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【社員紹介Vol.5】「生産者のリアルと向き合う」アグリコミュニケーターが語る、inahoの変化と魅力

こんにちは。inaho代表取締役の菱木豊です!

今回は、アグリコミュニケーターとして現場の最前線で活躍する藤井さんにお話を伺いました。

inahoメンバーの中では勤務歴が長い藤井さん。藤井さんだからこそ感じたinahoの変化や、農業のリアルと未来について語っていただきました。ぜひご一読ください。

プロフィール
藤井 智大(フジイ トモヒロ)/アグリコミュニケーター
インフラ整備・保全会社にて、国土交通省や地方自治体が発注するインフラのメンテナンス業務に従事し、国内・海外を問わず多くのプロジェクトを担当。その後、東京支店の立ち上げを行い、副支店長として人事・経理など、支店のマネジメントに従事。inaho株式会社ではアグリコミュニケーターとしてロボットの導入・運用を行いながら、開発のサポートにも携わる。




目次

  • 最初に藤井さんの業務について教えてください。

  • 一人ひとりの役割が明確になり、自由度もアップ

  • 楽しさの源泉は「新しいことを知る」ワクワク感

  • 生産現場のリアルと感じたギャップ

  • 売る理由があるサービスを提案できる

  • スマート化が進む農業。5年後10年後を見据えて今すべきことは何か?

  • inahoの“カルチャー”と“向いている人”

  • インタビューは以上です。藤井さんありがとうございました!


最初に藤井さんの業務について教えてください。

現在inahoではどのような業務を担当されていますか?

主にアグリコミュニケーターとして、エンジニアが開発したロボットを実際に現地(農場など)へ届けたり、そこで得たフィードバックを持ち帰ったりしています。農家と開発現場をつなぐ役割ですね。

それ以外にも、バックオフィスチームと一緒に、ロボット開発をするための補助金申請のために、各部署と連携しながら計画を作成し申請書類を作成したり、ロボット検証や導入のためにエンジニアとオランダへ行くこともあります。

要約すると”その他のことをする人”とも言えるかもしれません。
誰も拾えていないタスクや課題を回収して、必要な対応を進めることが多いです。


業務の幅がとても広そうですね。いつ頃からそのような働き方をされているのでしょうか?

結構入社した最初からこのような働き方ですね。

入社した頃は、農場などの現地での対応を行う人が不足していました。なので、当時のエンジニアの方が、ロボットの運用や検証などの対応をマニュアル化して、エンジニア不在でも誰でも簡単にデータを取ることができる環境を作っていました。

それでもやはり遠隔地でトラブルが発生したりした時には、僕がロボットを直しにいったりしていたので、ハードウェアやソフトウェアの知見が自然についていき、僕の仕事の領域も広がっていきました。

その後も、人が足りないタイミングや専門外でも体力勝負でカバーできる領域があれば、僕が担当する、という形でさらに仕事の範囲が一気に拡がっていきました。


一人ひとりの役割が明確になり、自由度もアップ

入社して何年目になりますか? また、inahoの中でどんな変化を感じていますか?

2019年の4月に入社したのでもうすぐ6年です。

昔は同じ業務内容をしている人が複数人いたので、みんなで同じことをやっていました。

しかし、最近はチーム単位から個人の役割が定まってきていると感じます。

みんなで同じ業務をするのではなく、チームの中で役割が定まってきたことによって、自身の裁量が増え、チームから個人で担う部分ができていきました。


この変化は藤井さんにとってポジティブですか?それともネガティブですか?

個人単位の業務が増えると、仕事のスケジュールを組みやすく、自身の裁量で進めることができるので、これはポジティブです。

一方で、個人で担う業務が増えると、僕しか知らない業務が発生したりとボトルネックも生まれることがあるのはネガティブな面だと思います。

ですが、今は人が増える過渡期なので、徐々に僕の手から離れていく業務も出てきており、これまで通り僕がする業務とそうではない業務がわかれてきたように感じます。


楽しさの源泉は「新しいことを知る」ワクワク感

チームから個人へ、そして人が増える過渡期を迎え、組織が変わりつつあるのですね。仕事の中で「楽しい」と感じるのはどのような部分ですか?

僕は、ロボット導入や実証実験などで様々な農場へいきます。

これまで行ったことがなかった場所にいくことができ、知らなかったことを知れるのは最高に楽しいです。

例えば、以前はソフトウェアについて全然わからなかったけれど、現場対応していくうちに操作や仕組みを覚えてしまいました。自分のスキルや経験値が積み上がっていく感覚に楽しさを覚えます。


働く上でinahoならではの特徴などはありますか?

「フレキシビリティ」と「横断性」がある環境で動けることです。

組織がきっちり固まっていないからこそ、自分でどんどん判断して動けます。

例えば、「明日仙台に行こう」と思ったらすぐ行ける。そこに時間的・手続き的な遅延が少ないのはinahoの良さだと思います。

生産現場のリアルと感じたギャップ

普段生産者と関わることが多い藤井さんだからこそ感じる、農家さんとのやり取りの面白さは何かありますか?

仲良くなると業界のかなりディープな話が聞けるのが面白いです。

農業は横のつながりが深い業界なので、農業界に深い人と会うことができたり、自分が知らなかった思わぬ話が聞けたりします。

自分が知らないことを知ったりするのが好きなので、僕は農家さんとの会話はとても面白いです。


藤井さんの知的好奇心を刺激するのですね。農業に関わる前と後で、イメージと違うなと感じたことはありますか?

個人農家と法人農家の違いが思った以上に大きいことです。

個人農家さんの場合、いわゆる“損益”の考え方が普通の経営とは違うケースがあります。

例えば、人件費を加味していないことがあったり、黒字・赤字の定義が異なっていたりと。。一般的な経営において人件費を加味しないことはまずないと思いますが、色々な農家さんとお話をすると、経営に対する知識や考え方が異なっている場合があり驚きました。

一方で、法人化した農家さんの中には、機械化をどんどん進めて仕組化し、経営的に面を取るような形で戦略を練っている方も多くいます。

この差は想像より大きいものでした。

なので、農業はテクノロジーが行き届いてない産業ではなく、テクノロジーの利用や戦略の違いの幅がかなり大きい業界と言えると思います。


売る理由があるサービスを提案できる

情報の差や考え方の違いが大きく影響している業界なのですね。inahoのサービスに対して、農家さんからの反応はどのようなものがありましたか?

第一印象は基本的にポジティブなことが多いです。

inahoが開発しているロボットやサービスは、「今の課題が解決されるかもしれない」という希望を感じるものです。言い換えると、ドリーミーなものであるので、ちょっと試してみたいと思ってもらえることが多いです。

本来なくても良いものを無理やり売るのでなく、売る理由・意味がきちんとあるサービスだと思います。


我々がこのサービスが必要であると本当に思っている、というのはとても重要なことですね。

そうですね。これはすごいことだと思っています。

また、現在は売るだけではなく、実証実験を一緒に行ったり、inahoが何かするときのご協力いただいたりと、長くリレーション構築することが非常に重要になってきます。

農家さんにも色々なタイプがいるので、相手に合わせたコミュニケーションを取りつつ、中長期的な関係性を構築することが重要なスキルの一つになりますね。

スマート化が進む農業。5年後10年後を見据えて今すべきことは何か?

藤井さんから見て、スマート農業やロボット化はこの先どう進んでいくと思いますか?

「スマート化」という言葉の定義は結構曖昧なんです。

スマート化と呼ばれるものは世の中に非常に多くある中で、今inahoが研究開発している自動収穫ロボットは今年・来年に市場化するものではおそらくないでしょう。

スマート化は世の中の情勢とセットで変化するものだと思いますので、5年後10年後に市場化できるかどうかを見据えて、今から道筋を間違えないことが大事だと思っています。

5年後・10年後を見据えて、「今何をするべきか」「何をしないか」この選択を間違えることなく進んだ先に、我々は農業のスマート化に向けて市場を作っていけるようなポジションが取れると考えています。

スマート化は、全部が一気に進むわけではなく、少しずつ段階的に実装されていくイメージです。例えば、海外では既に台車や自動散水など、パッケージ化されたシステムが普及している場所もあります。日本でも5年、10年のスパンで見れば確実に浸透していく部分はあるはずなので、そのときに必要な基盤をいま作るのが僕たちの役目かなと思います。


将来を見据えて動くことが重要ですね。短期的なところで実施していることはありますか?

目下inahoで実施していることの一つに、電動台車の提供があります。これは、農作業を自動化する前のブリッジ的な技術です。台車に人が乗り自動で動くロボットで、農作業を完全自動化する技術ではなく、農作業をサポートするロボットですね。

この様にいきなり自動収穫ロボットの普及ではなく、ブリッジ的な役割をするサービスを提供したり、色々な技術を組み合わせてパッケージ化して提供するのも良いと考えています。

inahoの“カルチャー”と“向いている人”

inahoの社員に共通する特徴は何だと思いますか?

「興味があることを、とことん追求する人」が多いですね。興味があることに対して、お金や時間といったコストを厭わない“オタク気質”があると感じています。


確かに好きなことをプライベートでも突き詰めている人が多いですよね。どんな方がinahoにマッチすると思いますか?

プロフェッショナルとして「黙々とやる」という方も良いですし、仕事を“楽しい”と感じる方も良いと思います。

ただ、どちらのスタイルもなく「ただ与えられたことをこなすだけ」だと続かないかもしれないですね。

その人なりのバランスや考えを持って業務を進めることができる人だと良いと思います。

幅広いことを自分で頑張ろうと思ったときに、ガス抜きできる人だとマッチしそうなイメージがあります。


最後に、藤井さんがこれからやってみたいことはありますか?

僕は、結構周りの状況に合わせるタイプです。

場面ごとに足りない役割をやるタイプで、今はやりたいと思ったことをすぐに実行できるので自分にはあっていると感じていますし、満足しています。

ただ、組織化が進み人が増えていくと僕が担う領域も変わってくるはずです。そこで新しい役割がどう見えてくるかはまだ未知数ですが、今組織に足りないことをやるというのはこれからも一貫していると思います。


インタビューは以上です。藤井さんありがとうございました!

「現地で起こるリアルな課題を拾い集め、必要とされるタイミングやポジションであらゆる垣根を越えて動く」のが藤井さんの仕事スタイルだとわかりました。

アグリコミュニケーターとしての魅力は、農家の方々と直接やり取りし、ロボットを使った新しい挑戦を推進できるポジションです。

加えて、スタートアップならではのスピード感と自由度があり、好きなことを仕事に繋げられる環境があります。

「農業の未来を一緒につくり上げたい」「面白そうなことには首を突っ込みたい」と感じた方は、ぜひ一度お話をしましょう。

この記事で興味を持たれた方は、inahoの採用ページや他の社員インタビューもぜひご覧ください!

ご覧いただきありがとうございました。


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