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「教育をコアに、世の中にデータ人材を増やす」FLINTERS BASEとは

2021年8月、セプテーニグループにてデータ・ソリューション領域を手掛けるFLINTERSの子会社として新たに設立された会社「FLINTERS BASE」。設立して約1年と間もないこともあり、どんな会社なのか知らない方も多いかもしれません。

そんなFLINTERS BASE、実は「教育」へ熱い思いを持ち、今後のデータ・ソリューション領域の人材育成を担う会社なんです。

今回はFLINTERS BASEのことをみなさんに知ってもらうべく、FLINTERS BASEって何をやっているの?どんな雰囲気?などについて、代表取締役の関さんにお話を伺いました。

関 航一郎(せき こういちろう)

株式会社FLINTERS BASE 代表取締役

セプテーニ・オリジナル(現FLINTERS)へ2015年に中途入社。その後エンジニア職を辞め組織開発に関わるようになり、プロダクトオーナー、マネジメント職、事業責任者などを経験。2021年に株式会社FLINTERS BASEを立ち上げ、代表取締役に就任。

FLINTERS BASEって?

ーーFLINTERS BASEは、何をしている会社ですか?

関:「教育をコアに、世の中にデータ人材を増やす」ことをテーマに、データエンジニアを育成し、派遣する事業を行っています。

FLINTERSから教育チームを切り取ってつくった会社でもあるので、FLINTERS連結のタレントマネジメントや、教育も担っています。

FLINTERSは現在ミドル〜シニア人材を中心に採用していて、ジュニア人材はFLINTERS BASEがメインで採用して育成するような棲み分けになっています。育成した人材は、外部のクライアントはもちろん、FLINTERSに派遣することも。またFLINTERSのエンジニアを教育することもあります。



ーーFLINTERS BASEを設立したきっかけは何ですか?

関:FLINTERSでグループ向け開発を担っていた際、同時にグループ外へのソリューションも提供していこうと、DX支援本部をつくり統括として活動していました。

各企業に提案する中で見えてきたのは、どこもデータ関連の人材が足りていないということ。そしてそれは、FLINTERS自体も同様でした。

数年前から2025年問題について、よく話題になっていますよね。データ活用を推し進めなければならない一方、プライバシー保護の強化もしなければならない。さらにテクノロジーもどんどん進化する中で、深刻な人材不足に陥っています。

FLINTERSにおいても、営業へ行きニーズをもらったところで、解決するリソースが社内にない。採用しようにも、データエンジニアのポジションがまだ新しく、そもそも人材が存在しない。需要と供給のバランスが全く取れていない状態でした。



とはいえ、エンジニアになりたいひとがいないわけではないんです。第二新卒などの若い人材が、ジョブチェンジで選ぶ職業として、エンジニアは人気があります。

それなら、そういう方々を採用して、自分たちでデータエンジニアに育てる。その方々に、FLINTERSやクライアント企業で働いてもらう。そんなエコシステムをつくったほうが早いのではないか。そう思って、FLINTERS BASEを設立したんです。

ーープログラミングが全く未経験の方々を採用しているんですか?

関:エンジニアへのジョブチェンジを考える方は基本的に、自分でコードの勉強をしたりプログラミングスクールに通ったりして、基礎的な知識を身に付けています。ただ実務は未経験の方が9割以上ですね。

派遣して終わり、にしない

ーー「教育をコアに、世の中にデータ人材を増やす」がテーマとのことですが、社内ではどのような教育が行われているのでしょうか。



関:新入社員の方には、入社したらまず3ヶ月間みっちり研修を受けていただいて、そこからクライアントに派遣される形になります。

ただそれで終わりではなく、その後も自社のプロジェクトを横断して知見の共有会を実施したり、派遣先とCS(カスタマーサクセス)担当が月に一度コミュニケーションを取り、いただいたフィードバックをもとに育成やケアを実施しています。

社内にエンジニアマネージャーがいるので、派遣している人材に対して言語も含めた育成支援も行えます。

このように、FLINTERS BASEではバックアップ体制の整備に力をいれています。知見の共有会はもちろん、不定期に任意参加のランチ会などもありますし、自社活動は多いですね。

ーー何か狙いがあるのでしょうか?

関:我々は個々人のパフォーマンスというよりも組織力でお客さんへの支援をしていきたいと考えていて。例えばプロジェクトAで学習したBIツールの知識がプロジェクトBでも活かせるものだとして、情報を適宜共有し合っていれば、Bにトラブルがあった際にはAのチームがサポートできますよね。

単純に個人のスキルの底上げにもなりますし、組織全体で支援することでお客さんにもメリットがあります。



また個人に頼って運営していると、その方が異動したり辞めたりした際、引き継ぎやインプットに多大なコストがかかります。そもそも組織力がちゃんとしていれば、内部で引き継ぎを完結させられてお客さんに迷惑もかからないし、スイッチングコストが最小限で済む。

反対にプロジェクトのメンバーを増やす際も、お客さんが一から教育しなくとも、既に派遣されているメンバーが教育できます。

それはメンバーにもお客さんにも価値があるし、組織力が強いイメージがつけば会社の強みとしてブランディングにつながります。

働きやすさにもこだわる

ーーFLINTERS BASEの、会社としての文化や雰囲気はいかがですか?

関:入社される方は、前職が銀行員や看護師、教師、人材エージェントなど、全く別の業種からの転職が多いです。IT業界出身の方は1割くらいしかいなくて。とにかく人材のバックグラウンドが多様なので、そこが面白くもあり強みでもありますね。

入社のタイミングが年に4回と決まっていて、入社から研修の3ヶ月間は常に同じメンバーで活動することになり、年齢も20代後半の方が多いです。なので業態は派遣でありながら同期感もあって、横のつながりも強いと思います。



ーー最初の研修は、オフラインで実施されているんですか。

関:いえ、研修は全てリモートで実施しています。派遣されても基本的にはリモートワークになるので、入社時点で自宅の環境を整えられるよう支援をしているんです。

そのため会議室に集まって講義を受けるよりも、自宅の環境で受けられたほうが、むしろわかりやすいらしくって(笑)。

ーー入社してすぐに自宅環境を整えてもらえるとは!羨ましいですね。

関:エンジニアの働きやすさに関しては、結構こだわっていますね。もちろんレンタルの形ではありますが、モニターも送りますし、キーボードやマウスなどは予算の範囲内で好きなものを選んで良いことになっています。

ーーでも環境が整っているとはいえ、3ヶ月の研修で現場に派遣されて、問題ないというのは正直驚きです。

関:いまのところ、問題は起きていないですね。しっかり働けるよう研修をみっちりと実施しているのはもちろんですが、やはりお客さんとの定期的なコミュニケーションと、組織のつながりが大きいと思います。



例えばプロジェクトを進める上で、派遣されたメンバーの持っていないスキルが必要な際。派遣して放置してしまうとお客さんのほうで教育するコストがかかりますが、月に一度CSがコミュニケーションをとっているので、その相談をもらったらこちらで育成できます。

そういうサイクルを回しているからこそ、うまくいっているのかなと思いますね。

「教育」自体を事業化する

ーーでは事業として、設立から1年の全体感は順調という感じでしょうか。

関:そうですね、この1年は順風満帆という感じで。お客さんからもおおむね良い評価をいただいています。

ただ今後出てくるであろう課題でいうと、お客さん都合で契約終了した人材に対して、すぐに次の案件を用意できるかとか。どうしても派遣という業態なので、FLINTERS BASEに属することへのロイヤリティをどうすれば高められるかとか。

そういったところは、先手を打って対策していかなければならないなと考えています。



ーー今後、FLINTERS BASEをどう成長させていきたいとお考えですか?

関:やはり「教育をコアに、世の中にデータ人材を増やす」がテーマなので、教育をより強くしていきたいなという思いがあって。

いままでの教育は、社内の人材育成に閉じていたんですが、今後は教育自体を事業化していこうと考えています。実は今期既にトライアルで受注をしていて、3ヶ月間の研修を提供しました。

教育を事業化することで、社内外、ひいてはマーケット全体のデータ人材を増やすことに寄与していきたいなと。

FLINTERS BASE自体も、まだまだ拡大していきたいと思っています。教育面を整えて組織づくりにも力を入れながら、どんどん規模を大きくして。2025年には、100名くらいにできたら良いですね。



そして今後はFLINTERS以外のグループ会社とも連携を強めていきたいなとも思っています。研修を提供したり、エンジニアを派遣したり。グループ間でのシナジー創出に向けて取り組んでいきたいと思っています。

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