自己紹介
学生の頃、世の中に大きなインパクトを与える職業として、大学教授か社長になりたいと思っていました。30歳までに起業するという目標のもと、将来社長になるのであれば、これからは機能の競争ではなく生活者が感じる価値の勝負になるだろうと思いマーケティングを学ぼうと、広告代理店の博報堂に入社しマーケティングに携わりました。その後、2004年にエニグモを設立し現在に至ります。
趣味はアドベンチャーレース。これまでにサハラマラソン、南極マラソン、アマゾンジャングルマラソンなど完走しています。他では得られない猛烈な達成感にはまり、いくつもの過酷なレースに挑んできました。いつかエベレストに登頂したいと思っています。
学生時代のエピソードはこちらに詳しく紹介されていますので、こちらもぜひご覧ください。(※2017年3月9日に作成された記事です)
起業の経緯
以前から、30歳までには起業したいと考えていました。博報堂に勤めていたとき、同僚(創業メンバーの一人)とお互い温めていたビジネスプランを出し合ったことが、今のエニグモの、そしてBUYMAの始まりです。
海外生活の長いその彼が「アメリカでは3万円で買えるサーフボードが、日本で買うと10万円もする。知り合いで、海外に住んでいる友達に頼んで現地でスニーカーを買って送ってもらってる人がいる。海外には日本人がたくさんいるわけだから、その人たちをネットワークして買い物を頼めるサービスをやったら面白いんじゃないか」と切り出したのがBUYMAの原点です。
世界中のどこにいても、目利きとセンスで生きていける。
自分とセンスが合う人に出会えれば、その人が自分の代わりに気に入るようなものを発掘してくれる。
世界中の人が自分のいいと思ったものを出し合えば、自分だけでは絶対出会えなかったものに出会える。
一人ひとりの力は小さくても、個人の力が集合すれば大きな力となり、既存の慣習や大きな体制を倒すことだってできる。このアイディアは、既存の物流やショッピングの形態を変えてしまうのではないかと、当時二人で盛り上がりました。
博報堂から独立してエニグモを設立したのが2004年。1週間後にBUYMAのサービスオープンというときになってシステム開発会社が夜逃げして、サービスオープンはならず。なんとか翌2005年無事グランドオープンを迎えましたが、当時はSNSやCtoCという言葉も一般的ではなく、ECサービスの前例もない時代。当初想定していたようには売れず、、、。オープンしてすぐに軌道に乗るだろうと自信があったビジネスモデルでしたが、決して順風満帆ではなく、手探りで一つ一つ積み重ね、試行錯誤を繰り返して現在のBUYMAに進化してきました。
起業から今に至るまでの紆余曲折をインタビューしてくださったこちらの記事もぜひご覧ください。(※2015年10月22日に作成された記事です)
創業から今に至るまで、変わったことと変わらないこと
変えてきたのは、事業や扱う商材、ブランディング。過去にはBUYMAの他に広告事業やシェアリングサービスを展開したり、またBUYMAの中でもファッション以外の商材も幅広く取り扱っていた時期もありますが、「C to C」という軸には常にこだわり、時代に合せた最適化を図ってきました。
一方で変わらないこと。一つは採用のスタイル。採用にかける時間や考え方は創業時から変えていません。基本的には“我々は選ぶ立場ではなく、選んでいただく”というスタンスでいます。どんなに忙しくてもじっくりとお話しして、「お互いにとって良い出会いか」を見極められるように努めています。アルバイトスタッフの採用でも必ず経営陣全員が候補者と直接お会いさせていただくようにしています。
もう一つは一貫してユーザーを見てきたということ。CtoCのサービスは見るべき要素が多く、売り手も買い手も両方見ないといけないのですが、その中でエニグモならではの強みや価値を提供することにこだわり、その軸をぶらさずにやってきました。その積み重ねにより、オンリーワンのサービスになっていると自負しています。
経営者として大切にしていること
会社としては社員が100%全力でやりがい持って働ける状態を常にめざすこと。
そもそも「個人をエンパワーメントする」というのがBUYMAの本質にあります。どこに住んでいても、大きな組織に属していなくても、センスとやる気があればお金を稼げる。ユーザー(購入者)は、日本にいながら世界中からあらゆる物を購入できる手段を得る。社員に対して、最大限力が発揮できる環境を整えて、活躍の場を提供し、全力で成長して欲しい。社員が笑顔で輝いて働けているかをバロメーターにしています。
このように社員もパーソナルショッパーもユーザーも含めて、「個人をエンパワーメントする会社」でありたいと思っています。Power to the peopleです。
そのきっかけは学生時代に、“本当に実力がある人に日の目があたらない”不公平な構造が、世の中にまだまだ多く存在していることに違和感と怒りを持ったことにあります。大手の会社の下請けに勤める友人が人間扱いされない仕打ちを受けていたことあります。有能で人柄もよい彼ですが、たまたま大手の組織には入れなかったために、能力もやる気もあるのに活躍できない。それが自分の中で沸々と湧く怒りになりました。
どの組織に属しているか、どこに住んでいるかによらず、個人のポテンシャルを認める。能力を最大限に活用してエンパワーメントしていく、それを信念にしてきました。
個人的な怒りはネガティブですが、大きな物や問題に向けた怒りは、物事を突き進める上で、大きな原動力となります。自分はこのことを “ヘルシーな怒り(健全な怒り)”と呼んでいます。いつかこのヘルシーな怒りを表現した歌を作詞してみたいとも思っています!(結構本気です)
エニグモ社員に求めるもの
「エニグモたるもの世の中を先んじる」。
他社の後追いやマネではなく、少しでも先んじることでエニグモの存在意義が生まれると思うので、ちょっとひねったり、半歩先に行くことを常に心がけてほしいと思っています。
今のエニグモ社員は皆すごくスマートで無駄もなく本質的です。質実剛健な会社だと思います。加えて、もっと貪欲になってもいいかなと思っています。貪欲に物事に取り組んで結果を出して、成長する。 ものすごいチャレンジをする人がどんどんでてきて欲しいと思います。
エニグモの今後
高い成長を維持する国内BUYMAを核として、メディア事業の「STYLE HAUS」やリセール事業の「ALL-IN」といった周辺サービスにより、出会いから処分までを一気通貫で提供するBUYMA経済圏を確立し、そのBUYMA経済圏からさらなる関連事業を生み出して市場規模を拡大していきます。
国内で継続的に高い利益を上げ、GLOBAL BUYMAに投資をして、BUYMAを世界的なブランドに育成しながら、市場の大きい北米、高成長のアジア・中東など大規模・高成長の海外市場でホームランをねらっていきます。
私は、BUYMAで世界を取れると本気で思っています。
そしてそこにとどまらないで、新たな挑戦をどんどんやっていくつもりです。
自分自身、“20代は世に出る準備期間/30代で世にでる/40代は世界に出る”と思ってこれまでやってきました。30代でマザーズ上場を果たしたので、次は、BUYMAで世界に必ず出ます。そこから先の10年は生活を一変させるようなワクワクするテクノロジーやサービスをどんどん出していきたいと思っています。
利益を出している会社が人類の進化に貢献していくべきだと思っていて、他のまねではなく、エニグモだからできることにチャレンジし、世界に貢献していきたいと思っています。
※次回、代表インタビュー②では、須田が面接で見ているポイントを大公開します!