「いつか広報の仕事がしたい」――そんな想いを胸に抱えながら、異業種を含むさまざまなキャリアを経験してきた狩野瑠美さん。一見遠回りに思えたその経験こそが、多岐にわたるクライアントの広報・PRをご支援する上で大きな力になっている、と言います。
今回は、企業広報とPRエージェンシーの働き方の違いにも触れつつ、「キャリアに自信が持てない」「異業種経験はデメリットなのでは」と感じている転職者の方にとっても、ヒントになるかもしれません!
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広報室 広報担当 兼 PRコンサルタント 狩野瑠美(Rumi Kano) 学習院女子大学卒業後、念願だった業界最大手のブライダル業界に就職。自身のライフステージが変化する中で、新たなキャリアを築きたいという想いから、企業広報を経てフロントステージへ入社。フロントステージとの出会いは、企業広報時代、お守りのように持ち歩いていたフロントステージ代表の著書でした。広報・PRのプロとして、必要な人に必要な情報を届けたいと願う全てのお客様と、真摯に向き合います。
20代後半。さまざまな業界を経験する中で芽生えた、キャリアへの疑問
――これまでの経歴について教えてください。
新卒で入社したのはブライダル業界でした。イベントディレクターとして約5年間、結婚式当日の進行管理やスタッフ育成などを務めていました。
経験を積む中で次第に、「このままでいいのかな」と漠然と感じるようになりました。20代後半に差し掛かり、今思えば、いわゆる「クォーターライフクライシス」のような状態だったと思います。
折しもコロナ禍で結婚式が激減し、自分と向き合う時間が増えたこともあり転職を決意。ライフステージの変化にも合わせて、注文住宅の営業、医療事務や院長秘書など、さまざまな業界で経験を積む中で、「誰にでもできる仕事ではなく、自分にしかできない仕事がしたい」と思うようになりました。
実は、新卒でブライダル企業にいた時から、広報という職種は自分のキャリアビジョンの中にありました。自社の結婚式がどれだけ素晴らしいかを世の中に発信していきたい、という思いがあったからです。ただ、当時は大規模な組織の中で現場から本社へ、どうキャリアをステップアップさせていけばいいのか道筋が見えませんでした。
そんな中、前職のアウトソーシングの会社で社長からこれまでの経験を評価していただき、広報部署の立ち上げに未経験から関わらせていただくことになったんです。
憧れだった広報の世界へ
――ゼロからの企業広報立ち上げは、かなり鍛えられたのではないでしょうか。
完全に独学でのスタートでした。休日には、イベント・コミュニティプラットフォーム「Peatix」の広報担当者向けの勉強会などにも参加していました。プレスリリースを書くなど、広報の基本的な仕事はしていましたが、今振り返ると新入社員の研修や全社研修など、人事・総務に近い業務まで担っていた部分もありましたね。
そうして独学で学ぶうちに、フロントステージ代表・千田さんの著書「メディアの人とスマートにつながる広報・PRのアプローチ攻略術」と出会ったんです。読んで勉強するほど、「本来自分がやりたい広報・PR」と、当時担っていた業務に乖離があると気づきました。
自分が本来やりたいことーー「PRにもっと深く携わり、広報にどっぷり向き合える仕事がしたい!」という強い想いが、フロントステージへの入社の決め手となりました。
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――本格的な広報・PRへの想いが実ったんですね。転職ではどんなことを重視していましたか?
これまでのキャリアでは「人の人生にきっかけを与える」という軸を大切にしてきました。広報・PRも、たったひとつの掲載が企業や人の人生を変えるきっかけになることがあります。そう考えると、キャリアの軸は一貫してブレていないかもしれません。
一方で、前職までは規模の大きい企業・組織で働いてきたため、意思決定から決裁までのフローが長く、業務も細かくマニュアル化されており、自分の声の届きづらさを感じていました。でも一度きりの人生、少人数の会社でも働いてみたいと思い、風通しの良さそうなフロントステージに魅力を感じたんです。
まずはなんでも自分でやってみる!キャリアチェンジを強みに変えた1年
ーー大手企業から少数精鋭のフロントステージに入社して感じたギャップはありましたか?
大きい組織では、業務がマニュアル化されていることが多いと思いますが、フロントステージは、「お客様やメディアのためだったら何をしてもいいよ!」という会社(笑)。裁量権が大きい反面、全てがマニュアルで決まっているわけではないという違いに、最初はやはり戸惑いがありました。「こうしていいのかな?」「確認した方がいいのかな?」という感覚にも、少しずつ慣れていった感じです。
入社1年経った今では、「まずはなんでも自分でやってみる!」という意識で行動するようになりました。また、実行に移す前にじっくりと検討し、必要な準備を丁寧に整えることを意識しています。
――転職を機にPRエージェンシーを目指す方へ、心構えについて聞かせてください。
フロントステージの理念における「世の中にまだ知られてない企業やサービス、人の魅力を社会に伝えたい」という想いがあれば、スキルは後からでも身につけることは可能です。自ら必要だと思う仕事を生み出せるか、積極的に情報収集しながら、主体的に動いてインプットとアウトプットを繰り返せる人が向いていると思います。
実は、私自身もともと言語化があまり得意ではないんです。もしも、同じように口下手で広報ができるか不安に思っている人がいたら、そこは安心してほしいと思います。
――アウトプットのクオリティが高いので、言語化が苦手とは意外です。
この仕事では、瞬発力のあるコミュニケーションが求められる場面も多く、そこに関してはまだ自分の課題かなと感じています。だからこそ、例えばメディアキャラバンの際などは、「何を伝え、何を聞きたいか」を整理して徹底的に準備して臨みます。
広報・PRは、流暢に話す力だけではなく、相手を理解しようとする姿勢や、丁寧なテキストコミュニケーションもとても大切な仕事なので、私は自分の持ち味や強みである「準備力」や「ニーズを汲み取る力」を生かして勝負しようと思っています!
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――これまでの経験が今の仕事に活かせていると感じることはありますか?
私は、キャリアアップというよりキャリアチェンジをしてきたタイプですが、PRエージェンシーにおいては、その経験がむしろ強みとして活かせていると思います。
業界ごとの知識は、お客様にとっては「知ってて当たり前」。その前提を初期から理解した上でご支援できるのは大きいと感じています。
幅広いクライアントを担当させていただく上では、経験してきた業界が多いからこそより深く寄り添える場面が多いんです。
メディアと企業をつなぐ架け橋へ。PR担当として頼っていただけることの喜び
――時々、前職からの知識を活かしてお客様に提案していることがありますよね。この仕事の面白さややりがいはどこに感じますか?
一番面白いのは、メディアと企業の架け橋になれるところですね。企業の魅力や価値を伝え、掲載につながり、その掲載をきっかけに人の行動や認知が変わる瞬間に立ち会えることにやりがいを感じます。
企業広報をしていた時、自社のことって意外と見えづらいなと思ったんです。社外の立場だからこそ、俯瞰して企業の魅力や存在価値を見つけ出し世の中に伝えられるのが、PRエージェンシーならではの魅力だと思います。
世の中の流れに沿って適切な時期に情報を提供していく必要があり、そのタイミングをばっちりはめていくのが、なかなか難しいですが面白さでもあると思います。
――これまでの仕事で、特に印象に残っているエピソードがあれば教えてください。
特に印象に残っているのは、こちらから情報提供をするだけでなく、メディアの方から直接ご相談をいただけるようになったことです。
最初は「このテーマ、今の社会背景と相性が良さそうだな」と仮説を立てながら、一件一件情報提供をしていました。ただ、継続的にやりとりを重ねてきたこの1年で、少しずつ関係性が変わっていった感覚があって。
例えば、「今この業界で何が起きていますか?」「このコーナーに合うトレンドありませんか?」といった形で、企画の初期段階にメディアさんからご相談をいただける機会が増えてきました。単純にプレスリリースを送る相手ではなく、“一緒に企画を考える存在”として頼っていただけるようになったのは、すごく嬉しかったです。
特に印象的だったのは、「このテーマなら、狩野さんが詳しいと思って」とご連絡をいただいた時です。日頃から社会背景や生活者トレンドを踏まえて情報提供していたことが、少しずつ信頼に繋がっていったんだと実感しました。
広報・PRの仕事は、単純にメディア掲載を獲得するだけでなく、“世の中の変化”と“企業の取り組み”をどう結びつけるかを考える仕事だと思っています。だからこそ、メディアの方から相談をいただける関係性を築けたことは、自分の中でも特に印象に残っています。
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――フロントステージってどんな会社でしょうか?
裁量を持って働ける会社ですね。大きい企業はどうしても分業制になりがちで、仕事の一部しか担えない。フロントステージでは広報・PRの一連の流れを幅広く経験できるので、主体的にチャレンジしやすく、とても自己成長できる環境だと思います。
メンバーも親しみやすい人が多いですよね。
好奇心のアンテナを広げながら。寄り添い、価値を届けるPRパーソンへ
――ご自身の性格を自己分析すると、どんなタイプだと思いますか?
「察する」ことが得意なタイプかなと思っています。ホスピタリティ業界での経験が長かったので、相手が何を望んでいるのかを察して行動するのが基本だったんですよね。だからお客様が言葉にされない雰囲気や、潜在的なニーズを汲み取るのは、わりと得意な方だと思います。
ーークライアントに寄り添える共感性の高さが瑠美さんの強みですよね。プライベートな一面についても聞いてみたいです。
「推し活」がとても良いリフレッシュになっています!夏は地方までライブに行くこともしばしば。ドラマや映画を観るのもすごく好きで、最新作・話題作はよくチェックして、世の中のトレンドをキャッチしています!最近は、読書する時間も大事にしていて、寝る前と寝起きの読書タイムがマストになっています。カバーとしおりはお気に入りのゴッホ『夜のカフェテラス』のアイテムを使用。いつかアルルに行きたいな〜なんて。笑
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ーー今後の目標についても聞かせてください。
入社して1年経ち、これからはもっと提案の引き出しを増やして、さまざまな形でクライアントやメディアに貢献できるようになっていきたいです。
「フロントステージの担当者としてできること」に留まらず、一人のPRパーソンとして、お客様がどこまで広報をしてもらえたら嬉しいか、という視点で向き合いたいです。
また、メディアとの関係構築も大切に、日々のコミュニケーションを積み重ねていきたいと思います。
ーー最後に、入社を検討している方へのメッセージをお願いします。
広報・PRという仕事は、サービスや人の魅力を世の中に広めたいと思っている人にぴったりの仕事です。
私のように、必ずしも一直線のキャリアアップとはいえない転職をしてきた人でも、様々な業界での経験や知識は、広報・PRで大きな強みになると私自身の経験から感じています。もし興味があるのであれば、ぜひチャレンジしてほしいです!
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