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松田:なんでそんなに落ち込んでるん?
三輪:実はこないださ・・・
三輪:好きな女の子とデートしてる時に「三輪くんはどんな仕事してるの?」って聞かれたから「未来に繋がるカッコいいを創る仕事!」って言ったわけよ。
松田:それは伝わらんやろ。。。
三輪:それでそのコも不穏な空気になったから、「リノベーション。不動産と建築の仕事やで!」って言ったらさ。
三輪:「不動産とかってチャラい人多い仕事よね。なんかいかにも『お金持ってます』みたいな人も多いイメージ」って言われて、悔しくて一生懸命クジラの良さを説明したら「やっぱりなんかチャラいよね。一生懸命言い訳するところが」って帰ってもうたんやんか!
松田:まぁ、三輪ちゃんがチャラいのは否定せーへんけど、俺も「クジラに就職したい!」って言った時に両親に「不動産とか建築の業界って大丈夫なの?」って聞かれたわ。
三輪:就職活動のときも、まわりに「なんで不動産・建築選んだん?」ってめっちゃ聞かれたよな?なんでなんやろ。。。
矢野:三輪ちゃんどうしたん?めっちゃ暗い顔してるやーん!
三輪:不動産・建築業界で働くのって珍しいことなのかなって、考えてて。
松田:親や友達にも「なんで不動産・建築なの?」ってよく聞かれるんですよ。
矢野:なるほどなー。
松田:よく考えたら、僕らも業界のこととかよく知らんなぁって思って。
宮澤:おつかれーす。
矢野:おっ。良いところに来るねぇ。
宮澤:3人で真剣な顔してどうしたんですか?
矢野:ちょっと宮澤くんも付き合ってよ!
業界の社会的人気度の低さ
三輪:お気に入りの女の子に「不動産業と建築業で働いてる」って言ったらフラれたんですよ!
矢野:やばっ!最高!笑
宮澤:それ三輪ちゃん個人にも問題あるんじゃないのー??
矢野:同意見やなぁ。
松田:ただ、僕もクジラに就職することを伝えた時に両親に心配されたので、「不動産業界・建築業界って少し怪しいのかな」くらいには心配になったんですよね。
矢野:まぁ俺も21歳のときに父親に「早く不動産業じゃない仕事に転職しろ!」って言われたけどね。笑
三輪:大学の同級生でも不動産業・建築業に就職活動してた人は少なくて・・
宮澤:なるほど。ちなみにネットで検索すると・・・
https://president.jp/articles/-/27432
宮澤:低っ!
矢野:笑。やっぱりクジラががんばるしかないよね!
宮澤:間違いない!
矢野:俺が昔ネットで見た「女の子が結婚相手に求める職
業ランキング」ってあってんけどさ。
宮澤:ずいぶんシュールな検索してますね。笑
矢野:やっぱり女の子の人気度は気になるやん。でも、「不動産業」の一つ上のランキングが・・・
三輪:何やったんですか?
矢野:「アルバイト」笑
なぜ矢野はイノベーションを目指すのか?
三輪:「未来に繋がるカッコいいを創る」っていうmissionに共感して、僕らはクジラにいますけど、矢野さんが普段から言ってる「業界を変えたい」っていうのはどういうところから来てるんですか?
矢野:実はさ、俺も一度「不動産業界やめよう」っていう時期があったのよね・・・
松田:初耳!
宮澤:俺はこの話大好きだけどなぁ。
矢野:2007年にクジラを設立して以降、とにかく社員の入社・退社が相次いだ。俺自身が勤めていた時もそれが普通やったから、社員教育といえばとにかく「ふるいにかける」手法。人が辞めていくのに嫌気がさすようになってからは、教育手法を変えて、厳しくも社員が辞めない努力はしたけどね。離職率は下がったけど、3年続く社員はいなかった。
松田:今のクジラからは想像つかないっすね。
矢野:そして何よりショックやったのは、「辞めた社員から起業・独立した社員が多かった」ってこと。つまり、クジラにはすごくスキルアップできるしくみがあったのに、同時に会社を好きでいられないしくみもあったってことに気づいてしまった。そこで一気に自分自身のモチベーションが維持できなくなった。
三輪:それで不動産業界を辞めたくなったんですか?
矢野:嫌になったからってすぐには廃業できひんやん?借金もあったし。だからいつになっても辞める勇気が持てないまま毎日をズルズル過ごしてた。でもそんなネガティブな時って、嫌なことばっかりに目が向くからさ。どんどん業界のことが嫌になっていった。
矢野:そして、不動産業とは関係の深い建築業界にも目が向き出した。
宮澤:しかも各々が複雑に関係しちゃってますしね。
三輪:どういうことですか?
宮澤:例えば、「一流の建築家になりたい!」っていう意識高い大学生がいても、設計事務所に就職したらまずは「低賃金」ってことになるケースが多いよね?そして、入社した設計事務所で先輩のアシスタントをしながら「見て盗む」をしなければならない。でもクライアントや元請け企業などから納期や仕様変更を強く求められる「下請け企業の立場の弱さ」があるから必然的に後輩である自分が「長時間労働・休日返上」になる。
三輪:そうですね。
宮澤:じゃあ、おのずと「離職率」があがるし、辞めた若いコは周囲に言うよね?「働くのキツかった」とか「ブラック企業(低賃金、長時間労働、サービス残業)だった」とか。
松田:そうすると就職活動の人気も下がるってことですね!
宮澤:業界自体に「怪しい・不信感」みたいなイメージがあるのは、
①消費者が受けた印象
②業界離脱者が周囲に漏らす印象
の二つが原因になるからね。
三輪:一つの問題解決だけじゃ終わらない、負のスパイラルですね。
矢野:そして、一番気になったのは、「不動産・建築業界の経営者で売上・利益以外の価値を真剣に語っ ている人が見当たらなかった」こと。これはSNSを見ていて思った。
宮澤:IT業界にも見られる傾向ですけど、ビジネスで生み出した価値の対価として「派手に遊ぶ」「広い交友関係」とかをビジネスの目的に置いてる人よく見ますよね!
矢野:クルーザーの上でシャンパン!みたいな。笑 俺ももちろんそういう遊び方にも興味津々やねんけど、できればそういった時間は、何か大きなことを成し遂げた副産物として受け取りたいなってぼんやりと思い続けて来たわけ。
矢野:そこで想像してみたわけよ。もし、とある駅前にある大手チェーンの不動産SHOPが閉店・廃業したとする。果たして近所の人が涙流して惜しんでくれるかなって。
三輪:あまり悲しくはないかもしれませんね。
矢野:でも、閉店・廃業したのが行きつけの美容室とかだったら、近所の人たちはすごく困るよね?
宮澤:間違いない。
矢野:ネガティブな感情でここまで創造性豊かに考えられるのかっていうくらい、落ち込んだわ。「あー。俺たちがやってる仕事って、消費者からすると「最悪は替えが効く仕事」なのかー」って。
第二章『全部ひっくり返したら一番に。』替えが効かない会社になるために変えたこと。
続く...