What we do
Learning for All (以下、LFA)は、「子どもの貧困に、本質的解決を。」をミッションに掲げ、
「一人に寄り添う」「仕組みを広げる」「社会を動かす」という3つの事業を柱として、
子どもの貧困問題に取り組んでいます。
居場所づくり、学習支援等「一人に寄り添う」現場支援をしながら、それにとどまらず、
全国の子ども支援団体との協働、ノウハウ展開等、「仕組みを広げる」ことでより多くの子どもたちが抜け漏れなく支援につながるためのアプローチを展開、
さらには、それらをふまえて政策提言、普及啓発等「社会を動かす」ことに本気で取り組んでいます。
今年で設立10周年。
これまで、のべ11,800名以上の子どもたちを支援し、
全国60以上の子ども支援団体へ支援ノウハウの提供や伴走支援を行い、全国の支援者がつながるネットワークづくりにも取り組んできました。
現場での支援活動や全国の支援者とのネットワークを通して見えてきた課題・好事例をまとめて、
国や自治体に向けた政策提言や、「子どもの貧困」の現状を伝えるための普及啓発にも取り組んできました。
ここから、さらに「子どもの貧困に、本質的解決を。」を実現していくために、もう一段アクセルを踏んでいきます。
<代表 李 10周年メッセージ抜粋>
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思い返せば、関わったお一人おひとりが、「子どもの貧困問題」に対するそれぞれの想いを私たちにバトンのように託してくれた10年間でした。この節目の年に改めて、このことを自覚し、これからも誠実に向き合っていきたいと思います。
この先、我々LFAだけでは乗り越えられない問題に直面することでしょう。それでも、「子どもたちにとってのあるべき社会」を主体的に考える人々が、何十人、何百人と増えていけば、間違いなく社会は良くなっていく。そのような社会の実現を目指して、みなさまと、より良い未来を考え、ともにつくっていけることを楽しみにしています。
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Why we do
「今の日本で、本当に貧困が広がっているの?」そんな疑問を耳にします。
私たちの活動を知っていただくには、まず、問題を知っていただく必要があります。
日本の子どもたちは、あなたが思う以上に経済的な困窮に直面しており、それが原因で社会から疎外されてしまっています。
■日本の子どもの9人に1人が「貧困」状態にあります
ひとり親世帯に限ると、約2人に1人が貧困状態(世界的にみても極めて貧困率が高い)
■小学校・中学校における不登校児童生徒数は増え続け、過去最多の約30万人ととなっています
■児童虐待相談対応件数は年間21万件以上
特に2009年以降、右肩あがりに増加を続けています
■日本語指導が必要な外国籍の子どもも増え続けています
2010年、学習支援からスタートした私たちLearning for All は、 現場の経験から、この問題を解決するには 「学び」を支えるだけでは足りないと確信するに至りました。 現在では、一人の子どもが自立するまで、 地域で連携して幅広くサポートできるモデルを構築。 全国へ広げるとともに、法・制度を変え、 子どものあらゆる「貧」と「困」をなくす社会をつくろうとしています。
<代表 李 設立ストーリー>
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私自身、生活困窮世帯が多い地域に生まれ育ち「格差」 や「貧困」を目のあたりにして生きてきました。登下校中に路上生活者の方が凍死して運ばれるのを目にすることもありましたし、複雑な家庭環境で育つ友人や、経済的な要因で希望する進路が叶わず、夢を諦めないといけない同級生も多くいました。「可能性があるにも関わらず、生まれた地域や家庭環境で人生が制限されている人がいる」ということを、幼い頃から強く実感してきました。 その後、大学では、地元とは正反対の世界を目にすることになりました。私の通っていた東京大学には、世帯所得も文化資本にも持ち合わせた人が多く、日本にも「階層」があることを知ったんです。課題の現場をリアルに知る自分だからこそ「子どもの貧困」という社会課題の解決に取り組むべきだと思い、Learning for All の活動を始めました。
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How we do
居場所支援の現場の様子
学習支援の現場の様子
私たちは「一人に寄り添う」「仕組みを広げる」「社会を動かす」という3つの事業を柱として、子どもの貧困問題に取り組んでいます。
1)一人に寄り添う
地域のあらゆる立場の大人たちのネットワークをつくり、支援の必要な子どもを見のがさず、早期につながる。
成長段階に合わせ、必要なサポートを6〜18 歳まで切れ目なく行う。
そんな「地域協働型子ども包括支援」を展開しています。
従来のタテ割り的な支援では、たとえば地域の一人の大人が「この子、大丈夫かな」と問題に気づいても、その情報を地域全体で共有できず、スピーディーかつ適切な支援が行えないことがありました。
私たちLFAがすべての関係者・組織をつなぐことで、「見守る目」の行き届かない子をなくし、一人ひとりに合わせた支援を早期から、かつ自立できる年齢まで、継続的に提供し続けることができます。
具体的には、居場所づくり、学習支援、食事支援を行っています。
2)仕組みを広げる
現在の日本では、子ども支援に関わる人・団体の努力にも関わらず、支援の「量」「質」ともにまだ足りていないのが現実です。
LFAでは、これまで培ってきた実践的な支援のノウハウを全国の子ども支援団体や企業に提供。
日本中の子ども支援者がつながるネットワークづくりにも取り組むことで、「地域協働型子ども包括支援」の全国展開を推進しています。
3)社会を動かす
目の前の子どもにどこまでも寄り添う。その重要さは疑う余地がない一方で、問題を真に解決するためには世論の形成や、社会の仕組みを変えていく必要があります。
LFAは現場での支援活動や、 全国の子ども支援団体とのネットワークづくりを通して、課題の普及啓発・人材育成・政策提言に取り組んでいます。