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弁護士になるつもりが、気がついたらベンチャー社長に。共通点は”人助け”

茨城出身の田舎モン、ベンチャーで修業する

高校時代は硬式野球部で、勉強は完全に後回し。成績も下から数えた方が早い。

そんな生活を魅力度全国47位の茨城県でおくっていました。

ただ、何故か小さい頃から正義感が強かった。勧善懲悪好き。何がきっかけは覚えていません。

小学校の時の卒業文集時点で、警察官になりたいと書いていました。周囲は公務員研究者ばかりのつくば市で生まれ育ったので、他の職業を知らなかっただけかもしれません。

高校時代は少し変わって、検察官か民事専門(犯罪者の弁護をしたくないから)の弁護士になりたかった。つまり、司法試験合格を目指していたわけです。

とあるドラマの登場人物への憧れから、某国立大の法学部を受けることだけは決めていました。ただ、冒頭の通りの学生生活だったのでもちろんE判定からのスタート。

夏に野球を引退してから必死に勉強をして、結果第一志望と幾つかの私立に受かることが出来ましたが、何故かそこで妙な田舎モン根性が働きました。

第一志望の某東北地方の国立法学部より、都会感がある慶應(法は落ちたので経済)に心が傾いてしまったんです。”経済学部出ても、ロースクールはいける!”という自分の中での言い訳をして、めでたく都会に出てきました。この決断が人生を変えたことは間違いないです。田舎モン魂を出しておいて良かったです。

その後、慶應ボーイになれない感を半年位感じた後、企業経営やベンチャーに興味を持ち始めました。当時はホリエモン筆頭にそういうブームの時代でもありました。結果、大学2年になる直前くらいから、前職であるベンチャーにインターンとして修行させていただくことになりました。(ロースクールのことはいつしか忘れていました。。)

修行中に出会った、”やりたいこと”

インターン中は何でもやりました。

コピー取りみたいな超雑用から営業アシスタント、社長のおにぎりを買いに行く、経理、広報、上場準備手伝い(セントレックスでしたが、実際に上場も)、新規事業立ち上げ、営業、コンサルティングなどなど。プログラミング以外は全部やったんじゃないですかね。

気がついたら就活時期。既にだいぶ色々やらせてもらっていたので、就活をして0からやる気もおきず、自分で立ち上げ始めさせてもらった事業も好調ではあったのでそのままその会社に入社することになりました。

その”立ち上げた事業”というのが、ガラケーでの検索エンジン対策事業でした。

当時はまだガラケーに検索エンジンが導入されたばかりの時代。運良く立ち上がってくれ、事業部長にもしていただきました。

ただ、個人的には本質的に良いサイトというよりテクニカルなサイトが上に来ることがあまり納得できず、その”手段”を使ってもっと他のことが出来ないか?と悶々としていました。その時に出会ったのが、”健康系のお悩みワード”でした。

”深夜 小児科 救急”のような急を要するワードや、”妊娠””性病””うつ”のように人に相談しにくいワードが非常にケータイで検索されていた。

PCよりも人に見られる心配が少ない。ということだったんだと思います。

「これだ!助けるしかない!」

と思った私は、社内でその事業を立ち上げようと提案しましたが、既に上場していて業績もカツカツ。そんなことができる状況でもないと言われてしまったので自分ではじめることにしました。入社から長らくお世話になっていた社長が退任していたというのも後押しにはなりました。

振り返ると、この時の想いも元々目指していた弁護士も”人助け”という点では共通していると思っています。

”家族の健康を支え笑顔をふやす” が弊社のビジョンですが、そこは一番大事にしていきたいところです。

想いだけで起業。そして9年。初志貫徹。

2009年3月に資本金50万円で起業をしました。リーマン・ショック後で、不景気真っ只中。

ベンチャー支援の資金も今とは雲泥の差で、自己資金でどうやって伸ばすかを大前提で考えていました。

日銭を稼ぎつつも、やりたいことに片足は突っ込んでおきたかったので、健康関連でガラケーのキャリア公式サイトやったり、ソシャゲで健康学習ゲームをやったり、製薬会社向けのスマホアプリ受託やったり。非常に変遷を繰り返してきました。

そして、ようやく”カラダノート”という今も続いているサービスを最初に立ち上げたのが2013年3月。起業してから4年経っていました。

主な収益源はこれまで何回変わったかわかりません。それでも潰れずに今までも来られているのも、”カラダの悩みや不安は尽きないから”ということと、”初志貫徹の想いがあるから”だと思っています。

自分自身もユーザー原体験

元々この分野で起業したいと思ったきっかけは、上で書いた通り”検索ニーズ”×妙な正義感。

ただ、事業をやっている中で自分自身の原体験も付加される出来事がありました。

それが子供の誕生です。2014年7月に長女、2016年11月に次女が生まれました。

妊娠前から妻の不安に寄り添い、出産も立ち会って経験する中で、この不安や悩みをもっと支えたい!

自分の中でその想いがより強くなった原体験でした。

実際、リリース前のアプリをリアルユーザーとして検証するなども行い、サービス改善を行ってきています。もっともっと想いを強くして、サービスを良くしていかないといけないと思ってはいます。

妊娠~育児層に注力している理由

上記の原体験が影響しているかと思われたりもしますが、実は前後が逆で、注力した後に子供が生まれています。

元々は、もっと健康記録全般を事業の対象としていました。血圧ノート、お薬ノートといったアプリは今でも多くの方に使っていただいています。ただ、潜在患者数に比べて利用者数が伸びない。それに比べて年間母数が100万人にも満たない妊娠関連アプリの方が伸びが良い。まだまだ中高年層はスマホアプリ利用率で20-30代と差があるのだろうなと感じ、優先順位付けとしてまずは妊娠~育児層に注力し始めました。

結果的に、その後我が家にも子供が出来、その妊娠期間から産後まで自社アプリの改善案を出しつつブラッシュアップしました。授乳ノートというアプリは、第一子誕生までにβ版完成を間に合わせてもらい、完全にテスト版で妻に使ってもらいました。リリース前に大きく改修してしまったので、最初の授乳記録は消えてしまいましたが、間に合わせてもらえたのはいい思い出です。

妊娠~育児に注力し始めてから、会社としても大きく変化をしてきました。

まずは社内のメンバー構成比。それまでは”健康全般”を扱っていたので、何か人の役に立つものが作りたいという男性独身メンバーが中心の会社でした。女性もいたものの、子持ちは0。

最初に社内に子持ちメンバーが増えたのは、2014年3月。弊社アプリのデザインを全て担当していたデザイナーの出産でした。初めて会社として産休・育休の手続きを経験しました。そして二番目が我が家。

それからは男女問わず、子供がいるメンバーの比率がどんどん高まってきていて、今や半分以上のメンバーが子持ちです。女性比率も約7割。別に女性や子供がいるメンバーを積極的に採用している訳ではありませんが、”家族を大切にしたい””人助けがしたい””原体験として想いがある”という軸は重要視しているので、その結果としてこの構成比なったのかなと思います。

今後どのようにビジョンを目指しているのか

私達のビジョンは、”家族の健康を支え笑顔をふやす”というものです。

そして、”健康”の定義はWHOを参考に以下で考えています。

健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。(日本WHO協会訳)

起業のきっかけはあくまで”困っている人を助けたかった”だけ。別に医療業界に強い思い入れがあるわけではありません。そういう理由もあって、このWHOの定義は非常に腹落ちし、ビジョンを意識した上で事業を考える際にとても役立っています。

家族の健康を支えている中心人物は誰なのか?

それは年齢問わず、母親だと私たちは考えています。実際、中高年層向けの血圧ノートやお薬ノートでも、女性利用率の方が高い。聞くと、旦那さんの分も記録をしていたりします。そのくらい母親が家族の健康を支えている。

私達としては、その母親たちを支えるべく、新たに母親になる人達の悩みや不安を支える事業を強化しています。まずは最も多くのお母さんたちから信頼を獲得出来るブランド・サービス・事業者になる。そこを目先のステップとして捉えています。

そこからは、家族の領域を広げる。親世代(60歳前後)の健康や、更にその親世代(80代)の介護など対象は多岐に渡ります。あくまで、”病気のサポート”に焦点を絞るのではなく、肉体的にも、精神的にも、社会的にも満たされている状態を作るためのサポートをしていきたいと考えています。

カラダノートシリーズを使っていないなんて信じられない!もったいない!
カラダノートシリーズがなくなったら不安でどうしたらよいか・・・

そう言ってもらえるレベルにまで高めていくことが私達の目標でもあります。

そして、より多くの人達の”家族の健康を支え笑顔をふやす”を実現する。

実現度×人数の面積を最大化していくことを目指して、今後も事業の拡大を進めていきたいと思います。

一緒にやってみたい!と思われた方は、是非お気軽にお声がけください。

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