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2022年1月、テクノロジーを駆使した資産運用サービスを展開するインヴァスト証券株式会社の画期的な新サービス、AIによる自動売買サービス『マイメイト(MAiMATE)』がリリースを迎えた(一人でも多くの人に夢のある投資を!AIを搭載したマスコットが自己学習する画期的なトレードサービス『マイメイト』)。個性的なキャラクターの姿をしている「AIエージェント」がトレードを学習し、次第に頼れる取引パートナーとなるユニークなサービスには、2年間のR&Dと紆余曲折を経た開発プロセスがあった。
今回は、一度はとん挫しそうになったプロジェクトの救世主たちが集結。リリースまでのストーリーを語ってもらった。前編・後編の2回にわたってお届けする。
≪前編≫はこちら
取締役副社長 鶴見 豪 氏
両角 氏
汪 氏
Zack 氏
厳しい条件をクリアしてリリース。マルチアセット化などさらなる挑戦へ
―リリースに際してのお気持ちはいかがでしたか。
鶴見:思い返すと長かったけど、「よかったな」と「ここから始まりだ」という気持ちですかね。最初の一歩を踏み出せたので、いろいろな意味できちんと形にし、ここにいるみなさんにも、経営陣にもしっかり返していきたいと思いました。
Zack:リリースして特に大きな障害はなく、今の少人数で運用できているので、よかったかなと思います。鶴見さんと同じで、ここからがスタートなので、いろいろと改善しないといけないという気持ちです。特にAIの部分は、これから僕らも勉強していかなくてはと思っています。
汪:本当に厳しいスケジュールのなかで進んできました。注文などのクリティカルな部分は、かなり力を入れてテストもしたので、大丈夫であると思っていましたが、細かい部分でやや不安でした。リリース作業自体は何回もリハーサルをしたので、そこまで不安はありませんでした。
その後、一週間ほど稼働してみて特に問題が出なかったので、改めて安心しました。半年間、頑張って開発してきたのでリリースは嬉しかったですね。
両角:リリースのリハーサルを年内に2回実施して、いくつかの課題は出ていたので、その修正をしたうえで1月のリリース当日を迎えました。準備していたので、リリース自体は問題なかったですが、やはり、注文が流れる初日は気になりました。モニタリングして、処理が完了したのを見届けてやっと安心できました。
―今後の展望なども教えてください。
両角:今後は、機能拡張やアセットクラス追加などを予定しています。これまでと同じで、リリースを区切ってビジネス要件をまとめ、チケットに落とし込むというプロセスがあるので、まずそこをしっかりやっていきたいです。あとは、もう取引が始まっていて、今のところ問題はありませんが、何かあれば地道に、一つひとつ問題をつぶしていくつもりです。
また、ユーザーの追加とそれに伴うAIエージェントの追加は、今後どんどん進んでいきます。様子を見ながらキャパシティ、リソース系の改善、拡張も進めていく必要がありますね。
Zack:まず、動いてるシステムを安定化させるのが、開発サイドの役割です。加えて、ここにはデータサイエンスのメンバーは来ていませんが、そこがこのサービスのコアで、すごく影響するチームです。なので、チームのパフォーマンスがよく出るように、研究などの環境準備をしていこうと思います。また、『マイメイト』はAWSをすごく活用しています。その部分でも、勉強して自分たちの知識を増やし、今、使っている技術だけでなく、どんどん新しい技術を採用できるようにしたい。そのような環境も用意できたらいいと思っています。
汪:開発チームの役割は、ビジネスの要件をシステムで実現することなので、引き続き取り組んでいくことがもっとも大事かと思います。
今回、リリースしたものは、スケジュールやリソースの制限があるなかで進めたので、どうしてもきれいにできていないところもあります。そのあたりは、きちんと時間をかけてやり直したいです。運用負荷を考えて品質を上げる必要もありますし、特に今後は、新しい機能を開発していくことも大変になると思うので、そこは力を入れていきたいです。
次々とアイデアが出た全体ブレスト。2~3年後のスケールを目指して体制強化へ
鶴見:先は長いですが、2~3年の間には『マイメイト』を大きくスケールさせたいです。
直近で言うと、次のフェーズでは、対象をFX以外にも広げるマルチアセットを大きなテーマにしています。それについて先日、みんなで集まってブレーンストーミングの会を開きました。みんなからいろいろなアイデアが出て、どの機能を先に入れるか、いろいろな目線での優先順位も何となく見えてきました。何より、みんなで顔を合わせることができたことがよかった。コロナ禍で、あまり顔を合わす機会がなかったので。
今回の気づきは、同じ価値観、同じ責任感を持って、同じ会話ができることの大切さ。これができると生産性もできあがったモノも、何乗にも違ってきます。専門家も入れて、今後もこのような取組をしていきたいと思いました。
各チーム、機能も強化していきます。開発のスクラムは今まで通り進みますが、UI/UXのカスタマーサクセスに責任を持つチーム、お客様のパフォーマンスの向上にフォーカスするデータサイエンスチームのほか、マーケティングもオペレーションの機能も。オペレーションは、両角さんのチームが、今、オペレーションを担当する人たちが効率よく業務遂行できるアドミシステムをつくってくれています。このような形で体制を組んで、足りないところがあれば外部の専門家で補い、知見を吸収できたらいいです。
これらのチームがひとつの生き物のように一体となって、縦割りで「それは私には関係ない」と言うような人が一人もいない空気があれば、少なくともユーザーに受け入れられ、喜んでもらえるものができ、つくりたいものが実現できる体制ができると思います。
両角:このブレストは、前提として法や実現可能かどうかは意識しないで、「これ、あったらいいんじゃない」というものを自由に挙げている状態でした。私は立場的に、「本当にできるかな」という頭になってしまうのですが、コンプライアンス上のチェックやシステムの実現性などを考えたうえで、優先順位付けをして、実現に向けて進められたらいいと思います。
鶴見:ブレスト、みんな上手でしたね。外部の人に進行をやってもらうと、活発な意見が出なかったり、時間内に収まらなかったりしますが、今回はかなり多くのアイデアが出て感心しました。
―いいチームですね。働いていて、実際どう感じていますか。
Zack:今回のブレストは、チームの中では「モチベーションが上がった」という声が多く聞かれて、すごくいい方向に向かっていると思います。僕もすごくやりがいを感じています。
当社は金融系のサービスをつくっているので、レガシーでクラウドなどは使っていないようなイメージを持たれるかもしれませんが、まったくそんなことはありません。最新の技術を駆使していますし、ベンチャー企業のような勢いもあります。プロダクトオーナーの鶴見さんも柔軟性があって、僕らのような外国人が持つ、いわゆる「日本人上司」の堅いイメージとはまったく違います。今までもいろいろな意見を取り入れてくれて、試してきました。
スタートアップでも老舗証券会社でもないユニークな会社。挑戦する機会は常にある
鶴見:そもそも今まで内製開発体制のプロダクトがなく、全部、ベンダーでやっていたので、まさに今、体制からつくっているところです。業界的に古い体質に見られがちですが、そんなことはなく、すごく新しくもすごく古くもできる。これから入る人は、その立上げのフェーズにジョインすることになります。働きやすさ、開発のしやすさ、制度設計も含めて決まったスタイルはないし、プロジェクトごとにも変わるかもしれない。みんなで模索しながら決めていけばいいと思います。そういう意味で、頭のかたい会社ではまったくない。逆に、間違った方向に進む可能性もあるので、そこはメンバーから「それは違いますよね」という声が自然と挙がる組織であれば、なおいいと思います。
両角:それぞれの組織のつながりは結構、密にありますよね。縦割りの感覚はほとんどなく、雰囲気はいいと思います。新しい機能については、Zackさんもどんどん研究してくれているので、これから入る人は間違いなく技術の幅が広がり、成長できるはず。僕らのチームも、今まで外部にお願いしていたものを内部でやるようになり、様々な挑戦できるおもしろい環境だと感じています。
Zack:『マイメイト』のプロダクトは、比較的新しい技術を使って、クラウドも積極的に取り入れているので、そこに興味のある方はぜひ来てほしいです。自主的に新しい技術を提案できる人は特に歓迎ですね。
汪:そうですね。制度面でも働きやすいですし、自社サービスなので、企画段階から参画できる点も楽しく、やりがいがあります。技術面も積極的にいろいろな技術を採用しています。自分で調査して提案できるので、チャレンジもできると思います。
―最後にプロダクトオーナーの鶴見さん、締めの言葉をお願いします。
鶴見:当社は、いわゆるスタートアップでもなければ、老舗証券会社でもない。両方のいいとこどりとは言わないまでも、チャレンジできることは確実にお伝えしたいです。
例えば自分の技術をより深掘りしたくて、新しい技術にも触れたいという場合、すべてが叶うとは限りませんが、チャレンジするチャンスは常にあります。なので、スタートアップでモダンテクノロジーを使った技術を学びたいという人にも、よりお客様に近いところでサービスをつくっていきたいという人にも、適した環境だと思います。なおかつ、安定した基盤のある会社で腰をすえ、精神的な安全を確保しながら進めることができる。これも当社の魅力の一つでしょう。
ぜひ志の高い人に来てほしいです。今、エンジニアは引く手あまたですが、ポートフォリオとしてはかなりユニークなポジションにいる会社なので、少しでも興味を持ってくれる人がいれば、気楽に声をかけてください。