こんにちは。東京でiOSアプリエンジニアをしています、2018年度新卒の清水です。
主にiOS向けのAR (Augmented Reality: 拡張現実)アプリの開発を行っています。
先日、3/21-23に開催されたtry! Swift Tokyo 2019に参加しましたので、その様子をお伝えしたいと思います。
try! Swiftとは、Appleが開発を行っているプログラミング言語Swiftに関するカンファレンスです。SwiftはiOSやmacOSアプリの開発に用いられており、最近ではサーバーサイドでの活用などでも注目されています。
今年は32か国から約900名の参加者が集まり、最新の活用事例やテクニック、情報を共有し合い、Swiftに関わるエンジニアの国際的な交流の場となりました。
フェンリルからは大阪、名古屋、東京でアプリ開発を行っているエンジニア15名が参加しました。
カンファレンス参加に関わる費用は会社が負担してくれるため、普段は大阪や名古屋で働くメンバーも含め多くの人が参加できました!
多くの方にお越しいただいたフェンリルブース
フェンリルは昨年に引き続きゴールドスポンサーとして協賛し、スポンサーブースを出展しました。
フェンリルのプロダクトに触れていただけるように用意されたこちらのパネルは、フェンリルのコーポレートサイトの実績ページをイメージさせるデザインとなっています!
大好評のお寿司ガチャガチャ
Swiftは変数名に絵文字を使えることから、Appleの絵文字のお寿司 (🍣) を参考にデザインされた、様々なお寿司の缶バッチのガチャガチャを用意しました。
その中でも当たりの人にはTシャツをプレゼント!というもので、多くの人に楽しんでいただきました。
缶バッジのイラストは、同期の新卒デザイナーの髙塚が、陰影の付け方など細部までお寿司の絵文字の質感にこだわり作ったそうです!
また、国際カンファレンスということもあり、多くの海外の方にもブースを訪れていただきました。お寿司の缶バッジは国内外を問わず、多くのエンジニアの皆さまに喜んでいただけました!
個人的に興味を持った発表
今回、個人的に興味を持ったテーマの中から2つご紹介します。
<ARに関する発表>
AppleはARKitというARアプリを開発するためのフレームワークを 2017年から提供しています。発表ではARKitの基本的な動作の解説から、パフォーマンス向上のために何をすべきかなど、私にとって新しい発見もあり、とても勉強になりました。
しかし、今年のカンファレンスでARに関する発表は1件のみであり、まだこれからの領域かなという印象も受けました。
今回はtry! Swiftということで、ARについての発表はARKitに関するものに限られていましたが、 AR を実現するプラットフォームはGoogleのフレームワークであるARCore、MicrosoftのMR (Mixed Reality: 複合現実)プラットフォームなどがあり、実現方法もプラットフォームによって様々です。現在取り組んでいるARKitだけでなく、幅広いプラットフォームを理解し、さらに技術力をつけていきたいと強く感じました。
<Raspberry Piを活用したSwiftとハードウェアに関する発表>
サーバーサイドSwiftの活用事例として、ハードウェアをSwiftで制御するためのライブラリSwiftyGPIOとともに、Raspberry Pi、マイコン、センサー類を用いて、BluetoothでiPhoneと連携する事例が紹介されていました。
iOSアプリ開発では、ハードウェアを意識する機会はほとんどありません。しかしAndroidであれば、Raspberry Piのようなシングルボードコンピュータにインストールされ、組み込みOSとしても活用されます。その上で動くアプリは、GPIOなどのハードウェアの制御を求められることが当然考えられます。
IoTなどの発展は、アプリを開発するエンジニアの私たちにとっても、非常に身近な存在です。アプリ開発の領域だけと視野を限定しないこと、分野を横断したエンジニアリングの大切さを痛感しました。
これまで個人的にSwiftは、iOSやmacOSアプリ開発のためのプログラミング言語という印象が強かったのですが、このようなサーバーサイドでの活用事例は他の発表でも取り上げられており、Swiftの活用の幅の広がりを目の当たりにしました。
セッション参加を通じて衝撃を受けたのが、登壇者の中にAppleのエンジニアも数名いたことです。
毎年Appleが開催する世界開発者会議WWDCに行かなくても、日本でAppleのエンジニアの話を直接聞けるのは貴重な機会であり、国際カンファレンスであるtry! Swiftの強みの 1 つではないかなと思います。
try! Swiftで自分の成長を振り返る
新卒で入社してゼロからiOSアプリ開発を始めた私にとってこのtry! Swiftは、最初の1年の締めくくりかつ自分の成長を確かめるような場所となり、感慨深いです。
数々のセッションはどれも興味深いものでしたが、Swiftに特化したカンファレンスだからこそ、他の言語や技術界隈を知りたいという気持ちが強くなりました。
1つの技術に対して専門性を高めることは重要ですが、それ以上に、iOSアプリ開発を仕事にしているからこそ、Androidアプリやサーバーサイド、ハードウェアも知ることで、多様な技術・価値観など学ぶことができるのではないかと感じました。
自分と同じ分野で仕事をしている多くの人々と関わることで、自分がどのような仕事をしているか、どこを目指すかを見つめ直すきっかけにもなりました。
今後もこのような機会を大切にしていきたいです!
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