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いろいろな受け止め方があっていい-ダイアローグを学ぶmanabyの現在地

2016年に仙台で創業したmanaby(マナビー)は現在東北、関東、関西の28拠点で就労支援事業を行っており、さらにいくつかの地域で事業所を開所する準備をしています。(2022年2月現在)

昨年12月に開催されたマナビーの一大イベント「manaby TALK!」には、オンラインで150名を超える仲間が集いました。今回このイベント企画に携わった二人、HR室佐藤さんとスーパーバイザー伊藤さんにお話しを伺いました。
(広報大坪)



佐藤真奈実さん(マナビーくん左)
2016年の入社以来、manabyの事業所支援員と人事・採用を兼任。現在はHR室に所属し採用から組織まで人事業務を幅広く担当する。

伊藤亜樹さん(マナビーくん右)
2018年入社。就労継続支援B型manaby CREATORSのサービス管理責任者を経て、社内初のサービス管理責任者スーパーバイザーに就任。グループ全体のサービスクオリティ向上を目指す。

「答えがなくてもいい」ダイアローグとの出会い

-お二人はダイアローグのこと、いつ知りましたか?

まなみ

若新さんがマナビーに関わってくださるようになってから知りました。
でも、自然とやっていたコミュニケーションに名前が付いた感じです。マナビーではもともとみんながそういう姿勢でやりとりしてましたね。

あき

私も入社してから。もっと言えば入社初期に参加したミーティングの場でダイアローグという言葉に出会いました。
ある企画の会議だったのですが「自分らしく働くって哲学だよね」「だからダイアローグが必要だよね」という話になって。

(ダイアローグを学ぶ取り組みを2018年から実施。顧問 若新さん右と平泉さん左)

あき

私はこれまでずっと障害福祉に携わってきているのだけど、その人らしさ、つまりよさを生かすこととか、ありのままであることと、現実としてそれを受け止める社会とのギャップを感じてたんです。どうしたらいいのか答えを求めていたんですよね。そしてマナビーならわかるかも!と思って入社しました。でも入社早々に答えを出さない価値観の話をして、ああ明確な答えが出なくてもいいんだ!前に進めるんだ!と気づかされました。

-「曖昧なものを曖昧なまま受け止める」って難しくないですか?

あき

もともとは白黒はっきりさせがちな考え方だったけど、相談支援の仕事をする中でグレーなことが多かったんですよね。白黒できなくて苦しむ人に出会ってからは、曖昧なものを曖昧にできたらいいのにと考えるようになりました。

まなみ

私は比較的物心ついたころから曖昧さへの許容はあったかも。前職では町おこしのプランナーとして働いたのですが、短期間で目に見えて成果が出るというよりは、5年後、10年後に影響があるかもしれないという仕事。まさに曖昧で答えがない案件が多かったんです。一方でビジネスとしては成果の数値的根拠も示していかなければならないので苦悩しましたが……笑

いまではライフワークになっているアートプロジェクトに出会ったことも私にとっては大きかったですね。アートって定義も成果も曖昧で、ビジネスみたいに明確でない。いろいろな価値観、あり方を尊重する場や考え方で、「これもありだよね」という感覚はダイアローグにも近いと感じます。

manabyの後ろに道はできていた

-manabyのダイアローグの学びはどう進化しましたか?

まなみ

取り組んでいる時には難しさを感じたことも多かったですが、振り返ってみると全体として順調に進んでいるように感じます。みなさんお忙しい中一緒に学んでくださって。そして今後どうすすめることがより良いかを考えています

もっと専門的なエビデンスを用いた研究のように進めたほうがいいとも思う反面、支援をしながらのスタッフにとって、負担をかけないようにと考えては葛藤して。皆さんからも両方の声があります。私自身は自然に馴染んできたけど、よく分からないというみんなの戸惑いもわかります。

あき

私も個人的には早い段階でダイアローグに共感したし自然と受け入れられたけど、人への伝え方やクルー支援でどう生かそうか考えると難しいですね。初めの頃は随所に白黒思考が入ってきてしまって……。でも実践しながら少しずつ変化を感じています。そして今が正解とも思わないのでまだ変化していきそうです。

組織全体でみてみると、最初は「ん?」という戸惑いの雰囲気で、ピンとこないと感じている人も多かったかもしれません。今は雰囲気が少し変わって、共感する人も実践する人も増えているように思います。

いろいろな受け止め方があっていい

-今回のmanaby TALK!をやってみてどうでしたか?

まなみ

ダイアローグって何?というところからダイアローグそのものを学んだ1回目2回目、そして3回目の今回は、みんなにとって「実になる」と感じられる機会にしたいと思ってあきさんも巻き込みました。

あき

私はmanaby TALK!を通していろいろなスタッフのみなさんとたくさん話をすることができて、うれしかったです。みなさんがいろいろな疑問点をあげてくれたのですが、もっと学びたい、もっと取り組みたい、という気持ちが伝わるものだったんです。初めの頃と比べてとても前進しているのを感じました。

(日頃離れて働くスタッフ同士がオンラインでダイアローグを行いました)

まなみ

初回はみんなわからないことだらけで、戸惑いも大きかったですよね。今回はより身近に感じられるテーマ設定にしたのもよかった。初めて議論と対話の違いを体感するワークショップをしたのもとても楽しかったです。

あき

あと全体を通して事業所それぞれの考え方が見えたことが、とても新鮮でした。クルー(利用者)を大切にしよう、よい支援を届けようという部分はみなさん同じなのですが、アプローチが違う。本当にいろいろな工夫、価値感を持ってやっているのがわかりました。

まなみ

イベントでは5事業所しか発表できなかったのが惜しい……!

あき

今回発表していただいたのはどれもダイアローグを実践してうまくいった事例でしたが、事業所によってはダイアローグを支援に活かせずに戸惑う様子も垣間見えました。ダイアローグは大事ってわかっていても、実際支援の中でやりきれないことや違和感が出てくることもあるんですよね。クルーさんを思うからこそ!

まなみ

本当にそうですね。

-アンケート調査でもいろいろな意見や感想をいただきました

まなみ

多くの方が肯定的に前向きに取り組んでいると答えてくださったけど、本当にいろいろな意見や感想がありました。それってすごく健全ですよね。

あき

うんうん。共感や前向きな声はもちろん、しっくりこない時や違うなと思うこともちゃんと声に出してくださるのがありがたい。いま全体的にダイアローグに前向きになっている中、別な視点や価値観を持った人が本音を出しずらい、ということがないようにしていきたいですよね。いろんな受け止め方があっていいし、大事にしていきたい。

まなみ

違いを表明できる組織、マナビーでありたいですね。


(第三回 manaby TALK!の配信会場にて)

ダイアローグを学び始めたマナビーはまだまだ進化中。これからもいろいろな角度から見つめてみたいと思います。

ダイアローグをテーマにしたインターンシップも開催中ですので、もし気になったらぜひ覗いてみてください。
(大人の方のご参加も歓迎!)

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