたいですね。プロのコーチと同じことはできないですが、普段接している社内の人間だからできることもあると思っています。
ーー鈴木さんはリモートワーク真っ最中に入社していますが、フルリモートワークでの入社に不安はありましたか?
入社前からフリーランスでリモートワークはしていましたし、元々Slack等でのテキストコミュニケーションが得意な方だったのと、Twitter等のSNSで、フルリモートでも業務はまわるし人間関係も作れる、といった話は目にしていたので、不安はそこまでありませんでした。
僕が個人的に大事にしているのは、とにかくSlackでたくさん発言したり、みんなの投稿にコメントしまくることです。本当はもっとバシバシ投稿したりコメントしたいんですが、タイムラインが僕ばっかりになってもアレなので、ちょっとセーブしているくらいです(笑)。
幻冬舎の見城徹さんの言葉で「感想は人間関係の第一歩」というのがあるのですが、僕もそう思っていて、「よかったよ」とか「あそこのあれがおもしろかったよね」とかちょっとしたことでも、言われた方は単純に嬉しいし、記憶に残ったりしますよね。
そしてそのひと言からアイデアが広がったり、コミュニケーションの流れが良くなることがあったりするので、フルリモート下においてはそういうちょっとした発言、コメントが実はとても意味があるんじゃないかと思ってます。
実際に僕が関わったあるプロジェクトで、誰もゴールが見えてない中手探りでプロジェクトを進めていかないといけない、というのがあったのですが、間違っても滑ってもいいから考えていることや思いついたアイデアを都度都度投稿するようにしていました。
その結果、自分の投稿からプロジェクトのターニングポイントになるような議論が生まれたこともあったので、やっぱり発言量は大事だと思っています。
ーー鈴木さんはカレーやレコード(音楽)も趣味ですよね。そこから学んだことや、今の仕事に通じるものがあれば教えてください
学んだことはたくさんありますね。
大きく3つに分けてお話ししたいと思います。
1、質を求めるにはまず量を追う
例えばおいしいカレー屋さんに出会うとか、自分の好みの味を知るには、まずたくさん食べないといけません。100軒くらい食べ歩いたくらいのタイミングで、タイプとしてはこういうカレーがあって、こういうのが人気なんだな、自分はこういうのが好きなんだな、というのが感覚的に分かるようになりました。
また、ネットで情報があふれている中、調べながら食べ歩くことで、どの情報が正しい・間違っている・自分に合っているかの判断力がついてきたりもして、そこからは「当たり」を引く確率が上がりましたね。
仕事でも、いいデザインとは何かを知りたい場合、たくさん作ったり、見たり、考えたりしないと、掴めないことがたくさんありますよね。よく言われる「センスは知識」は、まずはクオリティの高いものにたくさん触れる、というところから始まるんじゃないかと思います。
2、いろんな要素が複雑に絡み合っていて、1つの要素を機械的に取り替えることができない
バンドの話でいうと、例えばギターの人が抜けてまた別のギターの人が入ったら、ギターという機能は変わってなくても、バンドとしては別のバンドになっちゃいますよね。
出す音や作り出すフレーズ、プレイの特性も違うし、メンバーのとの関係性も元のメンバーとは違ってくるので、バンド全体で出す音が変わってきます。そういう感じで、プロジェクトや組織って、ある部分を機械的に取り替える、ということは不可能だと思うんですよね。
人が変わると、連動していろんなものが変わるので、それに応じて色々と変える必要がきっとあります。
デザインの話で言うと、例えばそのデザイナーのデザインらしさって、色づかい、オブジェクトの形や大きさ、余白の使い方、フォントの種類や大きさ、言葉の選び方や表記、写真やイラストのトーンなど、いろんな要素で成り立ってると思うのですが、その中のどれかだけを変えただけだと、全体として違和感が残ってしまう場合がかなりあると思います。
サッカーでも、イニエスタがいても神戸がものすごく強いわけではないとか、メッシがバルセロナからパリに移籍したら点が取れなくなってしまったとか、いろんな要素が複雑に絡み合っていて成立しているがゆえに、パーツだけを取り替えてもうまくいかないことが世の中には溢れていますよね。
3、みんな違ってみんないい
カレーも音楽も、正解がない世界で、誰かにとってのおいしいカレーは別の誰かにとっては苦手なものであることが往々にしてあります。逆に言うと、全てのカレーや音楽は個性があって、必ず誰かにとって魅力的な存在であるということです。
カレーの食べ歩きをずっと続けていると、タイプとしては似ているように見えても、香りが強めとか、甘みが控えめとか、いろんな違いがあって、全てのカレーに個性があるように思えてきます。また、おいしくないカレーであっても、「この味わいは他のお店では感じられないな、おもしろい」と愛おしく思えてきます。
南インドの料理で「ミールス」という定食があります。
1つのプレートの上に複数のカレー的なものや、豆スープ的なもの、炒めもの、漬物的なものがセットになったもので、スパイスの香りが強いもの、酸味が強いもの、滋味深いもの、辛いものなどそれぞれの料理で味の方向性が全然違って楽しいんですよね。それらを少しずつ混ぜながら食べるんですが、それぞれが味や香りを補い合って、新しい味わいが生まれます。
また、豆カレーとか豆スープ的なものと何かを混ぜるとおいしくなる、みたいな基本パターンもあったりして、プロジェクトみたいだなと思うときが結構あります。
人はそれぞれ強みが違うので、プロジェクトにおいては、誰に何をしてもらうのか、どう組み合わせたら一番力を発揮できるかはいつも考えていて、その前提として、「みんな違ってみんないい」「みんな何か強みを持っている」ということを考えるようにしています。
ーー今後のニューロマジックをどう成長させていきたいですか?
キーワードは「統合」だと思っています。
先述で、「まさに今会社が変わっていく過程にあるところも魅力の1つ」だと話しましたが、それと関係していて、例えば、ここ数年で成長しているサービスデザイン・UI/UXデザイン分野の会社としてのノウハウがある程度確立してきた感があります。
一方で、長年やってきているWeb制作の方では、案件の特性が変わってきていることもあり、特定の技術・状況のノウハウが埋もれているケースが増えてきています。
そういうノウハウやナレッジを、全体として統合して「ニューロマジックはこういう仕事の仕方をする」というのがひと目で分かるような形にまとめ、みんなが使いながら都度ブラッシュアップしていける仕組みを作れると、会社にいろんなメリットがあるので、それを推し進めていきたいなと思ってます。
※鈴木さんが作成したナレッジ共有グロースサイクルの図
アリストテレスの「全体は部分の総和に勝る」という言葉があるのですが、僕なりに意訳すると、「個別の要素をただ集めただけだとダメで、全体としてうまく動くように作らないといけない」「個々の要素は大したことがなくても、うまく全体を組み合わせると大きな力を発揮する」というふうに捉えています。
まさにそういう感じで、ニューロマジック全体としていろんなものが機能するように、組織、ナレッジ、制度などなどを整えていくことに貢献していきたいと思っています。
ーープロデューサーに大切なことはなんだと思いますか?
ひと言でいうと、「仮説を立てて、それに向かって人を巻き込みながら行動できること」だと思います。
クライアントの課題は様々で、時にそれはとても曖昧だったり、明確に見えても本当にそれがクライアントに必要なものとは限らなかったりします。
そういう中で大事なのは、クライアントの話を聞いたり、いろんな情報をインプットしていく中で、「もしかしてこれはこうなんじゃないか」「今必要なのはこれなんじゃないか」という仮説を立てる力かなと。そしてその仮説の検証をすべく、必要なアクションを自ら起こして、プロジェクトメンバーやクライアントとコミュニケーションをとりながら、その仮説を確かめたり修正していったりする推進力はかなり重要だと思います。
これは「クライアントが持っている課題」みたいな抽象度の高い話だけではなくて、例えば制作のテスト段階で不具合が出たときの原因究明とか、分からないことが出てきたときにどうアプローチするかとか、問題が山積しているプロジェクトをどう進行していくか、とかそういう話のときも同じなんじゃないかと思いますね。
ーー今後、どんな人に仲間になってもらいたいですか?
おもしろい人、良い意味で偏った人、人に影響を与えることができる人、とかいろいろあるんですが、一番は「受け止められる人」かもしれません。
誰かが言ったことや自分と違う考えを受け止められると、それをきっかけに考えることができるし、何かに気づくこともあります。そうすると、新しいアイデアが生まれたり、場合によっては価値観が変わることもあるかもしれません。
そういう感じで、誰かの何かをきちんと受け止めて、それを何からのアクションに繋げられる人がいると、きっとチームや組織に良い影響が出ると思うんです。コミュニケーションが連鎖していく感じというか。そういう人がたくさんいたら、絶対にいい会社になると思います。
そしてニューロマジックで活躍している人は、みんなそういう人なんだと思います。