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UIデザイナーがxR領域に踏み込むためにやったこと【mediba Designers】

medibaのデザイナーたちが、取り組みや知見を月イチで発信していく連載企画「mediba Designers」。

第12回は、3DCGにチャレンジを始めたUIデザイナーの森本 真由美(もりもと まゆみ)による、3Dモデリングについての話。なぜインハウスデザイナーがxR領域に足を踏み入れる必要があるのか、何からどうやって始めたのか。新しいことに取り組むにあたり考えたこと、やったことを語ってくれました。

※過去の記事はこちらから

こんにちは。モノづくりしろくまわんこを愛する、UIデザイナーの森本です。

medibaに入社してから7年程、主にWebやアプリのUIデザインを担当してきました。

今回は、今まで2DばかりやっていたUIデザイナーである私が、xR領域を視野に入れた3Dモデリングに挑戦するお話です。

まずxRとはなんぞや?

最近、xRという用語を目にする方も増えたと思います。

コロナの影響が追い風となる中、xRがニュースに取り上げられることも増えて、耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。

xR(Extended Rality)とは VR(仮想現実)、AR(拡張技術)、MR(複合技術)、SR(代替技術)などの技術の総称で、『現実世界と仮想世界を融合させて新たな体験をつくる』最先端技術です。

なぜ3DCGをやりたいと思ったか?

xRと聞くとゲームをはじめエンタメ業界での活用が思い浮かびますが、今後は小売業や観光業はもちろん、行政や医療機関といったインフラサービスでも導入され、幅広く普及していくと考えられています。

そんなxRの中で、デザイナーにできることは何か。

たとえば、バーチャルでのリアルな表現シームレスなユーザー体験など、コンテンツを魅力的に拡張するために3DCGが活用されています。具体例を上げると、街並みや建物、キャラクターやモーションなど、これらの部分はほぼ3DCGデザイナーの仕事になるはずで、できることはたくさんある。

つまり、3DCGデザインを習得すれば、『デザイナーとして活躍の幅が広がる』のです。

また、自身のモットーは『今できることのひとつ先に手を伸ばしてみる』こと。そして何より『3DCGでものづくりがしたい!』という思いから、挑戦してみることにしました。

インハウスデザイナーの役割とは?

とはいえ、どこから手をつけるべきなのか。

3DCGはどこまで行っても上には上がいる果てしない世界。3Dモデリングだけで見ても、背景かキャラクターか、ゲームか映像かフォトリアルか、その他プロダクト系も……と幅が広い。

それに、すでに各現場の第一線で活躍するプロの方達が大勢いて、それと同時に趣味でつくっているけどすごいスキルの方もいる。

3DCGはまさに戦国時代なわけですが、インハウスデザイナーである私の役割はやはり、需要があるものをつくって提供できる人。果てを目指さなくとも、人が求めるものをつくりだせるということはデザイナーの強みのひとつで、そのためにとにかく手を動かしてみるところから始めてみました。

3DCGデザイナーへの道 第一歩

ここからは、3DCG(もできる)デザイナーへの第一歩として私がやったことをご紹介します。

まずツールはオープンソースでかつ無料で使えるBlenderを使い、スタートから6ヶ月、現在までにやったことをまとめると以下になります。

スタートから現在までにやったこと

  1. 3DCGソフト(Blender)の機能や使い方を知る
  2. 動画で実際の作業を見ながらサンプルをつくってみる
  3. 実際の案件に取り入れて実践する

ネット上の情報や書籍など読み漁って実際にやってみた中で、特に参考になったものを紹介します。同じようにこれから3DCGを始めてみたい人のヒントになれば嬉しいです。

1.はじめの一歩は、書籍でBlenderの機能や使い方を知る

▶ Blenderの基礎

『入門Blender 2.9 ~ゼロから始める 3D制作~』
(著者)伊丹 シゲユキ
(出版社)秀和システム(書籍ページはこちら

サンプルをつくりながらBlenderの使い方、モデリング、UV展開、マテリアルとテクスチャ、アニメーション、アーマチュア、カメラライトとレンダリング、の初歩が一通り学べます。

▶ Blenderをより深く学ぶ

『Blender 2.8 3DCG スーパーテクニック』
(著者)Benjamin
(出版社)ソーテック社(書籍ページはこちら

Blenderのバージョンは下がりますが、上記より解説の種類や例が多く一段階深く学べます。逆引きとしても使えて便利です。

▶ Unityも使ってみる

『Unityの教科書 Unity 2021完全対応版 2D&3Dスマートフォンゲーム入門講座』
(著者)北村 愛実
(出版社)SBクリエイティブ(書籍ページはこちら

実際のお仕事になるとBlenderだけでは完結しないことが多々あります。ゲーム制作で需要の高いUnityも使えるようになるとよりスムーズなアウトプットに繋がるため、Unityについても勉強中です。

2.機能をある程度覚えたら、動画で実際の作業を見ながらサンプルをつくる

▶ 海に浮かぶログハウス

まずは静的な建物から。こちらの動画のおかげでBlenderの理解が深まり、モデリングが楽しくなりました。また、Blenderでのモデリングはとにかくショートカットを覚えるのが重要!私は主にこちらの動画を参考につくって覚えました。


▶ キャラクター

ローポリキャラクターを0からつくる長めの動画でPart1〜8までありますが、とにかく仕事が丁寧。細部にまで手を抜かないプロ意識を感じます。


3.実際の案件で3DCGを取り入れて実践する

ここまでひと通り学んだ後、実際の案件3Dモデリングのお仕事を進めています。

まだ公開はできないのですが、今はなき昔の熱い時代のとある施設をVRで再現するという内容です。まずはリサーチから始めましたが、現在見ることができる資料は検索すると出てくる当時の画像のみ。図面もない所から建物の構造やフロアのレイアウトを考え想像を膨らませながら楽しく設計しています(笑)。

3DCGを始めてみて良かったこと

3DCGを始めて6ヶ月。まだまだこれからですが、一歩踏み出してみて良かったことをまとめてみます。

始めてみて良かったこと

  1. 技術はどんどん新しくなる。新たなことにチャレンジすることで活躍の幅が広がる
  2. これまでの実績 ✕ 3DCG経験で、デザイナーとしての市場価値を高められる
  3. 今まで会社がやってない領域を先行着手して未来へ技術投資できる(XRや3D領域のR&D)
  4. 会社のプレゼンス向上に貢献できる

そして何よりも『自分の力で実現できることが増えるため、モノづくりがより楽しくなる!』ことを実感しています。

ということで…これから新しいことに挑戦したい方は、まず手を動かしてみることをオススメします!

さいごに

修行はこれからも続きますが、新しいことをやる度に様々な学びや気づきがあり、探究心が途切れません……(笑)。

そして最近では3DCGに興味のある仲間が社内にも続々と増えており、サークルも立ち上げ楽しく活動しています。お仕事として各方面へ幅を広げるもあり、専門性を追究するもありで、デザイナーって本当に楽しめる職業だと改めて実感しています!

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