松本 彩(まつもと あや) プロフィール
専門学校を卒業後、2016年に学校法人日本医科大学に入職。附属病院にて医療事務として、入院患者の請求書作成、レセプト・算定業務を中心に経験。
2025年にファストドクター株式会社に入社。現在は医療事務グループにて、レセプト・算定業務に加え、アルバイト・業務委託メンバーのマネジメントや業務フローの改善を担う。
「やりがいはある。でも、10年後の自分が見えない」
まずは、前職の大学病院時代のお仕事について教えてください。
――松本: 当時は入院患者さんのレセプト・算定業務に没頭していました。特にDPC(包括入院料/疾患ごとに1日あたりの入院費用が決められている計算方式)は複雑で、必死に勉強して医師に「この処置ならこの算定が適正です」と提案し、感謝されることに大きなやりがいを感じていたんです。病院の収益に直結する仕事ですから、専門職としての誇りもありました。
専門性を極めていたんですね。そこからなぜ、転職を考え始めたのでしょうか?
――松本: 仕事そのものは好きだったのですが、ふと「キャリアの天井」が見えてしまったんです。人事制度自体はありましたが、実態はどれだけ成果を出しても昇給や新しい挑戦に反映されることはありませんでした。「10年後もこのままかもしれない」とモヤモヤしていたんです。
「今の知識を武器に、もっと広い世界で自分の力を試したい。医療事務の枠を超えた挑戦をしてみたい」という、知的好奇心が、日に日に強くなっていきました。
「医療事務の経験を捨てる」のではなく「足場」にする
転職活動では、どのような軸で企業を探していたのですか?
――松本: 自分の成果が給与や新しい挑戦に反映される環境か、そしてキャリアの広がりがあるか、という点です。ただ、未経験の職種にゼロから挑戦すると年収が下がるリスクがあり、葛藤もありました。 そんな時、ファストドクターの面接で「今の医療事務の知識を土台にしながら、自分自身の努力や活躍次第でゆくゆくはマネジメントや他職種にも挑戦できる」とオンライン事業本部 本部長の長野さんからお話ししてもらったんです。その言葉を聞き、自分が感じていた「キャリアの天井」はここで押し上げることができる。「今までの医療事務の経験を捨てるのではなく、足場にしてビジネススキルを広げられる」と確信できたのが決め手でした。
現在は、具体的にどのような業務を担当されているのでしょうか?
――松本:レセプト・算定業務といった実務に加え、現在は約10名の在宅勤務のアルバイト・業務委託メンバーのマネジメントや、より精度の高い運用を目指した業務フローの改善も担当しています。
病院時代との大きな違いは、「根拠」を自ら形にすることにあります。提携クリニックとの信頼関係に関わるデリケートな領域だからこそ、ただ作業をこなすのではなく、フロー改善ひとつをとっても「なぜこのフローなのか」を医療事務のルールがまとめられた点数本に立ち返って紐解き、誰もが迷わず正確に動ける仕組みへと整えていく。そこに専門職としての新しい介在価値を感じています。
自ら「接点」を創り、答えを取りにいく
実際に入社してみて、病院と民間企業やスタートアップ特有の壁はありましたか?
――松本: 想像以上でした(笑)。まずはツールの壁。病院は電話文化でしたが、ここではSlackやGoogleツールが基本。会議で「OKR」といった聞き慣れない言葉が飛び交うスピード感に、最初は「場違いかも……」と圧倒されました。
何より驚いたのは、「手取り足取り教えてくれるマニュアルがない」こと。病院では教育担当がついてマニュアル通りに進めるのが当たり前でしたが、ここでは自らアジェンダを作成し、自発的にコミュニケーションを取らなければ何も進みません。
その壁を、どう乗り越えたのですか?
――松本: 支えになったのは、病院時代の知識と仲間の存在でした。扱う算定領域や算定を取り巻くシステムや環境は違えど、「根拠を徹底的に探す姿勢」は共通しています。今までの経験があったからこそ、慣れない環境下でも「自分なりに会社や社会に貢献できている」という手応えを失わずにいられました。
また、自分とは異なる多様なキャリアを持つ上司や同僚が助けてくれました。分からないことがあれば自ら調べ、それでもわからなければ素直に「教えてください!」と周囲に突撃する(笑)。病院と違って丁寧なマニュアルはない分、聞けば必ず皆さんが優しくフラットに接してくれたことが、本当に心強かったですね。
仕組みを「回す」側から、「創り替える」側へ
医療事務の専門性を活かしつつ、前職では経験できなかった「新しい挑戦」についても教えてください。
――松本: 一番印象的だったのは、エンジニアと協働して「入力ミスが起きないシステム設計」へ関与したことです。 病院は巨大な構造なのでシステムの入れ替えや改善が頻繁ではないため、ある程度システムに人をあわせることが必要でしたが、今は実務者目線で課題を特定し、その内容をエンジニアにフィードバックすることでプロダクト改善に活かしてもらうことができます。
さらに、約10名の在宅勤務メンバーのマネジメントを通じて、「異なる環境下で働く仲間が、いかにして円滑に協力し合える状態を創出するか」を考えるなど、「点数を計算する力」から「組織や事業を動かす力」へ拡張させている実感があります。これは、前職では経験できなかったことだと思います。
新しい挑戦には苦労も伴うと思いますが、頑張れるモチベーションはどこにありますか?
――松本:大きく2つあります。1つは、納得感のある人事制度です。能力開発がダイレクトに基本給へ反映される「職務遂行能力評価」と、目標達成に応じた「業績評価」の2面構成になっていて、自分の成長と成果がしっかり報酬に繋がる。程よい緊張感と、それ以上のやりがいがありますね。上司との1on1で、将来の「WILL(やりたいこと)」を尊重して新しいプロジェクトを任せてもらえるのも嬉しいです。
2つ目は、「多様なバックグラウンドを持つ人」との関わりです。前職は新卒採用中心で似たような経歴の人が多い環境でしたが、今は全く異なる人生経験を持つ人ばかり。ミーティング一つとっても視点が多彩で、好奇心旺盛な私にとって、仲間から受ける刺激そのものが最高の報酬になっています。
医療事務の枠を越えて、もっと広い世界へ
最後に、かつての松本さんのように、病院やクリニックで「このままでいいのかな」と悩んでいる方へメッセージをお願いします。
――松本: 病院の中にいると、自分の価値は「算定ができること」だけだと思いがちです。でも、あなたが持っている知識や「点数本の解釈力」は、ITの力で医療をアップデートするための強力な武器になります。
「今のやり方に疑問を持てる」「もっと自分の可能性を広げたい」と感じているなら、ファストドクターは最高の舞台です。医療事務としての誇りを持ちつつ、マネジメントやDXなど、新しい武器を手に入れる挑戦をしませんか?事務室の扉を開けて、一歩踏み出してみてください。一緒に、医療事務の新しいスタンダードを創りましょう!
編集後記:
ファストドクターでは、医療事務の専門性を活かしながら、自らのアイデアで事業をドライブしたい仲間を募集中です。あなたの培ってきた経験を、次のステージで、さらに開花させてみませんか?