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ビジネスを描き、世の中を変える。システムの枠を超え、イノベーションを志向し続けるプロジェクトマネージャーの挑戦

こんにちは。Finatextホールディングス 広報担当、ミヤカワです。

Finatextグループのメンバーを紹介していく社員インタビュー。今回は、スマートプラスでプロジェクトマネージャーを務める小林紀子さんにお話をうかがいました。現在SIerや開発会社にいる方・いたことのある方にきっと興味を持っていただける内容ですので(もちろんそれ以外の方も!)、ぜひご覧ください。

小林 紀子 - 株式会社スマートプラス プロジェクトマネージャー

学習院大学理学部数学科卒業後、大手銀行のシステム子会社に入社。大手金融機関のお客様とやりとりできる処世術を学ぶ。財閥系システムインテグレーターを経て、金融に強い独立系システムインテグレーターに入社し、イチからものを作る楽しさを学ぶ。2021年8月、スマートプラス入社。グロービス経営大学院にも通学中。

ユーザー子会社とSIerを経て感じた金融の魅力

– 本日はよろしくお願いします!小林さんは元々、システムインテグレーター(SIer)にいらっしゃったのですよね。

はい。キャリアとしては、一社目は大手銀行のシステム子会社でした。汎用機系のシステムエンジニアをしていて、業界でも(というか世間でも)有名な基幹システムの統合案件に関わっています。若手だった自分にも結構責任のある業務を任せていただき、それについてはやりがいも感じていたものの、汎用機系のエンジニアとしてキャリアを積んでいくことに不安を感じ、転職しました。

二社目に入ったのはSIerでしたが、仕事の裁量権が小さくて物足りなさを感じてしまい、程なくしてまた転職しました。前職にあたる三社目の独立系SIerは長くて、17年ほど在籍していたと思います。今は900名近くになっていますが、入社当時は100名もいないくらいのベンチャー企業でしたね。ベンチャーの雰囲気というのが、個人的に好きなんです。

– 前職ではどのような業務やプロジェクトを経験されたのですか?

主にお客様向けのプロダクト開発のプロジェクトマネージャーを担当していました。金融に強いSIerだったので、関わるシステムも金融系が中心でしたね。iPhoneが日本に上陸した時期に、業界に先駆けてスマートフォンアプリのトレーディングツールの開発をやったりもしました(作るのにかなり苦労したのですが、後発のツールに堂々と真似されてしまったのは苦い思い出です…)。

– 会社や現場は違えども、一貫して金融に関わってこられていますね。

明確に金融に軸足を置こうとしていたわけではないのですが、金融のシステムに面白さを感じていたのはありますね。厳しい品質や安定性を要求されるのも、それだけクリティカルだからですし、「世の中に欠かせないインフラを作っているんだ」という感覚が好きなのかもしれません。

業界の根幹を変えるという志、会社の根幹は変えないという志

– Finatextのことはどのような経緯で知ったのでしょうか?

当社への転職を考えたきっかけは、名刺管理アプリ経由で林さんから連絡をもらったことなのですが、実は前職時代のコンペでFinatextと何度も競合したことがあって、社名だけは知っていました。

– 意外なつながりですね(笑)。そのときはFinatextにどんなイメージを持っていたのでしょうか。

コンペではFinatextがアグレッシブな提案をしていたので、そのときは単純にコストリーダーシップ戦略で仕事を獲っているベンチャー企業なんだろうなと思っていました(笑)。それからしばらくして林さんから「会社に遊びにおいでよ」と連絡を頂きまして、そこで色々と話してからイメージが大きく変わりましたね。

– どんな話をされたのか気になります。

現在の金融ビジネスの課題にはじまり、金融業界の無駄な構造を破壊してユーザーがきちんとメリットを享受できる仕組みを自分たちで構築していきたいという志や、それを実現するための戦略などを話していただきました。

私自身も、銀行子会社時代に業界の構造や体質に違和感を覚えたことがありましたし、SIer時代の「システムのユーザーではなくクライアントが喜ぶものを作ること」を是とするものづくりの在り方にも疑問を感じていたので、とても共感したのを覚えています。

また、ベンチャーが大企業へと成長する過程で、エンジニアドリブンじゃなくなっていくというか、収益偏重になっていくことについても(ある意味では仕方ないと思いつつも)割り切れない自分がいました。それに対しても、企業規模が大きくなるにつれて失われていくイノベーションを失わない会社を一緒に作っていきたいというビジョンに惹かれましたね。

予算と納期を守る仕事から、価値と本質を見据える仕事へ

– 続いて入社後の話をお聞きします。まずは現在の業務内容について教えてください。

現在は、営業推進部とシステム統括部を兼務しています。営業推進部では、自社やクライアントのプロダクトのグロースを、Finatextのメンバーやクライアントと共に進めています。システム統括部としては、新規にエンベデッドファイナンス(組込型金融)を導入する顧客向けのプロジェクトマネージャーや、既存プロジェクトのグロースや不具合改修に向けてのプロジェクトマネジメント、さらには協力会社の開拓などもやっていますね。

– 業務の幅がとても広いですね。同じプロジェクトマネージャーとしての仕事でも、これまでやっていたものとは違いがあったりするのでしょうか。

そうですね。業務範囲と言いますか、何を見据えて仕事をしていくかが変わりました。たとえば、スマートフォンアプリのフロント部分を作るプロジェクトがあるとします。SIerでは、上流から入る場合でもおそらく「UI/UXをどうするか」ぐらいまでで、その先のマーケティング部分はクライアントに委ねてしまうことがほとんどです。

一方で当社の場合、マーケティングのメンバーと連携しながら、どういったビジネスモデルにするのかとか、どんなサービスにするのかまで考えた上で開発を進めていくことが多いんですね。結果として同じプロジェクトに取り組むとしても、提供する価値に違いが出てきます。自社プロダクトはもちろん、クライアントのプロダクトに対しても「そのビジネスが成功するか」という視点で徹底的に向き合うのが大きな特徴ですね。

– なるほど。その違いはどうして生まれるのでしょうか?

極端な話、SIer時代は予算と納期さえ守れば問題はありませんでした。そのシステムの背景にあるビジネスがどういったもので、本質的になぜシステムが必要なのかまで考えるようなことは少なかったんです。クライアント側からも、そこまで求められていなかったように思います。

今はむしろ逆で、システムはあくまで手段と捉えます。その先のビジネスの成功こそがゴール。何人が何ヶ月稼働するからいくらといった人月商売ではなく、レベニューシェア型(事業の収益を分配する成功報酬型の収益モデル)を適用することが多いので、成功しないと私たちも利益が出ませんし、成功すればWin-Winの関係です。前提が大きく異なると言えるかもしれません。

– ビジネスの成功を実現するために、小林さんはどのようなことを意識されていますか?

クライアントの意見と食い違っているとしても、「こうしたほうがいい」と思ったことは、はっきりと意見するようにしています。ITベンダーでは、仮にクライアントの判断が間違っていると感じた場合でも、その内容でお金を頂き、クライアントも満足するのであれば、要件通りに進めてしまうことが往々にしてあります。それもまた一つのやり方ではありますが、ビジネスの成功のためにはそれをよしとせず、本質的な議論を交わすことが不可欠だと思っています。それだけ苦労も伴いますが、私たちのスタンスを受け入れてくださり、むしろクライアントのほうから「御社はどう思いますか?」と相談されることも増えているのは嬉しいですね。

お互いの専門性を尊重しあうカルチャーと、圧倒的な意思決定スピード

– その他にも、たとえば社内の風土やカルチャーなどで、これまでと比べて違いを感じるところはありますでしょうか。

スマートプラスでは、コンプライアンス、CS、口座開設や銘柄管理などの業務、投資運用、経理、営業推進、システム統括など、多岐にわたる業務を少人数でカバーしていることもあって、さまざまな専門性や得意分野を持つメンバーがいます。SIerのようなITベンダーだと、良くも悪くもITという領域に閉じてしまうことが多いので、まだまだ自分が知らないことが多いというか、視野が狭かったなあと気付かされますね。

また、得意分野を持つメンバーがお互いをリスペクトしながら仕事を進めていて、そこには役職も立場もありません。たとえ役員クラスであっても、分からないことがあれば、普通にメンバーに教えを乞いに行きます。そのくらいフラットな雰囲気です。これも前職では考えられないことでした。

あとは、意思決定のスピードの早さもそうですね。会社の規模が大きくなってくると、レビュープロセスが延びてしまい、意思決定が遅くなりがちです。けれども当社では、多少のリスクを取ってでも現場に権限移譲を行い、スピードを鈍らせないようにしているんです。先日も、インターン生が「STREAM(コミュニティ型株取引アプリ)」の企画として、Twitter上でスペース配信(音声イベント)を行いたいと提案してくれたのですが、なんとそこから3~4営業日後には実施されていました。すごいスピード感ですよね。

イノベーションを失わない組織でいるために原点を守り続ける

– 先ほど「大きくなってもイノベーションを失わない組織を作りたい」というお話がありましたが、具体的には今後どのような組織を目指していくのでしょうか。

少なくとも組織のソフト面において、誰でも忌憚なく意見を言い合える今の風土は、必ず残していきたいと思っています。前職時代を思い返すと、プロジェクトマネージャーの私と、入社数年目の若手社員が会話することはほぼありませんでした。今は若手メンバーが気軽に話しかけてくれますし、近い距離感で仕事をする中でこちら側が刺激をもらうことも多々あります。他にも、毎週のように勉強会が開かれていたり、SlackのTimesでみんなが日々アイデアを発信していたりと、積極的なノウハウ共有や連携がなされていることも、すごく良い文化だと思っています。そうしたカルチャーはこれからも守っていくつもりです。

ビジネスモデルで言えば、スマートプラスのビジネスは「BaaS(Brokerage as a Service)」を軸としたプラットフォームビジネスです。プロダクトを自分たちで生み出し、絶えず改善を続けることで価値を提供しています。要件とスケジュール通りに作って終わりではなく、プロダクトが提供できる価値を常に考え続ける仕事なので、その本質さえブレなければ、イノベーションは失われづらい。そう信じています。

プロダクトが変わり、金融サービスが変われば、世の中もきっと変わっていく

– プロダクトが提供する価値というのが、先ほどあった「お客様のビジネスの成功」ということですよね。

おっしゃる通りです。ひいてはそれが世の中を変えることにつながっていくと考えています。いまや金融商品はほぼコモディティ化してしまっていて、適切な形で世の中に提供されていないというのが金融業界の課題の一つです。私たちのプラットフォームを進化させ、それを通してクライアントが、より本質的でユーザーファーストな金融サービスを届けられるようになれば、少しずつでも変化が生まれていくはず。私たちはこれを「証券を”サービス”として再発明する」と呼び、ミッションとしています。

さらに個人的には、世の中のお金の不安をすべて解決できるツールを提供していきたいという夢があります。証券だけでなく、銀行も、保険も、相続も、教育費も、お金にまつわるさまざまなサービスには、まだまだ難しく分かりづらいというイメージが付きまとっていると思うんですよね。もっともっと分かりやすいUIで、低コストにサービスを利用できるようにすることで、お金についての不安を少しでも払拭していけたら素敵だなと思っています。

– とても夢のあるお話、ありがとうございます!最後に、小林さん自身についてのご質問なのですが、今年になって働き方が大きく変わられたとか。

あ、そうなんです。家族の介護のために、今年から実家に戻ってリモートで働かせてもらっていまして。ありがたいことに周りの理解も得やすくて、出社しているときと同じように仕事ができています。

プライベートでは、久しぶりにお庭のある家に戻ってきたので、ポトスとかパキラとかを育ててみたり、桜の切り花を根付かせるチャレンジをしてみたりと、植物と戯れる生活を楽しんでいます(笑)。あとは、働くためには体が資本ということで、ピラティスと毎日のラジオ体操は欠かせませんね!

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