人は、同じものを見ていても、人によって感じ方は少しずつ違う。
同じ景色を前にしても、怖いと感じる人もいれば、落ち着くという人もいる。その違いは「間違い」ではなく、ただの「違い」だと思っています。
振り返ってみると私のクリエイティブの原点は、その「違い」に惹かれてきたことにありました。自分がつくったものに、さまざまな反応が返ってくる。その思考のずれや広がりに触れる瞬間が、たまらなく面白かったのだと思います。
こんにちは。2024年に入社した、ディレクターの山下さくらです。
私がなぜこの道を選び、映像をつくっているのか。作品を誰かに届けることの面白さに気づいた原体験や、デザインと心理学の間で揺れた進路選択、そして映像という表現に辿り着いた理由を振り返ってみたいと思います。物事をどのように捉え、どんなことを考えながらこの仕事をしているのか、私なりに言語化してみました。
「つくる→みせる→反応がうまれる」が、いつも楽しかった
イラストを描くことが好きな私は、中学時代まわりで流行っていた動画投稿SNSミクチャで、楽曲にあわせてイラストを描き、動画にして投稿していました。
完全に趣味の延長線で、「あわよくば誰か見てくれたらいいな」くらいの気持ちでやっていたので、正直そんな簡単に反応が返ってくるとは思っていませんでした。けれど投稿して間もなく、20件ほどのコメントをもらったのです。その一つひとつが本当に嬉しくて、今でもよく覚えています。「絵も上手だしお話が面白い!」その言葉から、誰かがきちんと見てくれて、何かを感じ取ってくれたことが伝わってきて、胸が熱くなりました。初めて、受け取り手の存在を強く意識した瞬間でした。
驚いたのはそれだけではありません。数日後、私の使った楽曲を使って、他のユーザーが同じようにイラストの動画を投稿しているのを見かけました。もしかして、あの投稿がきっかけだったのかも?自意識過剰ですが、そう思った瞬間、ただのひとりごとだった作品が、画面の向こうの誰かの行動につながった感覚がありました。顔も名前も知らない誰かとつながれたこと。このときの喜びは、今の仕事にも深くつながっていると思います。
中学高校時代のお絵かきあつめ 友人を描くのが大好きでした
違いがあるから、面白い。だから、伝えたくなる
小学生の頃から友だちと漫画を描いて見せ合っては、発想の違いにわくわくしていました。突飛なキャラクターや予想外の展開が生まれる。それがとにかく面白かったんです。図工の時間も同じです。同じモチーフを描いているはずなのに、完成した作品はまったく違う。人によって見え方が違うことがずっと不思議でした。
この、違いに惹かれる気持ちは、やがて「人の心」そのもの、心理学への興味へとつながっていきました。
心理学という言葉を本格的に意識したのは、中学生の頃に読んだ心理学をテーマにした漫画がきっかけです。人の感じ方や考え方には構造があることを知りました。人によって答えが違うのは当然なのだと気づいたとき、私は心理学の世界にぐっと引き込まれました。高校の進路選択では、心理学とデザイン、どちらを学ぶか本当に悩みました。心理学は、人の見えない部分にある違いを知れる面白さがある。一方で、ものをつくることで違いを楽しみながら誰かとつながれるデザインも捨てがたい。悩み抜いた末に選んだのは、デザインの道でした。挑戦するしかない!と腹を決め、芸術表現の幅広い大学に進学しました‥
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