「これから先、自分はどこへ向かうんだろう」
旅を終えて、そんなふうに足元を眺めていた私が、まさか鹿児島の湯之元というまちに毎日通うようになるとは。一年前の自分は想像もしていませんでした。
2026年3月2日。年度末の熱気あふれるタイミングでジョインした、KOBIRA(小平株式会社)。 入社して一週間の今の心境を一言で表すなら、「初めて降り立った異国の駅」にいるような感覚です。
世界29カ国を巡った旅の途中で、何度も味わったあの独特の高揚感。 どうなるのかはまだ読み切れないけれど、行き交う人たちの活気や、漂ってくる街の匂いに「あ、ここ好きかも」と直感が告げている──。
そんな心地よい刺激の中に、これまで旅で培ってきた好奇心が、再び静かに熱を帯びていくのを感じています。
みなさん、こんにちは。新人の西田夏海です。社内だけでなく、関わってくださる皆さまからも親しみを込めて「なっちゃん」と呼んでいただいています。この記事を読んでくださるあなたとも、そんなふうに少しだけ近い距離感で繋がれたら嬉しいです。
本社HARBORの開放的なホールがお気に入り
たくさんの本も読み尽くしたい
本当に濃くてあっという間だった一週間。「自分」に向いていた旅の矢印が、少しずつ「チーム」や「まち」という外側へ向き始めた、私の現在地を書いてみました。
私のこれまでは、「食・海外・地域」を巡る旅
私はこれまで、3つのキーワードを軸に歩んできました。
- 食: 大学4年間、管理栄養士になるために「食と健康」を猛勉強。卒業後は食品卸の会社で、広報と人事の仕事に携わりました。
- 地域: 「本やTVではなく、自分の五感を使って、世界の食を味わいたい」と世界一周を決意した準備期間。フリーランスとして、大好きな地元の生産者さん38箇所を取材して回り、地域の想いを学び、広める活動をしていました。
- 海外: 大学時代からの友人と29カ国を巡る7ヶ月の世界一周。12㎏のバックパックを背負って、旅先で触れた各地の豊かな食文化をタイムラグはありますが、SNSで発信しています。
モロッコ:サハラ砂漠でラクダと2ショット
トルコ:ふらっと入ったお店で料理教室も参加しました
世界を巡る中で、コンフォートゾーンを抜けた先のワクワク感にハマると同時に、痛感したのは日本の「暮らし」や「文化」といったかけがえのない美しさや資源の豊かさでした 。四季折々の食材を慈しみ、丁寧に暮らす日本独自の文化。それらを守り、次世代に繋ぎたい。「この経験を大好きな地元・鹿児島に還元したい」という強い想いを持って帰国した私が出会ったのが、KOBIRAでした 。
どんな仕事をするの?
KOBIRAの面白さは、何といってもその柔軟性です。
経営者である勘太さん(社長)亮平さん(副社長)が私の軸を面白がってくださり、決まったのは「人事アシスタント7割、広報サポート1.5割、まちづくり1.5割」というオーダーメイドな役割。
広報というポジションに応募して、面接でこんな風に柔軟にポジションを変えてくださるんだ。
114年続くアトツギ企業でありながら、その柔軟性には驚きました。面接段階から偽りなく素直に話せる空気感だったこと、そしてありのままを見せられたことによって、「会社に自分を合わせる」よりも、「自分と会社がどう響き合うか」を一緒に考えてくださった。事例のないポジションに少しの不安はありますが、この安心感がベースにあることでのびのびと挑戦できそうです。
そして、社長や副社長のすぐ側でサポートさせていただく秘書的な動きもあり、早速経営のスピード感を肌で感じる毎日です。そのため、「どんな仕事?」と聞かれると、うーん。一言では表せない。
そんな中、手元に届いた名刺の肩書きには
「コミュニティ・コーディネーター KOBIRA編集部 特派員」
の文字。初めてそれを見たときは、思わず二度見してしまいました。
差し出すたびに「特派員?!」と驚きのリアクションをいただくのですが、私自身、この見慣れない響きへの戸惑いや驚きを、どこか面白がっている節があります。「特派員」という名にふさわしく、新しい景色をどんどん開拓していきたい。今ではそんな密かな嬉しさを、この肩書きに込めています。
また、KOBIRA編集部のメインエディターには、同期入社の「いっちゃん」が就任しました。驚くほど自然に環境に溶け込む彼女の「なじみ力」は、すでに社内でも一目置かれています。
▼そんな「いっちゃん」の記事はこちら
彼女の持つ、周囲を惹きつける不思議な空気感。これからこの場所でどんな言葉が紡がれていくのか、私自身も一人の読者として楽しみにしています。
AIってすごい!業務とSlackが活発に動く会社。
入社して一番の衝撃。それは徹底的なAI活用です。 正直、初日は「私、全然使いこなせてなかった。」と焦りました。
使っていたのは、ChatGPTとGeminiのチャット、それも質問や壁打ちレベル。KOBIRAはAIの推進力がすさまじく、各AIツールを使いこなす「AI大臣」がいるんです。触ったこともなければ聞いたこともなかったAIツールを、バンバンPCに入れていきます。
1週間たったいま、使いこなすのに必死ですが、今までの「面倒だ」「効率悪い」を拾ってくれる解決策を知った今、それらを使わずにはいられなくなりました。
「AIを使う側になるか、使われる側になるか」みたいな言葉をよく耳にしますが、KOBIRAへの入社が、私がAIを使う側に転身する大きなきっかけになったことは間違いなさそうです。
そんなふうに普段の業務は“AIを使って超効率化&フレックス制&リモートワーク推奨”という環境もあり、対面の交流は決して多くはない印象。Slackが基本のコミュニケーションで、分からないことはAIに聞けば大方解決する。
でも、不思議と冷たさは感じません。なんでだろうと思ったときに、すぐに思いつくのは、Slackが活発に動くこと。Slackを開いたときに驚いたのは、皆さんが使い倒している大量のスタンプ。
ガスのマーク、一体いつ使うの!?と思わずツッコミたくなるラインナップ。
毎日たくさん流れるSlackすべてに返事を返すのではなく、「了解!」などの返事はスタンプで返す。このスタンプでたくさんリアクションしてもらうと楽しい。普段表情筋を動かすことが苦手な人でも、スタンプのリアクションを使えば表現豊かになれるかもなんて思ったり。そして普段会えない分、1回1回の対面で会う機会を大切にしている印象も受けました。
他にも感謝のエピソードを送り合うツールを使用するなど、組織の効率化と交流を両軸大事にしていて、「効率化するのは、人を大事にする時間を生み出すため」という会社の流儀が、デジタルな画面越しに温かく伝わってきます。
究極の「ご自愛」から始まる、出社前の朝
KOBIRAが目指す「ウェルビーイング」を一番実感したのは、本社HARBORがある日置市・湯之元での朝でした。
本社から徒歩2分の元湯・打込湯はなんと200円で良泉✨
広報の先輩であり、お姉さんであり、昔から友達だったような感覚を持つ「いっちゃん」。なんと誕生日が全く一緒という運命のパートナー(!)
二人で飲み会終わりに本社の近くで一泊。そしてあさイチで温泉に駆け込み、近所のパン屋さんで焼きたての香りを吸い込み、そのまま出社する。
いっちゃんとパン屋さんの幸せな匂いに包まれる朝
AIを駆使して超効率的に仕事をしている横で、ガラス越しに近所のおじいちゃんが散歩していたり、猫が昼寝していたりする。このギャップがたまらなく好きです。
仕事だけでなく、食や温泉、地域との繋がりの中で自分を整える。 この「ご自愛」を続けられる環境が素晴らしすぎて、こんな環境で働けるのか、最高だなと心から思った1日でした。
これは、世界中どこを探しても、湯之元にあるKOBIRAでしか体現できない幸福ではないでしょうか。
これから熾していきたい「火」
旅は身軽で自由だけど、チームなら、もっと遠くの景色を見に行ける。今はその「チームで遠くへ行く」ための準備運動をしている気分です。
これまでは管理栄養士として「身体」を整えてきましたが、これからはKOBIRAで「組織」と「地域」を整える。そんな存在を目指したいと考えています。いつか、自分の強みである食の知見を活かして、それぞれの事業に関われたら⋯⋯なんて野望も密かに抱きつつ。
「地域から安心と希望の火を熾す」
本社「HARBOR」を出島として、鹿児島の県内外、そして海外との交流拠点になっていく。そんな未来に胸を躍らせる一方で、実はいまだにSlackで質問を投稿するたび、画面の前で「お忙しいところ申し訳ないなあ⋯⋯」と緊張してしまう自分がいます。
そんな新人の私を受け入れてくれる、この温かくてスピード感あふれるカオス。その心地よさを楽しみながら、私らしい火を熾していきたいと思います。
さて、そもそもなぜ私がKOBIRAという場所に惹かれ、この門を叩くに至ったのか。その経緯については、また改めて別の記事で詳しくお話しさせてください。
西田 夏海
株式会社KOBIRA
コミュニティ・コーディネーター / KOBIRA編集部特派員
世界一周の旅を経て
鹿児島の創業114年目となる老舗企業へ✈