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マーケター2人に聞く マッチングアプリ業界の魅力と今後の展望

※2023年6月公開のインタビュー記事となります。

マッチングアプリ『with』とマッチングアプリ『Omiai』の運営を行うグループとして株式会社エニトグループが誕生して、早3か月。
OmiaiのCOOを務める今井氏、withのCMOを務める川口氏 両名に、マーケター目線から捉える「マッチングアプリ業界の魅力/現状の課題/今後の展望」についてインタビューしました。


株式会社Omiai 執行役員 COO 今井 良樹
新卒としてリクルートに入社。システム開発、全社横断のネットマーケティングを担当後、リクルート住まいカンパニーの執行役員として、SUUMOを中心とした住宅領域のメディア価値向上に従事。2018年、リノベる株式会社に参画。マーケティング及び、バリューチェーン強化のためのITプロダクト部門を統括し、同社のDX化に貢献。2022年12月に、Omiaiに入社、2023年3月に執行役員COOに就任。


株式会社with 執行役員 CMO 川口 絵美
新卒として日本ロレアルに入社。日本やフランス本社でのマーケティングを経験したのち、世界ナンバーワンブランド・ロレアルパリの日本のGMに就任。四半世紀ぶりに日本事業の再成長を実現。2019年に同ブランドのノースアジアブランドGMとして上海のアジアヘッドクオーターにて勤務。2021年9月にwithに入社、2022年1月に執行役員CMOに就任。


最大の魅力は、誰かの人生にインパクトを与えられる・幸せを届けることができること

- 最初にお二人が感じるマッチングアプリ業界の魅力・当社へ参画を決めた理由を教えてください。

【今井】僕はOmiaiに入社する前は、10年以上住まいの領域(不動産サイト)に携わってきました。”空き家課題”といった社会課題の解決につながりますし、人の人生にインパクトを与えることのできる業界だと捉えています。マッチングアプリについても同じで、二人が出会った後に結婚をする・しない、お子様を産む・産まないなどは個人の自由に委ねられますが、”未婚化・少子化”といった日本の社会課題解決の一助になるサービスだと考えています。
何よりも、『自分らしく生きられる相手を見つける』こと以上に、誰かの人生にインパクトを与えられる・幸せを届けられるサービスはないと思うんです。これこそが、この業界にかかわる魅力だなと感じています。

【川口】私は化粧品業界に長くいましたが、化粧品を届けたその先には幸せがあると思っていまして…マッチングアプリで提供できることは『幸せの究極の形』だと思うんですよね。人生で一番といっても過言でない大切なモーメントに対して幸せをお届けする、それができることがこの業界・サービスの魅力です。

【今井】もう一つマーケティング観点で話すと、基本的にアプリケーション上で全て完結するモデルなので、自分たちのやったことの反応が手に取るようにわかるのはすごく魅力だなと思います。
目の前にいる方に対してアクションし、その結果がよくわかる『リアルタイム性』があります。

【川口】同感です。前職では、オフライン販売がメインのビジネスだったこともあり、自分が仕掛けたところから、信用していただき実際に購入してもらうまでが同じ導線上になく、どう読み解くのか非常に難しかったんです。アプリ・オンラインサービスとなってくると、今井さんのおっしゃる通り、一つのアプリケーション上にほとんどの情報がある状態なので、数字の豊富さ、分析から構築までの仕組み化のしやすさは魅力ですよね。
ブランド形成においても、対ユーザー・対社会的にも伝えるべきところがまだまだあると思っています。この業界ができて10年あまりたちますが、遊び目的とした、いわゆる出会い系サービスの一種であると認識をされている方がいらっしゃったり、若い世代に受け入れられている一方でその親御さんからは心配の声が上がる、といったように、まだまだ発展途上な面が多いと思っています。どう市場形成・ブランド形成をしていくのか、マーケティングとして面白味がありますね。

【今井】ちょっとマニアックな話になってしまうのですが…
僕たちがこれまで関わってきた住まい(不動産)・化粧品もそうですが、基本的には対象物があってユーザーを誘導するという仕事が多いんです。
ただ、マッチングアプリの場合、ステータスや価値観等がタイミングによって変わる流動的な『人』同士を対象にn対nのマッチングをする必要がある、これが難しいところでもあり、面白いなと思うところでもあります。基本的には対象物がある中でいかにサーチしていくか、という商材が多い中で、マッチングアプリのように対象者同士が対等にサーチし合うサービスって他にないですよね?奇跡のビジネスだな…と(笑)

【川口】わかります(笑)私たちマーケティング担当が集客した方も、大事なサービスの一部になるので、すごく流動的だし、その人たちがマッチして初めて何かを成し遂げたということになる。これってすごく面白いし、責任の大きな仕事だなと思います。
もう一つマーケティングとして面白いのは、"幸せになったら退会する"というモデルが珍しいという点です。中には何らかの理由で再度ご利用になる方もいらっしゃいますが、基本的には新しいユーザーにご登録いただく必要があります。それらはリピートを促す/顧客を育てる、といったモデルとは違う面白味がありチャレンジングなことだと思っています。


‐ その中で、with/Omiaiを選んだ理由はありますか?

【川口】マッチング業界の成長性と「絶対的に誰かの幸せのためになる」という魅力が大前提にはありましたが、その中でwithを選んだ理由は、自分が貢献できる部分がクリアに見えたことです。
全くの異業種、全然違う畑でやってきた中で、最初にお話をいただいた時は「自分がこの業界でやれることはあるのか?」と思いました。ただお話を聞いていくと、私の入社前のwithはマーケティングの一部しかしていない状況で、『with』という素晴らしいサービスをより多くの方に知っていただくために、ブランドをどう作っていくのか・どのようなアプローチを通して広げていくのか、と言うチャレンジがこれからまだまだできる環境だと言うことを感じたんです。
入社して1年半が経ちますが、今現在も成長途中なので、マーケターとしてやれていないこと・やらなければならないことも沢山あります。これこそが面白味ですね。

【今井】Omiaiも同じですね、別軸の話をするとしたら、withとOmiaiという二つのブランドを合わせて新たな会社を作る、企業価値を上げていく、という企業成長の型を作りたい という企業運営の方針にも感銘を受けました。
また、withとOmiaiというサービス同士でお互いのノウハウや情報を得ながら、フルオープンでマーケティングができるというのも夢のような環境ですね。(個人情報は除く)

【川口】本当にそうですよね。
一つのブランドに集中できるというのも個人的にはすごく魅力的でした。化粧品業界ともなれば、複数ブランド・商材を一人で見るのが当たり前で、それぞれの商材に競合がたくさんいて、戦い方も全く違って…同じブランド名でもすごい数のブランドに対して全く違う戦い方を一度にするとなると、深く掘るにも限度があります。一つのブランドに集中しながら深いマーケティングができるのはすごく魅力的だなと感じます。

『環境を作ること自体が仕事』今のフェーズだからこそ自身で作り出せる面白さがある

- お二人が入社前後で感じるギャップはありますか?

【今井】僕がOmiaiに入社したのは、TOBの真っ最中だったこともあり、整っているところと整っていないところがかなりあるな…というのが最初の印象です。整っていない部分でいうと、自社プロダクトを持つサービスとして、必要なタレントがまだそろっていない、という点です。
一定想像はしていたものの、やり切れていないところも多く、「基礎固めをしていく」フェーズである、というのを強く感じています。

【川口】私にとってはギャップではなかったのですが、今井さんの仰るようにこのフェーズを経験できることの面白み・ありがたさもあると思っていて、整っていないということ=自分自身で作り出せるということだな、と。環境面、各施策面もそうですが、マーケティング活動においてもまだまだ余白があって、やみくもにトライできるわけではないものの、トライ&ラーンへの投資をよしとされる、それが推奨されている環境って、意外と少ないと思います。

【今井】その通りですね。
既にある環境がすごく良い環境か、と言われると、人によって感じ方は違うと思いますが、少なくとも僕は、『環境を作ること自体が一つの仕事』ということに対して、自分で作り出せる楽しみを感じていますね。

【川口】もうひとつ、良いギャップと言う意味では、思っていた以上に、いろいろなバックグラウンドのすごいエキスパート揃いである、ということ。
経営陣だけでなく、チームのメンバーを見ても、その道の専門性がある人が多く集まっている環境って、実はめちゃくちゃ凄いことだと思っています。これだけのエキスパートぞろいで優秀な人を集められる力があること、というのは入社前には想像できていなかったですね。

目に見えるものだけで決めるのではなく、価値観やその人が大切にしていること等を可視化し、マッチングできる幸せ総数を増やしたい

- お二人が感じているマッチングアプリ業界・当社における課題を教えてください。


【今井】住まい(不動産)の領域とマッチングアプリって似ているところがあって、それは対象物が一つしかなく、スペックで探しがちということです。どうしてもモテる人がモテる(ルックスが良い・スペックが高い)という、縮小均衡したマッチングで終わってしまう場合があることが課題だなと思っています。
多くの人に幸せになってもらうという意味でいうと、この一極集中しがちなマーケットがすごくもったいないと思っています。スペック/ルックスのように目に見えるものではなく、違う物差し・軸でマッチングすることで幸せ総数を増やしたいです。

【川口】マッチングアプリが市民権を得てきているのは間違いないですが、一方でまだまだ風当たりの強い業界ということは日々のマーケティング活動の中でも感じます。『絶対的な幸せを届ける』という良いことをしているはずなのに、なかなかそれが伝わらないこともある…率直に残念だなと思います。
このパーセプションをどう変えていくのか、がまさにマーケティングの仕事だと思うのですが、良いサービスを提供している自負がある私たちが、その魅力をどう伝えていくのか、また、伝えきれていない実態をどう変えていくのか、今後さらにチャレンジしていきたいと思っています。

マッチングアプリを通して出会ったことを当たり前のように話せる世の中にしていきたい。

‐ お二人の描く実現したい未来ってどのようなものですか?

【今井】その人に合った一人が見つけられる、そこに徹底的にこだわった上でマッチング総数を増やしていきたいです。
スペックに表れない人の内面をいかに可視化して出会っていただくかを突き詰めて、そしてそれによってお互いにピッタリの相手を見つけられるサービスに育てる というのが今実現したいことです。

【川口】アプリで出会ったことを周囲に伝えにくいという人もいる中で、with/Omiaiで出会ったことを当たり前のように話せる、そんな状態が理想ですね。
with/Omiaiがあったおかげで「出会えた」ことって、その二人にとっては人生における大切な出来事だと信じています。アプリを通して出会ったことを隠すのではなく、当たり前のように話せる世の中にしていきたいです。

【今井】そういう人が多くなり、身近な人に広めていって、多くの方に利用いただく循環ができると良いですね、幸せのループ・究極のマーケティングができる。

【川口】マーケティングの目的は、「販売を不必要にすること」とも言われていますからね。私たちが手を介さずとも、皆さんが集まってきて幸せになって出て行って…というのが本当に究極です。
私たちマーケターとしての存在がなくなりますね、その仕組みを作って、私たちも去っていけば超かっこよくないですか?!

【今井】超かっこいい(笑)まだまだやるべきことはあるものの、このマーケットはネットワーク効果が働いて、プロダクトグロースする商材なので、まさに僕たちのようなマーケティング人材がいなくてもまわっていく状態が狙えるんじゃないでしょうか。
頑張りましょう!

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市場としても、企業フェーズとしても、非常にエキサイティングな環境で、
マーケターとして取り組むべき課題、挑戦できる機会が豊富にあります。
少しでもご興味をお持ちいただけましたら、お気軽にお声がけください!

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