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【IHT and me #1】町弁からインハウスへ。兼業に最適化された環境での、しなやかな働き方。

インハウスハブ東京法律事務所のメンバーの働き方・価値観・人柄を、インタビュー形式で紐解く「IHT and me」。第1回目は田口悠樹弁護士にお話を伺います。

ー本日はどうぞよろしくお願いいたします!まず簡単に自己紹介をお願いします。

茨城県出身、2013年弁護士登録(修習65期)、横浜で8年ほど町弁をし、2021年2月から株式会社カオナビにインハウスロイヤーとして入社しました。インハウスハブ東京法律事務所(IHT)には2021年3月に入所し、現在に至ります。

ー横浜の町弁から弁護士のキャリアを始められたんですね。

はい。この時期の就職事情は、一言で言うと「超絶買い手市場」で、就職活動は苦労しました(笑)半ば拾ってもらうような形で横浜にある法律事務所に入所しました。弁護士としてのキャリアのスタートは、いわゆる「町弁」です。

横浜で過ごした8年では、最初は個人の依頼者が中心の一般民事が多かったですが、徐々に企業などの事業者の案件が増えていきました。単独で仕事をするというよりは、事務所の先生方と共同で進める仕事が多かったですね。

退所した現在も、在籍していた事務所の先生と交流はあって、案件を共同で受任していただいたり、逆に面白そうな案件に誘っていただいたりと、一緒に仕事を続けています。


町弁をやめるつもりはなかった

ー今でも元々いらした事務所の先生方とお仕事をされていて、町弁のお仕事に不満があったようには感じられません。企業への転職を決意されたきっかけはなんだったのでしょうか。

2018年10月、情報セキュリティ大学院大学に入学したことが一つのきっかけになりました。当初は「専門分野を作りたいな」ぐらいの気持ちでしたが、そのうち「ここで学んだことを仕事に生かしたい」と思うようになりました。大学ではマネジメントシステムと、国内外の個人情報保護法制をメインに学びました。この学びは、その後の自分の仕事における法的リスクの検討に大いに深みを与えてくれています。

ただ、情報セキュリティと町弁の仕事はなかなか関わりがない。顧問先の企業に対しても、情報セキュリティに関する提案はほぼできなかった。学んだことを生かして仕事をするために、「企業に入りたい」と思いました。

ー企業に入れば、情報セキュリティの専門部署がありますものね。

はい、そう思いました。大学院では企業の情報システム部門で働いている社会人が多く通っており、彼らが働く企業の中の様子を聞くことができたんです。企業の中で仕事をしてみたい気持ちが高まり、いくつかの会社に応募して、採用していただけたのが現職の株式会社カオナビです。

カオナビはITサービスの会社で、個人情報取扱や利用規約の作成など、細かいスキームも考えないといけない場面が多いです。情報セキュリティ関連の知識がある弁護士ということで、選んでいただけたのかなと思います。

企業に就職するにしても、手持ちの案件が多くあり、1つの企業の仕事に絞るのはもったいないと思っていたところ、カオナビは兼業推奨で、兼業している社員も多かったことも転職を決めた要素の一つでした。

はじめてのインハウス

ーカオナビでの所属部署や、業務内容を教えてください。

カオナビでは法務グループに所属しています。マネージャーを含め3人のメンバーで構成されていて、私は事業法務中心、もう1人が機関法務を中心に対応しています。セキュリティグループは別の部署ですが、一緒に仕事することも多いです。

ー初めての企業での就業。カルチャーショックや困ったことなどありませんでしたか。

困惑はそれほどありませんでした。立場は違いますが、町弁時代に企業の顧問業務もやっていて、Slackやチャットワークなどで、即時に契約書などのリーガルチェックをしていたので。入社が決まってからはインハウスロイヤーの友達にも色々話を聞きました。おかげで、想像と大きく離れるようなことはなかったです。

法務グループのメンバーが全員インハウスロイヤーと仕事をしたことのある方だったのも大きいです。「弁護士ってこんな感じだよね」というイメージを持って最初から接してもらえたのかなと思います。スムーズにオンボーディングでき、とても助かりました。

ーそれは…めちゃめちゃラッキーでしたね。

ラッキーでした(笑)

ー田口先生、運と人にとても恵まれてる印象です。やりたい方向に行くときには必ず誰かが手を差し伸べてくださってますね。

確かにそうですね。ピンチは色々ありましたけどね(笑)

ー仕事の中身は(町弁時代と比較して)いかがでしょうか。

町弁として企業の案件に携わっていたころは、契約書や準備書面、利用規約など、クライアントから依頼された成果物を納品する、それについての連絡と報告を怠らなければ合格点、という世界でした。でも、社内にいる法務担当としてはそれだけでは不合格です。例えば利用規約を変更するにしても、変更した利用規約を理解してもらうための社内説明資料や、業務フローへの影響まで準備しないといけない。

企業に勤めるビジネスパーソンであれば職種を問わず当たり前のことなのでしょうけれど、自分にとっては、企業に入って初めて気が付いた、法律事務所の弁護士と、インハウスロイヤーの大きな違いでした。


兼業先を求め、IHTへ

ーそして、カオナビに入社後、IHTにいらっしゃったと。

はい。IHTの代表弁護士の足立先生とは、Twitterをフォローしているくらいで面識はありませんでした。一緒に仕事をしていた弁護士が足立先生と知り合いで、そのご縁でIHTについて話を聞くことができました。

IHTに参画されている弁護士の皆さんは、データ法務やセキュリティ・プライバシーの専門的知見を有しておられる方が多く、この分野の議論や見識を深める機会が期待できました。判例検索・法律雑誌などのデータベースも揃えてあるのに、事務所経費は非常にリーズナブル。経済的にも時間的にも兼業のために最適化されていると感じ、入所を決めました。

ーIHTでの業務内容を教えてください。

顧問業務は単独で1社、他の弁護士と共同で10数社受任しています。情報セキュリティに直結する仕事はありませんが、顧問先はSaaSやWebサービス企業が多く、データ法務、個人情報保護法などの強みを活かして、業務提供できています。

カオナビでは大学院での学びを活かせている部分が多くあるので、IHTでの業務は、特に領域にはこだわらず、自分に適したご依頼だったらいいかなと今は思っています。

IHTの他の先生方を見ていて思うのは、圧倒的に専門性が強いこと。自分は他の先生方と同じように専門性を強めていく方法は難しいかなという気もしていて。ある程度は今までやってきた仕事の延長で続けていこうかな……この先のキャリアはそこまで考えられていないです。

もう少し時間が作れたら、それなりに時間の必要な刑事事件もやれるかも。「とりあえず自分のまわりはなんとかしたい、助けたい」って思ってるんですよね。弁護士を目指した理由もそこだったので。


兼業のライフスタイル(実際のところ)

ー企業と事務所の兼業、どのようにバランスをとっていらっしゃるんでしょうか。

カオナビは、残業しない・休日に仕事をしない組織文化です。各自で労働時間をコントロールできる「フレックス±20時間制度」という制度があったり、1日最低4時間の就業時間を確保すればよい「スイッチワーク」という制度もあります。柔軟な働き方ができる体制が整っているので、日中に訴訟も対応することができて助かっています。カオナビもIHTも、自分の所属先はどちらも兼業に最適化されています(笑)。

平日は主にカオナビの仕事。IHTの仕事は朝晩と、カオナビの仕事の合間に対応しています。土日は疲れちゃうので(笑)今のところは休息にあてています。土日も半日程度やれればもう少し新しい案件を増やせたり、手持ちの案件を返すスピードも上げられたりするかなと思いつつ。プライベートを重視しているわけではないですが、土日はしっかり休んでいます。

ーお忙しいと思いますが、ストレス解消やリフレッシュ方法は?

たくさん寝る、甘いもの食べる、それから、休日に子供たちと遊ぶのが楽しみです。晴れていれば公園に行ったり。日曜日は朝から子供と一緒にアニメ鑑賞です。最近の子供向けアニメ、大人が観ても結構楽しめますよ。

(がんばって足漕ぎ中!)


おわりに

ーご自身の経験もふまえて、IHTはどんな人が働くのに向いている・どんな人が働いたら楽しいと思えるような事務所だと思いますか?

インハウスロイヤーとしての所属先の仕事が平日どれだけあるかにもよりますが…まず、夜間や土日も働く意欲を失わない人はきっと大丈夫(笑)。または、所属先で働く時間がそれほど長くなく、プライベートの時間も確保したうえで時間が作れる方なら、無理なく働けるのではないでしょうか。

チャンス、受任経路をつかめるかというのも重要ですね。受任が見込めそうな案件を既にお持ちの方には非常にオススメの環境ですし、参画弁護士・弁理士が今後増えていくと、メンバー同士のコラボレーションなども、今後は期待できると思います。

―コラボレーション、楽しみですね!本日はどうもありがとうございました。

インハウスハブ東京法律事務所では、田口弁護士のように兼副業のキャリアを実現したい弁護士を募集しております。メンバーと一度カジュアルにお話ししてみませんか?一同、ご連絡をお待ちしております!

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