こんにちは、mediLab CEOの松田です。
最近は富山県の美味しいお魚と、薬局の皆様の熱量に当てられて、いつにも増して開発モチベーションが高まっております。
今回は、富山県にある「ひまわり薬局砺波店」(株式会社TC)様 にお邪魔してきました。導入初期から弊社の薬歴AIサービス「Kakeru君」をご愛用いただいている、私にとっても馴染みの深いユーザ様です。
そこで管理薬剤師の吉村様からいただいたフィードバックが、あまりにも本質的で、そして「自分ら、まだまだやれるな」と痛感させられる内容だったので、熱いうちにシェアさせてください。
答えは会議室ではなく、現場にある
mediLabは創業以来、「Focus on the User」を掲げてやってきました。 今回もその精神で、吉村様の隣に座り、実際の業務フローを拝見させていただきました。
ひまわり薬局様の運用は、素晴らしいですね。
事務スタッフさんが対話内容をiPadで録音して下書き(Kakeru君)を作り、薬剤師さんがそれを最終チェックする。見事な連携プレーです。 一見、完璧なDXに見えるのですが、吉村様からは「もっと削れる」という鋭いご指摘をいただきました。
プロにとっての「丁寧」は「ノイズ」である
吉村様との対話で、ハッとした言葉がありました。
「AIの文章は、読むのが重いんです」
我々エンジニアやAIオタクは、ついつい「自然な日本語」を目指してしまいます。
「患者様は~とおっしゃったため、経過は良好であると思料される」みたいな。
でも、分刻みで患者様と向き合うプロフェッショナルにとって、それは「丁寧」ではなく、ともすれば「ノイズ(邪魔)」なんですよね。
●「患者は」という主語はいらない(薬歴は、患者さんのことしか書かないから)
●「~だから」という推論はいらない(事実は結論だけでいい)
●重複はいらない
吉村様が求めていたのは、文学的な文章ではなく、「あとから見た人が、一瞬で状況を把握できる『筋肉質』な記録」でした。
このフィードバックにおける「解像度」の高さ。素晴らしいですよね。自分らが目指すべきは、こういう「プロの道具」としての研ぎ澄まされたAIなんだと、あらためて気付かされました。もちろん、その上で医療記録としてのロジックは通す。これは「当たり前品質」でありつつも、実現しようとすると一筋縄ではいかない、エンジニアとしては良い感じに面白く、そして難しい問いです。
その場で決めて、その場で作る
インタビュー中、他にも多くのご要望をいただきました。(この内容は、またどこかのタイミングで)ただ、現場でいつも言うべきことは一つです。
「それ、すぐやりましょう。優先度上げて実装します」
その場で開発チームへの指示を決めました。「持ち帰って検討します」とは言いません。
なぜなら、目の前のユーザさんが「それがあればもっと速く走れる」と言っている機能を作らない理由がないからです。
このスピード感で、愚直に、真摯にプロダクトを磨き込んでいく。これこそがmediLabの強みであり、楽しさでもあります。
最後に
吉村様は、AIを「魔法の杖」として鵜呑みにせず、まるで厳しい編集者のように「この出力はプロとして使えるか?」をジャッジしてくれました。 こうした熱いユーザ様と共にプロダクトを育てられること、本当にエンジニア冥利に尽きます。
mediLabはこれからも、骨のある薬局DXを実現するために邁進してまいります。
Kakeru君の進化、ぜひご期待ください!
<2025.12.13 mediLab CEO 松田悠希>