外国人紹介だけがやりたいわけではない
LivCo代表の佐々です。
「LivCoの事業って、労働集約型ビジネスで大変そうだね。飲食や介護の現場に外国人を送り込むって結構泥臭いことも多そう。。。」
弊社の事業の話をすると、このような感想を頂くことが多い。投資家の方々と話してても、経営者仲間と飲んでても。もう何十回聞いたかわからない。
確かに、僕たちの主戦場は「現場」である。
インドネシア現地では気温35度を越える中村々を巡り村長に生徒を紹介してもらうよう説得、やっとこさ入学してくれたと思えばなかなか言うことを聞いてくれない生徒を叱りつけ日々格闘、そんな生徒たちの受入企業を探すために1日1,000コールにも及ぶテレアポ営業、内定が決まった後はビザ書類の山と格闘し、深夜に外国人就労者の生活トラブルの電話を受けて。
スマートなITビジネスとは程遠いように見えるかもしれない。
創業当初は1軒1軒家を巡り生活サポートに勤しんでいた
でも、一つだけはっきり言わせてください。
僕たちは、単なる「外国人紹介」だけをやりたい訳じゃない。
ではどんな事業がやりたいのか?
今日は僕たちが創りたい世界のお話をしたいと思います。
移民が抱える生活上の全ての課題を解決する
2026年現在、アメリカのトランプ大統領をはじめ、自国第一主義がどんどん広がっている。日本でも外国人排斥とも受け取られかねない差別的な発言が日々SNS上で多く飛び交っている。世界はどんどん内向きになってるように見える。
でも、現実は逆。
世界の貿易額は2024年に過去最高の33兆ドルに到達(前年比3.7%増)。海外旅行客数は約14億人で、パンデミック前の水準まで完全回復(前年比11%増)。そして世界中の移民数は3億人を突破、2000年の1.7億人から25年で1.8倍近くに膨れ上がっている。
貿易も、旅行も、移民も、全部右肩上がり。グローバリゼーションは全然死んでないどころか、加速している。
ひと昔と比べたら、航空券代は劇的に下がったし、インターネットのおかげで情報の壁もほぼなくなった。人が国境を越えて移動するハードルは、圧倒的に下がっている。100年後にはもっと当たり前になっているはずだし、僕はそういう世の中を創りたい。ただ移動するだけじゃなくて、そこには争いも差別もなく、移民だったとしても生き生きと働いて暮らせる世の中を。
しかし、そんな2026年現在でもやはり依然として国境を越えるだけで起こる問題は多々存在する。仕事探し、住む場所、送金、言葉の壁、文化の壁、複雑な行政の手続きなどなど。例を挙げよう。
・仕事現場から失踪する外国人技能実習生は年間約7,000人。事前に聞いていた条件と異なる待遇への不満やコミュニケーションエラーなどが要因と言われており、上手くマッチングが成立していない。
・来日前は富裕層でローンもクレジットカードも普通に組めていた人が、来日した途端、家も借りられず銀行口座すら作れない。
・外国籍の子どもが日本の公立校にいきなり入っても、日本語が分からず授業についていけない。そこを補う補修も充実していない自治体がほとんどで、落ちこぼれた外国籍の子どもが道を踏み外してしまうことも多数。
そんな、人が国境を越えて移動する時に発生する「ありとあらゆるお困りごと」を解決できるようなインフラにLivCoはなりたいと考えている。移民の方々の生活それぞれの課題を解決し、暮らしたいと思った場所で暮らせる、そんな世の中を創りたい。
LivCoは既に外国人の様々なステージを支援する5事業を行う
ひとことで言えば「移民版リクルート」だ。
リクルートは人材事業から始まり、不動産・結婚・旅行などへと事業を広げ、時価総額10兆円のトップ企業に成長した。LivCoはその外国人版として、外国人が日本で暮らす上で必要なサービスを包括的に提供するプラットフォームを目指している。
なぜ、最初にHR領域なのか?
では、移民ビジネスは移民ビジネスでも、なぜ僕たちが、労働(HR)を最初の入り口に選んだのか。
理由はシンプル。
HR領域を抑えることが移民ビジネス全体を攻めていく上で最重要であるから。
人が国境を越えて移動する理由はいろいろある。旅行、留学、出張、海外進出、結婚。でも、その中で圧倒的に大きいのが「労働」になる。
ILOの調査では「労働」目的の移民が7割を越えると言う。つまり、ほとんどの移民は「労働機会」を求めて国境を跨ぐ。
なぜ「労働」なのか。
背景にあるのは、同じ仕事をしても国によって賃金が数倍、時には数十倍も違うという巨大な価格差だ。インドネシアで働くのと、日本やアメリカで働くのとでは、もらえるお金が全然違う。この賃金格差こそが、世界中の人を「出稼ぎ労働者」たらしめている。
ちょっと乱暴な言い方をすると、大谷翔平選手だって広い意味では「出稼ぎ労働者」だ。実際に日本の10倍以上の報酬を得ている。目的はお金だけじゃないとしても、より高い報酬、よりレベルの高い環境を求めて国を越えている。実は今、日本からアメリカやヨーロッパに出ていくエンジニアやトップクリエイターもどんどん増えている。
同じ仕事でも国が違えば報酬が倍になるわけだから。僕たちが支援する途上国の人たちも、構造としては全く同じだ。
ただ、彼らの動機は僕たちの想像よりずっと切実で、そして尊い。
「妹を大学に行かせたい」
「病気のお父さんの入院費を払いたい」
「お母さんに立派な家を建ててあげたい」
弊社が支援するミャンマー人が家族への想いを語る
社会保障も年金制度もない国で、家族を守るために命がけで海を渡る。
実は、フィリピンやネパールのように、自国に大きな産業がない国では、出稼ぎ労働者の送り出しがかなり大きな産業になっている。日本でいう自動車産業くらいのGDPシェアを、人材の送り出しビジネスが占めている国がある。なかなかイメージしづらいと思うけど、移民ビジネスというのは途上国ではそれくらい一大ビジネスになっている。
だからこそ、その移民の方々にアクセスし、インパクトを与えたいのであれば労働(HR)領域が最短であるということである。
そして、労働(HR)領域は移民の方々との接点として、他のどの領域よりも濃い。仕事を紹介するプロセスの中で、ご本人の同意のもと、生まれ育った家庭環境、学歴、職歴、所得情報、納税情報など多くの情報をお預かりする。そして外国人紹介ならではなのが、在留資格(ビザ)申請。申請自体は行政書士が行うが、書類収集を担うのは紹介会社である僕たちだ。在留資格情報は外国人にとって欠かせない情報となる。
このデータは「売る」ためのものじゃない。外国人が日本で安心して暮らし、キャリアを築いていくために、家探しでも、金融サービスでも、繰り返し使える"信用の資産"として積み上げていく。我々の展開するサービスの基幹となっていく。
HR領域は移民ビジネスを広げていくための、欠かせない突破口である。
移民マーケットの中でHRマーケットが一番大きいと言うことは、一番稼げる領域でもあると言うことだ。創業当初は着実にキャッシュを積み重ねることが大事なフェーズだが、その最初の事業としてHR事業は最適である。HR事業でしっかりと収益を積み重ねながら組織を大きくし、更に大きな一手を打つことも可能になる。
教育現場のデータも大事な鍵になる
HR領域で集まるデータの話をしたが、実はもう一つ、我々にしか取れないデータの源泉がある。それが教育現場だ。
インドネシアで運営する日本語学校
LivCoはインドネシアのバンドンで自社の来日就労希望者向けの養成校(日本語学校)を運営している。紹介する人材を、自分たちで現地で育てているということだ。(詳細はこちら)
ここで何が起きるかというと、入学の時点で膨大な情報が入ってくる。「日本に行きたい」と志願してくる若者たちの家族構成、住んでいる地域、両親の職業と所得。
入学後は毎日の小テストの点数推移が蓄積されていく。(もちろんテストはほとんど電子化している)コツコツ勉強していれば点数は必ず上がる。逆に、途中でサボればすぐに数字に出る。つまり、その人が努力を継続できるタイプかどうかが、データで一目瞭然になる。さらに講師による定性評価、性格傾向、日本文化への適応度、希望する進路。これらを全て自社のLMS(学習管理システム)で管理している。
スマホで小テストを実施
今後AIの時代が本格的にやってくる中で、我々のような企業がAI自体を作ることでGoogleやMetaなどの巨大テック企業対抗するのは正直厳しいと思っている。でも、AIが判別するための「元データ」をしっかり握って活用していく—これは日本企業にも十分にチャンスがある領域だ。これから世界で最も人口が増える新興国のBOP層(低所得層)やミドル層の「生の情報」は実は巨大テック企業にはなかなか収集できないものであるが、我々であれば集められる。それらを緻密に管理するプラットフォームを創っていく。
現在、LivCoではAI戦略室という部署を立ち上げ、リクルートで長年AIプロダクトを創ってきたPdMメンバーなどがジョインするなどテクノロジーのプロフェッショナルが続々と加わっている。HR領域で集めたデータと、教育現場で集めたデータ。この二つが掛け合わさった時に、他社には絶対に真似できないデータ基盤が出来上がる。これが、前の章で話した「信用の資産」の土台になっていく。
自社だけでスケールするのは限界がある。LMS(学習管理システム)とFCモデルでスケールを目指す。
ここで一つ問いが生まれる。
この日本語学校のスキームを自社だけでどこまでスケールできるのか?
正直に言って、自分たちだけで約1万8,000の島々から構成されるインドネシア全土に学校を建てるのは無理がある。ましてや世界中にとなれば尚更だ。だからこそ、広げ方はフランチャイズ(FC)モデルを考えている。
マクドナルド、starbucks、公文式、セブンイレブン——全部FCモデルだ。世の中で成功しているリアルビジネスはほとんどFCモデルと言っていい。
でも、日本語学校のFCモデルはまだほとんど見かけない。
まだ誰もやったことがないモデルではあるが、勝算はある。
注目すべきは公文式の成功モデルだ。教育メソッドと教材をパッケージ化して、世界60カ国以上に約24,000教室を広げた。僕たちがやりたいのは、あの公文式の「日本語教育版」だ。
日本だと事例は“すしアカデミー”くらいしかないので労働者送り出しビジネスと言われるとあまりイメージがつかないかもしれないが、途上国では自国の労働者を海外に送り出す「送り出しビジネス」が日本よりもはるかに大きな一大産業になっている。(日本の円の価値が下がるにつれ日本の送り出し産業が勃興してくることは予想される)上述のようにグローバリゼーションが更に進めば進むほどこの送り出しビジネスもどんどん伸びていく。
すしアカデミーとは、寿司職人を短期間で養成し海外の日本食レストランなどへ送り出す専門学校のこと。近年は海外就職を目的に入学する生徒が増えており、日本版の「送り出しビジネス」とも言える存在だ。HP:https://www.sushiacademy.co.jp/
つまり、途上国では「LivCoのフランチャイズに加盟したい」というプレイヤーは現地に沢山いることが想定される。
既にインドネシア国内に7,000以上、全世界で20,000以上の送り出し機関・日本語学校が存在している。僕も今まで世界中で100以上の送り出し機関を巡り研究してきたが、上手くいっているケースは多くはない。送り出し機関の大事な指標(KPI)は入学人数に対する送り出せた生徒数の割合であることが多いが、その数字が30%を切ってしまう学校が70%くらいある感覚だ。「日本に行けるかもしれない」という広告を見て入学したにも関わらず、受け入れ企業の求人票の不足、指導力の欠如などにより送り出しができない。このような結果になってしまうとその噂はすぐに若者の間でSNSを中心にすぐに広まり送り出しビジネスは終焉を迎える。このようなケースを僕は日本側の人材紹介事業部のパートナーさんとやりとりする中で僕も多く見てきた。
逆に考えればこのような学校が失敗している要因をしっかり潰していけば、FCモデルは成立する。
そして、我々はそのような失敗を繰り返さないような仕組みを整えてきて驚異的な数字を上げてきた。下記のような実績だ。
日本就職率(入学人数に対する送り出せた生徒数の割合):85%
累計入学者数:約400名(開始2年)
日本語試験合格率(6ヶ月以内):92%
特定技能評価試験合格率(6ヶ月以内):88% 日本渡航後離職率:5%
人数はまだまだ我々より多い学校は複数存在するが、確率でいくとインドネシアトップを走る数字である。弊社の学校には日々メディアからの取材も多く、毎月日本渡航を目指す数百人の若者からの応募が来る。
成功要因であり、FCで展開できるものは以下の3つに分類される。
①洗練されたカリキュラムと質の高い教師陣
学校ではただ日本語を教えればいいと言う話ではない。日本人の仕事に対する考え方、日本の文化や歴史、道徳観、お金の使い方、集団行動なども教えなければいけない。それらを教えないと来日した時に問題を起こしてしまう。インドネシア各地の学校にそのような日本語以外の要素を盛り込んだカリキュラムは少ないし、それらをしっかり教えられる教師は現地にはそうそういない。日本人で途上国に赴任したがる人は少ないし、日本語が上手いローカルの人材はみんな日本に行ってしまっている。
来日後の就労サポートをしている弊社だからこそ、そして、日本と東南アジアを知り尽くす我々だからこそ、日本語以外の重要な要素を盛り込んだカリキュラムを保持している。
LivCoの洗練されたカリキュラム
そして、LivCoでは日本人教師だけではなく、N1,N2日本語レベルの優秀な教師が採用でき、質の高い授業が提供できている。
FC校には東進ハイスクールのように成熟した講師陣がこの充実したカリキュラムに沿って教える授業を動画で配信していく。
LivCoの教師陣
もちろん動画だけでは生徒は飽きてしまうので50%ほど教えるのが簡単な文法や漢字の授業、進路指導などは対面授業で開催予定である。そのような教師陣の採用にも、RPO(採用代行)業者としての役割も果たしFC校を補助していく。(知名度などを生かしLivCoの教師採用力も強い)
②豊富な求人票(就職先)の供給
ローカルの学校は実はこれに一番苦しんでいる。日本の企業にローカルの方が営業して求人票を獲得してくることほど難しいものはない。出口がないと生徒は入学してこないので求人票の獲得は最重要である。
LivCoでは東京オフィスに10人を越える求人票獲得部隊を抱えている。the Model型で特定技能黎明期から何度もPDCAを回して創られた営業戦略・オペレーションで月に数十〜百件の求人枠を自走的に獲得してこれる。
日本国内の膨大な求人情報をFC本部であるLivCo本社が握っているから、FC校の卒業生は就職先がちゃんと用意されている。結局これがFC校の入学生への呼水となる。学校にとって「うちに入学すれば日本で働ける」と言えるのは最強のマーケティングの武器になる。
LivCoの営業部隊
③LMS(学習管理システム)を軸にしたパーソナライズ指導の実現
生徒は募集して育ててはいるがなかなか生徒の学習進捗や進路情報を一元的に管理できている学校は少ない。だからこそパーソナライズして指導・紹介ができず手詰まりが起きている。
そこに対して、LivCoのLMS(学習管理システム)をFC校にも提供し効率的なデータ管理を実現していく。小テストの点数、進路希望などを全てシステムで管理、さらに上述した映像授業の視聴データも全部取れる。どのくらいの頻度で見ているのか、どこで一時停止したか、どのセクションを繰り返し見たか、どこで離脱したか。これをAIの助けも借りながら分析すれば、落ちこぼれてしまいそうな生徒に手を差し伸べ、類題テストの提供や補修授業の開催など個々にパーソナライズする指導が可能となる。そして、「どんな学習態度を持つ人が、日本で長く活躍するか」の予測精度もどんどん上げていける。そして、過去のマッチングデータを元にAIが判定し、LivCoFC本部から共有される最適な求人機会を提供していく。
SaaSだけでは勝てない時代に、僕たちが売るもの
最近「SaaSの終焉」みたいな話をよく聞く。システムだけ売るビジネスは、AIとノーコードの普及で付加価値がどんどん薄まっている。正直、システムをClaude Codeなどですぐ作れてしまう時代にSaaSだけじゃ意味がない。だからこそ僕たちは「システム+体験価値」のセットにこだわっている。
LMS(学習管理システム)を提供しシステム利用料を頂くだけではなく、学校の運営に関わらずアドバイス・コンサルティングやRPO(採用代行)、さらには求人票提供による出口戦略のマッチング支援まで行い、FC校が儲かるように支援していく。フランチャイズビジネスのロイヤリティー(FC本部が仕組みなどを提供する替りにフランチャイジーから頂く費用)の相場は5-10%であるが、我々は深く入り込むことにより、10-20%のロイヤリティーを目指していく。そして、FC校から紹介いただく優秀な生徒のマッチングにより日本側では企業側からの紹介料、登録支援費用などを頂戴する。(登録支援費用とは?こちら)
※弊社の株主である西山さんは牛角の創業者で、わずか7年で1,000店舗のFC展開を実現した"飲食業界の神様"と呼ばれる方。FCモデルに関して多くのアドバイスを頂きたいと考えている。
実は、創業当初はB2Cでスタディーサプリのように日本語の映像授業コンテンツを提供するアプリの開発などを検討していた。しかし、事業を進めていくうちに考え方を変容させていった。
それは学生時代のミャンマーでの事業経験にも起因する。
僕は大学3年生の頃、トビタテ留学JAPANという文科省の奨学金をいただき、ミャンマーでのインターンシップを経てそのままミャンマー人向け動画メディアであるLive the Dreamを起業していた。(Live the Dreamについてはこちら)
ミャンマーでの事業の様子
その時のユーザー数は100万人。でも売上は月商数十万円ほど。これでは事業拡大できるはずはなかった。
どうしてそこまでユーザーが多いのに売上は上がらなかったのか?
一人当たりの所得が日本と比べて極端に低いミャンマー人からはNewsPicksや日経新聞のようにコンシューマーから課金してもらうことができなかった。そもそもクレジットカードどころか銀行口座を持たない人が多く課金方法も確立されていなかった。B2Bで広告掲載でお金を貰うにも、一人当たりの購買力が低いミャンマー人に広告を出したい顧客は多くなかった。
だからまずはB2B2C——まずは日本語学校や送り出し機関に対してLMS(学習管理システム)を提供しその先の学生に使ってもらう。日本語学校や送り出し機関などの法人にはまだ支払い能力がある。そして、日本に行く移民は基本的に送り出し機関を経由するので、ここをB2Bで押さえておけば、結果的にC側のデータも自然と集まっていく。
人材・教育事業で集まるデータを活用し、「信用の壁」をぶっ壊す
ここまで、人材・教育事業で僕たちにしか集められないデータがあるという話をしてきた。では、そのデータで具体的に何をするのか。
本丸は「信用(与信)の創造」だ。
今、日本に来る外国人の多くが「銀行口座が作れない」「クレジットカードが持てない」「家賃保証の審査に通らない」という壁にぶち当たっている。インドネシアでは富裕層だった人ですら、日本に来たらローンが組めないなんてこともある。彼らが不真面目だからじゃない。日本の信用情報機関(CIC等)に彼らの履歴がそもそも存在しないから、金融機関が「この人のリスクを評価できません」となるだけの話だ。
僕たちなら、この壁をデータで壊せる。
「この学生は現地での半年間、一度も欠席せず、小テストの成績を右肩上がりに伸ばし続け、日本での就職後も3年間、無断欠勤なく働いている」——こういうデータって、既存のどんな書類よりも強力な信用の裏付けになる。
これは突飛な発想じゃない。アリババはECの購買データから「芝麻信用(セサミクレジット)」という信用スコアを作った。東南アジアではGrabが配車データから、ケニアではM-Pesaが送金データから、それぞれ銀行口座を持てない層への融資を実現している。メルカリもフリマアプリの取引履歴をメルペイの与信に活用している。LivCoがやろうとしているのは、その「移民HR・教育データ版」だ。
ここから広がる世界は本当に大きい。
まず不動産。外国人が日本で部屋を借りるのは本当にハードルが高い。支払い能力があっても「外国人だから」という属性だけで断られることがザラにある。僕たちは独自のデータをもとに「この人は優良な借り手ですよ」と可視化して物件とマッチングさせる。実はこの外国人特化の賃貸仲介は既に始めていて、着実に数字を作れるようになってきた。
次に金融(Fintech)。マイクロファイナンスや奨学金ローンで、「日本に行きたいけど渡航費がない」というやる気に満ちた若者たちに、学習履歴に基づいた融資を行う。彼らの先輩がどんな境遇で、どんな家柄で、面接でどんなことを言っていれば日本で長く続くのか——そういうデータが蓄積されていれば、似た境遇の人が新たなチャンスを掴める。
さらに家賃保証や保険、通信。独自の与信スコアリングを不動産会社や保険会社、通信会社に提供して、外国人の生活インフラを下支えする。
送金サービスだって視野に入る。外国人は毎月母国に送金している人がほとんどで、スコアが高い人には低い送金手数料でサービスを提供できる。そこには巨大なマーケットがある。
HR→不動産→金融→保険→送金→ライフイベント。リクルートが辿った道を、外国人に特化した形でなぞっていく。全部の起点にあるのは、現場で泥臭く集めた「信用の資産」だ。
生まれた場所や国籍に縛られず、頑張る人がちゃんと評価されて、チャンスを掴める世界。それを「データ」という武器で作っていく。
※既にアメリカでは移民向けFintech領域でNova Creditという会社が台頭し、累計150Mドルを調達するほど大きな会社に成長している。アメリカでも移民向けのFintechビジネスは成立することが証明されており、日本での移民向けFintechビジネスが成立するのも時間の問題である。(詳細記事はこちら)
共に移民の新しいインフラを創っていく仲間を募集しています!
僕たちがやろうとしていることは、単なる人材紹介会社ではない。
泥臭い現場で人材を紹介し、自社の学校で人を育て、そこで得たデータを「信用の資産」に変えて、不動産、金融、保険、送金へと広げていく。公文式のようにFCで世界に展開し、移民が国境を越えた瞬間から、住む場所も、お金も、キャリアも、全部が繋がっているプラットフォームだ。
「外国人×データサイエンス」
「外国人×AI」
「移民版リクルート」
「外国人向け商社」
LivCoはそう言うものになっていく。
新規事業が連続的に立ち上がっていく。
正直、今の社内はカオスだ。でも、市場が一気に立ち上がるフェーズって最高に面白い。
僕たちが向き合っているのは、一過性のブームなんかじゃない。人類が生まれてからずっと続いてきた「移動」という本能を、現代のテクノロジーとデータで再定義する挑戦だ。大げさに聞こえるかもしれないけど、本気でそう思っている。
今、LivCoには成熟したマネージャー層の力がどうしても必要だ。ビジネスのロジックを深く理解しながら、社会の不条理を本気で変えたいというパッションも持っている。そんな人に来てほしい。
「紹介業」という入り口は、確かに泥臭い。現場のトラブルも絶えない。でもこの記事を読んで、その泥の先に何があるのか、少しでも見えたならぜひ一度、話を聞きに来てほしい。
国境を越えても、頑張る人がちゃんと報われる世界を、一緒に創りませんか?
LivCoでは現在様々なポジションで共にチャレンジしてくれる仲間を募集しています!少しでも興味をお持ちの方は、ぜひ、採用情報をご覧ください!
❒ LivCoとは?
LivCoは『外国人も暮らしやすい社会を創る』をミッションに、東京/インドネシア拠点で外国人領域に挑むスタートアップです。HR業界最後のブルーオーシャンと呼ばれる外国人材市場(年間30%成長・1兆円超)において、人材紹介を皮切りに教育・不動産・生活支援へと事業を拡張。25万人超の在日東南アジア人フォロワーと蓄積された来日就労希望者データにAI・テクノロジーを掛け合わせ、「外国人版リクルート」として複数領域で新規事業を連続的に立ち上げる外国人特化のインフラ企業です。
日高屋、松屋、ベネッセ、スカイラークなど累計500社以上に1,000人超の紹介実績。タイミー小川氏や(株)クイックなど上場企業からの出資を受け累計3.4億円を調達、売上前年比350%成長で上場準備フェーズに突入しています。
❒ LivCoで働く魅力
【社会課題をビジネスの力で解決し、途上国の未来を創る】
弊社の事業で1人の東南アジア人の就職が実現されれば年収は20倍以上、平均5人以上の故郷の家族の生活水準が向上し「妹が高校に行けるようになった」と泣いて喜んで頂けます。もちろん日本の現場の人手不足も解決される。右から左に外国人を流すだけの従来の「人材紹介」とは異なり、受入企業の要件に合わせたオーダーメイド育成で実現する「人材育成」モデルで、社会課題の解決と事業スケールを同時に実現する仕事です。
【年間30%成長の巨大市場 × データ・AI × 上場前フェーズ】
外国人材市場は1兆円超のHR業界最後のブルーオーシャン。制度開始直後に参入しシェアを確保した弊社は、業界構造そのものを変革できるポジションにあります。AI・テクノロジーを活用した次世代プラットフォームを構築中。少数精鋭で経営陣との距離が近く圧倒的な裁量を持て、ストックオプション付与の可能性もあり、会社の成長が自身のキャリアとリターンに直結するフェーズです。
【国境を越えて働くグローバル環境】
東京とインドネシアの2拠点体制、社員の40%が東南アジア出身。社内では外国語が飛び交い、日常的に異文化の中で働く環境です。インドネシアでは400人規模の日本語学校を直営しており、現地出張や海外事業に携わる機会があります。
※出身企業:リクルート、サイバーエージェント、JICA、デロイトトーマツ、Speee、ラクスルなど
※出身大学:東京大学、大阪大学、早稲田大学、中央大学、明治学院大学など
❒ 参考リンク
求人一覧(中途)
求人一覧(新卒)
日経新聞掲載
メディア掲載記事(fastgrow)
代表佐々の監修記事「外国人業界の魅力」
採用資料スライド
社内の様子(YouTube取材)
弊社運営インドネシア日本語学校の様子(動画)