こんにちは!PRインターンの田中です。
今回は、代表取締役の栗山 太成さんにお話を伺いました。CEOインタビュー第三弾です!
創業3年で大型案件を次々と成功させているhalfwaytheirを率いる太成さん。その裏には、「5ヶ月分の営業が一瞬でゼロになった日」や「深夜4時に脚立に登ってのポスター貼り」など、地道で泥臭い積み重ねがありました。
「自分たちはまだ下だから、人の3倍働く」「誰よりも低姿勢で、リスペクトを忘れない」—そう言い切る謙虚さと、確固たる自信と心構え。
知られざる創業期の実話、組織拡大に悩んだリアルな葛藤も含め、創業3年で積み上げてきた「裏側」に迫ります。
目次
1|問題は時間が解決するーCEOの「壁を壁と感じない」メンタリティ
ー まず、創業から今までを振り返って、一番大きな壁は何でしたか?
壁...あんまり感じたことないかもしれません(笑)。
ここまでなんとかうまくやってきた気がします。
ー その感覚はどこから来るんですか?
皆さんがが「壁だ」と定義しているものを、僕は鈍感なのか、、あまり感じないんじゃないか。と思ってまして、、(笑)。
一生解決しない問題なんてなくて、大抵は1週間、長くて2週間で自然と落ち着いてるんですよ。1年52週間のうちの2週間ですよ。そう考えたら、「たかが知れてるな」「今回もなんとかなる」って、心の底から割り切れているんですよね。
過去の失敗を振り返って「やっちゃったな」って引きずるより、「これからどう改善するか」を考える方が早いじゃないですか。
ー 大変だと感じる瞬間はないですか?
まったくないわけじゃないですよ。「大変だな」って思う時はあります。
ただ、僕の悩みって基本的に「人」なんですよね。もっと給料を上げてあげたいとか、いい環境で働いてほしいとか。トラブルより、人に関することの方がずっと頭を使います。
ー 逆境の時はどんな気持ちでしたか?
逆境の時こそ楽しんでいる気がします(笑)。
1年目、口座残高が減っていくんですよ。最高じゃないですか、あれ。安定より挑戦の方が自分はワクワクするタイプで。
今は売上が上がったぶん、それをいかに大きくするか・キープするかという責任が増しました。昔のヒリヒリした感覚とはまた違った挑戦があります。
ー 太成さんが意思決定する際、何を参考にしているんですか?
過去の自分の経験を引きずるより、先人がすでに同じ問題をミスして乗り越えてきた歴史を見た方が早いんですよね。「賢者は歴史から学ぶ」って言葉があって、まさにそんな感覚です。
ただ、特定のメンターとか「この人みたいになりたい」と思う目標の人物はいないんですよ。
自分の意思決定には自信を持っていて、これまで後悔もない。最終的には、今の自分が持っている情報の中で組み合わせて判断するしかないので、その判断には自信を持つようにしています。それは何もせずに自信を持っているわけじゃなくて。人の3倍働いて、圧倒的なインプット量があってこそ、自分の判断を信じられるんです。その辺の話はまた別でお話しできたらと思います。
※太成さんのインプット術については後日公開予定
2|創業期の営業戦略 COOと駆け抜けた1年半
ー 創業期について詳しく教えてください。
最初は芳輝(COO)とその他2名で営業してたんですけど、途中から役割を分けて。僕+2名が外で営業、芳輝が内勤でリサーチと資料作成、という形になりました。
CEO 栗山大成(左)、COO 祐下芳輝(右)
芳輝って細かいことがすごく得意で。ブックマークもちゃんとしてるし、気になったものを深く調べるのが上手い。僕がパッションでどうにかしていくタイプなのと対照的で、すごくいいバランスだったと思います。
ーいいバランスですね。役割を分けてから、どんな風に連携していたんですか?
当時、八重洲にオフィスがあったんですけど、主戦場は渋谷・原宿じゃないですか。めちゃくちゃ遠い。
だから午前中にピンポン営業して「資料ほしい」って言われたら、すぐに芳輝にSlackで「これ作っといて」って送って、渋谷のファミマで印刷して、午後にはもう持って行くっていう(笑)。
今思うとよくそれでやってたなと思いますけど、当時はそれが普通でした。
ー 1年半の営業期間で、一番印象に残っている失敗はありますか?
5ヶ月分の営業が一瞬で無駄になったことですかね。
広告を掲示できないエリア(地区計画上の制限)があるって、後から知ったんですよ。営業を始めて5ヶ月くらい経った頃に、僕らが契約してたメインのエリアが全部その対象だったって判明して。
それまでは「いい場所が空いてるな、なんで他社さんはここをやらないんだろう」って思ってたんですけど、広告出せないからだった、っていう。
ー それはしんどいですね。
その日はさすがに早く帰りましたよ、、。「今日はもう無理です」ってなって、みんなでお酒を飲みにいきました(笑)。
ー そこから初めて受注できたのはどんな形でしたか?
地区計画の失敗から少し経った頃に、初めてお仕事をいただきました。当時は、まず事例を作ることが何より大事だったので、広告素材をご提供いただき、弊社の持ち出しで広告案件を実施していました。
当時はポスターの施工も自分たちでやってたんですよ!
ー 自分たちでやっていたんですか?!
やってました。Amazonで屋外用テープを検索して、ハイエースを借りてポスターを運んで、深夜4時に脚立に登って。
でも全部落ちるんですよ、貼ったそばから。プロじゃないから貼り方も全然わかってなくて。「もっと右!」「やばい落ちてきた!」みたいな感じで深夜にやってました。今思うと完全に不審者ですよね(笑)。
でもその経験があるから今があると、心の底から思っています。
ー 創業当初と今で、太成さん自身が変わったことはありますか?
相手目線で考えられるようになったことですね。
1年目はTシャツ短パンサングラスで営業してたんです(笑)。「自分はこう思うからこうします」みたいな自己主張型でした。
でも仕事って、相手からの見え方や印象が信頼や成果に直結するじゃないですか。例えば、ピシッとスーツを着てきた人の方が信頼されるとか、お土産をもらったら嬉しいとか。
そういう「相手の立場に立って考える」ことができるようになったのが2年目あたりからで、そこから仕事が来るようになりました。
ー 2人体制から、人を増やすようになったきっかけは?
仕事の量が増えてきたタイミングで、正社員採用を本格的に考え始めました。
人間って1日24時間しかないじゃないですか。いかに効率化しても、2人で戦うより10人で戦った方が会社は大きくなる。そう思って、まずは優奈さん(弊社1号社員)をインターンから正社員になってもらい、そこから人材エージェントも使いながら、組織を拡大していっている感じです。
▼大成さんの起業の経緯はこちら
【CEOインタビュー】タイムズスクエアの衝撃を日本に。日本中をワクワクさせるCEO - 栗山 太成の挑戦。 | 株式会社halfwaytheir
3|組織拡大の葛藤と、1ミリも妥協しないカルチャーの伝え方
「悩みは基本的に『人』のこと」——そう語る栗山さんが、組織の拡大とともに直面したのも、人の問題でした。
ー 創業期から少しずつメンバーが増えていく中で、マネジメントで変化はありましたか?
ありましたね。組織の拡大に、自分自身がついていけなかった時期があって。
もともと男性メンバーが多くて、「気合だ」「礼儀だ」みたいな体育会系ノリでやってたんですよ。でも女性メンバーが増えてきて、そのやり方じゃ通用しなくなったんですよね。
ある程度人のことを尊重しながら、その人が最大限の能力を発揮してもらうという関わり方に変えていかなきゃいけなくて。それが結構難しかったですね。シンプルに、僕が組織の変化に一番置いていかれてました。
ー それは大変ですね
ウォータースライダーに飲み込まれる夢を毎日見てたぐらいです(笑)。
半年くらい前ですかね。 気になって夢占いも全部調べました。「環境の変化、人間関係の変化によるストレスが出ています」って書いてあって、「あ、そうなんだ」って。
寝てる時も「会社どうしたらいいんだ」「あの人とどう接したらいいんだ」っていうところに、ずっとリソースを割いてたんだと思います。
ー どうやって乗り越えたんですか?
やはり時間ですかね。
熱湯に急に入れられた瞬間は「アチアチアチ」ってなるけど、ずっと浸かってたら「あ、適温だな」ってなるじゃないですか。それと似てて、だんだん環境に慣れていきました。
今はもうウォータースライダーの夢は見ないです(笑)。
ー カルチャーを浸透させるために、意識していることはありますか?
1ミリも妥協しないことですね。
気づいたら都度言う。日々言い続けている理由はそれです。一回なあなあにしちゃうと、そのまま流れちゃうので。「挨拶しないの?」とかも逐一言います。そしたら毎回気が引き締まるじゃないですか。
カロリーかかりますよ、それを言うのって。でも言わなきゃいけないところは言うって決めてます。
ー 今後、組織が拡大していく中で、カルチャーの伝え方も変わっていきそうですよね。
そうですね。今いる社員番号10番までのメンバーが、いかにうちのカルチャーを当たり前としてできるか、そしてそのカルチャーを他の人に伝えられるか。これが大事だと思ってます。
僕はこの10人にずっと言い続けるつもりだけど、これから新しく入ってくるメンバーには物理的に届かないじゃないですか。だからこの10人で浸透させて、この10人がちゃんと周りに伝えていく構造をつくっていきたいですね。
ー メンバーへの接し方で意識していることはありますか?
会社は「プロサッカーチーム」だということはよく言ってると思うんですが、実際に組織を回していくとなると、選手によって接し方を変えないといけないなと思うんですよね。
強く言った方がいい人、優しく言う人、放っておいても自走できる人。それぞれゴールがあって、そこに対してパスを出すイメージで関わっています。
アシストくらいまでにして、自分でゴールを決めてもらう。ただ、サッカーの試合と一緒で、その場にいる以上は役割を果たしてほしい。試合に出てボール触ってなかったら怒られるじゃないですか、それと同じで、ミーティングで喋らない人がいたら僕は指摘します。
4|「泥臭さ×スマートさ」——求める人材と、これからの挑戦
ー 創業3年でNetflixをはじめとする大型案件を手がけている中で、太成さん自身が大切にしている考え方はありますか?
「底辺マインド」って呼んでるんですけど、常に自分が一番下にいるっていう自覚を持ち続けることですね。
うちは創業3年で、大きいストリーミング系のサービスであったり、大人気漫画であったり、業界でも大きな案件をやらせていただいてます。広告業界にいる人なら誰もがやりたいような仕事を任せてもらってる。でも、それで満足したら終わりだと思っていて。
周りの人と同じ基準じゃダメで、人の3倍働かないといけないし、2倍クオリティにこだわらないといけないし、10倍細かいことに気を遣う。それがうちが仕事をもらえている理由だと思います。
ー 「底辺」というのは、謙虚さの話に近いですか?
そうですね。自分たちはまだ立場的にも経験的にも下なんだから、礼儀正しく、低姿勢でいないといけない。その自覚があるからこそ、若いメンバーにも厳しく言うんです。
「令和だから」って甘えてほしくない。ビジネスでどこに出ても恥ずかしくない社会人として、周りより4歩先の立ち回りができる人に成長してほしい。そう思ってるから、言わなきゃいけないところは言うようにしてます。
ー halfwaytheirらしさって、どんなところにあると思いますか?
うちは若者の会社だけど、中身は昭和なんですよ(笑)。
令和の働き方をしてたら、令和の会社と同じになっちゃうじゃないですか。だからやれることをちゃんとやり切る昭和的なところがありつつ、令和的にAIやCMSツールも使っている。「泥臭さ×スマートさ」のバランスを大事にしています。
ー どんな人と一緒に働きたいですか?
リスペクトを持って人と接することができる人ですね。社内に対しても、社外に対しても。
ビジネスって結局、人と人とのつながりじゃないですか。例えば僕らは大手代理店さんとお仕事させていただくことが多いですけど、お互いがいないと成り立たない関係なんですよ。彼らがいるから僕らに仕事が来るし、僕らがいるから彼らも完成形を作れる。そこにリスペクトがなくなったら、関係は破綻します。
だから、メールにちゃんと返事するとか、最後は自分で会話を終わらせるとか、そういう細かいところを大事にできる人がいいです。
ー リスペクト以外に求めることはありますか?
あとは、気合があって、長期的にコミットできる人。突発的な熱量って、基本的には長続きしないので。地に足のついた気合がある人の方が合うと思います。
ー 振り返ってみて、創業からの3年はどんな時間でしたか?
「たった3年でも、本気で向き合えば人生が大きく変わる」というのを実感した時間でしたね。
これって若い人にとって意味があると思っていて。3年って、人生100年あるうちのほんの一部じゃないですか。たった3年でも腰を据えて取り組めば、その先の景色が大きく変わる。だから3年戦う価値はあると思うんです。
だから若い人には本気で戦ってほしいですね。3ヶ月で結果が出ないからって投げ出さずに、まずは2年、3年やってみる。それくらいの時間軸で勝負するのが、結果的に一番早いと思います。
ー 最後に、これからの展望を教えてください。
シンプルに、もっと大きい組織にしたいです。仲間が多い方が楽しいじゃないですか。
ちゃんとした礼儀・秩序を持ったメンバーが集まって、若いバイブスのある組織がバーンと拡大していく。それがすごくかっこいいなと思ってます。
底辺マインドのまま、もっと先へ。一緒に挑戦してくれる仲間に来てもらえると嬉しいですね。
【インタビューを通じて感じたこと】
インタビュアーの田中です。
今回お話を伺って一番印象的だったのは、太成さんの「底辺マインド」という言葉でした。創業3年でNetflixをはじめとする大型案件を手がけているにもかかわらず、「自分たちはまだ下だから、人の3倍働く」「礼儀正しく、低姿勢でいないといけない」と言い切る姿勢に、強く感銘を受けました。
英語が全く話せないままアメリカ留学に飛び込んだ高校時代、深夜に脚立に登ってポスターを貼っていた創業期、そして組織の拡大に悩みながらも一人ひとりに合わせた接し方を模索する現在。その行動力と、泥臭さとスマートさのバランス感覚が、halfwaytheirの強さの源なんだなと感じました。
お忙しい中、ありがとうございました!
▼CEO栗山太成インタビューシリーズ