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異職種から映像制作へ。会社の成長とともに、自らも成長していきたい—ハート・オーガナイゼーション映像部・裘涛インタビュー

当社の主要サービスである「ライブ研究会プラットフォーム e-casebook LIVE」は、世界中のエキスパート医師から手術、講演、症例検討などのライブ配信を通じて学べる専門医向けのサービスです。現在、4.5万人の医師にご登録いただいており、2022年には年間約350本のライブ配信を目標として日々取り組んでおります。

今回は、映像制作の現場で活躍している裘涛さんに、入社のきっかけや仕事内容、そしてそのやりがいについてお話を伺いました。

記事公開日:2022年3月29日
最終更新日:2024年11月12日

裘 涛(きゅう・とう)

中国の大学で日本語を専攻し、在籍中日本へ交換留学する。日本の大学卒業後、製造業の海外営業職に従事。プロジェクトで携わったセミナー配信で、映像音声システム構築に面白さを見出し、2021年8月、映像スタッフとしてハート・オーガナイゼーションに入社。主に学会のライブ配信での映像・音響システムのオペレーション業務や映像編集に携わる。

映像制作を通して医療現場の方の役に立ちたい

中国の外国語大学で日本語学科を専攻し、大学3年生のときに関西の大学に交換留学しました。卒業後はそのまま日本で製造業の会社に就職し、営業部の中国圏担当チームに配属されました。その後、新型コロナウイルスのパンデミックが起き、会社の方針で教育訓練の一環として社会人向けセミナーをオンラインで配信することとなりました。私はそのプロジェクトの事務局メンバーとして抜擢されました。

セミナーはオンラインで配信されることになり、私は音声システムの操作を担当することになりました。もともと映像に関する知識はありませんでしたが、業務を通じて学びながら取り組みました。次第に音声や映像の作業が面白くなり、「自分はこの先映像系の仕事が向いている」と確信し、転職活動を開始しました。

転職活動をしてみると、動画・映像関連の仕事は非常に幅広いことが分かり、業界も多岐にわたっていることに気づきました。例えば、パチンコ業界の動画編集や個人YouTuberの動画編集なども見つけました。しかし、私がやりたかったのは、前職で経験したようなリアルタイム配信の音響システム操作に携わることでした。

そんな中、ハート・オーガナイゼーションの存在を知りました。映像スタッフの仕事内容を確認してみると、まさに私がやりたかったことと一致していました。e-casebook LIVEは、医師の方々の日常診療に役立つコンテンツを配信するサービスです。オンライン配信システムを駆使し、音響設備などを使ってリアルタイムで映像を配信する点が、前職での経験と似ており、「これだ!」と感じました。

そして、何よりも医療業界で社会に貢献できる仕事であることが大きな魅力でした。医療業界は初めてでしたが、映像制作を通じて貢献できることに強い魅力を感じ、ここで働きたいと決意しました。

主に学会配信を担当。編集作業の効率化をはかる

仕事内容

僕が担当している仕事は、
■ライブ配信関連
 ・機材組立て、配線接続
 ・セッティング
 ・テスト
 ・本番
■ビデオ編集
■インターネット回線下見調査引き継ぎ
■マニュアル作成
となります。過去の映像スタッフの福士さんの記事でもそれぞれの仕事内容について紹介しているのでご覧いただければと思います。

ライブの種類と担当しているライブ配信

e-casebook LIVEのライブ配信には、「誰が企画するか」という観点から、3種類があります。

① 学会・研究会のライブ、② 医師が企画し発信する教育ライブ、③ 医療機器メーカーや製薬会社が企画するトレーニングやレクチャーライブです。

私はこれら3種類すべてのライブ配信を経験しており、現在は主に①の学会配信に関わることが多いです。学会配信は通常、配信期間が2日間程度で、複数の会場で行われます。学会担当のキュレーターと事前に打ち合わせを行い、内容のすり合わせをした上で、当日の流れを把握します。

本番では、キュレーターと一緒にライブ配信を進行していきます。大阪オフィスの配信ステーションにキュレーターがスタンバイしており、私は登壇される先生の映像や音声を確認しながら、複数の映像をスイッチングで切り替えていきます。


ビデオ編集の効率化

仕事を進める上で大切にしているのは、「いかに効率的に作業を進めるか」という点です。例えば、必ず行う作業の一つに、ライブ配信した映像を後日アーカイブビデオとして配信するための編集作業があります。この作業では、動画編集ソフトのDaVinci Resolve(ダヴィンチ リゾルブ)を使用し、セッション間の区切りを入れたり、沈黙が続く部分を自然に見えるように編集しています。

学会配信の場合、1日あたりの配信時間は約8時間で、それが複数の会場にわたります。例えば12会場分の配信がある場合、8時間×12会場分の映像をすべて確認し、編集する必要があり、非常に多くの時間がかかります。

この作業を効率化するため、音声編集専用ソフトのiZotope RX 8の機能を活用し、音声編集の自動化の仕組みを構築しました。これにより、例えば夜にライブ配信が終了したデータをソフトに取り込んで自動処理を行えば、翌朝には音声編集が完了している状態になります。この仕組みによって、大幅な時間短縮が可能になりました。

さらに、より効率的に作業を進めるためのテストを重ねた結果、さらに時間を短縮できる新しい仕組みが完成しました。これからはその運用を進めることで、編集作業のスピードがさらに向上する予定です。

当社では、業務改善が必要だと感じた際に、過去のやり方にとらわれることなく試行錯誤を重ねて改善を進める風土があります。このような環境が、自分に非常に合っていると感じています。

映像部はベテランと若手で構成

映像部のリーダーである長尾 道晃さんは、トラブルが発生した際には一緒に解決策を考えてくださいます。また、タスクの確認漏れがないかを一緒に確認していただけるため、まだ経験が足りない私にとって非常に助かっています。自分では気づかない状況もあるため、長尾さんのサポートにはとても感謝しています。

ライブ案件が割り振られると、まずは機材の準備を行います。担当キュレーターとのSlackでのやり取りの履歴や構造図を確認し、現地で必要な機材を自分で考えて準備を進めます。その後、先輩スタッフに確認してもらい、必要に応じて修正を加えていきます。

このように、しっかりとしたサポート体制が整っているため、安心して業務に取り組むことができています。

目標は独り立ち。成長の過程を楽しみたい

映像部では本番のライブ配信を担当しているため、基本的に平日の夜や土曜日に配信を行うことが多く、現地の病院へ出張する機会もあります。しかし、その分フレックス勤務が可能で、自分で出勤時間を調整できたり、リモートワークを活用したりと、柔軟な働き方ができる環境です。また、土日祝日に働いた場合は振替休日が取得できるため、しっかりと休むことができる体制が整っています。

特に人的リソースを多く必要とする学会案件では、外部の映像制作会社に依頼することもあり、社員の負担を軽減する配慮がなされています。このように、社員を大切にする姿勢が感じられる会社だと実感しています。

達成感を得られる瞬間は、やはり無事にライブ配信を終えることができたときです。成功した際には、喜びもひとしおです。

今後の目標は独り立ちすることです。具体的には、インターネット回線の現地下見を1人で行えるようになり、その後のライブ配信までを一貫して担当できるようになることを目指しています。

大企業では、既に整備されたマニュアルが存在するため、創意工夫や試行錯誤の余地が限られることもあるかもしれません。一方、当社は成長フェーズにあり、ライブ配信の対象となる診療科が増えるとともに、配信件数も拡大しています。その中で、業務効率を考えた改善を行う余地が多く残されている点が魅力です。

会社の成長とともに、自身も経験を重ねて成長していく過程を楽しみながら、これからも努力を続けていきたいです。

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