不動産テックを活用した、新しいお部屋探しを提唱するサービス『OHEYAGO』が、2020年度グッドデザイン賞を受賞いたしました!
審査で評価していただいたポイントは、「(コロナ下における需要を満たすだけでなく)人々が自由に移動し、集まることができる世の中に戻ったときも、なおユーザーに明確な価値を提供しているところ」です。これはまさに私たちが意図して注力しているポイントで、「お部屋を借りる、を変えていく。」というミッションポリシーのもと、日々開発に当たっています。
普段みなさんの前に姿をお見せする機会のない開発メンバーですが、今回はOHEYAGOの魅力や開発の難しさ、これからの野望など語らせていただきます!
デザインしているのは「新しい引越し体験」
↑左から渡邉 海(エンジニア)、池田 篤士(デザイナー)、矢沢 奈美子(マーケター)、大原 将真(エンジニア)
OHEYAGOは、これまでの引越しの不便を解決するべく立ち上がったサービスです。これまでの引越しでは、気になる物件を見つけて問い合わせても、実際は借りることができない部屋だったという “おとり物件問題” や、忙しくてなかなか不動産屋に行く時間が取れないという “時間的制約の問題” などがありました。また、今年に入ってからは健康上の問題で非対面型の接客を希望される方も増え、従来の “不動産屋さんが同行して内見する形がフィットしない” という課題も出てきていました。
OHEYAGOでは、常に最新の物件情報を掲載しているため、おとり物件に煩わされることはありません。また、サイト上のカレンダーから都合のよい日時を選ぶだけで内見予約ができ、不動産屋に足を運ぶことなく、直接セルフ内見やオンライン内見をすることができるので、隙間時間を有効活用できます。その後は、Web上で申し込みを完了させることが可能なので、最後まで直接誰かと対面することなく契約を完了させることも可能です。
「お部屋を借りる、を変えていく。」への想い
矢沢「OHEYAGOでは『お部屋を借りる、を変えていく。』というミッションを掲げていますが、みんなはどう考えてますか?」
大原「不動産業界で長らく課題として上がっているのが『情報の非対称性』なんですよね。部屋探しをもっと自由なものにするためには、借りる人が “自分で” 必要な情報にたどりつくことができる仕組みが必要だと思います。OHEYAGOはまさにそこに挑戦しているサービスなので、意義の大きさを日々感じています」
矢沢「スマホが普及してからさまざまな行動がネットに移行している中で、不動産業界に関してはまだまだ従来のやり方が主流ですもんね。その点、テクノロジーを活用して来店や問い合わせという工程を思い切ってカットしたOHEYAGOは、画期的なサービスだと思うのですが、いかんせん今までにないサービスだから、この利便性に気づいてもらうことが難しい。早くサービスをグロースさせて、この利便性を世の中に浸透させたいですね」
渡邉「『お部屋を借りる、を変えていく。』というミッションは、ユーザーさんのためでもあるし、自分のためでもあるから、問題意識をもって取り組める点が大きなやりがいだと感じています。過去の『部屋探し面倒だ……』と言っていた自分に、『ここまでよくなったぞ! しかももっとよくなっていくぞ!』と伝えたいですね」
原田「同じく、わたし自身、一人暮らしの引越しを2回経験していますが、時間が取れるのが夜ばかりだったのでなかなか不動産屋さんとのやりとりが進まず、不便に感じていたという実体験があります。また、現在は家族の介護をしていて新型コロナウィルスには人一倍警戒しているので、OHEYAGOのように非対面で引越しを完結できるサービスの需要を、自分自身が一番感じています」
↑現在フルリモート勤務中の原田 夏帆(デザイナー)
池田「スケールが大きい話で恐縮ですが……僕はこの『OHEYAGO』というサービスを、“人類のさらなる進化を後押ししているもの” だと捉えています。僕は前職でカーデザインをしていたのですが、そのときから常々『人類の進化の歴史=移動の歴史』だと感じていました。昔は自分の足で移動できる範囲にしか行けなかったけれど、今は数時間で海外へ行ける時代です。人は進化とともに移動距離を伸ばして、新しい景色や体験に出会ってきました。引越しもある意味『移動』ですよね。引越しで新たな暮らしと出会い、それを通じて成長・進化して人生が豊かになっていく」
渡邉「なるほど。そう考えると、引越し体験が革新されていくことによって、人類のさらなる進化が実現するというのも、納得できます。引越しって本来すごくワクワクするもののはずなのに、さまざまな面倒ごとによってそのワクワクが減少していってしまうのはすごく残念なことですよね」
池田「そうなんですよ。だからOHEYAGOでは、お部屋探しのワクワクが減らない、むしろどんどん膨れ上がっていくようなサービスにしたいですよね。引いては、人々が何度でも引越しして“豊かに”なっていけるような世界につながると思っています」
山あり谷ありの開発道中
これまでの苦労エピソードは……?
原田「まだまだ成長途中のサービスですが、これまでにもいろんな壁にぶつかりましたよね! わたしはサービスの表面的な部分だけでなく、不動産業界の複雑な慣習−−−それこそおとり物件が表示されてしまう背景なども含めて解決したいという熱い想いを抱いていたのですが、『このほうがよいはずだ!』と自信満々で実装したものが数字的に奮わなかったり、お問い合わせが減ってしまって慌てて改修したりしたときは、落ち込みました」
池田「そうなんですよね。よかれと思って実装したつもりが、既存の仕組みと全く異なることを急に提供してしてしまったものだから、かえってユーザーさんを不安にさせてしまったっていう。だからこそ『すぐに変える部分』と『今はまだ変えない部分』とのバランスでいつも悩みますし、チームみんなでディスカッションを重ねているところでもあります」
大原「機能を調整している中で、ユーザーから想定していた反応が起きなかったり、逆に想定外のところから反響があったりっていうのが日常茶飯事ですよね。こればっかりはA/Bテスト(複数パターンのページを用意して、ユーザーの反応がよかったほうを採用する手法)を積み重ねるしかないので、粘り強く取り組んでいかないといけないですね」
渡邉「開発が進んでいくとサーバー側のロジックなども複雑になりがちですが、できるだけシンプルさを保つことを心がけています。あとはユーザーのストレスにならないよう、ページの表示スピードも下がらないように意識しています」
大原「もちろん、保守性をいかに保つかという部分も常に意識しています。それらすべてを両立させるのは大変なのですが」
矢沢「マーケティング視点では、今まさに集客に苦戦しています。まだ知名度が低く自然にユーザーが流入する段階ではないので、広告運用を頑張っていますが、なかなか難しく。とはいえ今回グッドデザイン賞をいただけたことからも、やはり意義のあるサービスをやれているんだなと再認識できたので、自信をもってユーザー目線の広告を制作していきたいと思っています」
OHEYAGOで、引越しの “わくわく” を加速させる!
リリースから1年。今後の意気込みを語る
池田「今一番力を入れたい部分はどこですか? 僕は、これからどんどん掲載物件が増えていき、引越しユーザーが増える繁忙期にも入っていくので、年内には検索回りのUXをもうひとまわり使い心地のよいものにアップデートしたいと思っています」
渡邉「僕も検索周りのUI/UXの改善が必要だと考えています。ユーザ目線だと、サイトでできることが増えると便利になる反面、複雑になり目的の機能にたどり着きにくくなるという問題もあります。なので、そのあたりのバランスをチームで議論しながら、もっとお部屋探しが楽しくなるようなプロダクトにしていきたいなと」
大原「めざすは、Amazonレベルの検索精度ですね。Amazonでは商品名でなくとも、ほしいものを入力すると大体、目当ての商品が見つかります。OHEYAGOでも『こんな部屋がいいな〜』という思いが少しでも検索に反映されるように、考えていけたらと思っています」
矢沢「内見予約や入居申込まわりのUI/UXも、まだまだ改善していきたいですよね。最近お問い合わせも増えてきて、OHEYAGOというサービスが受け入れられているのを感じるからこそ、もっともっとサイト改善を進めたい」
原田「わたしはやっぱり、先ほど言ったように最終的には “不動産業界の複雑な慣習” を解決して、ユーザーさんにとってもっとも使い勝手のよいサービスにしたいと思っています。たとえば物件詳細ページの見せ方を工夫したり、契約時の記入事項をスマート化したりということが検討できると思います。『引越しってちょっと面倒だな』と思っている人にこそ使ってもらいたい、そんなサービスに育てたいです! また、OHEYAGOのコンセプトに共感して利用を決めてくださるユーザーさんの期待を裏切らないように精進したいです」
OHEYAGOはまだまだ進化の途中。チームメンバー一丸となって、よりよいサービス作りのために頑張っていきたいと意気込んでいます!
忙しくて不動産屋さんに行く時間がとれない方、遠方にお住まいでご自身で内見するのが難しい方、新型コロナウィルス対策として外出を控えている方など、ぜひOHEYAGOでの「新しい引越し体験」をご検討ください。