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IT部 部長を務める伊藤裕は、大手電機メーカー、インターネット専業の大手証券会社を経て2022年10月、インヴァスト証券に入社した。手数料勝負ではなく、独自のサービス・価値を追求している点魅力を感じ、次の挑戦の場としてインヴァスト証券を選んだのだ。金融、証券の業務に熟知し、ベンチャー気質を併せ持つ稀有な存在である伊藤が、今後のインヴァスト証券の挑戦と成長の礎を築く。
※追記:伊藤裕は、2023年5月から「IT部&システム管理部管掌執行役員 兼 IT部長兼システム管理部長」という役職になっています。
自分の手で新しいものを創る!独自のサービスで勝負するインヴァスト証券
伊藤がインヴァスト証券にジョインした理由は、もう一度、挑戦したかったからだ。新卒で入社したのは大手電機メーカー。そこから前職に転職したときもそうだった。「最初の電気メーカーはすごく大きな会社で、システム開発に携わっていたのですが、自分の働きがどう会社に貢献しているのか、実感が持てませんでした。逆に、そんなに一生懸命働いていなくてもお給料はもらえてしまう。そういうのがイヤで、当時、まだ小さかったネット証券会社に転職しました」
そこには16年間在籍し、システム開発部長などの要職を歴任した。その間に会社も成長した。会社として価値が増し、大手の資本も入った。伊藤は達成感を覚えるとともに、次第に物足りなさのような気持ちも持つようになった。伊藤は言う。「会社が大きくなると、会員数で勝負するようになりました。まだ小さくて、独自のサービスで勝負していた頃とは変わってしまいました。インヴァスト証券を知ったときは、あの頃の前職と似た雰囲気を感じました。新しいものを自分で創る。それを仲間と一緒に大きくしていく。ここなら、それができそうだと思ったのです」
とりわけ、インヴァスト証券の独自路線に魅力と可能性を感じた。「基本的にFXは取引規模の勝負になります。取引量を増やし、手数料を下げることで差別化を図ります。薄利多売を追求する世界ですが、インヴァストはそこではなく、AIや自動売買など、テクノロジーを使った独自のサービス、付加価値で勝負しています」
例えば、2022年1月にリリースした新サービス、『マイメイト』。AIが助言と取引を行うユニークなサービスだ。「その発想自体は、他所の会社にもあったと思います。でもそれを本当に実現したところがすごい」と伊藤。業界の規制や暗黙知に囚われていると、まさか実現できるとは思わない仕組みだ。「サービスとして成立させるために、いい意味で、様々な点で割り切りもしたのでしょう。ユニークで他社には真似できないサービスです。これはインヴァスト証券の大きな強みだと思います」
『マイメイト』は主に投資の初心者、初級者層を、『トライオート』は主に投資の初心者から中級者層をターゲットとする。その層に寄り添い、あったらいいと思う機能をしっかり形にする開発力で、インヴァスト証券のビジョン「デリバティブとテクノロジーで、資産運用の未来をつくる。」を、実現しようとしている。デリバティブとテクノロジー。伊藤も共感する二つのキーワードのうち、今までの経験から「テクノロジーでなら、自分も貢献できる」。伊藤はそう思った。
失敗を恐れずチャレンジする社風。良さはそのままに金融機関としての礎を築く
会社は伊藤に対して、ネット証券会社での豊富な開発経験、マネジメント経験を活かし、インヴァスト証券を持続的に成長させることを期待する。金融機関としてさらに成長するための礎づくりを託しているのだ。
というのもインヴァスト証券は、体制変更やサービスの整理などを経て、FX・ETFの自動売買専門の会社になったのは、ここ数年のこと。いわば新興勢力であり、金融業界、証券業界の常識にとらわれないユニークなサービスを次々と打ち出してきた。大胆な発想を具現化できるのは、失敗を恐れずにチャレンジする社風と、理想のサービスをつくるべく、純粋にものづくりに邁進するエンジニアたちがいるからだ。一人ひとりの能力も極めて高いが、今後の成長を考えると、それだけでは不十分だ。
「新しい技術があれば取り入れよう、いいものをつくろうと考える当社のエンジニアたちは本当に素晴らしいと思います。一方で、我々は日本の金融機関です。監督官庁があり、規制があります。一つひとつを慎重に、エビデンスに基づいて進めなくてはいけません。最先端の素晴らしい技術も『やってみてよかったら入れよう』というわけにはいきません。安定性を重視して、レガシーな技術を採用しないといけないこともあります。社内の合意形成も申請、承認の手順をきっちり決めて、後から誰が見てもわかるように記録を残さないといけません」と伊藤。万が一不具合が起きたときも、修復できればいいわけではなく、原因を究明し、再び起きないように対策を考え、それを、規程を変えたり、資料化して研修に盛り込んだりしながら、普及・定着させなくてはいけない。
判断や意思決定も、従来はコミュニケーションベースで進めることも多かった。そのスピード感は大事であり、その良さを残しつつ、しかし固めるべきところをしっかり固めるのが、伊藤の役割だ。金融出身者でも駄目。ITのスタートアップやベンチャーから来た人でも駄目。両方がわかり、絶妙なバランスを取るには、まさに伊藤ほど適任の人物はいない。
大きな期待を背負い、伊藤は、インフラ構築チームとソフトウェア開発チームから成るIT部を率いる。難しい舵取りを任されている。
自社サービスならではの魅力。サービスを育て、技術を追求し、自身も成長できる環境
難しいからこそ、やりがいも大きい。伊藤にとって3社目となるインヴァスト証券には、様々な魅力がある。伊藤は言う。
「まず、証券会社で、自社でシステムを構築しているところは少ないです。技術も追求でき、それも請け負いではなく、自社のサービスを高めるためなので、自分の考えも主張できる。やりがいでも技術面でも、自社サービスの良さがあると思います。実際、様々な技術を使っています。例えば、AWS上でコンテナ技術を使って開発し、オーケストレーションには『kubernetes』を使っています。かなり先端を行っていると思いますが、これを机上で研究するのではなく、実業務で運用、構築できるのは、当社ならではだと思います」
『マイメイト』の開発でも様々なチャンスがある。AIモデルを作るのは別の専門チームだが、近い関係にあるため、自分の興味関心次第でどんどん関わっていくことができる。自身の市場価値を高めるという点でも、様々に可能性が広がる。
部のメンバーは多国籍。特にインフラチームだが、開発チームにも複数の外国籍のメンバーがいて、ユニークな環境だ。伊藤は入社早々、みんなでランチに行ったそうだ。「アメリカ、フランス、韓国、インドなど様々な国のメンバーがいて、各国の食事や文化の話などをしながらのランチはおもしろかったです」と振り返る。
国籍にとらわれず、技術と人物本位で採用した結果、こうなった。このようにコミュニケーションは良好なので、確かに言語面は多少の苦労はありつつも、仕事はスムーズだ。数カ国語を流ちょうに話し、意思疎通をサポートしてくれる猛者もる。
『マイメイト』と『トライオート』は、現在は、ビジネスサイドが企画したものを、開発サイドで具現化するケースが主流だが、これも徐々に変えていきたい意向だ。「IT部からの提案もどんどんしていきたいと思っています。お客様のためにこうしようと、各人が体験に基づいて発信・提案し、より多くの人に使ってもらえるサービスにしたいです」と伊藤。金融機関としての「守り」を固めつつ、「攻め」にも打って出る考えだ。
ちなみにFXが取り扱う金利は、世界各国の様々な情勢を反映して変動する。それに伴い、昼夜を問わず、瞬間的にトラフィックが集中することもある。システムに要求されるレベルは高く、それだけにおもしろい領域でもある。「業務と直結した課題を解決し、付加価値を生み出すという点で得られる手応えは大きく、得難い環境だと思います」と伊藤。
IT部はまだまだ少数精鋭の部隊であり、一人ひとりの存在・影響力も大きい。伊藤自身もジョインしたばかりだが、今いる素晴らしいメンバーと、まだ見ぬ、これから加わる仲間とともに基盤を固め、サービスと会社自体の両方を大きく成長させる決意だ。