広告代理店から一転、ITベンチャーのデジタル広告会社へ――。
今回は、マイクロアドの地方拠点を牽引するお二人の支社長、福岡支社 支社長の相良尚輝さんと、北海道支社 支社長の土方文暁さんにインタビューを実施しました。
新卒で総合広告代理店に入社し、現場の最前線で活躍されていたお二人は、なぜ「広告業界」という軸は変えずに、広告媒体・プラットフォームを有するマイクロアドを選んだのか。そして、デジタル広告の「プロ」として、地方でどのような挑戦を続けているのか。キャリアの転機と未来への展望を語っていただきました。
二人の勤務地や担当領域と前職の共通点
本日はよろしくお願いします!まずはお二人の自己紹介と、現在の担当領域を教えてください。
相良: マイクロアド福岡支社の相良です。2020年にマイクロアドへ転職して以来、ずっと福岡支社に在籍しています。地場の広告代理店への営業を担当し、2023年には支社長に就任し、現在は支社のメンバーとともに九州・沖縄エリアの顧客基盤拡大をメインミッションとしています。
土方: マイクロアド北海道支社の支社長、土方文暁です。相良とほぼ同期で、2020年4月に中途入社しました。この5年間は大手総合代理店向けの営業を経験し、マネージャーも務めていました。そして今年の4月に、北海道支社立ち上げとエリアを中心とした広告代理店を担当する部署への異動をきっかけに、北海道に来ました。
お二人は新卒で広告代理店を選ばれていますが、当時の仕事の魅力はどんなところにありましたか?
土方: 僕は大学時代にとある飲料メーカーの学生マーケティングインターンをしていたんですが、イベント企画や運営を通じて、地場の施工会社やカメラマンなど、いろんな人との繋がりができていました。これを活かせるのは「売り物が無限にある」総合広告代理店だと。イベントや装飾、メニュー作成など、「目につくものは何でも作れる」自由さに魅力を感じていましたね。
相良: 僕は元々映像が好きだったこともあり、映画やテレビCMなどに携わる仕事がしたいという思いがありました。学生の頃、映像制作会社のインターンを経験し、制作側だけでなく、広告代理店の「企画側の仕事」にも興味を持ちました。その後、企業説明会などで広告代理店の仕事や人を見て「かっこいいな」「自分が好きなものを仕事にできる」ととてもキラキラして見えて、広告代理店に絞って就職活動をしました。
華やかな業界に見えますが、在籍中に感じた「ギャップ」や「課題」はありましたか?
土方: ギャップはありましたね。クライアントに見える華やかな部分は「氷山の一角」で、実際は8割9割が地道な作業でした。カタログギフトの商品品番チェックや、イベント出展者との細かいロゴのやり取りなど、本当に時間がかかるんです。そんな地道な努力の上に普段僕たちが見えている華やかな世界があるんだと。
相良: 僕は紙媒体をメインで扱う営業部署だったので、憧れていた映像の仕事にはなかなか携われず、入社直後はひたすら飛び込み営業でスポンサーを探すといった「枠売り」の仕事が多かったんです。好きなものを仕事にできる魅力の裏で、「何でも屋」でもある大変さも感じました。
転職を考え始めたきっかけ
多忙な日々の中で、なぜ転職を考え始めましたか?
土方: 現場でお客さんと接していると、「デジタルをやりたい」という要望が増えているのを肌で感じていました。しかし、前職の会社がマス広告を中心に取り扱っていたこともあり、独学でYouTube広告などを提案してみたものの限界があると感じました。「これからはデジタルだ」という思いから、デジタルのプロになりたいという興味がきっかけでした。
相良:僕も土方とほぼ一緒です。前職の広告代理店はマス広告をメインで取り扱っており、僕はその中でも新聞や雑誌など紙媒体中心の広告販売を行っている部署にいました。当時はデジタルへの課題感は感じつつも、自分が時代の変化に対応できていないのでは?ということに危機感を覚えました。そこで、自分がデジタルのプロになって、九州をデジタルで盛り上げたいという思いで転職を決意しました。
数ある企業の中から、特にマイクロアドに興味を持った理由は何だったのでしょうか?
土方: 僕は「デジタル × 広告媒体を取り扱う会社(以降:媒体社)」で、最先端の東京で働ける会社に絞っていました。正直、マイクロアドのDSP(デマンドサイドプラットフォーム)という仕組みもよくわからず、面接での手応えも一番なかったんです(笑)。でも、想像できないからこそ自分自身に対して「伸びしろがある」と感じました。せっかく北海道から出ていくなら、成長できる環境に飛び込もう、と。
相良: 僕は、当時の職場にマイクロアドの社員が営業に来ていたので存在は知っており、最先端のデジタル広告を扱ってるよく分からないけどかっこいいイメージでした。前職の先輩や他代理店の人間がデジタルの仕事で業界を引っ張っていることに嫉妬心があった僕は、「ここに入れば、その人たちと一緒に仕事ができるし業界を引っ張る側になれるんじゃないか」と思って、応募しました。
入社の決め手:マイクロアドが映し出す未来
入社への思いが固まった「決定的な理由」は何でしたか?
土方: 想像できなかったからこそ、「ここでなら間違いなく成長できる」という確信です。新卒で入った会社を辞める覚悟を持って転職するなら、成長できる場所を選びたいという思いが強かったです。
相良: 最終面接で角谷さん(※)から言われた「セクショナリズムは成長を阻む」という言葉が刺さりました。当時の僕はまさにそのセクショナリズムに課題を感じていたような気がしており、「この会社はチャレンジを歓迎してくれる」と感じたことが決め手になりました。
入社する前と後で、マイクロアドに対するイメージは変わりましたか?
土方: 東京のITベンチャーのイメージが全くなかったんですが、入社してみたら「若い!元気!」という印象でした。生産性を上げる為に新しい事をやることに積極的だったり、部署感の連携もとてもフラットで。聞きたいことは他部署すぐに直接聞けるって連携のしやすさはいい意味で衝撃でしたね。
相良: 僕は逆に、福岡支社は(当時は)男性3人しかいなくて、「人が少なくて男臭いな」と思いました(笑)。ただ、全社で見ると若くて活気がある。前職は平均年齢が今よりも10歳以上高かったので、若い世代が主体的に発言し、「成長意欲の塊」のように見えるのは大きなギャップでした。
(※ 常務執行役員 角谷についての記事:https://careerpark-agent.jp/interview/228-2)
現在、そして未来へ:働くことの価値観の変化
代理店の経験が活きる瞬間
現在、マイクロアドで働く中で、最も面白いと感じる瞬間はどんな時ですか?
相良: 以前と変わらず、「いい仕事ができた時」です。今はそれに加えて、自分のチームメンバーが育って、そのいい仕事を実現してくれた時に面白さを感じます。
土方: 「相対する人の層が広がったこと」ですね。媒体社になったことで、大手代理店の担当者から「この業界のトレンドはこうで...」といった専門的な話を広く聞くことができ、業界のプロフェッショナルとコミュニケーションができて、色々な情報を知ることができる立場になったのは、媒体社ならではの面白さです。
前職の代理店の経験が、今の仕事にどのように活かされていますか?
相良: 前職で「顧客の広報部になれ」と教え込まれた、クライアントファーストの目線です。顧客の課題感やニーズを理解していないと、課題解決に結びつく良い提案はできません。今でも代理店の先にいる顧客のイメージをふくらますことで、代理店に寄り添った提案ができるのは強みかなと思っています。また、前職の先輩や同期が今でも取引先や飲み仲間になっており、人脈も活きています。
土方: 僕は、代理店時代に培った資料作成スキルです。代理店がコンペなどでどういう資料を作るか、媒体資料をどう加工するかを知っていたので、「最初から代理店が使いやすいテンプレートを作って渡す」といった工夫ができました。代理店の手間を減らすことで、提案のハードルを下げることに繋がりました。
今後、マイクロアドでどのようなことに挑戦していきたいですか?
土方: 今後の挑戦として、まずは北海道支社をしっかり安定させることが短期的なミッションです。その上で、北海道ならではの事業を作りたいと思っています。
北海道って、観光資源や食など、本当に魅力がたくさんあるんですよ。例えば、富裕層向けのヘリコプター事業に広告枠を作るなど、北海道発の独自のビジネスに携わってみたいんです。
マイクロアドのトップ層は常に「ビジネスチャンスはどこにあるか」「どうすれば新しい価値を生み出せるか」とアンテナを張り続けているのを間近で見てきました。
実際に、この夏に日本でサービスが開始された「TikTok Shop」のような新しい事業が驚くほどのスピードで展開されていくのを見て、「自分たちでも本当に実現できるんだ」という実感が持てたんです。この環境なら、北海道の可能性を最大限に引き出せると感じています。
相良: 僕はこれまで、ずっと広告の営業をメインにしてきました。でも、マイクロアドに転職してからは、自社プロダクトを持つ会社だからこそ見える世界があると感じています。
だからこそ、今後は営業分野以外のことにチャレンジしたいんです。具体的には、プロダクト側のゼロイチ(0→1)の立ち上げや新規事業ですね。
マイクロアドは新しい事業への投資に非常に前向きで、挑戦を応援してくれる文化があります。自分の営業経験を活かしつつ、この「プロダクトを持つ会社ならではの選択肢」の波に乗っていきたいと思っています。
読者へのメッセージ
今、広告代理店で働きながら、キャリアに悩んでいる方へメッセージをお願いします。
相良: 時代の変化や会社の方針によって、理想と現実のギャップを感じたり、新しいことに挑戦しにくい環境にいると感じている人はいると思います。マイクロアドは、変化に敏感で、挑戦しやすい環境が整っています。自身の未来を明るくする環境を探している方には、ぜひ来てほしいです。
土方: 会社が「成長の機会を用意している」のがマイクロアドだと思います。僕自身、北海道への異動という予想外の環境が大きな成長に繋がりました。若い内から大きな決断を迫られる場面が多く、人として成長できる環境だと感じていますし、それを自分で選択できる、そんなチャレンジがここにはあります。
編集後記
今回のインタビューで最も印象的だったのは、お二人が前職の「ギャップ」を明確に捉え、「デジタルのプロになりたい」「業界を引っ張る側になりたい」という強い意思を持って、マイクロアドへの転職を決断されていたことです。
土方さんの「想像できないからこそ伸びしろがある」という言葉や、相良さんの「セクショナリズムは成長を阻む」という言葉に刺さって決めたというエピソードは、まさに「成長」を求める方に響くのではないでしょうか。
代理店での経験を「人脈」や「資料作成」といった形で活かしつつ、媒体社の立場で新たなチャレンジを続けるお二人の姿に、前向きなエネルギーを強く感じました。地方拠点の未来を担うお二人の、今後の挑戦から目が離せません。