ギャプライズでは、クォーターや期初のキックオフなど、定期的に行われる会社全体のイベント運営をこれまで管理部門のメンバーが担当してきました。プロフィット部門が事業に集中できるメリットもありましたが、19期より会社への主体的な参加意識を高めることを目的として、運営委員を公募し、1年任期のチームで運営する体制に変更しました。今回運営委員会への設立に対する思いを、まずは取締役CAOの齋藤さんよりコメントをいただき、初めての運営委員会に参画し、運営を行ってくれた島崎さんと杉山さんにインタビューを実施しました。
齋藤:ギャプライズでは、以下を開催目的としたクォーターや期初のキックオフなど、定期的に行われる会社全体のイベント運営を経営陣を主体に管理部門を運営事務局として運営してきました。
・全社の方針と全社取り組みの進捗の共有による、ゴール・論点・課題点の認識合わせ
・各部取組&実績の共有を通じた情報の共有による、ゴール・論点・課題点の認識合わせ
・特に事業業績に貢献した人&Value体現した人への全社での賞賛
19期より全社の知恵やアイデアを結集し、より全員が主体的に参加意識が高められる、また参加ができるコンテンツへ変化させるべく、部署や職種、社歴を問わず運営委員を公募し、1年任期のチームで運営する体制に変更しました。
またクロスファンクション化による交流機会の増加や相互理解に繋がることも併せて期待しています。
参加のきっかけは人それぞれ。ただ過去の形には意見はあった
ー忙しいところありがとうございます!ではよろしくお願いします。
杉山、島崎:よろしくお願いします。
ーまず、そもそもお二人が今回のチームに参加した経緯について教えてください。
島崎:これ、正直に言ってもいいですか?笑
ー大丈夫ですよ。
島崎:実は当初、参加する予定は全くなかったんです。正直、面倒くさいところもあって、あまり参加したくなかったんです。しかし、私たちの事業部からは誰も参加していなかったんですね。それで、CAOの齋藤さんからダイレクトメッセージで「参加してほしい」と要望が来て、結局流れで参加することになりました(笑)
ー笑。ちなみに、これまでの全体報告会の印象はいかがでしたか?
島崎:とにかく固い雰囲気の会という印象でしたね。発表者からの情報が一方通行で流れるような、コミュニケーションの少ない会だったので、そのあたりは変えたいポイントでした。
ーなるほど、杉山さんはいかがですか?
杉山:私も、元々の全体報告会は大体内容が決まっていて、MVPなどの該当者も業績を見れば予想がつくような内容でしたので、正直、楽しめる会ではありませんでした。ただ聞いていればいい、という感じでしたね。会のフィードバックアンケートで、運営自体のメンバーをプロフィット部門側に変更したり、持ち回り制にすることを提案していました。そこでちょうど募集がかかったので、「これはやるぞ!」と思って手を挙げました。
ーなぜ持ち回り制にした方が良いと思ったんですか?
杉山:管理部門の業務負担が気になっていました。リハーサルもかなり行っていましたし、かなりの負荷がかかっているなと感じていました。
改革が生まれるチームにはユニークを受け入れるムードがある
ー新しいチームで色々なアップデートが行われましたが、どのようなプロセスで決定していったんですか?
杉山:集まったメンバーの多くが、根本から変えたいという意気込みで取り組み始めました。例えば、チームの初めの取り組みで、「忘年会を船でやろう」という型破りな案が出たりしました。
ー残念ながら当日は強風で中止になりましたが、面白いアイディアでしたよね。
※当日は強風のため、ヨットハーバーで開催しました。
島崎:そうですね、とにかく運営チーム全体でとてもユニークなムードがありました。例えば、「尖った形にしたいので、全体報告会を日本で一番尖った場所であるスカイツリーで実施しよう」とか、「クォーター毎に、もっと会社の事を考える日にしようぜっ」というメンバーからの声から、「GapriseDay」と改名したり、会の目的をもっとキャッチーにするために「PUFってる?」という方針に変更したりしました。会場や内容もどんどん改善していきました。
※PUFに関する考え方
ー島崎さんは連続でPMを務めていましたね。
島崎:計3回PMを務めました。正直、結構大変でしたね。
ーここまでコンテンツがアップデートされたのは、島崎さんがうまく立ち回ったからじゃないですかね。ほんとに凄いと思います。何か重視されていたポイントはありますか。
島崎:はい、みんなが意見を言いやすい場を作ることは心がけていました。様々なレイヤーの人がいる中で、どうすると遠慮せずに意見を言えるようになるか色々な工夫は心がけていました。そのおかげで、途中からはみんなが意見を言うようになりましたね。
杉山:確かに、意見が言いやすい環境でした。島崎さんがうまく話を振ってくれたので、徐々に個々の思いを引き出してくれたんです。プロフィット系の業務ではなかったので、代替案を考える際に、利益を気にせずに自由にアイディアを出せたのが良かったですね。また、プロジェクトマネージャーとして島崎さんが上下関係なく指示を出し、スムーズに進めてくれたことがチームがうまく動いた要因だと思います。
ーQ4の頃には、チームはかなり成熟していた印象でした。毎回予算を組む必要があったと思いますが、どのようなプロセスで予算を管理していましたか?
島崎:はい、毎回会場費やアワード賞金などのコンテンツ毎の費用を計画し、役員にプレゼンしていました。特に、事後アンケートを活用して、前回の改善点を踏まえた新しい企画を提案しました。また、イベント後には役員に立ち話とかで個別ヒアリングを行い、ホットな改善点を吸い上げたりしていました。
ーそれはめちゃくちゃ優秀な動き。(笑)
プロジェクト管理は初めにルールを作らないとカオス化する
ープロジェクトの管理方法についてはどうですか?
島崎:最初は管理部門から引き継いだGoogleスプレッドシートを使っていましたが、新しいプロジェクトのために別のスプレッドシートを作りました。その後、新規企画用、役員報告用のGoogleスライド、スケジュール管理シートなどが増え、Q1のキックオフ前には何がどのシートなのか、うまく探せないかなりカオスな状態になりました。元々チーム自体がみなさん率先して動いてくれる人ばかりなのでありがたいのですが、ルール化していなかった事もあって様々な用途と形態のドキュメントが生まれてしまったんですよね。そこで、Q2からは情報の一元管理のためにmonday.comを利用し始めました。
ーmonday.comの使い方について特に注意した点はありますか?
島崎:Q1のプロジェクトを経験していたので、業務の項目や流れ、対応期間をカラムで整理しました。また、チーム定例会に出られない人もいたので、議事録にアクセスしやすいよう整理しました。
杉山:担当者毎にカラムを作成していたので、既読機能を活用していました。Slackなどで依頼をすると全体に埋もれがちですが、monday.comでは各担当にダイレクトに連絡を取り、既読されたことで情報が伝わったとわかるので便利でした。
成功体験 運営を通じての気づき
ー成功した思い出やうまくいった事例はありますか?
島崎:アイスブレイクコンテンツの導入ですね。最初にディベートコンテンツを導入して、「ギャプライズは自社プロダクトを持つべきか否か」等の普段会社全体でディベートすることがなかったテーマで実施することで、その後の全体報告会も意見が出やすい雰囲気を作れて、手応えを感じました。事後アンケートでも反響が良かったです。
杉山:私はコミットメント宣言が印象的でした。普段は役職のある方が主に話す機会が多かったのですが、メンバー一人一人が前に出てる事で、個々に焦点を当たり、全員の参加意識が高まったと思います。
ー新しいことをたくさんチャレンジしたので、失敗もありましたが、全体を通じてとてもうまくいったと思います。新しいスキルが身についたことはありますか?
島崎:はい、段取り力ですね。1回目にPMを務めた際には段取りが悪くて運営チームのメンバーにタイトなスケジュールを強要することになってしまいましたが、1回目の反省から、2回目以降は何をいつやるべきかを事前に段取り、運営チームの負担を下げられたのではないかなと思います。
杉山:成長というより、普段は他のメンバーのことをあまり考えたりはしないので、様々なレイヤーの人と違う領域の業務に集中できた時間が新鮮でした。やりたいことは沢山あったのですが、目的とゴールのズレがないか、当日のタスクの抜け漏れや忘れ物がないかなど、母親の視点で取り組めたことが良かったと思います。
ーイベントを運営される方へのアドバイスはありますか?
島崎:会社全体としてどんな文化があると素敵か、という視点を持ってアイディアを出すといいと思いました。失敗エピソードに着目するコンテンツも、ダメをダメと受け止めるのではなく、学びを見つけだそうという文化がうちの良さだったりするので、そういう考えを伸ばせるアイディア視点を持つと良いですね。
あと、イベントを実施する際は、会場押さえは早めに予約した方が良いです(笑)
杉山:せっかくの機会なので、レイヤーやリスクをあまり意識せず、まずはどんどん提案されると良いと思います。新しいアイディアを積極的に出して、チャレンジすることが大切です。
ー今回の経験を通じて、個人的に何か得るものはありましたか?
島崎:チームワークの重要性を再認識しました。個々の意見を尊重しつつ、全員で一つの目標に向かって努力することの大切さを学びました。また、様々なバックグラウンドを持つ人たちと協力することで、多角的な視点を持つことができるようになりました。
杉山:私にとっても、異なる部署の人たちとのプロジェクトは新鮮な経験でした。普段接点のない人たちと仕事をすることで、会社全体のことをより深く理解することができました。また、プロジェクトを通じてコミュニケーションスキルも磨かれたと感じています。
ー杉山さん、島崎さんありがとうございました!