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(考え中)BtoB企業におけるコンテンツマーケティングのネクストステップってなんだろう

……そんなテーマでKAKEHASHIアドベントカレンダーに参加しようと思い、いざ書こうと思ったらインフルエンザに罹ってしまい、数日を棒に振った。齢36歳、4年ぶり3回目。妻も同時に罹患したので、この数日の家庭内は控えめにいってカオスだった。38度6分のわたしが、39度超えの妻の寝衣を交換する丑三つ時のことは、思い出すだけで妙に関節が痛くなる。

これを書いている現在は薬を飲んですっかり快方を向かえており、医療のありがたみを改めて知る機会となった。この原稿を掲載前日に慌てて書けるのも、医療システムがもたらす恩恵である。ありがとう、発熱外来。ありがとう、カロナール。

お前は何者だ?

わたしは36歳の編集者であり、KAKEHASHIという医療系IT企業に籍を置いている。弊社は、「日本の医療を、しなやかに」というビジョンのもとで、現在はおもに薬局経営システムの開発や販売などを行っている。7期目を迎え、ありがたいことに薬局業界内での認知は一定あるものの、医療やスタートアップ界隈の外側からは、まだまだ未知数の企業体である。

編集者界隈の端ですみっコぐらししてきたわたし(筆者)は、約3年前の2021年初頭にKAKEHASHIにジョインした。「日本の医療を、しなやかに」という、いい意味で壮大であいまいなフレーズと、そのフレーズのもとに集まってきた多職種からなるメンバーに惹かれてのことだった。

ジョブディスクリプションには「コンテンツマーケティングの企画・推進」とあり、おもにお客さんとなりうる薬局関係者にアプローチするための情報(業界用語でリードという)を広く集めるための施策を実行することを期待されていた。

KAKEHASHIのコンテンツマーケティングでやってみたこと

BtoB業界におけるコンテンツマーケティングといえば、ホワイトペーパーをつくったり、SEOやSEMに取り組んだり、獲得したリストに対してメールマーケティングを行うなどが想像されるのだろうか。これらは例によってだいたい取り組んだ。

この数年間のコンテンツマーケティングの活動を振り返ったときに、もっとも効果的だったのは、ダイレクトマーケティング施策だった。そのうち、いわゆる「紙モノ」の影響力は想像よりも大きかった。

薬局業界には、多くの方が購読されている「業界紙」がいくつか存在しており、その誌面との連動企画や、その業界紙に同梱する冊子などを作成し、その中に薬局業界のニュースやトレンドをまとめる誌面を展開した。そこに関連する資料(ホワイトペーパー)や弊社のパンフレットなどをQRコード経由で登録していただくことで、コンテンツマーケティングの目標を叶えていた(※)。

このQRコード経由の申し込みが想像よりも多く、薬局業界の方々の「情報収集」に対する熱心な気持ちを感じ、それに応えることができるような企画をカタチにしていった。薬局業界のニュースは、そこで働く方々にとっても難解であることが多い。制度なども頻繁に更新されていく。それでいてかつ、業界の人々はみないそがしく、ニュースを読み込む時間がないため、なるべく重要なテーマをビジュアル化して誌面展開した。その内容は、誌面以外にもたくさんの場面で活用ないし応用することで、「KAKEHASHIさんって、情報をわかりやすく伝えてくれるのね」という一定の認知を獲得するに至った。実際に誌面を読んでくださった方に会う場面も何度かあり、実際に読み込んでいただいていることや、資料として保存しておくなども声をいただき、編集者冥利に尽きるな、と思ったこともあった。

そんな活動がとあるマーケティング賞をいただいたこともあって、ささやかな手応えをチームで感じることもできた。

※)いわゆる「獲得単価」は紙<WEB広告だったこともあり、業界特有の動きを感じることができる

認知とリードが一定獲得できたあとのコンテンツマーケティングって?

さて、ここでタイトルにもどる。現在、KAKEHASHIのコンテンツマーケティングも次なる方向性を考えるフェーズにはいった。おかげさまで業界内の認知度は低くなく、ユーザーも年々増加しているなかで、どんな活動が本質的なのだろうか、と。あとは、活動と費用感のバランスである(これは永遠のテーマね)。

チームで議論するなかで「そもそも、本質的なコンテンツマーケティング活動とは、なにを指すのか?」という命題があがるが、これはいわゆるケースバイケースだろうか。認知獲得なのか、商談数への寄与なのか、はたまた成約自体への寄与なのか。また、それらをどう計測・評価するのか。部分的には最適解はあれど、全体を貫く一本の軸はどこにあるのか……。

もっとも、コンテンツマーケティングこそ「マーケティング」の手段のひとつでしかないため、手段と目的を取り違えた文意となりえることが少なくないのだが、それでも、まだ見ぬユーザーに会うための手段であり、弊社サービスの導入で迷っている最中の方が適切に判断できる情報を提供すること(≒押し売らないこと)をするために、多段的なコミュニケーションを設計すること。なによりユーザーが本質的にほしい情報をすこしだけ先取りしてカタチにすること、それが届くことは、月並みな表現かもしれないが、やはり心躍るのである。

だからこそ、予算という名のお財布と相談しながらも、「つまりユーザーがほしい情報はなにか?どうやったら届けられるか?」を、もっと深く考えていきたい所存である。

カロナールが効いたとはいえ、やはり大事なのは睡眠である。眠くなってきたのでいったんここまで。

こちらはカケハシ Advent Calendar 2023 の記事となります。

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