大学時代にイギリス留学や「レッドブルガール」として活動し、新卒で人材業界へ。未経験のデジタル広告業界に転職し、現在はマイクロアドの仙台支社長を務める蒲池美里さん。既存の枠にとらわれない柔軟なキャリアを歩み、2025年には全社総会でMVPを受賞。地方支社の立ち上げという大きなミッションに挑み、その手腕が光ります。今回は、そんな蒲池さんにこれまでの軌跡、そしてマイクロアドで働く面白さについてお聞きしました。
学生時代からマイクロアドへの転職まで
本日はよろしくお願いいたします。まずは、これまでのキャリアについてお聞かせください。
よろしくお願いします!私は北海道教育大学の札幌校を卒業後、1社目のIndeed Japan株式会社でインサイドセールスを経験しました。その後、2022年7月に中途採用でマイクロアドに入社し、最初は福岡支社でアカウントプランナーを務めました。そして、2024年4月に仙台支社を立ち上げ、現在は支社長として第5営業局の局長も務めています。
大学では教育を学ばれていたんですね。教師の道も考えていたんですか?
はい、教師も選択肢の一つでした。英語科の教員免許も持っています。でも、もっとクリエイティブな仕事をしてみたいという思いがあり、大学時代に参加したキャリアフォーラムでIndeedに出会いました。人材系は、人と伴走していくという教育に通じる部分があると感じていましたし、外資系なので英語を使える機会があることにも惹かれ、入社を決めました。
写真:大学時代の蒲池さん。留学先のロンドンで撮影されたものです。
Indeedでの営業経験は、蒲池さんにとってどのようなものでしたか?
かなり体育会系でしたね(笑)。1日何百件も電話をかけるコール大会などもあり、量をこなすことの重要性を学びました。一方で、扱う商材がIndeedだけだったので、自分でクリエイティブな提案を考える機会はあまりありませんでした。
また、転職のきっかけとなったのは、Indeedの分業制です。新規クライアントを開拓する役割だったため、半年経つと自分が担当した企業を他の部署に引き継がなければならず、もっとお客様と長く関わりたいという気持ちが強くなりました。それから、当時は完全リモートワークだったので、もっと人と直接関わりながら働きたいという思いもあり、転職を決めました。
その頃、大学時代の友人だった土方さん(現マイクロアド北海道支社長)からお声がかかったそうですね。大学時代にご一緒されていた「レッドブル」の活動について詳しく教えていただけますか?
レッドブルのマーケティングチームの一員として、大学時代に3年間活動していました。ただレッドブルをサンプリングするだけでなく、自分たちでイベントを企画したり、企業に飛び込みで訪問したりと、すべてを自分たちでプランニングしていました。レッドブルのカルチャーを深く学び、アスリートやイベントの知識を勉強したことは、今の仕事にも活きていると思います。レッドブルはカルチャーがしっかりしているので、働く中で熱い想いをすごく感じていました。
カルチャーマッチを強く感じてマイクロアドに入社されたとのことですが、具体的にどのような部分に惹かれましたか?
面接で出会う方々が皆明るくて社交的で、「仕事も遊びも全力で楽しむ」という文化に惹かれました。社内のカルチャーが自分にすごく合っていると感じたのが、入社を決めた一番の理由です。
地方支社での挑戦と成長
入社後、いきなり福岡支社への配属が決まったそうですね。当時の心境はいかがでしたか?
最初は正直驚きましたが、これまでご縁のなかった福岡、さらにその中でも初めてエリア担当がつく地域を開拓するということもあり、不安よりも挑戦できることへの楽しみのほうが勝りました。
昔、イギリスに留学していたこともあり、国内であればどこでもやっていけるだろうという気持ちも強かったですね(笑)。福岡には縁もゆかりもありませんでしたが、街がコンパクトで明るい人が多く、すぐに馴染むことができました。
福岡支社で実績を出すために、どのような努力をしましたか?
地方は特に、代理店さんと直接お会いして関係性を築くことが重要だと感じていました。Indeed時代はほぼ電話での営業だったので、福岡では積極的に出張に出て、会食を重ねて「人となり」を知ってもらうことを大切にしました。仕事をする上で「この人と一緒に働きたい」と思ってもらえるように、コミュニケーションを密に取ることを心がけました。
そして、福岡での活躍が認められ、仙台支社長に抜擢されました。打診されたときの率直な気持ちは?
素直にすごく嬉しかったです!入社当初から「地方支社の立ち上げ」に興味があったので、ついにそれが実現できるという喜びが大きかったです。ただ、同時に不安も大きかったです。支社長としてマネジメント経験がなかったので、部下ができることへのプレッシャーや、二人三脚で支社を立ち上げていくメンバーとの関係性をどう築いていくかなど、漠然とした不安を抱えながらのスタートでした。
その不安を乗り越え、支社長として掲げたミッションは何ですか?
東北エリアには、マイクロアドのようなメディア企業が少ないため、「代理店さんが気軽に相談でき、伴走してくれるパートナー」という立ち位置を築きたいと考えました。地方の方々は義理堅く、人間関係を大切にする方が多いので、そうした人柄に寄り添う「エリアに優しい媒体社」になることを目指しました。結果として、取引先の数も相談件数も増え、このミッションは着実に進んでいると実感しています。
写真:仙台支社フロントにて
MVP受賞とチームマネジメント
2025年の総会でMVPを受賞されました。おめでとうございます!受賞できた一番の要因は何だと思いますか?
ありがとうございます!一番の要因は、「今までなかった販路で数字を安定して作れたこと」だと思います。新しいエリアの開拓や新規代理店の拡大、そして毎月の数字に無駄なくフォーカスできたことが、MVP受賞につながったのだと感じています。
この受賞は、蒲池さんにとってどのような意味を持ちますか?
地方支社の立ち上げという新しい挑戦をしてMVPが取れたことは、これから新しいことにチャレンジする人たちに、「頑張ればいけるんだ」という希望を与えられたんじゃないかなと思います。また、ストイックに仕事に取り組む姿を後輩たちに見せることで、良い影響を与えられたら嬉しいですね。
写真:MVP受賞後、部署の皆さんと
支社長として、チームメンバーをマネジメントする上で大切にしていることは何ですか?
チームの雰囲気づくりを大切にしています。仕事は生活の大部分を占めるので、どうせなら楽しく働きたいですよね。締めるところは締めますが、休憩時間やお昼休みは思いっきり楽しむ。メリハリのある環境を作ることで、メンバーが仕事にやりがいを感じられるように意識しています。仙台支社は私を含め女性3人なので、日々キャッキャと和気あいあいと働いています(笑)。
未来の仲間へのメッセージ
蒲池さんが考える「マイクロアドで働く面白さ」とは何ですか?
マイクロアドには、面白い経歴や多様な考え方を持つ人がたくさんいます。社内外問わず、様々な人との出会いを通じて刺激を受け、自分の視野を広げられるのが最大の面白さだと思います。東京だけでなく、広島、福岡、名古屋など全国の支社の事例を知ることができるのも、マイクロアドならではの魅力です。
特に「地方でキャリアを築きたい人」にとってのマイクロアドの魅力は何でしょうか?
いい意味で、「エリア感」を感じないことです。地方にいても、東京と変わらないスピードで情報が共有されますし、仕事の進め方に制限を感じることもありません。また、その土地ならではの県民性や文化を理解することで、より深い関係性を築けるのも地方支社ならではの魅力です。
最後に、これから転職を考えている方へメッセージをお願いします!
一度でも転職を考えたことがある人には、必ずその理由があるはずです。まずは、その理由を言語化してみてください。私にとってそれは、「もっと人と深く関わりたい」という思いでした。その上で、本当にカルチャーがフィットするかどうか、実際に働く人の話を聞いてすり合わせることが大切です。転職は人生の一大イベントです。ぜひ、納得のいく形で新しい一歩を踏み出してほしいと思います。
編集後記
インタビュー中、蒲池さんのキャリアの選択は常に自身の好奇心と行動力に突き動かされているのだと感じました。イギリス留学、レッドブルでの挑戦、そして未開の地での支社立ち上げ。新しい環境に飛び込むことを恐れず、むしろ楽しんでいる彼女の姿は、まさにマイクロアドが掲げる「仕事でココロオドル体験」を体現していました。MVP受賞という輝かしい結果は、その好奇心と行動力があったからこそ掴み取れたものだと確信しています。