(左)Babaさん (右)Yamayaさん 対談中も笑いが絶えず、和やかな雰囲気で進みました
株式会社エウレカ(以下: エウレカ)は、恋活・婚活マッチングアプリ「Pairs(ペアーズ)」を運営する企業です。現在、Business Intelligence Team(以下BIチーム)で活躍されているSr. Manager, BIのBabaさんと、Data AnalystのYamayaさんの対談記事です。入社して約半年が経過したYamayaさんが感じたエウレカの魅力やエウレカのBIチームならではの面白さややりがい、チームのカルチャーについて二人でざっくばらんに語ってもらいました。
👉Babaさん:大学院卒業後、新卒で大手ゲーム会社に入社し、データ分析チームのリーダーを経験した後、2021年にエウレカに入社。現在はBIチームのSenior Managerとして自身でプロジェクトリードしながら、メンバーのマネジメントも行っている。(LinkedIn)
👉 Yamayaさん:エンジニアの採用プラットフォームを運営する会社で、カスタマーサクセスを経て、データアナリストとしての経験を積む。2025年1月にエウレカのBIチームに中途入社。現在はData Analystとしてペアーズのプロダクト領域における分析を担当。(LinkedIn)
この記事は、Pairs Careerの記事を一部改変して掲載しています
エウレカへの応募のきっかけ
Yamayaさん:自分がユーザーとしてペアーズを使っていたこともあり、かつ前職も人材のマッチングサービスで、事業構造が近いことから、元々オンラインデーティングアプリ(以下ODS)業界には興味を持っていました。ペアーズではないんですが、他のODS企業が執筆した機械学習の推薦に関する論文を読んだりもしてましたし。そのタイミングで直接エウレカから声が掛かって面白そうだなと思って、Babaさんと面談したのが応募のきっかけですね。
Babaさん:実際に、面談してみてどうでした?
Yamayaさん:お世辞抜きで、めっちゃよかったです。人材のマッチングって、一般的に取り扱えるデータが少ないんです。その分、営業主導で事業として上手くいく要素が強くて、データを使って意思決定する場面がそこまで多くなかったんです。ただ、Babaさんと話してて、ペアーズはデータ量も多いですし、具体的な例を出して、データを踏まえて、こういう意思決定したという話を聞いて面白いなと。話の中からデータ環境をちゃんと整備しているのも伝わりましたし、A/Bテストする文化が根付いているものいいなと思いました。
Babaさん:確かにその話しましたね。面談の時に資料を使って、BIチームは意思決定の上流から関わっていることを伝えました。そもそも、施策を検討する際に、これは取り組む価値があるのかという前提の段階からプロダクトマネージャーを含めたビジネス側と話し合ったり、やると判断した場合、どのくらい事業にインパクトを出せるのかをファイナンスチームと一緒に議論したりとか。早い段階から関われるから、意思決定をデータで推進したいという人には面白いと伝えた気がします。
Yamayaさん:その内容が自分には刺さりましたね。
エウレカに入社して感じたカルチャー
Yamayaさん:いい意味で想像通りの環境でした。BIチームは、データサイエンスに精通しているメンバーが沢山いますし、BIチーム以外の人達もデータに理解があって、会社全体として数字をみる文化が根付いているので、意思決定も非常にスムーズだなと。
Babaさん:確かに、BIチーム以外の人達もデータを見る習慣が根付いてますね。事業へのインパクトの大きい機能に関する改善や新機能のリリースなどの意思決定を行う際は、きちんとA/Bテストの設計しています。また、エウレカCEOのRyomaさんをはじめとしたCxOはもちろんプロダクトの企画開発を行うメンバーも、定性面とデータの両面で判断するという考えをしっかり持っています。
Yamayaさん:あと、入社して感じたのは技術的な環境がとても整っているなと。モダンなエンジニアリングツール(dbt)を使用していますし、技術面の制約が理由でプロジェクトを実行できないことがほとんどないですね。
Babaさん:CEOのRyomaさん、親会社であるMatchGroup(以下MG)のCEOであるSpencerも最新の技術を取り入れる重要性をよく理解してくれています。最近だとAIツールを活用する動きが特に進んでおり、ChatGPT・Google Gemini・Cursor・Claude Codeなどのツールを業務で活用できます。また、会社で使っている共通のものについては、特殊なものではなくスタンダードなツール(Google BigQuery, GitHubなど)を使用しているので、この会社でしか役立たないというのではなく、世間で通用するようなスキルも身につけやすいとは思いますね。
社内のBarスペースで、Yamayaさんがバリスタのようにコーヒーを振る舞うことも
入社後のOnboardingについて
Babaさん:そういえば入社後のOnboardingはどうでした?
Yamayaさん:会社全体のOnboardingでいうと、IT系のオペレーションはSlackのチャットボット形式で進める形で自動化していてスムーズでした。また、入社後すぐに「チームトークラリー」というランチしながらフランクに話す場があり、自分が業務上よく接することになるチームと早いうちに顔合わせできたことはよかったです。
Babaさん:BIチームのOnboardingはどうでした?
Yamayaさん:ドキュメントがかなり綺麗に整理されているため、それを見れば大体のことは理解できましたね。あとはBIチームが毎日チーム会を実施しているので、さまざまな進捗を把握できるのがありがたかったです。
Babaさん:BIのチーム会では、それぞれのメンバーが関わっているプロジェクトの進捗共有をしたり、ブロッカーがあればそれを共有する場にしています。一人で抱え込むことがないようにオープンな場であることを意識しているので、些細なことでもお互いに話しやすい場にするようにしてます。
Yamayaさん:チーム会ではなくても疑問や困ったことがあれば、都度Slackでどんどん聞けます。それに、BIチームのメンバーが取り組み事例のシェアする会がBi-weeklyで開催されています。自分の担当領域以外の取り組みを知ることができるので、メンバーが相互に知見を深めるのにもとても役立っています。
Yamayaさんのとある1日のスケジュール
10:00 始業
10:00 - 12:00 A/Bテストの結果確認、プロジェクトの分析
12:00 - 13:00 昼休み
13:00 - 14:30 A/Bテスト設計、プロジェクトの分析
14:30 - 15:00 BI team daily MTG
15:00 - 16:00 A/Bテスト設計、プロジェクトの分析
16:00 - 16:30 データ基盤MTG
16:30 - 19:00 A/Bテストの結果確認、dbt modelの作成
19:00 終業
エウレカのBIチームの強み
Babaさん:BIチームとして目指しているのは、より大きな意思決定に関わっていくことで、会社に大きなインパクトを出せるようにしていくことですね。誰か一人ではなくて、チームのメンバー全員がその取り組みをできるようにしていきたいと考えています。もちろん細かい仕事は多少発生しますけど、そういった手作業を自動化することで負荷を下げて、チーム全体で効率化していくことを進めています。
Yamayaさん:前職はデータ分析を専門にしているのが自分一人だったんです。一方で、エウレカのBIチームは自分以外にも複数のメンバーがいるので、自分がこういうことをしたいと言った時にサポートやアドバイスしてくれる人達がいるので、心強いですね。Babaさんが言ってたように会社へのインパクトが大きく、優先度の高い業務に取り組めるカルチャーがあるので、それ以外の業務の優先度を一時的に下げることへの理解もあります。もちろん細かいデータを合わせにいく作業もありますが、調整が少ないのはありがたいと感じています。
Babaさん:BIチームが担当する領域は、プロダクト、マーケティング、ファイナンスと分かれていて、それぞれのメンバーが担当領域に関して深い知見を持っていますし、バックグラウンドも様々なので、そういった意味でも面白いかなと。日本人以外のメンバーもいますし、出身業界も広告代理店、アカデミア色が強いメンバー、新卒メンバーなどそれぞれが自分の個性を活かして、業務に取り組んでます。
Yamayaさん:自分はBIチームの中でプロダクトが担当領域です。主な役割はペアーズのグロース戦略に関する戦略立案の実行やサポートですが、他の領域を担当するメンバーから取り組み事例を共有してもらうことで、刺激をもらうことも多いです。
Babaさん:例えばマーケティングだと、Yamayaさんの少し前に入社した広告代理店出身メンバーがいるんですが、Marketing Mix Modelingを自主的に提案して、CMOやMGを巻き込みながら、プロジェクトを推進してくれています。また、メンバーが自主的に進捗や議論についてのシェア会を定期的に開催したり、チームレビューを活用することで、他メンバーもMarketing Mix Modelingのエッセンスを疑似体験できています。「サイエンス(数理統計)を用いて事業課題を解決していく」というBIチームの大命題を、この事例で体現してくれていますね。このような事例を通して、チーム全体の強みに還元したいです。
Yamayaさん:最近だとAIを用いたデータ分析・データ基盤実装の自動化も推進していますよね?
Babaさん:はい、そこはSREチームと連携して進めています。最近は特にAI・人間共に分析・実装しやすくするために、データ品質向上やデータガバナンスなどに注力しています。データ基盤の監視や整備については、SREチームがリードしてくれているので、BIチームとしてデータをビジネス側へ届けることに集中できています。また、会社全体が非常にフラットなカルチャーなので、BIチームとSREチームでデータ基盤・分析の理想について議論し、改善プロジェクトを進めていくことも多いですね。
社内でのミーティングでの様子。(左)Yamayaさん(右手前)Babaさん
BIチームの仕事の魅力ややりがい
Yamayaさん:自分はプロダクト領域を担当しているので、その観点で話すと特によくコミュニケーションを取るのがプロダクトマネージャーなんですが、二人三脚で仕事に取り組めているのが面白いなと。言われたものをやるのではなく、どうすればもっとよくなるのかを日常的に議論していますし、いい意味で職種の垣根がないなと。
Babaさん:確かに。プロダクトに限らず、BIチームとして意思決定プロセスに関しても積極的に提案をしていく文化があります。過去にはペアーズ全体の年間ロードマップの決定プロセスにROIの観点が弱いという課題があったのですが、BI・ファイナンス・プロダクトが連携しし、プロセスの刷新を行いました。
Yamayaさん:自分は担当領域がプロダクトということもあって比較的エウレカ社内の連携が多いんですが、Babaさんや他のメンバーはMGとのグループ内連携も多いですよね?
Babaさん:そうですね。MG傘下ということもありグローバルスタンダードな手法に取り組めるというのは面白いです。先ほどメンバーの事例で話したMarketing Mix ModelingはMGとかなり連携してます。それ以外の取り組みでも他のブランド(例えばTinderなど)とSlackで必要に応じて連携したり、成功した事例をペアーズに取り入れたり、気になるデータをもらうこともできたりします。
Yamayaさん:BabaさんやBIチームの他のメンバーの仕事ぶりをみて、ビジネスで英語が使えるようになりたいと思うようになって、今は絶賛英語勉強中です。エウレカは英語学習に関する福利厚生も充実しているので、それを活用したり、バイリンガルのメンバーと英語で話す機会を増やすなどして、楽しく学んでます。
Babaさん:大学院時代に英語を使用する機会はあったのですが、エウレカに入社するまでは仕事で英語を使用することはなかったので、入社当初はビジネスレベルではなかったです。入社後、職務の幅が広がったり、役職が上がっていく中で、英語を話す機会が増えたことで、業務を通して、英語を学んでいった感じです。今も流暢とはいかないですが、他の拠点のメンバーとも業務上コミュニケーション取れるようになったので、入社時点で流暢ではなくても意欲があれば問題ないのかなと。
BIチームで活躍できる人物像
Babaさん:担当領域に関係なく共通して一番大事なことは、データサイエンスとエンジニアリングで物事を解くのが好きな人ですね。それと、コミュニケーション力も大切かなと。仕事柄BIチームは、チーム外のステークホルダーと話す機会が非常に多いですし、違う職種の人の話を聞いてお互いに意見を重ねながら進めていくので、そのプロセスを楽しめる人がいいですね。あとは制約にとらわれずに、アウトオブザボックス(従来の枠組みに囚われない柔軟な発想)で考えられるかどうかは重要かなと。動かせる要素は柔軟に動かして、当初の方針にとらわれすぎずに積極的に色んな選択肢を提案して物事を推進できる人が合ってるかなと思います。
Yamayaさん:Babaさんの言っていたことと被るかもしれませんが、自分の出したデータに意思を込められる人ですかね。自分が担当しているプロダクト領域の例で言えば、何かの施策を実施して効果を検証する場合、データをきちんと読み解いて原因を探求し、自分なりの見解をプロダクトマネージャーにしっかり伝えた上で、次はどうすべきかを一緒に話し合います。あとは自分の意見を持ちつつも固執せず、相手の意見を柔軟に聞き入れることも重要なので、そのあたりのバランス感覚も必須かなと。
Babaさん:プロダクト領域はYamayaさんが言ってくれた通りなんですが、例えばファイナンス領域だと事業をモデリングし、どこに会社のリソースを投じるべきか?という視点を持てることが特に重要です。ファイナンスは、半年間・一年間・数年間のスパンで何に投資するのか?という経営レベルの意思決定をサポートする組織のため、その意思決定にあたっての必要な材料を自分で組み立てるロジック構築力、ファクト整理、事業理解が特に求められていますね。
※上記の詳しい考え方についてはBabaさんのPairs Engineeringのブログ記事をご覧下さい。
この記事を読んでる人に一言
Babaさん:エウレカが掲げるValuesの一つに”Be the Driver”があるのですが、自分で道を切り拓いて成果を出したい人にとっては楽しい環境だと思います。またSenior Managerとしてチームをより良くするためにメンバーをサポートしたいと考えているので、メンバーには忌憚ない意見を躊躇せずにどんどん伝えてもらいたいです。
Yamayaさん:ペアーズのデータアナリストは、世の中をより良くできるかもしれない仕事だと感じられる貴重な職種だと思います。自分の周りの友人が何人もペアーズで結婚したりパートナーを見つけてますし、人の人生を変える節目に携われるサービスであることは誇りですね。また、会社としても現状に満足せず、ペアーズをより良いサービスにする考えが社員に浸透しているので、その点もすごくやりがいを感じます。