こんにちは、ラワンセ 遠藤(ネットワークエンジニア)です。
ネットワークの基礎を学ぶシリーズの第16回として、CCNAの問題を題材に知識を身につけていきます。
□前回の振り返り
前回はブロードキャストドメインについて解説しました。
ブロードキャストが届く範囲であり、ルータによって分割されるという内容でした。
今回は、物理的に同じネットワークでも論理的に分割できる仕組みである「VLAN」について解説していきます。
目次
■問題
VLANの特徴として正しいものはどれか?
■選択肢
A. 物理的にケーブルを分けてネットワークを分割する
B. IPアドレスを自動で割り当てる仕組みである
C. 論理的にネットワークを分割することができる
D. 通信速度を向上させる技術である
■回答
C. 論理的にネットワークを分割することができる
■解説
VLANとは、1台のスイッチの中でネットワークを論理的に分割する仕組みです。
本来、スイッチに接続された機器はすべて同じブロードキャストドメインに属しますが、VLANを設定することでそれを分割することができます。
□イメージ
通常のスイッチでは、すべてのポートが同じネットワークに属しています。
しかしVLANを使うことで、ポートごとに別々のネットワークとして扱うことができます。
ポート1〜4 → VLAN10
ポート5〜8 → VLAN20
上記ように設定すると、同じスイッチに接続されていても、お互いに通信できない別ネットワークとして扱われます。
□VLANが別ネットワークとして扱われる理由
VLANは単なるグループ分けではなく、それぞれが独立したネットワーク(ブロードキャストドメイン)として動作します。
スイッチはMACアドレスをもとに通信を制御しますが、VLANごとに通信できる範囲が制限されるため、結果として「別のネットワーク」として扱われます。
そのため、異なるVLAN同士は同じスイッチに接続されていても、そのままでは通信することができません。
□VLAN間通信について
異なるVLAN同士で通信するためには、ルータやL3スイッチが必要になります。
これは、VLANが異なる=別ネットワークであるため、第7回で学んだようにルータを経由する必要があるためです。
同一VLAN → 直接通信(L2)
異なるVLAN → ルータ経由(L3)
という関係になります。
□なぜ必要なのか
VLANを使うことで、物理的にネットワークを分けることなく、論理的に分割することができます。
これにより下記のようなメリットがあります。
・セキュリティの向上(部門ごとに分離)
・不要なブロードキャストの抑制
・ネットワーク構成の柔軟性向上
□ブロードキャストドメインとの関係
VLANはブロードキャストドメインを分割する仕組みです。
つまり、VLANを分けることで、同じスイッチ内でもブロードキャストの範囲を制限することができます。
□初心者ポイント
「同じスイッチに接続されているなら通信できるのでは?」と思いがちですが、VLANが異なる場合は別ネットワークとして扱われるため、そのままでは通信できません。
通信するためにはルータやL3スイッチが必要になります。
□もう一歩理解を深める
VLANは論理的な分割であるため、物理的な構成を変えずにネットワーク設計を変更できる点が大きな特徴です。
この柔軟性が、企業ネットワークで広く使われている理由です。
□もう一歩理解を深める
VLANはL2(データリンク層)の仕組みであり、スイッチが扱う範囲の技術です。
一方で、VLAN間の通信はL3(ネットワーク層)で行われるため、ルータやL3スイッチが必要になります。
このL2とL3の役割の違いを理解することが、ネットワーク設計の基礎になります。
■まとめ
VLANはネットワークを論理的に分割する仕組み
同一スイッチ内でも別ネットワークとして扱える
ブロードキャストドメインを分割できる
セキュリティや効率の向上に役立つ
□今後について
次回は「アクセスポートとトランクポート」について解説していきます。
VLANを実際にどのように扱うかという実務的な内容に入っていきます。
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