前回に引き続き『LegalForceキャビネ』の機能開発を担うRisk Detectionチームの3名にインタビュー! PdM、デザイナー、エンジニア3者それぞれの観点から、日々のチーム開発について語ってもらいました!
前編では開発の進め方や上流から全員が参加するメリットについて触れましたが、
後編では、チームでのコミュニケーションや課題感、今後の展望にフォーカスしています。ぜひご覧ください!
乾 瑛美子(いぬい・えみこ) PdM
京都大学法学部卒業後、銀行員、法律事務所でのパラリーガルのキャリアを経て、2019年9月にLegalOn Technologiesへ参画。法務コンテンツの開発に1年ほど携わったのち、2020年7月よりPdMを担当。行政書士の資格も持つ。
矢野 りん(やの・りん) プロダクトデザイナー
美大卒業後、Webページの制作やアプリ開発のUI/UXデザイナーとして幅広い実績を積む。フリーランス時にはスマホ日本語入力の先駆けとなるキーボードアプリ「Simeji」を開発。2021年11月によりLegalOn Technologiesに参画し、現在はデザイン組織の責任者を務める。
木﨑 力(きざき・りき) ソフトウェアエンジニア(バックエンド)
大学在学中は制御機械系のプログラマをしており、卒業後は金融系SIerでのSEを経て、交通系Webサービス企業のフルスタックエンジニアとして活躍。2022年10月よりバックエンドエンジニアとしてLegalOn Technologiesに参画。
1人よりチームで!アイデアを出し合いみんなで作り上げていく
ー PdMの視点から見ると、デザイナーやエンジニアがサービスの企画段階から関わることで、どんな良い影響があるでしょうか?
乾 自分ひとりでは思いつかなかったアイデアや気づきをたくさんもらえるのは、1番ありがたいですね!
仮説に対して「こういう方法もあるよ」「こういうのはどう」といったデザイナー、エンジニア視点の意見を早い段階でもらえて、結果的にその方が良いかもね、となることもあります。
矢野 どうしても1人で考えていると、アイデアにも限界があるので、お互いに助け合いながらやってるよね。
ドメインや法務業務周りの専門知識が必要な部分については、乾さんががっちり意見をくれます。ソフトウェアとしてどうかというところには、木﨑さんたちエンジニアが入ってきて「こういう風に作ればちゃんと動くね」とか、「そこはAIでやった方がいいのでは」といった意見をくれますね。
乾 あとはデザイン案を出してもらって、意外とまとまったりすることもありますね。
矢野さんがささっとワイヤーフレームを作ってくれて「なるほど、そういうやり方があるのか」とビジュアルで気付かせてくれたり。
みんなから出てきた意見を集約して、矢野さんに改善案を作ってもらいながら、1番いい案にたどり着いていけてるような感じがします。
矢野 複数案を作成したりね。
木崎 実際に目で見たほうが分かりやすいこともありますし、比較対象の案がいくつかあるとより活発な議論に発展しやすいので、すごく助かってます。
矢野 チームの誰か1人だけがずっとパソコンに向かって、1つのことを考えているってことはあまりないよね。
お互いの意見を聞き取り合って、割とふわっとした状態から少しずつ形作っていくところはあるかもしれない。
木﨑 確かに。議論することでナレッジも溜まってくので、他の機能を開発する時にもよりいいアイデアを出せたりとか、エンジニアとして他の機能との整合性の確認や、起こりうる障害の予測もしやすくなっているなと感じます。
ー 皆でどんどん意見を出し合うことで、得られる気付きも多いのですね!一方で、当初考えていたものと全く違う意見がでてくることもありますか?
乾 もちろん、あります。
違うアイデアが出たら、実際どっちがいいのかを検証して、その理由をちゃんと精査するようにしています。
ただスピードも大事なので、最初に洗い出した懸念点を1つ1つつぶしていって、同じ議論を何度もしないように気を付けていますね。
ー しっかり議論しつつ、スピード感も大事に。バランスが難しそうですね。そこが、チームとしての課題感でもあるのでしょうか?
乾 そうですね。議論にもある程度区切りを付けなくてはいけない一方で、上から降りてきたものをただ作るのだと良いものができないというのもあるので、みんなで議論しつつ着実に前に進めていくのが結構大変ではあります。
できる限りスムーズに進めるために、情報を事前にまとめて共有し、全員が必要な情報を持った状態で議論できるように、というのは心がけていますね。
「わからない」から生まれる助け合い!フラットな関係がより良いプロダクト開発につながる
ー 必要な情報を全員が持った上で議論できるようにするために、他にも心掛けている事はありますか?
矢野 先ほども少し触れましたが、ディスカバリー(企画)をする際に非常に重要なドメイン理解については、乾さんにかなり助けられています!
特に私たちの様な開発者や全く異なる職種からすると、法務業務ってややこしくて、理解するのが難しい部分も多々あります。そのあたりドメインに明るくないメンバーも理解できる様に工夫してくれています。
乾 私がパラリーガルの経験があることもあって、機能を作る上で理解しておいた方が良い法律知識などは、できるだけメンバーに伝えるようにしています。
例えば、契約の更新/終了期限を知らせるアラート機能を開発した際には、木﨑さんから「法律上の契約期間の考え方が難しい」という声をもらったのがきっかけで、勉強会を実施したこともありました。
社内の弁護士の方にも協力頂いて、作成した資料を元に問題を出題したりしながら、契約書に書いてある期限の考え方に理解を深めてもらったり。
矢野 木﨑さん、鋭いツッコミよくしてるもんね(笑)言葉の定義の曖昧さとか特に、見逃さない感じで。
木崎 気になっちゃうので(笑)
乾 でも「わからない」と言ってもらって初めて「こういうところがなかなかわかりづらいんだ」と気づけることもあるので、本当に助かっています。
ちゃんと理解していないものをつくってしまうと、ユーザーにとっても使いづらいものになってしまう可能性もあるので、開発に関わるメンバー全員がユーザー理解を深めた上でつくった方が、絶対に良いものができると考えています。
矢野 「わからない」って素直に言える雰囲気があるのは、すごく大事だよね。
乾 そうですね。そのあたりの雰囲気づくりはみんなで心掛けている部分もありますが、開発チームの指揮を執るPEMが気を回してくれている部分も大きいですよね。
チームでのワークショップや隔週の振り返り会、毎朝のウォームアップなどを企画してくれていて、普段からメンバーと話し合う機会が多いですね。
他にも、週1回の出社日にランチ会をしたり、雑談会もあって、仕事以外のコミュニケーションも取っています。
木﨑 雑談会は週に3回ぐらいやってるんですが、最近ハマってることとか本当に雑談って感じですよね。それも必須参加ではないので気軽に参加できて、フラットに喋れる関係が築けてるなと感じるので、有難いですね。
左からPdMの乾、バックエンドエンジニアの木崎、デザイナーの矢野
とことん話し合って、ユーザーへの価値を追求していける開発現場でありたい
ーLegalOnに来てほしいと思う人は、どんな人ですか?
乾 ユーザーに価値を届けたいという気持ちを持った人です。チームのエンジニアやデザイナーと日々接する中で、みんなそれぞれの観点から「ユーザーに良い価値を届けたい」という心からの想いを感じます。
本当に価値のあるものをつくり、ユーザーに提供したいという想いを持ってる人と、一緒に仕事ができると、楽しいと思います。
木崎 乾さんと同じように、プロダクトに愛情を注げる人ですね。
プロダクトのファンを増やしていきたいと思っている人にとっては、非常に良い環境だと思います。
矢野 自分たちが納得するまで、しっかりとディスカッションする人ですね。
乾さんや木﨑さんの素晴らしいところは、妥協して誰かに話を合わせる事をせず、自分たちの考えをしっかり伝えてくれるところです。
「責任ある人がaと言ったからaで行こう」というようなことは一度もなくて、自分たちがちょっとでもbだと思ったら、「いや、それはやっぱりbじゃないですか」と必ず言ってくれます。
2人のように、妥協せずにプロダクトに向き合うマインドを持った人を求めています。
ー とことん納得するまでつき詰めるんですね。
乾 やっぱり自分の意志を持っている人は、プロだなと思いますね。こういう人たちと仕事ができていいなと感じます!
― 最後に、チームの今後のビジョンについて教えてください。
木崎 ユーザーの声が聞ける体制であり続けてほしいと思います。
お客さまのフィードバックはすごく参考になりますし、なにより「使ったけどすごい良かったよ」といった声を頂くのは嬉しいです。ユーザーに気持ちよく使ってもらうために作ってるので、認識の齟齬や気持ちのすれ違いが無いように、ユーザーとの風通しは変わらずあってほしいなと。
乾 やっぱり楽しく仕事できるのが大事だと思うので、今みたいにとことん話し合って進められる開発現場にはしていきたいと思っています。
組織も日々成長していきますが、どういうメンバーが増えたとしても、体制が変わったとしても、そこは変わらず大事にしていきたいですね。
矢野 本当に、楽しいのがいちばん大事だと思います(笑)
とにかく楽しく仕事をしたいなと。楽しくなくなっちゃうと本当に大変なので。
楽しむ為には、「自分ならできる」という確信を持って毎日過ごすことが大切だと思うので、マネジメントもする立場として、そう思えるような環境をつくって行きたいと思います。
新しく来てくれる方、ぜひ安心して入ってきていただければと思います!
― お話を聞く中でも、皆さんが楽しく仕事をされている雰囲気が感じられました。
本日はありがとうございました!