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北九州市のクリエイティブディレクターとして活動する中で考えたこと。

ハイライツ代表・下川大助が、政令都市北九州市のクリエイティブディレクターに就任して7カ月余り。あらためてこれまでの経緯やその役割、今後のヴィジョンなどをまとめてみました。

きっかけは、地元である福岡県に貢献したいという想い。

私は福岡県太宰府市の出身です。いま東京でデザイン会社を経営していますが、ずっと地元に貢献したいという想いを持ち続けてきました。福岡県に支社を出すことを検討するなどその方法を模索しているときに、北九州市クリエイティブディレクター募集の告知を見て、「これだ!」と思って応募したのです。全国から51名の応募があり、書類選考と面接を経て採用されました。

地方自治体が民間からクリエイティブディレクターを採用するのは、日本ではまだ珍しいケースです。政令市では神戸市に次いで2例目となります。クリエイティブの力で変革していきたいという北九州市の本気さをヒシヒシと感じました。

北九州市の課題をクリエイティブの力で解決する役割を担う。

北九州市の主要課題は、20~30代の若者・子育て世代の人口流出です。これをクリエイティブの力で解決する役割を担います。近年、デザインの力を活用したブランディングを行い、企業の価値や競争力を高める事例が多く見られるようになってきました。私の構想としては、北九州市も独自のブランディングを推進し、対象の世代の関心を惹きつけ、定住・移住につなげていきたいと考えています。

現在、北九州市から求められているのは、地方創生の主要施策における戦略的広報、市役所内の多様な部署が実施する広報の指導や助言、職員の広報能⼒向上のための研修などです。去年8月にクリエイティブディレクターに就任した後、市役所の職員の方々の仕事ぶりを拝見しましたが、業務内容が幅広く仕事量も多い中で、熱心に取り組んでいらっしゃる姿が印象的でした。ただし、専門知識があまりない中で手探りで業務を行わざるを得ずうまくいかない例も見かけられました。

一人ひとりの職員の方が広報やクリエイティブなどの知識を高めるよう指導させていただくとともに、民間のクリエイターの方も含めてワンチームで業務にあたる仕組みを導入したいと思っています。またITを活用して共有やアーカイブの文化を根付かせて、業務を効率化しクリエイティブ力を高める仕組みづくりも進めていきたいと考えています。

北九州市は何かを始めたい人なら、このうえなく魅力にあふれた街。

北九州市は昭和レトロな街並みと都会的なエリアが同居し、街の近くにきれいに整備された海や川もあり、郊外に出れば豊かな自然にも触れられます。あらためて足を運んでみて、都市と自然のバランスに優れた街だと思いました。食べものもとても美味しく、有名人がお忍びでやってくるそうです。人気の観光ポイントもたくさんあり、いまもっとも注目されている福岡市にも新幹線で約15分と、今後発展していく可能性を多く秘めています。東京にいて感じる北九州市のイメージとは、大きなギャップがあることに驚きました。今後は豊かな街であることを土台に、未来志向の都市イメージの創造をめざしたいと考えています。現在、スローガンやロゴマークを制作しており、4~5月には発表できる予定です。

北九州市は九州の入口として、人やモノ、情報を受け入れ交流させることで、様々な文化を生み出してきました。多様性を受け入れる精神性があるとともに、まだまだ活躍できる余地もあります。この街は何かを始めたい人なら、このうえなく魅力にあふれた街だと思います。打てば確実に多くの人々の心に響きます。たくさんの人間がひしめく東京ではこうはいきません。北九州市はチャンスのある街として、全国の未来志向の若者たちに発信していきますので、ご注目いただきたいと思います。

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