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「ヘルステックの力で社会課題を解決する」というミッションを掲げ、保育施設向け午睡見守りシステム「ベビモニ」や介護DXサービス「OwlCare」など、エッセンシャルワーカーを支えるさまざまなプロダクトを展開している、EMC Healthcare株式会社。
本日は、アプリケーションエンジニアの藤倉さんにお話を伺いました。Webを中心にインフラ、デザイン、フロントエンド、バックエンドなどを経て、前職ではiOS開発と情シスを担当されたという、正真正銘のフルスタックエンジニアです。
手がけた中で一番大きな仕事は?EMC Healthcareに入社した理由は?
2児のパパでもある藤倉さんに、家庭との仕事の両立も含めた働き方を聞いてみました。
600万ダウンロードのアプリを作った男
よろしくお願いします! 簡単に自己紹介をお願いします。
藤倉です。会社のアプリ全般を担当しています。「ベビモニ」のクライアントアプリや、「OwlCare」のユーザーが触れる部分を作っています。
1980年生まれの42歳、埼玉生まれで東京在住です。
奥さんと、6歳の男の子、2歳の女の子、そして猫と暮らしています。料理が好きなので、自分でおつまみを作って晩酌したり、家族のためにご飯を作ったりしています。
元々は趣味のネットゲームに数千時間を費やしていましたが、家族の前でゲームをしないようにしていたら、やらなくても平気になっちゃいました。
ちなみに今日は餃子のTシャツを着ていますが、正直、唐揚げの方が好きです(笑)。
中学生のクラスの担任がコンピューター室の管理者だったのがきっかけで、先生に鍵を借りてCD-ROMやパソコンゲームなどをして遊んでいるうちに、コンピューターって面白いなとおもって情報処理の方向へ。昔からなんとなく「将来はプログラマーになるのかなぁ」と思っていました。
最初に入った会社はSESもやっているSIerで、入社後に東証一部に上場した2000人規模の会社でした。取引先も大手で、汎用機のオペレーションやLAN/WAN運用、リリース管理など、ネットワークやインフラをメインにしていた感じですね。
その流れでネットワークエンジニアを目指していて、客先での経験を活かしながらCCNAなどの資格を取りました。
でもだんだんと「客先常駐型ではなく、自分の会社の自分の席で、自分の仕事をしてみたいな〜」と思うようになって、プライベートでHP制作に手を出しながら、Webデザイナーになろうと決めたんです。
デザイン学校に短期入学しながらバナー作成などのアルバイトをして、独学でHTMLやPHPを覚えて、Web系にキャリアチェンジしました。
一番印象に残っている仕事は?
いくつかの会社を転々としましたが、一番印象に残っているのは12年在籍した前職ですね。日本気象協会との共同事業で「tenki.jp」のサービス全体に手を入れつつ、並行してアプリをひとりで10年くらい作ってきました。
これまで経験してきたインフラ・バックエンド・フロントエンド・デザインなどの知識を総動員し、アクセシビリティを意識した開発を進めつつ、アプリ開発のためにiOSをイチから覚えたりもして……。
もともと年間1億PVもなかったサービスですが、12年で年間70億PVまで成長し、当時の東証マザーズ市場への上場もできました。会社設立から上場まで一通りのプロセスを経験できたので、すごくいい時間を過ごせたなと思っています。
独学で始めたアプリ開発ですが、最終的には600万ダウンロードくらいまでいったかな。iOSだけで月間200万人くらいのアクティブユーザーがいて、年に10〜20億くらいのトラフィックがあって……。サービス規模がハンパじゃないので、落としちゃいけないという責任感とか重圧は結構ありましたね。
東日本大震災で何度もサービスが落ちてしまったこともあって、会社としても堅牢なインフラにしていこうという方針で、クラウド化・キャッシュ戦略・速度改善などに力を入れて取り組みました。
他にも、ユーザーからの問い合わせにも全部目を通してまして、ひとつでも多く拾うためにアクセシビリティの研究・機能追加・デザイン改善なども行いました。
例えば、盲目のユーザーからのご意見をいただいたことがあって。天気予報の読み上げ機能を実装したりしましたね。
何百万分の1ユーザーの声ではあるんですけど、それでもその人ひとりを助けることがプロダクト全体の使命だと考えていましたし、それができる環境だったのも大きいです。
ものづくりと貢献が好きだから、使う技術にはこだわらない
EMCHとの出会いと、入社の決め手は?
前職が上場したので、やり切った感が出たのが大きなきっかけでした。
同時に、社内の内部統制もがっちりお堅い方向になって。「会社を引き締めてくれ」ということで、情シス 兼 内部統制担当を任されたんです。それはイコール、開発エンジニアを辞めてくれということだと僕は解釈しました。
40歳だし、やれることはやったので「それもいいかな」と思って、一旦はキャリアチェンジを受け入れたものの、やってみたら社内向けのパソコンの先生みたいな感じでした。
そんな中、たまにExcelで資料を作っただけで「ああ、今日はモノづくりをした! Excelも楽しい!」と喜んでいる自分に気づいて。やっぱり自分は物作りが好きなんだと実感したし、このままじゃいけないと転職を決めました。
そんなタイミングで転職活動を始めて、EMCHが「アプリ+αを担当できるエンジニア募集」って感じのスカウトをくれたんです。
EMCHのスカウトはちゃんとプロフィールを読んでくれているとわかる文章だと思ったし、差出人が「スティーブン」っていう外国人だったので記憶には残っていたんですが……。事業内容をあまり読み込むこともなく、なんとなくスルーしていて。
少し経ってもう一度読んでみた時に「保育もやってる」と気づいたんです。ちょうど娘が1歳だったので、ベビモニの紹介を読んで面白そうなプロダクトだと思いました。
それで、保育事業を通じて娘を助けるつもりで向き合ってみようと思ったのと、裁量労働制などの融通がきく働き方に惹かれて、入社を決めました。
現在のお仕事について教えてください。
エッセンシャルワーカーを助けたいという思いで、保育士の午睡チェック業務の負担を肩代わりするプロダクトを作っています。カメラとサービスを通じて「現場で頑張っている人たち」をサポートするシステムです。
専門だったiOSじゃなくてReactNative / Androidで開発してますけど、作ってれば楽しいから柔軟に楽しめています。技術にこだわりはないですね。
午睡見守りカメラ「ベビモニ」を簡単にご紹介すると、カメラと画像認識AIを使って寝ている赤ちゃんの顔の向きを検知し、保育士の業務であるチェック・記録の作業を半自動化したり、アラートを出すシステムです。
というのも、乳幼児は午睡(お昼寝)中にうつ伏せ寝で窒息したり突然死するリスクがあり、保育士は5分おきに呼吸のチェックをして、記録を残さなきゃいけない法律があるんです。5分おきに全員のチェックって、だいぶ大変だと思うんですよね。
もちろん「半自動化」は補助みたいなものなので最終的には人間がチェックをする必要がありますが、保育士の負担軽減、子どもの安全確保、そして保護者の安心を提供できたらなぁと思っています。
すでに導入が進んでいて、営業の大槻さんがユーザーの声を吸い上げてきてくれるので、最近はそれをシステムに反映させています。判定精度の向上、アプリ動作のレスポンス向上、UIのブラッシュアップなど……。一言で言うと改善ですね。
僕が直接ユーザーにお会いする機会はないので、代弁者である大槻さんを喜ばせるのが目標なんですけど、課題は山積みなので大変です(笑)。
自分の子どもと向き合いつつ、全国の保育士・子どもたちに安心を届けたい
働き方について教えてください。
自分は現在裁量労働で、出社時間も退勤も自由なので助かっています。新規開発中のプロダクトがあるので現在は週4で出社していますが、事情に応じて出社日数は相談できるので、子育て世帯や介護中の方に優しい会社だと思います。
朝は子どもを保育園に送ってから出社できるし、発熱時のお迎えや付き添い通院の際におやすみしたり、在宅に切り替えたいときも柔軟に許容してくれます。ヘルスケアの業務だからか特に健康への意識は高くて、通院に寛容なスタイルだと思いますね。
休むと風当たりが強いとか、気が引けるってことも全くないんですよ。自社サービスだし、みんなそれぞれで自分の仕事をしているからかもしれませんが、自分のペースで働ける感じがいいですね。
おかげで下の子の育児には真面目に向き合えています。積極的にご飯を食べさせたり、お風呂に入れたり、おむつ変えたり、一緒に遊んだり。
前職時代には子どものことは嫁に任せきりで仕事ばかりだったせいで、6歳の息子には「ママ大好き、パパ嫌い」って言われちゃってつらいです(汗)。せめて娘にはずっと「好き」って言ってもらえるように、引き続き頑張ります。
仕事の面白さややりがいは?
前職では天気という「日本中誰にとっても必要なサービス」を届けたって意味では、十分に社会貢献したと感じているし、あんなにでかい仕事に関わる機会はもうないと思っています。
だからこそ、もっとパーソナルな「自分ごとにできるものづくり」に関わりたいなと思うようになりました。子育て中の自分にとって、ベビモニは自分ごとにできるプロダクトです。
保育士という限られた職種のためのサービスではありますが、深いところまでコミットできる事業に面白みを感じています。
保育をより良くしたいという思いで入社してるからこそ、保育士の負担軽減にコミットしたい。それがやりがいで、目標です。
全国の子どもたちと保育士さんの安心に向けて、まだまだできることがあると感じています。やりたいことも山積みなので、新しい仲間と一緒に実現していけたら嬉しいです。
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