シェアハウス事業をしている会社は、複数あります。
マンガ制作事業をしている会社も、複数あります。
シェアハウス事業とマンガ制作事業を、融合する形で手がけているのは……
LEGIKAだけです。
この二つの事業の関係性について、知っていただきたい情報の度合いによって説明を使い分けています。
一般的なレベル
シェアハウス事業(トキワ荘プロジェクト・チェルシーハウス)と、マンガ制作事業(レジカスタジオ)の二つを行うことで、マンガ家が作品づくりの実践的な経験を積むことができます。また、レジカスタジオにおいても、優秀な作家を制作業務にアサインすることできます。
……というご紹介をすることが多いです。
このご紹介内容は間違ったものではありません。
ただし、この二つの事業の関係性を説明する上では、かなり表面的なメリットに過ぎません。
実際には、二つはより強力に結びついています。
「作家リソースのやり取り」だけの価値ではないのです。
少し深いレベル
マンガ家は一般のビジネスパーソンとは違い、フリーランスで働く仕事です。
マンガ作品をつくる際には、一般の社会人以上に様々な苦難に直面し、そして中長期的には独力で克服していかなければなりません。
紙面掲載を勝ち取っても、そのあとの連載を続けることで大きな壁があり、ある程度の連載が続けられても、自分が望んだような名作にはなっていないと気付き、一人苦しむことがあります。自分の才能の限界や衰えへの恐れと戦うことにもなります。
この長く、孤独な戦いを続けるためには、信頼できる仲間が必要です。
住まいを通じた仲間との出会い
海外の伝統的名門校は、ハリー・ポッターの世界のように全寮制の仕組みを取り入れているところ(ボーディングスクール)が多いです。
これは、人格面での成長のためには、教科教育以外の面が欠かせないと考えているからだと思われます。
生活面を通じて、人間の裏表を理解し、自分の弱味とも向き合えるのがトキワ荘プロジェクトの住まいの特徴です。あたかもボーディングスクールのように、深い学びが得られる環境なのです。
深い学びを通じて、裏表のない人間関係から見つかるのはなにか……孤独な戦いを続ける作家にとって、トキワ荘プロジェクトを通じた真に有益な体験はというと、信頼できる仲間との出会いだと考えます。
作家にとって信頼できる関係とは
一般的に、作家と編集者の間は、強い信頼関係で結ばれていくことが望まれています。
ところが、多くのパブリッシャー(出版社)において、作家に信頼されうる編集者を育成し、その編集者を真の意味で組織としてガバナンスをきかせることができているか……というと疑問が残るところです。
となると、作家と出版社という法人組織の間で、強い信頼関係ができているのでしょうか。
例えば、ある編集者に「(契約事項にある)○○の方針はこうですか?」と聞き、同社の別の編集部の編集者に「(契約事項にある)○○の方針はこうですか?」と聞いて、同じ答えが返ってくるでしょうか。
「法務に確認します」で回答が統一されていれば御の字で、回答がバラバラということも珍しくありません。
業界全体を見渡したときに、どこからどこまでが契約上の事項か、峻別できている編集者は少ないように思います。で、そもそもなのですが、契約書の内容もよく分かっていない方が珍しくないです……。
また、一人一人の編集者が、編集部にそれぞれ単独でぶら下がっているに等しいケースも多く、作家と編集者とのやり取りメールに、Ccで別の編集者や部門のアドレスがつかないケースも多いです。
メールどころか、プライベートなメッセージツールを使ってやり取りするケースも多くみられます。
この結果、紛争のエビデンスをたどれず、早期解決に失敗し、紛争を拡大させた事例も多く生じています。
一般の企業で、ある担当者と社外の取引先との間で、誰もCcを付けずに、その会社の重要な商品の生産のことを、ずっとやり取りし続ける様子を想像してみてください。
ましてLINEでやり取りしていますということでしたらどうでしょうか。
普通の感覚であれば、部下がやっていても、同僚がやっていても、上長がやっていたとしても、とても不安になるのではないでしょうか。
ビジネスの場では一般的ではないコミュニケーション方法が、マンガ業界ではまかり通っているのは事実です。
個人として信頼できる編集者さんがいたとしても、それはあくまで「作品づくりの面」で、あるいは「プライベートなお付き合い」でという限定がついてしまいます。
あくまでサラリーマンでしかない以上、所属先の法人組織が相手として信頼できなければ、その土台はいつでも揺らぎかねないのです。
LEGIKAの体制
レジカスタジオでは商業マンガ制作を急拡大しています。
レジカスタジオではこうしたよくある問題が起こらないよう、一般的なビジネスと同じ仕組みで組織を作り上げています。
契約書の内容を編集者も理解した上で、組織的なエビデンスを取り、作家とのトラブルになりそうな事案には、早期検知をし、すぐに経験のある上長がフォローに入り、法務・経理部門の専門性の高いスタッフと連携をして組織的に対処する。
このようなチームプレーでの対応ができています。
住まいの事業でも全く同じ仕組みになっており、LEGIKAのスタッフはいかなる部門においても、専門的な事案に対して同じような手順で、チームプレーで対処しています。
そのため、トキワ荘プロジェクトの参加者の方から見ると、住まいのことであっても、レジカスタジオを通じた商業マンガ制作のことであっても、同じような仕組みで対処している形になります。
あるスタッフの対応や言動に不安を覚えたとしても、必ず組織としての解決に行き着くという信頼を得られる形になっているのです。
住まいとマンガ制作を一体運用することで、法人組織として信頼性を獲得できることは、LEGIKAにとっての何よりもの強みです。
(まだまださらなる信頼獲得のために、向上の余地があることも理解しています)
そして、商業マンガ制作という孤独な戦いにおいて、LEGIKAを強い信頼関係をもった仲間の一人として作家さんが捉えてくださることは、私たちスタッフにとっても、この上ない喜びとなっています。
(年間表彰を受けたトキワ荘プロジェクト参加者の皆さん、トキワ荘PJの「T」マークでポーズ)
シェアハウス事業(トキワ荘プロジェクト・チェルシーハウス)と、マンガ制作事業(レジカスタジオ)の二つ事業を一体的に行うことでの、少し深いレベルでの価値がお分かりいただけましたでしょうか?
実はまだまだ二つの事業の価値は語り尽くせていません。また別の機会にご紹介したいと思います!