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【CTOインタビュー】好奇心とオーナーシップこそが、エンジニアとしての成長を促す

株式会社インフキュリオン CTO
長田 嘉充

青山学院大学理工学部卒業後、2005年よりライブドアにて決済システムの開発、運用に従事。2006年よりビットキャッシュにてプリペイド型電子マネー決済の開発、運用に従事。2012年よりベンチャー企業であるミイルにて写真共有SNSの開発、モバイルアプリ向けAPIの開発。2015年よりフリーランスとして独立し、飲食店予約サービスのバックエンドシステム開発やオフィス向け受付サービスの開発などに従事。2016年7月ネストエッグに取締役CTOとして入社、2021年12月にはインフキュリオンCTOに就任し兼務する。

これまでネストエッグの取締役CTOを務めてきた長田が2021年12月、インフキュリオンのCTOに就任しました。長田から見た、現在のインフキュリオンの開発体制の課題や、メンバーの強みについて紹介いただきながら、現在の課題と今後の展望について話を聞きました。

情報やノウハウの共有がよりしやすい組織への改革

── CTOに就任されて、最初に取り組まれている課題はどういったものですか。

現在、Wallet Stationというプロダクトを複数のクライアントに導入いただいています。これまではクライアントごとにプロジェクトチームを組んで開発・導入を進めてきたのですが、プロジェクト間での開発状況やノウハウの共有があまりできておらず、縦割りになりつつありました。

ソースコードの管理も別々にしていたため、二重開発している部分があったり、問題のあるコードがあるプロジェクトでは顕在化して修正が加えられた一方、ほかのプロジェクトでは問題が認識されずそのままになっていたりということが起きていたのです。

そういった問題は、私がインフキュリオンに参画する前からメンバーには認識されていたので、現在Wallet Stationに関しては、シングルテナント型からマルチテナント型への移行を進めています。クライアントごとに別のものを納品する形ではなく、いわゆるSaaS型の1つのサービスを複数のクライアントに使っていただくような造り、サービス提供の仕方に変えていくということです。その動きをより効率的に行い、しっかりと形にしていくために私もそのプロジェクトに参画しています。

マルチテナントにすることによって1つのサービスを開発するスタイルになりますから、クライアントごとに縦割りになりにくい開発体制になると思っています。

── 技術的な課題でもあり、組織的な課題とも言えそうです。

はい。2月には組織変更を行いました。ポイントは2つあります。

1つ目は、Wallet Stationのプロダクトチーム内において、プロパーのメンバーを全員、マルチテナント型の開発にアサインする体制に変えています。これによって、プロジェクトごとに別々に開発していたものを、皆で1つのプロダクトを開発する意識を醸成しようとしています。

もう1つは、機能ごとにプロダクトマネジャーを据える体制への変更です。機能別にチームを組成することで情報共有の粒度を小さくし、これまでよりも共有しやすくすることが狙いです。

マインドおよび技術の両面で「自分たちのプロダクト」に

── 開発メンバーとはどのようなコミュニケーションをしていますか。

CTOに就任後、メンバーと1on1ミーティングをしています。これまで、クライアントが実現したいサービスと、われわれとして目指しているプロダクトの方向性の間で実装をどうすべきか葛藤があるという悩みを多く聞きました。

そこで、まずはわれわれがオーナーシップを持ってサービス開発していくというふうにマインドを変えていかなくてはいけないと強く思っています。

── 具体的にどのように変えていきますか。

今、サービスの基盤づくりにおいて新しい技術を取り入れる研究開発的な取り組みを、限られたメンバーではありますが始めています。

例えば今、開発言語としてJavaを使っているところを試験的にKotlinに変えて行くことや、フロントエンドのほうも、例えばモバイルアプリなら開発環境をFlutterで統一するとか、Webのフロント画面の開発手法・ツールなど技術的な部分の標準化を進めているところです。

── ドキュメントの整備なども必要になってくるのですか。

そうですね。特に今は新しいエンジニアがたくさん入ってくるフェーズなので、そうした人たちが効率よくキャッチアップするためにもドキュメントの整備は重要で、今取り組んでいるタスクの1つです。

既存のメンバーにとっても、開発効率を高めたり、自分たちがつくっているものがどういうものなのか、正しくつくれているのかを適宜振り返る上でドキュメントの整備は必要なことです。

オーナーシップを持つことの大切さ

── 長田さんがエンジニアとして大切にしていることは何ですか。

一番大切なことは「興味を持つ」ことだと思っています。言い換えると、オーナーシップを持つ、自分事として捉える、ということです。

これまでの自分自身を振り返って「どういう時に成長機会を得られたか」と考えると、やはり自分事として捉えたことや興味を持って取り組んだことに関しては、大きく成長できた実感があるからです。

── 長田さんがこれまでに一番それを実感したのはどんな時ですか。

私は、自分たちがつくっているサービスではなく他社のサービスに対して「この機能が加わったらこんなことができるのに」と思うことが多くあります。例えば「銀行が持っている送金機能を外から使えれば、簡単に決済サービスをつくれるのに」みたいなことです。サービスとサービスの間を連携していくところに可能性を感じるんですね。

すると、自然とや認可の技術が気になり始めます。そんな興味から、7〜8年前にOAuthの技術がこれから重要なものになると直感して、OAuth2.0周りの学習をかなり進めました。エンジニアとして1つ強みを持てた、成長できた機会だったと思います。インフキュリオンのようなFintech企業において、OAuthは銀行の機能に接続するために重要な技術ですから、そのときに吸収した知識が今も役立っています。

──「好きこそ物の上手なれ」といった意味合いに捉えてよいのでしょうか。

そうですね、もちろんその意味合いが一番重要ではあります。

エンジニアであれば、興味の対象はプロダクトやサービスかもしれません。「こういうサービスをつくりたい」という強い思いがあれば、エンジニアはそれを自分で手を動かしてつくっていけるという強みがあるので、自身に足りていない知識や技術を吸収する機会になると思います。

あるいは興味の対象が特定の技術でもいいと思います。強く興味を持てる技術があれば、それを徹底的に勉強するモチベーションになります。そうやって身につけた技術をプロダクトやサービスの開発に展開していくパターンもあるでしょう。興味の対象は何でもいいので「興味を持つ」ことがエンジニアにとって大切なことだと思います。

これは、これまで、クライアントが実現したいサービスとプロダクトの目指す方向性の間で葛藤が生じる問題ともリンクする話だと思っています。クライアントの課題を、まさに自分たちのサービスの課題であると捉えること、自分事として捉えることがマインドを変え、やがて行動を変えるからです。

例えば、新しいことに取り組んでいる他のチームに触発されて、自分たちも何かチャレンジしてみようと思うようになってくれたらいいなと思っていますし、そういう狙いもあってチーム間の距離を限りなく近くしていきたいと考えています。

開発者同士のコミュニケーションを活発化し、切磋琢磨できる環境をつくりたい

── 長田さんから見て、インフキュリオンの開発組織の強みは何だと思いますか。

金融システムなどミッションクリティカルなシステム開発を経験してきているメンバーが多いということもあり、手堅く開発を進めるエンジニアが多いことです。インフキュリオンのValueの1つ「Stay Trusty.」が表れている印象を受けています。

それと同時に、自分たちでプロダクトやサービスを主導していきたいという思いを持って入社された人が多いため、新しいことにチャレンジしたいという意欲が非常に強いです。もう1つのValueである「Infinite Curiosity.」を併せ持っていることが文化的にも強みだと思っています。

── どちらかだけでなく併せ持っていることが強みということですね。

そうですね。個人がどちらかに偏っているということはありますし、あっていいと思いますが、開発組織全体としてバランスが取れていると思います。

── CTOに就任しての展望をお聞かせください。

現在のプロダクトチームには若いエンジニアが多く、個々のメンバーを見るとそれぞれが今まさにものすごいスピードで成長しています。ただ、これまではプロジェクト間での情報やノウハウ共有が少なく、他のチームを意識する機会も多くはありませんでした。

そこに対して今回、組織を変更したことで、情報共有しやすくなったのと同時に1つのプロダクトに対して全員の意識を集められるようになったと思っています。チーム間、メンバー間など、開発者同士のコミュニケーションもより活発化し、切磋琢磨できる環境・組織文化も醸成できるのではないかと考えています。

先ほど「Stay Trusty」「Infinite Curiosity」を併せ持っていることが強みだとお話ししましたが、そこに加えてプロダクトを中心とした一体感をつくることで、インフキュリオンのもう1つのValueである「Great Work, Great Team」につなげていきたいという思いがあります。

今までは、現場のメンバーから「こういう取り組みをしたい」「こういうことにチャレンジしたい」というボトムアップで上がってくるようなものをマネジメント層に伝えていく環境がうまく機能していなかった部分があると思っています。そうした現場の思いを事業につなげる形に昇華させていくことは、CTOの重要な役割です。

── こんな人に入社してほしいという希望はありますか。

組織の課題を自分の課題としてしっかり認識していただけるということが、自分としては最も重要な要素だと思っています。

テックリードとして積極的に開発を推進してくださる方にいらしていただけると非常に助かります。若手メンバーが一緒に働くことで成長機会を得られるような、経験豊富なエンジニアを希望しています。

また、エンジニアリングマネージャーとして技術的なリスクへの対応や業務効率の改善なども重要な活動だと考えているので、お力添えいただきたいな思っています。

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