メンバーの挑戦と安全を守る仕組みをつくるーM3DC情報システムユニットのミッションと醍醐味
「“人のため”に、システムを整える。」社内ITの使命と醍醐味
社内のIT環境を支える情報システムユニット。M3DCでは、単なる運用・保守にとどまらず、セキュリティや利便性を高めながら、社員の働きやすさや業務効率まで見据えた“しくみづくり”に取り組んでいます。
今回は、2023年7月に入社した、情報システムユニット ユニットリーダーのS.Kさんにインタビュー。仕事のやりがいや裏側に迫ります。
【プロフィール】
S.Kさん:2023年7月にM3DCに入社。情報システムユニットのユニットリーダー。
ミッションはメンバーの挑戦と安全を守る環境をつくること
ーS.Kさんの現在の主な業務内容を教えてください。
S.K)皆さんの業務を行う上でのプラットフォームやイントラネットの整備と、日々のヘルプデスク業務を通して皆さんのお困り事を解決するような仕事をしています。
加えて、私はITセキュリティの基盤構築や強化の経験が長いので、この会社でもITセキュリティに関する評価と、強化するべきところを補強する活動をしています。
ーありがとうございます。S.KさんはAI活用のルール整備なども推進していらっしゃいますが、AIもプラットフォームの部分に含まれてくるということでしょうか。
S.K)そうですね、業務システムという側面から、社員の皆さんが業務を進める上での効率性や、新しい取り組みをしていく上での推進力をサポートすることも、情報システムユニットの取り組みのひとつになるので、新しい技術に関するアンテナを高く張り、社内にスピーディにナレッジ共有できるよう意識を持っています。
ー社内のIT環境の単なる運用・保守にとどまらず、セキュリティや利便性を高めながら、社員の挑戦を支える、非常に重要な仕事ですね。
携わっているプロジェクト
具体的に管理されているシステム・インフラの範囲と、現在取り組んでいるプロジェクトについても教えてください。
S.K)管理範囲としては、いわゆる皆さんが業務を行う上で必要なコミュニケーションツール、Google、Slackなどですね。後はそれを動かすためのパソコンやスマートフォン、これらのハード面でのサポートもしています。加えて、ハードウェアの上で動くMicrosoftやZoomなど、いわゆるアプリケーションサービスの管理者としての業務をしています。
今取り組んでいるプロジェクトとしては、クラウドPBX(※)の置き換えを行っています。現在使用中のシステムは今年の12月末でEOLとなりますので、それまでに新しい製品を選定し、リプレースを行わなければ、外線での受電ができなくなります。そこで、現在、ミーティングなどで使用しているZOOM社が提供するクラウドPBXを導入することにしました。
管理面での統合と、ツールとしての親和性、コスト面でのメリットなどから、ツールを決定し、ベンダーとやり取りを行いながら導入を進めています。
※PBX:
オフィスに専用の電話交換機を設置せず、インターネット上のクラウドサーバーで電話システムを構築し、スマートフォンやPCなどから会社の電話番号で発着信できるサービス
ープロジェクトのカバー範囲は多岐にわたりますね。昨年はPマーク(プライバシーマーク)取得に向けたプロジェクトも推進いただいていました。PマークについてもS.Kさんが提案されたのですか。
S.K)そうですね。情報の取り扱いの観点でもクライアントから確認されることが非常に多く、信頼いただくとともに、会社の仕組みづくりと社員皆さんの情報リテラシーをより高めていくためにも取得するべきと考えて提案し、実施を決めました。部署横断のプロジェクトを発足して、多くの方に協力いただき無事取得できたので、今は安心しています。
ープロジェクトを進める上で印象に残っている点はありますか。
S.K)そうですね、事業部門のオペレーションにおいて、どういうステップでどのような情報の取り扱いがあるのか、把握し整理していく点が、想定していたより大変でしたね。ただ、これをきっかけに業務の流れや取り扱う情報、管理方法、その中でのリスクなどを整理し、理解することができたので、やっておいてよかったと思います。
ー確かに、私たちのクライアントは製薬メーカー様や医療機器メーカー様が中心で、情報の取り扱いやコンプライアンスを特に重視されるので、サービス提供側として、クライアントの目線に叶うような情報取り扱いのルールづくりがマストだと思います。そういった意味でPマーク取得はすごく重要なプロジェクトだったと思います。
M3DCにおいて情シスユニットが担っている役割を一言でいうと、何になりますか。
S.K)メンバーが会社の仕事をスムーズに安全にできるような環境を整備する、これに尽きるのではないかと思います!
仕組みづくりに取り組める環境を求めて M3DC入社のきっかけと決め手
キャリアの前半はシステム開発、後半は情報システム部の立ち上げにコミット
ーそもそも、これまでのキャリアでITセキュリティや情報システムの仕事に興味を持ったきっかけはどこにありますか。
S.K)キャリアの前半は、SIerでの顧客向け業務システムや基幹システムの開発をしていました。PMとしてベンチャー企業に就業していたのですが、当時は、会社がどうやってお金を稼ごうか、というフェーズだったので、いざ社内に目を向けると、業務システムや運用ルールなどが全く手を付けられておらず、ぜひ、統合された自社のシステムを構築したいと思い、途中から情報システムの仕事を引き受けることになりました。ここで何もないところから仕組みやルールをつくる経験を積みました。
ーシステム開発のキャリアをつづけることも選択肢としてあったと思うのですが、情報セキュリティ・情報システムの方面を選択した理由はどこにありましたか。
S.K)一から体制や仕組みをつくりあげていくことが好きで、情報システム部がない企業や、まだまだ改善の余地があるようなフェーズの企業で、組織づくりを含めインフラを整備していくことにやりがいを感じるようになりました。M3DCに入社する前、キャリアの後半はずっと情報セキュリティの部門長として、立ち上げや組織の立て直しをしてきました。
ーそのような経験を得て、S.KさんがM3DCに転職されたきっかけと決めてはどのあたりにあったのですか。
S.K)新しいことをやりたい気持ちが強く、仕組みづくりに取り組める環境を探していました。M3DCはエムスリーグループというメガベンチャーの基盤を持ちつつ、組織拡大に伴って情報セキュリティを強化する必要があるフェーズでしたし、当時は面接を通して、情報セキュリティだけでなく情報システムとしてのスキルが必要とされていることがよく伝わってきたので、自分の価値を最大限に活かせそうだと感じ、入社を決めました。
入社後のギャップと一気通貫で貫いているポリシー
ーそうなのですね、入っていただいて感謝です!入社してみて何かギャップはありましたか。
S.K)変化に対しての意思決定のスピードは大きく変わりました。過去在籍していた企業は、新しい取り組みをする際に、予め上長と案を固め、いくつかの意思決定プロセスを踏み、最終的に経営会議で承認を得なければならないことも多く、このような確固たるルールが存在していましたが、M3DCでは関係者に必要性等を合理的に説明すれば、すぐにOKが出る場合も多いので、すごくスピーディに話が進みます。
はじめは大変驚きましたが、こうした環境なので、自分自身で意思決定し、責任を持って仕事を進める必要があると感じており、仕事のスピード感や、責任の大きさに対する捉え方が変わったなと思います。
ただ、失敗を追及する文化はなく、責任をすべてかぶるということはありませんので、チャレンジできる環境があることを活かし、しっかり考えて進めていくことにしています。
ー仕事の進め方の部分を柔軟に調整いただいたからこそ、新しい環境でも今までのスキル・経験をフルに活かすことができている、ということですね。深く考えて提案し、提案が通った後はスピーディに動く、このバランスを大切にして動かれていることがよく伝わりました。このバランス感覚はどの仕事でも重要になるかと思います!
少し話は変わりますが、S.Kさんは暑い日も寒い日も、どんな時でもスーツで勤務されていますがどんな理由があるのですか。
S.K)情報システムは、上位の管理者権限を持つクリティカルな部署です。自分に対しても厳しくなければいけないと思っているので、襟を正す意味を込めて、勤務中はスーツを着ています。過去の就業先でもスーツ着ているのは私だけ、というような場面も多かったのですが、自分のワークスタイルを貫いています(笑)
ースーツでの勤務は、情報の取り扱いや仕事に対する厳格な姿勢の現れだったのですね・・・!
M3DCに入社してからの2年を振り返ると・・・
セキュリティに関するルールとユーザビリティのバランスをとるために積極的に提案
ー業務を行う上において、情報セキュリティ上守らなければならないルールと、ユーザビリティの兼ね合いで他部署との調整が難しくなる場面もあるのではないかと思うのですが、そのあたりはどのように進められていますか。
S.K)直接話さないと分からないことも多いので、相談があった場合は、積極的にこちらから詳しく話を聞きにいくようにしています。ルールとして守らねばならないことはありますが、とはいえ、業務を行う上で、困ることもあるので、ルールを守りつつもユーザビリティが落ちにくいような折衷案を提示するようにしています。
継続的に新しい技術のキャッチアップ
ー情報セキュリティの部分など、新しい技術をどのようにキャッチアップしているのですか。
S.K)もともとシステム開発をやっていましたし、ものづくりが好きで、新しい技術も好きです。ベンダーさんや業者さんに声をかけて、新しい技術について情報を共有してもらったり、話題のサービス・技術を使って業務に活かせるようなツールを作ってみたり、自分でまずは体験してみて、活用方法を考えてみることが多いですね。
経験を一番活かすことができた取り組みは、情報セキュリティの基盤強化
何事もまずは自分で考えて、自分の手を動かすことからはじめている
ー入社してから一番、S.Kさんのこれまでの経験を活かせたなと感じた取り組みは何になりますか。
S.K)一番は、情報セキュリティの基盤を強化したことだと思います。代表や部門長が参加する情報セキュリティ委員会を立ち上げて、毎月継続運営していますし、必要な場合はエムスリー本体との連携も行っています。仕組みやインフラを整えて、その上に、つくったものを積み上げていくのが好きなので、今後もその積み上げ作業をやっていきたいですね。
あと、システム開発していた頃から、まずは自分で考えて自分の手で作ってみる、分からないところは、調べて動かしてみて修正して・・・ということを繰り返していました。インターネットに情報が少なかった時代には、自分でネットワークやサーバーを立てて環境を作ったりしていました。
まず自分で考えて、自分の手を動かして経験を積み、構造化して物事をとらえ分類・整理をしてきた経験は、新たに生じた課題に対して向き合う際にも活きていると思います。こうした積み重ねで、ヘルプデスク業務ひとつとっても、より品質を高く、スピーディに解決できるようになるので、日々の業務にも活かせていると思います。
ーS.Kさんはキャリアの後半はすべてマネジメントをされていますが、マネジメント層になっても、常に自分の手も動かすことを大切にされてきているからベンチャー環境のM3DCでもスピーディーにプロジェクトを進めていただけているのですね。
今後M3DCで取り組みたいことと、社内におすすめしたい本
ー今後チームとして強化していきたいことはどういったことになりますか。
S.K)第一はメンバーの皆さんが仕事を安定的にできる環境を継続維持していくことですが、目指すべき姿はより攻めの情報システムになっていくことだと思っています。
ーありがとうございます!最後に、S.Kさんから一言や、おすすめの本などありましたら教えていただけますか。
S.K)IT系の知識は多少持っているので、社内の皆さんにはお気軽に声掛けいただきたいと思っています。あと、おすすめの本は、「ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か」と「失敗の本質-日本軍の組織論的研究」です。どちらも、仕事を進める上で必要な視点に気づかせてくれる本で、大変役に立っているし影響を受けました。よろしければぜひ読んでください。
ーありがとうございます。オフィス以外の自宅などでも、PCを使ってスムーズに業務するのが当たり前になっていましたが、こうした就業の仕方が叶っているのは、情報システムユニットのおかげなのだと改めて気づきました。
わからないことはまずは自分で考えて、手を動かしてみる、そのことの積み重ねがプロフェッショナルへの道。私もがんばります。本日はありがとうございました!本も読みます。