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【メンバーストーリー】人々の「想い」を聴き紡いだストーリーで企業の成長に貢献する〈編集長 青木 典子〉


「生き生きと働ける場との出会いは、人生を動かす」と実感

フリーライター・編集者としておよそ20年の経験を積んできた青木典子。得意とするのは「ビジネス」「就職・転職」「人材採用」「キャリア」「ワークスタイル」「学び・資格」といった分野。取材した企業は大手から中小まであらゆる業種1000社以上に達し、経営者から事業部長、一般社員、新入社員、ほかフリーランスで活動するプロフェッショナルまで、幅広くインタビュー・執筆を手がけてきた。記事制作に携わった媒体は20以上、編集・執筆を手がけた書籍は20冊。それぞれの業種において、この数十年でビジネス環境や雇用がどう変遷してきたか、どんな職種の人たちがどんな役割を担い、どんな思いで働いているかを見てきた。

「人の仕事・生き方に対する想いを聴き、それを伝えたい相手にきちんと伝えること、人が自分らしく輝ける場に出会うお手伝いをすること。一貫してそれにこだわってきました」

そんな青木の「ライフワーク」の源泉は社会人2年目の経験にある。

大学を卒業してリクルートに入社した青木は、求人広告営業として、テレアポや飛び込みによる新規開拓を行っていた。ある日、小さな工務店に飛び込んだ青木は、そこで一人の社長に出会う。

「建築士を採用したい」というその社長は、仕事に対する情熱、社員への温かい想いを持った魅力的な人物だった。「社長の想いを伝える広告を作りましょう」と訴え、その場で見開き2ページの広告を受注。制作担当者と相談し、社長の想いを前面に押し出したストーリー性豊かな広告を完成させた。

後日、社長が「この人を採用するよ」と、応募書類に添えられていたという手紙を見せてくれた。その手紙には、北海道で経営していた会社をたたみ、一家離散となり、期間工として流れてきたという応募者の人生が綴られていた。そして、応募動機として「この会社でなら人生をやり直せると思った」という言葉で締めくくられていた。その帰り道、青木は社会人になってから初めて泣いた。単にうれしかったわけではない。

「これだ、と思える仕事、働く場所、一緒に働きたいと思える人と出会うことができれば、人は人生を変えることができる。そのことに強く心を動かされたんです。人が生き生きと働ける道を見つけるお手伝いをする仕事を、ずっとしていきたいと強く思いました」

以来、青木は会社の魅力をしっかりと伝える求人広告の提案にこだわった。それが大型受注につながって営業成績を伸ばし、全国MVPも獲得した。しかし、別部門に異動となり、作りたい広告が作れないことにもどかしさを感じ、退職。フリーライターに転身した。

子どもの頃から、書くことが得意だった。学園祭では演劇や映画の脚本を率先して担当し、苦手だった理科の授業中にはこっそり小説を書いていた。リクルートへの入社動機も、情報誌を「制作」したかったからだ。ライターへの転身はごく自然な選択だった。

ベンチャー企業を運営する「当事者」の立場を経験

アルバイトを掛け持ちしながらのスタート。幸い縁に恵まれ、依頼が次々と舞い込むようになった。当初は幅広いジャンルの仕事を受けたが、軌道に乗ると、もっともこだわる「就・転職」「人材採用」「キャリア」の分野に的を絞った。好景気にも後押しされ、寝る間も惜しんで働き、年収1000万を超えるようになった。「もう私は安泰」と自信を付けた。

ところが、そこから一気に突き落とされることになる。2008年のリーマンショックによって人材業界が冷え込み、ことごとく仕事を失ったのだ。積み上げてきたものが崩れ落ちたのを感じ、喪失感の中で途方に暮れた。

そんなとき、知人が事業を立ち上げると聞き、「手伝う」と申し出た。これまで取材してきた「ベンチャー企業」を、当事者として経験するチャンスだと考えたのだ。土日にライター業も続けるかたわら、平日フルタイムで勤務し、販促企画、営業、庶務、経理、採用などあらゆる業務を引き受けた。

「ベンチャー企業の抱える悩みもやりがいも、初めて自分ごととして実感できた。特に、従業員がモチベーション高く、成長意欲を持って働ける環境をつくることがいかに大切か、痛感しました」

経営者や働く人の想いに寄り添い、会社の成長とともに歩みたい

ベンチャー企業の仕事に一区切りをつけ、ライターに軸足を戻した頃、再び人生に光が差し込んだ。

以前から仕事で関わりがあったリクルートエグゼクティブエージェントの森本千賀子氏から、書籍出版をサポートするライターとして指名を受けたのだ。

森本氏はNHKのドキュメンタリー番組『プロフェッショナル~仕事の流儀』への出演を機に注目を浴び、出版や寄稿のオファーが相次いでいた。青木は森本氏の「メッセージ発信のパートナー」として、著書や連載などの記事制作をサポートするようになる。「取材」という形で森本氏の話を聞き、人材採用やキャリア構築のノウハウを知るだけでなく、「想い」を共有した。

「採用コンサルタントとして、社長のビジョンを実現するお手伝いをして、企業の成長に貢献する。同時に、転職エージェントとして求職者に新たな活躍の場を提供する。すばらしいお仕事だな、と。『この仕事が大好き!』『朝起きたときから、お客様に会いに行きたくてたまらない』と屈託なく笑う森本さんの姿がすごくまぶしくて。その仕事ぶりと生き方に感銘を受けて、私も自分の分野で、人を感動させるほどの『プロフェッショナル』でありたい、と思ったんです」

そんな矢先に出会ったのがリスナーズだった。垣畑社長から事業のコンセプトを聞いた瞬間に「私がやりたかったことだ」と直感し、参画を決めた。

「三つ子の魂、と言いますが、私には法人営業職の魂が残っていたようです。『人が生き生きと働ける場を見つけるお手伝いをしたい』という軸はこれまで通りですが、経営者の想いを汲み取り、企業の成長に貢献したいという想いが再び湧き上がってきました。今の目標は、経営者や働く人の魅力を引き出す&表現するプロとして、日本一になること。自分たちがつくった記事によって、素晴らしい出会いを一つでも多く生み出していくことです」

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