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23歳で事業責任者に抜擢。プログラミング×教育で周りの人により良い機会を提供する(鈴木正直・GAOGAOゲート株式会社代表取締役)

GAOGAOで働くエンジニアをご紹介する【GAOGAOメンバー図鑑】。今回は、プログラミング教育事業を運営するGAOGAOゲート株式会社で代表取締役を務める、鈴木正直(すずき・まさなお)さんです。

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GAOGAOゲート: https://gaogao.asia/ja/gate/

鈴木さんはGAOGAOの創業初期メンバーで、これまで磨いてきたエンジニアのスキル、そして教育への関心の高さが評価され、23歳で事業責任者に抜擢されました。ここでは、鈴木さんが事業責任者になるまでの経緯や仕事のやりがい、今後の展望などについて伺いました。

若手でも責任あるポジションで働きたい、エンジニアとして様々なキャリアを模索したいという方には、特に参考になる内容だと思います。ぜひ、お楽しみください。

より良い機会を提供したい。ホーチミンと神戸市でプログラミング教育を実施

一色:まずは、プログラミング教育事業の責任者になった経緯を教えてください。

鈴木:大学時代に教職をとっており、教育自体にはもともと興味を持っていました。文学部出身で表現技術などが好きだったことから、どんなコミュニケーションであれば相手に分かりやすいか、伝わりやすいかを工夫することが好きだったんだと思います。

また、理由の一つに自分自身がプログラミング学習を始めたのが遅かったという後悔もあります。今や社会的スキルとしても非常に有用であるプログラミングを学習する機会を、多くの方に早期から提供したいという思いが原動力になりました。

自分の教え方、表現の方法次第で、生徒さんの理解度は異なります。だからこそ、相手に適した内容、タイミングの表現を自分なりに考えて実践することで、プログラミング学習を分かりやすい、楽しいと思ってもらえる機会を提供できると思うんです。今は、自分次第でやれることが沢山ある教育領域に、面白さを感じています。

一色:実際、どのような仕事をしているんですか?

鈴木:今は、大きく分けて2つあります。1つ目が自社のプログラミング教育事業の運営で、2つ目が兵庫県神戸市のエンジニア創出事業の運営です。

まず、1つ目のプログラミング教育事業「GAOGAOゲート」については、泊まり込みでのプログラミング教育や、長時間のメンタリングサポートをフックにしたライブ講義を提供しています。ただ、現在はコロナウイルスの感染拡大により、後者のみをオンラインで行っています。

元々、GAOGAOゲートはアジアを拠点に泊まり込み合宿で始めており、第1回目はバンコクで開催し、第2回目以降はホーチミンで開催していました。このホーチミン拠点の立ち上げが、プログラミング教育事業の責任者として最初のミッションでしたね。

現状は、コロナウイルの感染拡大防止の観点から合宿での開催は難しいですが、事態が落ち着いたら、ぜひ再開したいと考えております。

受講生にとって、現役エンジニアと寝食を共にしながら学べることで成長スピードがぐんと高まるメリットがありますし、教える立場からしても、生徒さんとの距離が近いためサポートしやすいです。直近では海外開催は難しそうなので、日本開催で検討したいですね。

さらには、自分と同じような文系学生にアプローチしていきたいと思っています。普段、プログラミングに触れる機会のない方にも届けられるように、マーケティングなどにも力を入れなければとは思っているのですが、、、時間が足りません(笑)

一色:もう既に、兵庫県神戸市とのプロジェクトも始まっているんですよね。

鈴木:はい、それが仕事内容の2つ目にあたる、神戸市のエンジニア創出事業です。対象者は、神戸市に住む高専生、高校生、大学生を含む若年層で、契約期間は令和3年5月上旬から令和4年3月31日までの約1年間です。同市からの委託事業という形で進めています。事業内容については、以下の3つとなります。

(1)プログラミングサロンの運営業務

(2)グローバルエンジニア育成プログラム参加支援補助 の申請受付業務

(3)インターンの受け入れを企図する企業とのエンジニア人材のマッチング機会の創出事業運営業務

1つ目では、オンラインサロンを運営します。というのも、神戸市内には、既にエンジニアが集うコミュニティが幾つかあるのですが、それぞれが独立していて横の繋がりがあまりない状態なんです。そこで、私たちがコミュニティ同士を繋ぐハブとなり、コミュニケーションを活性化させたいと考えています。

また、2つ目のグローバルエンジニアの育成プログラム支援補助では、既にプログラミングを学習されている学生の方に対して、より実践的な学びを得られる機会を提供したいと思っています。具体的には、各人の学習に必要となるコストの補助金などを支援する施策なのですが、そちらの施策における応募の枠組みや、審査、育成プログラムなどの選定を実施していく予定になっています。

最後、3つ目のエンジニア人材のマッチングでは、実務経験の機会を提供したいと思っています。プログラミング経験者ならよく分かると思うのですが、プログラミング技術は学ぶだけでは完結しないため、インターン等でのスキルアップが効果的です。しかし、そういった機会が少ないのも事実です。そこで、この事業ではスタートアップ企業とのインターン・マッチングイベントを開催し、一人でも多くの若手エンジニアの方が実務経験を積める機会を提供したいと考えています。

▼詳しくはこちら▼

神戸市のエンジニア創出事業: https://www.city.kobe.lg.jp/a14333/200189085982.html

ホーチミン拠点の立ち上げ、撤退に苦労。そんな中でも、生徒の人生の転機に立ち会えるのが嬉しい

一色:23歳という若さで事業責任者に抜擢されました。どんなことに苦労しましたか?

鈴木:ベトナム・ホーチミンでのGAOGAOゲートの立ち上げや、コロナ禍での撤退ですね。

ホーチミンに決定するまでには、そもそもどの国がベストなのかを探るために、東南アジア諸国をすべて回りました。そんな中で、環境の良さやBPO(Business Process Outsourcing)ビジネスの観点などから、ベトナムに決めたんです。

しかし、ホーチミンには行ったことはなかったため、現地に知り合いは一人もいません。そんな土地勘のない中で物件探しをする日々は、大変でしたね。物件を探し始めた時は、当時のタイ・バンコク拠点のように、広くて部屋数の多い物件に絞っていたのですが、ホーチミンは税金の関係から高層マンションでも比較的こじんまりとした物件が多く、なかなか良い物件に巡り合えませんでした。

そこで、築浅で綺麗な物件の3LDKを2フロア借りることにしました。1泊400円ほどの安宿に泊まり、抱えていた開発案件もこなしながら、1か月かかって契約までこぎつけたときは安心しましたね。

コロナ禍のホーチミン拠点撤退については、決断自体は早かったのですが、諸事情により、流行し始めても現地に留まらなければならない状態だったので、大変でしたね。

日本行きの飛行機が飛ばなくなるかもしれない、そもそも出国できないかもしれない、住んでいるコンドミニアム(分譲マンション)が封鎖されるかもしれない、タクシー配車サービスGrabが使えなくなるかもしれない、ビザが失効するかもしれない、海外送金ができなくなるかもしれない、、、など、様々な最悪の状況が頭をよぎりました。

その時は、自分が動かないと何も進まないという意識に切り替え、まわりの方にも助けていただいたおかげで、無事に帰国することが出来ました。一緒に帰国した生徒さんとも、オンラインでしたが卒業式を執り行うことができ、ほっとしましたね。海外では特に、情報取集力、迅速な判断力を身に付けておくことの大切さを学んだ出来事でした。

一色:では逆に、教育事業に携わっていて嬉しいと感じるのは、どんな時ですか?

鈴木:プログラミングを学ぶ機会を提供する中で、生徒さんの人生の転機に立ち会える時ですね。

皆さんもそうだと思うのですが、私も就職活動の時、自分の人生の軸となる価値観について改めて考えました。その時に思ったのが「私は人生の転機で素晴らしい機会に巡り合えてきたからこそ、今ここにいられるんだ」ということだったんです。それと同時に、今度は自分が誰かにとっての良い機会を提供できる人になりたいと考えました。その一つが、今の教育事業だと思っています。

実際に、GAOGAOゲートの卒業生には、卒業後も自主学習を続けてエンジニアとして仕事を始めた方や、大手IT企業への内定を獲得した方、海外に飛び出した方、GAOGAOコミュニティで一緒に切磋琢磨し合えている方などたくさんいます。そういう姿を見るたびに、プログラミングが、その人にとって良い機会になっているんだと実感して、嬉しくなりますね。

目の前の仕事にコミット。エンジニアとしても教育者としても、成長するために学び続ける

一色:それでは、今後挑戦したいことを教えてください。

鈴木:まずは、神戸市のエンジニア創出事業で結果を出すためにコミットすることです。より多くの人に、プログラミングを通して良い機会を提供したいと思います。また、自分一人で出来ることは限られているので、チームとして取り組んでいきたいですね。

また、自社事業であるGAOGAOゲートについては、強みである泊まり込み合宿を再開したいと思っています。コロナウイルスに伴う社会情勢を注視しながら、まずは国内での開催を模索できればと考えています。

これらに加えて、自分自身もエンジニアとして成長し続けたいと思っています。いつか、ユーザーもプラットフォーマーも楽しめるアプリケーションを作りたいんですよね。きっと、プラットフォーマーにとって学びの多い学習コンテンツになると思うんです。

そんな思いもあり、去年から学ぶ時間を意識的に確保してきましたが、仕事が忙しくなると、どうしても学習時間が削られてしまいます。仕事と学習のバランスは今後の課題ですね。

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