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<前編>JobRainbowの今:選んだ「社会の変え方」は経済の中心から、ビジネスで。

2023年から2024年に変わる転換期に、代表取締役CEOの星賢人に、JobRainbowの今とこれから挑戦する未来について、聞きました。

INTERVIEWEE

01.JobRainbowを支える3つの事業

Q:この記事を読まれている方の中には、JobRainbowについて知らない方もいらっしゃると思います。まずは、JobRainbowについて、改めて教えてください。

星:
「JobRainbowは、ビジョンとして『差異を彩に 自分らしくを誇らしく』を掲げて、一人ひとりのちがいを彩に変えて、誇りに思える社会をつくっていくことを目指しています。
そのために私たちメンバー1人ひとりの行動指針として、『課題から始める』『人のためになる』『インパクトの最大化』というものがあります。事業として、ダイバーシティ採用事業と、DEIBラボ事業、そしてD&Iアワード推進部の3つを、大きくやっています。

ダイバーシティ採用事業は、『ジョブレインボー』求人サイトを通じて、ダイバーシティに関して取り組んでいきたい、また採用を通じて自社のダイバーシティ&インクルージョン(D&I)を推進していきたいという企業と、『多様性』という観点で求職者がマッチングできることを支援しており、結果としてより自分らしくはたらける職場に出会える社会環境を実現しています。

もともとは、LGBTQ+フレンドリーな会社を紹介するというコンセプトだったのですが、今ではLGBTQ+だけではなく、より多様な求職者が自分らしくはたらける職場と出会えるように、『ダイバーシティ』をコンセプトにしています。約100項目の『ダイバーシティタグ』で、ユーザーは自分の属性や特性、好きなことなどを登録できて、企業側も『ダイバーシティスコア』という形で、ダイバーシティタグに応じたダイバーシティに関する取組みを100項目で登録できるようにして、ユーザーと企業のマッチングをサポートしてきました。

ほかにも、『しごとEXPO』という形で、イベントの開催もしていて、約840人の方からエントリーをいただいて、企業26社ほども参加してマッチングするということもやっています。

DEIBラボ事業は、企業向けの研修やコンサルティングといった事業から、今年の8月には『D&I検定』もリリースをしまして、その導入もやっています。研修やコンサルも、創業当初はLGBTQ+に特化していたので、LGBT研修や、LGBTフレンドリーな職場をつくるためのコンサルテーションというのをやってきたんですが、今ではD&Iという軸で、多様性について学んで実践するための研修をしたり、コンサルティングではより包括的に働きやすい環境をつくるための企業のD&Iのメッセージづくりや就業規則の改訂、社内のコミュニケーション設計などをやっています。

8月にリリースをしたD&I検定では、今130社、2万3000人ほどに受けていただいているんですけれども、企業ごとに、一度に何千人や何百人という方に受けていただいて、検定3級という形で認定証をもお渡しすることで、社会人のスキルとしてのD&Iをしっかりと身につけて実践していただける、そういうD&Iを広げていく側の人になっていただくというのを、検定を通じて行っています。

D&Iアワードは、企業のD&Iの取り組みを評価する認定表彰制度です。ダイバーシティスコアを評価指標にして、企業のD&Iの取組みを100点満点で定量的にスコアリングする、ということをやっています。2021年度にはじまり、今年度は3回目の開催で、ありがたいことに、過去最高の563社(グループ連名含む)に参加していただきました。」

02.「対企業」というアプローチで、D&Iの波を最大化・最速化させる

Q:JobRainbowは、ダイバーシティ&インクルージョンを事業の根幹に据えていますが、D&Iといっても、対個人、対行政、対企業、アカデミアなどあらゆるアプローチがあると思うんですね。なぜ、その中でも「対企業」に特に注力するのでしょうか?

星:
「良い視点をありがとうございます。
そうですね、JobRainbowのクライアントは、大手の企業様が多いです。もちろん中小企業や地方の企業様にもどんどん広げていきたいと思いつつ、今は大手の企業様を最初のターゲットとしています。
というのも、そもそも日本の社会福祉というのは、その業界の中のトップ企業が傘になってその傘下に様々な企業がいるという、いわゆる『護衛船団方式』で、国が提供し得なかった福祉制度を大手企業が担って、雇用の安定性を維持したり、働いている人とその家族をサポートしたりしてきたと思うんですね。

そういう意味で、D&Iも、まずは大きな企業から変えていかないと、インパクトを与えられる人の数も限定されてしまう。例えば、業界のNo.1企業を変えることができたら、2番目、3番目、4番目の企業も変わろうという動きになりますし、さらにはその大企業の傘下の何百社というグループ企業や関連会社、サプライチェーンの中の企業にもD&Iの波を広げていくことができます。だからこそ、JobRainbowでは、まず企業を一つの重要なターゲットとしています。」


03.「株式会社」として挑む。JobRainbowとしての社会の変え方。

Q:最近は変化がありますが、D&I領域のプレイヤーには、NPOなどのソーシャルセクターが多いと思うのですが、JobRainbowがソーシャルセクターのプレイヤーではなく、「株式会社」という形をとるのはなぜでしょうか?

星:
「やはり収益性です。なぜかというと、NPOなどで活動していたときに感じたのが、手弁当になってしまったことで。
NPOなどのソーシャルセクターのプレイヤーの中には、活動をするとむしろお金が減っていくような疲弊した現場もあって、特に収益原が助成金や寄付などで、収益原が受益者と異なる場合、組織拡大とサービス提供が両輪にならないところがすごく難しいと思っています。NPOなどのソーシャルセクターの存在はとても重要でインパクトもある一方で、やはり助成金や寄付に頼らざるを得なくなる可能性は高いと思うんですね。そういう意味で自立していて、受益者と支払手を一致させて、企業などに価値提供してその対価をいただき、そこで生み出された利益をもとに、事業や組織を大きくして、将来的に学生や中小企業などに(JobRainbowのサービスを)安価や無料で提供できる仕組みになれば良いと考えています。

『社会課題』がなぜ社会の課題になるかというと、それを解決することによる経済的リターンが低いとされているからだと思うんですよね。資本主義の波の中で、お金を払う人が多くいる領域の課題であれば、課題は自然と解決していきます。富裕層の課題や社会の多数派の課題はお金が回りやすいから、自然と快適な暮らしが増していく.....資本主義はそういう装置だと思うんです。一方で、『社会課題』になってしまうのは、解決の難易度が高く課題として残されてしまうから。それはつまり、私たちこそ難易度の高い課題を解決し得るプロフェッショナルな集団でないといけないということです。そうなると、事業が大きくなるとともに組織も大きくなっていくことが重要ではないかと思います。

JobRainbowのアイデンティティで、どのように社会を変えるか、どのようにインパクトを起こしたいかというと....、組織や会社が成長して事業規模が増えていく、そして提供できる価値とそれに価値を感じてお金払ってくださる方が増えることで、結果として社会が良くなっていくというやり方を、私たちは選択しています。」

ー資本主義の中で、お金が回りにくいから「社会課題」となってしまう課題を解決していくために、あえて資本主義の原理に沿った「株式会社」という社会の変え方をJobRainbowは選択した、ということですね。

04.「インパクト」とは、ビジョンに対して「最もレバレッジの効いた力点」をおさえること

Q:これまでのお話の中で、「インパクト」という言葉がキーワードの一つだったかと思います。JobRainbowにおいて「インパクト」とはどういう意味でしょうか。

星:

「ビジョンやミッションに対して、長い時間軸で見たときに、取り得る策の最もレバレッジの効く力点を見つけて、そこにガッと投資して力を入れて実行していくことですかね。例えば、そういう意味では、D&IアワードはD&Iのルールをつくることで大きなインパクトがあると考えました。私たちが『個になめらか社会にアップデート』というミッションを実現していくときに、未だD&Iの定義が曖昧で体系化されていなかった当初、そこに一本串をさして、ルールメイキングをすることが、一番力点があった場所であり、これから5年10年で、一番(JobRainbowの)事業の根幹になるポイントだったと思うので、収益は度外視で取り組みました。」



〜後編につづく〜

前編では、JobRainbowの今とJobRainbowの社会の変え方について話を聞きました。後編では、JobRainbowが目指す未来についてお話ししています。

記事後編はこちらから▼
https://www.wantedly.com/companies/jobrainbow/post_articles/880535

\JobRainbow 採用説明会 開催決定!/2024年1月25日 18:00〜

JobRainbowでは、D&I市場の創出に、共に本気で取り組んでいく仲間を募集しています。
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<開催概要>
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