マッチングアプリ市場は若い世代を中心に急成長を続けており、数年内に現在の規模から約2倍の1500億円規模にまで成長すると言われています。withでは創業当時から価値観×科学を重視した出会いをコンセプトにYoY平均120%超の業績伸長を実現しており、登録ユーザー数は750万人を超え、更なる事業拡大を見据え開発チームも順次拡大している段階です。そんな成長途上のwithの開発組織で、エンジニアはどのように成長できるのでしょうか。
今回は、サーバーサイドエンジニアの野崎さんにお話を伺い、エンジニアがプロダクトの開発に仕様策定の段階から携われる環境や、野崎さんが実際にwithで習得したスキルなどについて教えてもらいました。
39歳からでもエンジニアとしてレベルアップできると感じてジョイン
― 最初に、野崎さんのご経歴について簡単に教えてください。
野崎:私は2005年に新卒でヤフー株式会社に入社し、SNS関連プロダクトのエンジニアを務めていました。その後、趣味のダーツ好きが高じて、ダーツマシンの開発・販売を行っていたセガの子会社である株式会社ダーツライブに転職。サーバーサイドの開発をメインで手掛けました。最終的に企画や組織づくりにも携わりつつ12年勤めましたが、その会社でやりたいことはやりきったと感じて、転職を決意しました。
― なぜ、withへの入社を決めたのでしょうか?
野崎:もともと「マッチング」という概念に興味があったのがきっかけです。実はwithに入社する前にBtoBのサービスを扱う株式会社ZENKIGENというHRテック企業にジョインしたのですが、自分の性格的に「お客様が喜んでいる姿」を想像しやすいtoC向けのサービスを提供している会社の方が向いているなと感じました。そこで、もっと直接的に人と人をマッチングさせる業界を目指そうと決めて、withに応募する経緯に至っています。
with以外にももう1社マッチング系の企業から内定をもらっていて、withの最終面談に臨む時点ではどちらを選ぶべきか、正直、かなり悩んでいました。しかし、面談でCBOの五十嵐やエンジニアの大橋、淺原が話してくれた「withでの働き方」や「会社の将来性」や「今後の展望」に関する内容が、とても面白くてジョインを決めました。今私は39歳ですが、45歳に至るまでの間にエンジニアとしてもう一花咲かせられるかもしれない。そんな夢を持って、withへのジョインを決めました。
海でたそがれる野崎氏
ユーザー体験設計や開発手法の変更など、開発チームの意見がプロダクトに反映されるカルチャー
― withで業務を進めてみていかがですか?
野崎:サーバーサイドエンジニアを務める中で感じるのは、積極的にプロダクトの仕様に対する意見を言える環境があることですね。前職までの企業でも私はいろいろとプロダクトの仕様に関して意見を出していましたが、それはあくまで私の性格的なものでした。
一方でwithは、「こっちのほうが絶対にユーザー体験がいい!」と思ったら組織として意見を言いやすい環境があり、実際にプロダクトに反映もしてくれます。自分の意見を肯定的に受け入れてもらえる雰囲気があることで、エンジニアリングの幅も広がったように感じます。
― 仕様について提案する中で、印象に残っているエピソードはありますか?
野崎:現在、社内で開発を進めている新機能でも仕様について提案をして、開発手法から変更してもらいました。開発手法に関する提案はこれまでしたことがなかったため、正直意見が通って驚いた部分もありますね。
というのも、一般的な事業会社では、エンジニアはプランナーやビジネスサイドの方から「ただ開発をする人」としか見てもらえない風潮が多いように感じます。withにはもともとエンジニアの意見を尊重するカルチャーが根付いていたからこそ、現在のような開発環境が生まれているのでしょう。
右端:野崎
メンバーの手厚いサポートがあり、未経験言語の習得やモダンなスキルを習得できた
― withで働く中で、技術的に成長できたと感じたことはありますか?
野崎:技術面でいえば、クラウドネイティブに関する知見(特にAWS関連)は非常に身に付きました。最近はクラウド環境での開発は当たり前になっていますが、私自身はこれまで技術よりも事業推進を重視した環境で長く働いていたため、個人的に技術スキルには停滞を感じていた部分がありました。前職は、GCPがメインの環境だったのでGCPの知見を身につけることはできましたが、約10年分のブランクに感じていた部分を、withでしっかり勉強して埋められたと思います。
言語についてはもともとC言語やPHP、Javaを扱ってきたので、withにジョインしてからはRubyへと移行する必要もありました。その点は社内にいるシニアエンジニアの大橋・淺原から、ペアプログラミングやコードレビューを通して指導をしてもらえたため、入社して1年3ヶ月でかなり技術力を高められたと感じています。私がもともとJava出身だと理解した教え方をしてくれたのが、特にうれしかったですね。技術周りの情報もSlackのチャンネルを通じて逐次共有してもらえて、手厚いサポートがあったと感じています。
― 技術面以外だとどんな成長がありましたか?
野崎:コロナ禍によってwithが完全にリモートワークに切り替わったとき、「社内の盛り上げ役になってほしい」と期待をいただいたことで、withのメンバーとしての大きな成長につながったと思います。簡単に言えば、社内コミュニケーションの活性化施策の実施ですね。私は今までいわゆる「飲みニケーション」タイプだったので、リモートでどんな風に社内のコミュニケーション量を増やせるのか、施策設計から実施まで経験できたのは貴重でした。
例えばSlackに専用チャンネルを作り、自分の気持ちを社内に対して発信してみたり、ハドル機能を1日1時間オンにして気軽に雑談をしてもらえるような状況を作ってみたり……。なかなか上手くいかず辛かった時期もありますが、これまで社内になかった取り組みをいろいろとやらせてもらえました。
圧倒的なデータ量を扱うシステムとともに技術者として成長し続ける
― 野崎さんが今後、withで成し遂げたいのはどんなことですか?
野崎:withはマッチングアプリを運営している会社なので、「人と人との縁をつなげること」がサービスの主軸です。その上で、今後はマッチングして退会された方々に対しても、二人の仲を深められるようなサービスを提供してみたいですね。「幸せの社会インフラ」になり得るようなサービスとして、withブランドを新しい形で発信していきたいですし、その開発に携われるのはエンジニア的にも非常にワクワクします。
またマッチング業界自体もまだまだ成長を続けていくフェーズで、withはその中でも上位を狙えるポジションにいます。今後はより大規模なユーザーを抱えるシステムを運用することになりますから、エンジニアとしてのスキルアップにつながるという点でも、期待は大きいですね。
現時点でも累計ユーザー数は700万人以上で、日次アクセスログは5000万以上、サーバー稼働数は100台以上の規模を誇ります。いかにデータベースへの負荷を分散できるか考えつつ、ユーザーの体感スピードも落とさずにサービスを提供するのかを考えていく必要があります。セキュリティ面の保持も踏まえると、将来的にエンジニアの求められる役割は増えてきますし、チャレンジングな環境が増えてくるのではないかと思っております。
― 最後に、withにマッチするのはどんな人だと思いますか?
野崎:「withで活躍できるサーバーサイドエンジニア」はいくつか定義しているのですが、その中でも「仕様づくりから一緒に考えたい」「人との縁を提供するサービス開発に関わりたい」という志向をお持ちの方は、特にマッチすると思います。
一般的なエンジニア像としては、プランナーが考えた仕様をそのまま作るイメージを持っている人、また実際にそのように仕事をしている人も多いのではないかと思っています。しかし、withには今回お話しした通り、エンジニアからプランナーに対して、より良いUI/UXにするための意見を積極的に提起する文化があります。他職種とコミュニケーションを取りながら仕様作りから一緒に考えたい方には、ぴったりの環境です。
また、人との縁を提供するという点では、まさしく私自身がそういう目標を持ってジョインしましたし、その結果、今非常に楽しく仕事をさせていただいています。人と人とののマッチングを提供しているサービスはIT系サービスの中でも稀有な存在ですから、興味がある方はぜひジョインいただきたいです。