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【セミナー参加】SaaS Conference Tokyo 2017

先日(11月10日)にSaaS Conference Tokyo 2017に行ってきました。SaaSビジネスを実践する上でのエッセンスが詰まってましたので備忘録がてら記録してきます。(講演内容ごとのサマリーなどではなく気になったことを自分なりの解釈で順不同に書いています)

最初はスマートHRさんの事例 <https://smarthr.jp/> 弊社も利用していて非常にいいサービスです。

TIPSまとめ
・低単価、低チャーン(カスタマーチャーン0.9%、レベニューチャーン0.7%)
・初期はあえて月額プランを用意して、チャーンの原因を潰す
・開発リソースは昨年は機能改善4、新規6。今年は逆。
・急成長の基盤はカルチャー、組織力。バリューは「口に出しやすい」を意識。
・議事録などもフルオープン。資金調達やM&Aの話の議事録も全社員にオープン。
・インターコム(チャット)で徹底的にチャーンを潰していった。「こういう顧客は課金に繋がらないぞ」というのを潰していった。
・顧客は50名以下にターゲットにしたのがよかった。人事に詳しくなかったので最初から大手は難しかった。初期ターゲットは人事に詳しくなかったので未経験でもうまくいった。
・もう一度最初からやり直せるなら?→機能を絞る。ローンチ時に4つ出したが、開発が遅れた。やり直せるならメイン1つのコア機能だけで行く
・もっと早めに人事(採用)の人間を採用したかった。4人目くらいに採用すべきだった。カスタマーサクセスの人員を早めにとったのはよかった。

個人的には国内のSaaS事業の成功事例の一番手だと思っているのですが、スタートから拡大までの中での意思決定が参考になりました。

どういう役割の人をどういう順番で採用していくのがいいか、など、資金が豊富でない弊社も参考にしていきたいなと思います。

次にSaaSの代名詞的なSalesforce(時価総額8兆円。。。)においてのインサイドセールスとセールスのお話。


面白かったのは、後半で「毎年売上目標が昨年対比30%増」というのが本国から降りてくる(数字の根拠なし)✴︎上の写真、というのもの。有無を言わさない感じが営業会社っぽい感じで個人的には好きです。

TIPSまとめ
・インサイドセールスの方が、セールスよりも数を積める(経験できる)のでまずはインサイドセールスから経験。
・セールスの採用について。今はIT経験者ではなく、成長可能性と目標達成力を見る。EQ(心の知能指数。テストで計測)、 PI(行動特性。テストで計測)、グリット(厳し目の質問をして、それに合意する)。数々のローパフォーマーが持っているのがEQでは「自己管理力」が低いという点
トレーニングに関しては、力を入れている(写真参照)。サービス内容が更新された場合はマネージャーもテストを受けてパスする必要がある。うまく仕組み化されている。



Salesforceは組織運営まで仕組み化されているので、ここまで継続的に拡大できているんだなと。

次にカルテを運営するプレイドさん。弊社のサービスも特定部門の方向けなので価格戦略などが大変参考になりました。


TIPSまとめ
・最初は3プランから開始。その後、下位プランの2つを切った。なぜ切ったか。5000円のプランは試しに使ってもらったが真面目に使うことはなかった。
従量課金は、そこでやめるケースが多かった。やり放題のエンタープライズが一番、自分たちの成長につながると思ったのでフォーカスした。
・対象となる市場規模が小さくなるのは気にならなかった。一番刺さったのがミドルサイズとワークフロー(りん議など)が緩めの大手。そして、順番に大企業へ。
・信頼も実績もない状態では10万円でも高いと言われた。ただし実績が出て来たり、著名企業が使い始めて、逆に「10万円は安い」という意見に。契約更新のタイミングで既存顧客も値上げした。
・(特に大企業向け)実績がつくことで「評価軸が変化する」。それが「パワーとなる」。営業努力ではなく実績が重要。
・クライアント内で自社の「エバンジェリスト」を作ることでスムーズになる。
・表層の課題から入らない方がいい。やろうとしているプロダクトを海でイメージしている。自分の製品が海流なのか、波なのか。海流側から入る方がいいと思う。もう少し大きな潮流がどこで起きているのか、といのはとらえた方がいい。

弊社はプレイドさんと領域は違いますが、参考になることが多いので仮想メンターとしてずっとウォッチしていきたいと思います。

次は決済のstripe。サービス概要はこちら。<https://stripe.com/jp>


TIPSまとめ
・SaaSは ハイタッチ、stripeはロウタッチの2種類がある。ロウタッチが中心。会社の始めの段階で、どちらを選ぶかによって、市場、価格、アプローチが変わる。深く考えて。
・ロウタッチの月次チャーンレートの例。10パーセントだと死ぬ。日本だとこの3分の1くらいかなと。
・ロウタッチは『一回の電話でクロージングできるか』が大事。それでないとペイしない。
・ハイタッチなら 月額15万円、1年契約、をとるべき。(米国の場合)
・日本はチャーンレートが低い。市場も大きくローカルの競合も少ない。
一番下の価格をやめる。値段を倍に上げる。やってみるんです。

シンプルに値決めが超重要、という話で値上げをするのが一番収益に直結するからやってみなさい(強引)、という感じでした。

最後はDobuleDutchという会社。サービスはこちら。<http://doubledutch.me/>


TIPSまとめ
一番重要でシンプルなのは「価格」。価格こそもっとも簡単なコントロール可能な指標。プログラミングも、組織変更もしなくていい。
・SaaSビジネスは毎年、3倍、3倍、2倍、2倍で売上が増えるようにすべき。
・アナリティクスに投資をすることをもっとやるべきだった。徹底的に正しいカスタマーを、見つけた会社が勝てる。
・また、急成長は全てを壊す可能性があること。プロダクトも組織も意思決定も、破綻し始める。プロダクトとマーケットがフィットしたと思った場合、落ち着いて顧客を見極めること。『どれだけ成長しているか』がアイデンティティになってしまうこともある。
・逆説だが、規模が大きくなるほど、フォーカスすべき。誰が顧客なのか?断るも大変かもだがやるべき。いろんな意見を聞きすぎると難しい。

こちらも「価格」が重要だという話。あと、組織設計をしっかりしておかないと崩れるよ、という体験談含めたお話はよく聞く話でしたね・・・。

以上。SaaSビジネスと言っても、海外と日本だと少しアプローチが違うと思いましたが、共通事項として下記のような点があると感じました。

・市場、顧客の焦点をもっと絞れ

・プロダクトもそれに合わせてシンプルにしておく(プランは1つでもいいかもしれない)

・価格についても戦略をしっかりと

・製品提供、製品開発だけでなく、組織設計も重要

その辺り、常に自問自答しながらやっていきたいと思います。

そんな感じで現在、月額9,800円の弊社サービス「Karakuri」は絶賛、初期ユーザー様を募っていますので、カスタマーサポートの現場で人が足りない、という方は、人を1人採用する代わりにKarakuriを1つ採用いただければと嬉しいです。

カスタマーサポートの現場で使えるAI Karakuri

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