2017年に新卒で入社してすぐ、誰も配属されていない新規部署へ配属された林大貴と荒木孝太。ふたりは、新規事業「techcareer」(旧braineer)立ち上げの中心を担うことになります。360度なにもわからない、前例もない、正解もない。そんななかで自身で考え抜き、今も走り続けている彼らに迫ります。
なにもわからない世界で挑戦し続けてきた
「世の中のミスマッチをITで減らす!」をミッションに掲げ、IT人材(エンジニア・クリエイター)に特化した新たなIT総合支援メディアサービス「techcareerシリーズ」(当時 braineerシリーズ)を2017年1月にリリースしました。
ふたりは入社前にインターンとして参加。その後、新卒として入社、同時に媒体営業を中心としたメディアセールスセクションが設立されました。
インターンの頃から組織の土台をつくり、現在は入社2年目でサブマネージャーになった林大貴。1年目は媒体に関わる組織形成、数字形成、施策からチームとしてかたどる業務のすべてを代表の今野力とともに行なってきました。
現在の林の主な業務は、名前を変えた「techcareer」に関連する業務全般。そのほかにも、チームメンバーのマネジメントや仕組みづくり、サービスの細かな機能の改変をエンジニアの人たちと行なうなど多岐に渡っています。
もうひとりの初期メンバー荒木は、入社から林と二人三脚で歩んできました。現在に至るまで媒体営業のリーダーとしてリリースから約1年半で掲載求人件数を1500件に伸ばし、メンバー育成も行なっています。
そんなふたりの入社経緯はまったく違ったものだったのです。
林 「もともと人材業界に絞って就活していました。それは学生時代までを振り返った時、NPOでの活動を通して人に携わる経験をしたい、人のために働きたいと思っていたから。
そこで代表の今野に出会い、自分の倍生きててもフラットな目線で話せるところ、わざわざ大学までゴーヤの苗を持って来るなど、わけのわからない行動が面白いなと惹かれましたね。
入社後は新規事業をやらせてくれるという約束もしてくれて入社を決めました。新卒で新規事業に携われる、なかなかない機会だと思いましたし、色々な範囲の仕事をたくさんできるのが魅力的でした」
荒木 「もともとは大手企業ばかりを受けていたんですけど、ただみんなが受けるから受けていただけだと気づいて、 1回どん底に落ちて就活をやめたんですよね。
自分に実力がないと気づき、実力の付けられるベンチャーでぶっ倒れるくらいまで働いてみるのも、いいんじゃないかと思いはじめて、それが入社した最初のきっかけでした。ちなみに今の部署を知るまではエージェントになるとしか思っていませんでしたね」
入社前から任される業務が決まっていた林。入社前はエージェントになると思っていた荒木。
まったく違う環境でまったく違うふたりが出会った瞬間でした。
正解もない、前例もない。すべて自分たちで考え抜いてきた
部署設立当初は、新卒のふたりとその同期である石原建の3人だけでした。
ついこのあいだまで学生だった、社会人として右も左もわからないゼロベースだった彼らが中心となって新規事業の立ち上げを担っていくことになります。
林 「なにをするにも正解がないことばかりでした。自分たちがやろうとすることすべてが新しいことばかりで、モデルとなる人や仕組みが社内にはない状況でした。組織としてのKPIも自分たちで探って形成していかないといけないですし、なにか問題が発生したときも前例がないので、全部自分たちで考えて行動して解決しないといけないのは大変でしたね」
そう語る林とは裏腹に、荒木はそんなに大変だと感じたことはあまりないと言います。
荒木 「正直、確かにわからないことしかなかったですし、とにかく必死でしたけど大変だった……って思うことはなかったですね。
でも、それって林が先導してくれていたからなんですよね。仕組みをつくってくれたりして、そのおかげで僕と石原は一旦定められた数字にひたすらコミットするだけでいいような環境にいられたんだと感じますね」
新卒1年目にしてお互いが支え合い役割が完成されたチームがそこにはできあがっていました。
林 「結構自分たちの頭で考えたことがたくさんあるんじゃないかな。荒木と石原は営業として数字を追わないといけないから、そこに集中してもらうための仕組みづくりは僕がするべき責任だと思ってました。
それに自分たちにまったく経験がないから、課題ができても『うわーでた! 』っていうよりも、『なんだそれ? 』みたいなことばかりで。
それは今も変わらないです。一旦、全員でやってみて全員で失敗してまたやってみるみたいなことの繰り返し」
そうして新卒たちだけでつくりあげてきた組織が少しずつ始動していきます。リリース前の媒体の掲載クライアント社数は“19社”。それが現在では“625社”になりました。
フラットな組織であることにこだわり続けたい想い
少しずつ成果を伸ばし新卒だからこそのやりかたで前進してきました。
22、23歳だった彼らが形成してきた組織は独自の想いを胸に成長していきます。取り組みのなかでも毎朝の“握手”がひときわ存在感を放っています。
握手は、1日のはじまりに専門職メンバーも含めたチームみんなで「今日も1日よろしく!」との意味合いで声を掛け合いひとりずつ握手をしていく。直接、顔を合わせることでその日のメンバーの体調やモチベーションに気付くこともできる大切な習慣のひとつになっています。
林 「なににでもつながりって大事だなって思っています。まだ若いですし上下関係というよりは横でつながっておのおのがリーダーシップを持って仕事に取り組んでいるっていうのがもっとも理想で。
各自にもチームが横でつながっているなっていう信頼関係を持って、それを大事にしてほしかったんですよね。普通に心のつながりみたいなものもお互い触れ合うことで感じたりするんじゃないかなと思って取り入れましたね。
それにもっと楽しく仕事したいなってなった時に、じゃあどうしようって考えてはじめたのがきっかけです」
2年目の社員と新卒1年目のみの社内で最も若いチーム。そんな彼らがこだわり続けている組織づくりがあります。
それはすべてがフラットであること。
林 「これから情報がどこにいたって得られる状況になった時に、みんな平等に情報を得られるわけですし、それぞれの価値も明確になっていく。
その時に自分の頭で考えてやっていた方が社会としての価値もあると思うんですよね。じゃあ組織解散しました、となった時に自分でいろいろ考えてきましたと言える人間の方が社会としての価値があると思って、みんなにもそうであってほしいと思ったんですよね。
それにシンプルに若いので僕がなんでも知ってるわけでもないし、みんなの力が必ず必要なので、そのみんなの力を最大限に発揮できたら強いだろうと思ってみんなが提案できるような組織をつくってきました」
荒木 「僕はある意味フラットな組織と縦の組織どちらも経験しましたけど、やっぱりフラットな方がメンバーもいい表情をするんですよね。インターンも社員も関係なくフラットなので。
メンバーとかサービスについても、ひとりの知恵よりもみんなで提案しあえた時の方がパフォーマンス上がりましたね。主体性が生まれて生き生きしてくれます」
部下や上司という概念ではなく全員がリーダーである組織に挑戦し続けたいとふたりは口をそろえて言います。自分たちの経験がないからプライドなしになんでも取り組み、全員で改善しようと進んでいるのです。
試して失敗してを繰り返し、正解をみつける日々
2018年8月にこれまでともに活動していた石原がエンジニアへシフトチェンジ。そして、2018年11月にはこれまでのbraineerシリーズから「techcareerシリーズ」へと媒体名を変更しました。
現在、そこから8つのサービスを開拓していくことが決定しています。ふたりはその責任者として中心になり活動していくことになります。
当初はたった3人だった部署も現在では6人、春からまた新たに仲間が入ります。
林 「入社からまだ 2年ですし、まだまだだなとは感じます。いろんなことにチャレンジし続けている分、環境への適応能力は高まってきているとは思います。
これまでしてきたことを考えると専門的知識やプロフェッショナルというよりかはジェネラリストに近いキャリアを築いてきていると感じますね」
荒木 「いい意味でも悪い意味でも新しいことばかりで今に至るまであっという間でした。アイデンティティーだからこそ、営業だけでなくて幅広くいろいろな経験ができたと思っています。
1年目は本当にひたすら動いて、やりきることしか見えてなかったけど、2年目になってからは考え続けれなければいけないという意識が強くなりました。
それは今まで林に頼ってた部分やメンバーやサービス、すべてに対して感じるようになりましたね。ただ考え過ぎてしまうくせは直したいですね」
これからはエンジニアさん、クリエイターさんに当たり前のように使ってもらえるようなサービスをつくっていきたいと、ふたりは言います。これはふたりが人のために動きたいその想いのかたちなのかもしれません。
ふたりは、今までも正解のない世界で失敗し、ひたすら奮闘してきました。
“everyday everytime startline”
これから多くの仕事で経験を積み重ねながらも、日々新しいスタートラインに立つ林大貴と荒木孝太。ゴールを目指した戦いは今日も続きます。