京学館代表の高橋です。
生徒から「この問題がわからない」と言われたとき、まず何を確かめるでしょうか。
問題文をしっかり読んだのか。自分でどこまで考えたのか。解説を読んだあと、自分で手を動かしてみて同じように解けたのか。「わからない」という一言の中には、いくつものつまずきがあります。
私たちが大切にしたいのは、その中身を具体的に知ることです。今回は、「わからない」にもう一歩踏み込んで対話を進めるという切り口から、教育に関わる仕事の面白さをお伝えします。
答えにたどり着くまでの手順を見る
テストの点数や、宿題が終わったかどうかは、学習状況を知るための大切な情報です。そこからさらに、実際にどのように勉強していたのかを掘り下げていくと、次に何が必要なのかを一緒に考えることができます。
たとえば数学の問題なら、最初の式を書くところで止まったのか、途中の計算で迷ったのか。解説のどの部分までは理解できていて、どこから分からなくなったのか。ノートに書かれた答えだけでなく、手を動かす様子や考え方にも、手がかりがあります。
こちらが「ここが苦手なのだろう」と思っていたところと、本人が実際に困っているところが違う場合もあるはずです。だから、先に決めつけずに確かめたい。「どう考えて、ここまで進めた?」と聞き、一緒にたどってみることを大切にしています。
生徒を知るために、こちらの見方も解像度を上げて細かくしていく。教育の仕事には、そんな地道な面白さがあります。
「何をするか」を、実際の行動まで具体化する
「復習しよう」「英単語を覚えよう」とこちらが伝えたとき、相手がどんな勉強を思い浮かべるかは、必ずしも同じではありません。
復習なら、解説をもう一度読むことを考える人もいれば、何も見ずに解き直すことを考える人もいます。単語の学習でも、一度に見る範囲や、同じ単語に触れる回数によって、取り組み方は変わります。
だからこそ、どの教材を使い、どの範囲に、どう取り組むのか。そして、何ができたら身についたと確かめられるのか。そこまで一緒に具体化することが大切です。
たとえば、解説を読んで理解できた問題を、今度は解説を閉じて自分の手で解いてみる。途中で止まったら、その箇所を確認する。こうして手順を確かめると、「次に何をすればいいか」が見えやすくなります。
もちろん、必要な量や進めるペースは、生徒の理解や定着によって変わります。実際に取り組んでどうだったかを見ながら、次の方法を考えていきたい。
生徒自身が、自分の学び方を知っていく
京学館で大切にしているのは、受験に向けた勉強を通して、その先にも使える学び方を身につけてもらうことです。
自分はどこでつまずきやすいのか。どのくらい繰り返すと覚えられるのか。理解したつもりでも、自分でやってみると何が足りなかったのか。
こうしたことを本人が少しずつ知っていけば、新しい課題に出会ったときにも、取り組み方を考える手がかりになります。
うまくいったときには、何がよかったのかを一緒に振り返る。進まなかったときには、時間の使い方や課題の難しさ、取り組む手順を確かめる。その過程で、生徒自身の考えも聞いていきたいと思っています。
私たちから必要な提案をすることと、生徒が自分で考えること。その両方を大事にしながら、自分の学習に向き合えるように支える。これも、教育に関わる仕事の大切な役割です。
相手を知ろうとする姿勢が何より大切
生徒の話を聞いているとき、自分の経験だけでは理解しきれないこともあると思います。自分には簡単だったことが、相手には難しいかもしれません。よいと思って提案した方法が、思うように合わないこともあるはずです。
そんなときに、相手の取り組み方をもう一度見てみる。伝え方を考え直す。教科の専門的な指導が必要なことは、講師とも相談する。自分の考えを見直しながら、必要な関わり方を探していく姿勢を大切にしたいです。
今回募集しているのは、代表とともに教育事業の運営と学習サポートに関わるメンバーです。教科指導の経験や、わかりやすく伝える力はとても重要です。授業ができる方は歓迎していますが、今回の社員募集では、授業ができることを必須条件とはしていません。
未経験でも、これから教育の仕事に挑戦したい方にお会いしたいと考えています。相手の状況を丁寧に聞き、課題を整理し、具体的な提案につなげてきた経験は、教育の仕事でも活かせる部分があります。これまでどんなふうに人と向き合ってきたのか、教育の仕事で何に取り組んでみたいのか、ぜひ聞かせてください。
おわりに
生徒の「わからない」を、一緒にたどってみる。そこから、今日取り組むことを具体化していく。
一つひとつは小さな関わりでも、生徒が自分の課題を知り、学び方を考えていくための大切な機会になります。
目の前の生徒が、どうすれば前に進めるのか。その問いに関心を持ち、私たち自身も学びながら向き合っていきたいと思っています。
京学館の考え方や仕事に興味を持っていただけたら、まずはお話しできればうれしいです。