ローカルプロダクトの流通DXを手掛けるIT企業を目指し、全国の“地元”からお客様に“地元エナジー”を届けるカタログギフトを展開している地元カンパニー。
エントリー時に必読のマンガ『児玉社長がバグってる』でおなじみの児玉社長とともに働いているのは、いったいどんな人なのでしょうか。
今回の社員インタビューは、自身も営業の最前線に立ちながらビジネス開発部を率いる山下信静さんです。
名前:山下信静
出身:長野県安曇野市
入社:2022年10月
BeeNiiのパーカーを着て商談する山下さん
目次
【入社前~入社当初】 ベンチャー企業で鍛えられた直後に運命的な再会
【入社後~現在】 部長であっても打席に立ち続けて「ちゃんと失注」する
【地元カンパニーらしさとは?】 成長機会に事欠かず一緒に創っていける会社
【入社前~入社当初】
ベンチャー企業で鍛えられた直後に運命的な再会
――社長の児玉さんとは、仕事と関係ないところで意気投合したそうですね。
5年以上前ですね。車の買い替えを検討していたタイミングで、乗っていた車を欲しい人が居れば、と思って友人に声をかけていたら、児玉に繋がったんです。話が早くて、決断力があって、会話もウィットに富んでいて、「クレバーな人だな」という印象でした。
少し経って、当時勤めていた長野県の地方銀行から、東京のベンチャー企業に転職しました。銀行では優秀な上司・先輩・後輩から多くのことを学ばせてもらいました。更なる成長を求めての決断でしたが、入社当初はまったく結果が出ず、大きな挫折を経験しました。ただ、自分の選択を正解にできるのは、他の誰でもなく自分しか居ないと思っています。悔しくて悔しくて、寝る間も惜しんで、猛烈に働きました。ここでは詳細は割愛します(笑)おかげ様で良い仲間にも恵まれて、本当に充実した日々でした。成果もめちゃくちゃ出しまして、自信になりました。
ある時、再会した児玉から、「これまでは引き合い中心だったけど、これからは仕掛ける営業に力を入れていきたい」と聞いて、「これは自分の出番だ!」と感じました。私自身が自信を得たタイミングに、地元カンパニーがアクセルを踏み込むフェーズで再会できたのは、運命的でした。
――いよいよ新規営業となったら、山下さんの主戦場ですね。
地元カンパニーでは入社1か月で全社メンバーに向けて「決意表明」の機会があるので、「今までにない勢いで増収増益させます!」と宣言しました。この後、またもや大きな挫折を経験します。挫折の連続ですね(笑)企画して実施する施策がほとんどうまくいかず、全く結果が出なかったんです。一緒に頑張ってくれているメンバーの表情、商談の様子、顧客の反応を見ると、胃が痛くて食欲もなくなる…そんな日々でした。
メンバーと打ち合わせ中の山下さん
【入社後~現在】
部長であっても打席に立ち続けて「ちゃんと失注」する
――山下さんでも結果が出ないとは……。
カタログギフトのアウトバウンドに関しては、これまでにいろんな手法を試してきています。マーケティング施策についても体系的に勉強しましたが、今でも「これだけやっていれば」という継続的なヒット施策は見つかっていません。ただ、たくさんチャレンジしてたくさん失敗したことで、見えてきた景色はあります。今はより効果的ないくつかの施策を地道に、効率的に展開しています。まだまだ模索中、つまり伸びしろです...!
上場を目指す中で、これまで一本足であったカタログギフト事業以外にも、新規事業開発に取り組みました。とはいえそういった経験もありませんでしたので、これまた手探りの日々です。「誰に」「何を」「どうやって」提案するのか、選択肢を洗い出して、優先順位を付け、効果測定をして、次の施策に反映させていく、この地道なサイクルの繰り返しをしてきました。その中で、社会の中で当社がやるべきこと、ヒトモノカネといった経営資源を集中するべきことが見えてきた気がします。カタログギフト以外の新規事業が今、売上全体の15%程度まで成長しました。この2年間であらためて体感したことは「たくさん打席に立つことの重要性」です。
地元カンパニーらしさにもつながる話ですが、当社では「うまくいかないこともポジティブ(良いこと)」なんです。うまくいく、つまり提案がすんなり受け入れられて受注になる、ということは、PMF(プロダクトがマーケットにフィット)な状態なので、営業担当者の介在価値は大きくないと思っています。ただ当社はまだ世の中で価値が発見されてないものや、もっと良くなる余地があるものを提供しようという会社です。そういった、まだ知られていないヒントを得るためには、お客さんの「イマイチだな」という反応が絶対に必要なんです。なので、うまくいかないということは、もっと良くなるためのヒントです。そのヒントを集めることこそに価値があると考えています。
また、転ぶ(失敗する)のは、走っている(挑戦している)証拠だと思っています。挑戦しないと見えてこないものがあるので、失敗には極めてポジティブです。とはいえ、まだまだ経験の少ない若手にいきなり「失敗しよう」「課題解決型のコンサル営業していこう」と言っても一朝一夕にはできないので、部長である私が最前線に立ち、ちゃんとイマイチな反応をされて、ちゃんと断られる、ちゃんと失注することがすごく大事だと思っています。
――「部長がちゃんと失注する」というのは、パワーワードですね。
自分はどんな部長で居たいか?と思った時に、自席にどっかり座って、あれやこれや指示を出すのではなくて、ちゃんと打席に立って、バットをぶんぶん振り回して、ちゃんと打つ、ちゃんと空振り三振していたい、と思っています。当社の営業メンバーが、まだプロダクトやサービスが固まってない状態で、顧客に一生懸命に説明して、ちゃんと断られたりしているわけです。そこで私も率先して「ぬおー!失注したぁ!」と言えるほうが、活気が出るし、組織として強い推進力になると思っています。顧客のこと、自社のこと、メンバーのことを考えたら、必然的にそういう行動になるはずだと思っています。
――地元カンパニーの営業は、お客さんが何に困っているかを聞いて、それを解決できる自社のリソースをサービスにしていくユニークな手法ですね。
「困りごとを解決するサービス」は、言うは易く行うは難し、だと思っています。本当に気を付けていないと、自社の都合や持っている機能で議論が進んで、顧客が置き去りになって進んでいってしまう。ただ、これだけ情報リテラシーが加速度的に上がっている社会において、リリースしたサービスが未来永劫売れ続けることは無いですし、(実は)役に立たない商品・サービスをピカピカに魅せる「巧さ」に社会的な価値はありません。そういう意味で「営業職」の果たすべき役割も日々変わってきていると思っています。営業より川上にある、役に立つサービスの「サービス開発力」こそ当社の強みの一つだと思っていて、そこに必要なのが顧客の生の声・反応なんです。本当に役に立つサービスを世の中に届けていくことにこだわる。その意味で、道徳を大事にする会社だと思っています。
一方で、経済なき道徳は寝言です。その間の「いい塩梅」を今、模索しています。自社のサービスを「売る行為」をがんばるのではなく、その前段階の「役に立つサービスを創る」を徹底的に頑張る、そして届けていく。まさに言うは易く行うは難しですが、その難しさも楽しさに変換できています。
毎年恒例、お正月の書初め大会にて
意外にも達筆な山下さん
【地元カンパニーらしさとは?】
成長機会に事欠かず一緒に創っていける会社
――地元カンパニーはどんな会社ですか?
一緒に創っていく会社だと思っています。会社が何かを与えてくれるとか、ビジョナリーな児玉がどこか夢の舞台に連れていってくれる、のではなくて、仲間たちと考え・仲間たちと動いて、仲間たちと創っていく。そんな会社だと思っています。
――働いている人やご自身を振り返って、地元カンパニーらしい人物像はありますか?
大小含めていろんなことが日々刻々と変わりますが、それをネガティブに感じる人はいない印象です。もっとよくしよう、ということを一人ひとりが心掛けていると思っていて、「できない」とか「無理だ」とかではなく、「どうやったらできるだろう」という方向に議論が進むことが多いです。
――山下さんから見て、地元カンパニーで楽しく働けるのはどういう人でしょうか?
大きく分けて二つあります。一つは、利他的である人。仕事を通して誰かの役に立ちたいという思いを持っていることはマストだと思っています。もう一つは、この会社での経験を通して実力をつけたい人。稼ぐ力や仕事に困らない力を、自分で勝ち取っていきたい人です。私は、リクルートの創業者が掲げた「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」という言葉が好きです。当社での経験はあくまで「機会」でしかなくて、その「機会」を活用して「自分」を成長させていく。そして、人の役に立っていく。当社にはそういった「機会」がふんだんにあります。
――これから、山下さんはどういったところを目指していますか?
当社のサービスは「マスト・ハブ(なくてはならないもの)」ではなく「ナイス・トゥ・ハブ(不可欠でないけどあればいいもの)」なんです。絶対に必要というわけではないけど、あるといいよね、くらいのもの。では、なくていいかと言われるとそんなことはなくて、社会における精神的な豊かさを実現できる領域だと思っています。ナイス・トゥ・ハブならではの難しさはありますが、日々悩み、チャレンジし、失敗し、うまくいく瞬間の喜びは何事にも代えがたいと感じています。会社が成長する、それ以上のスピードで、自分も成長する。人の役に立てるように、日々精進していきたいと思っています。
毎年10月に上田市武石で行われる『ともしびの里駅伝』
2024年はアンカーとして爆走した山下さん