アグリテックとは?業界課題から見えてくるデザミスのミッションについて | デザミス株式会社
こんにちは!デザミス株式会社の採用担当です。本日は、デザミスが挑戦する「アグリテック業界」についてご紹介します。アグリテックとは?「U-motion」が生まれたきっかけ「U-motion」に求め...
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こんにちは!デザミス株式会社の採用担当です。
本日は、CBOの菊池さんにインタビューをしてまいりました。
についてお話しして参りますので、「畜産業界に大きなインパクトを与えたい方」や「日本から世界に技術を広めたい方」はぜひ最後までご覧ください。
畜産業界には、人材の確保、業務の効率化、データの活用、遠隔診療、生産コストの削減などまだ多くの課題があります。
そういった課題の中で、畜産関係者の方々をつなげ、新たな交流を生み出し、畜産業界全体の業務効率化を目指すために提供しているサービスの基盤になります。
U-motion Platformというのは、単なるサービスではなく、一つの概念なんです。
もともとデザミスという会社は、代表の構想から「牛の声を聞きたい」というコンセプトに基づいてU-motionを開発したのが始まりです。
※詳しくはこちら!↓
代表は前職で、主に換気扇などの牛舎関係の機械や牛舎設計に関わっていました。しかし、それらを作ったり設備を導入したとしても、それが本当に牛にとって効果的なのかはわからない、というところから「牛の声を聞きたい」というコンセプトでU-motionが作られたという背景があります。
今では全国の農家さんに広くU-motionを使っていただいていますが、畜産業は農家さんだけで成り立っているわけではありません。農家さんの周りには、餌関係の方や獣医師、農家さんに融資をする金融機関など多くのステークホルダーが関わっています。
デザミスには、「農家さんの生産性を向上させ、畜産業を若い方が憧れるような魅力的でかっこいい仕事にしていきたい 」というビジョンがあります。
そういった意味では、創業当初、牛の行動データを分析するU-motionは非常に画期的でしたが、不安定な現在の情勢においては、さらに強固な畜産へのアップデートが求められています。
そこで、さまざまなステークホルダーがU-motionのデータを活用できるようにすることで、農家さんの生産性をさらに向上させる、U-motion Platformという概念が生まれました。
さらに、畜産業界に関わる全ての人たちが働きやすい環境を作り、全体として良い状態にしていきたいと考えています。
U-メディカルサポートは、獣医師に対して提供される遠隔診療も可能な電子カルテ で、獣医師の働き方改革を支援しつつ、農家さんの問題を解決するツールでもあります。
農家さんとのコミュニケーションや獣医師同士の連携を円滑にし、業界全体の問題を解決するためにU-メディカルサポートが誕生しました。
誕生の背景には大きく二つの問題があって。
一つ目は、牛の治療に関する問題です。農家さんにとって、何千何百頭と飼育している牛が体調を崩すたびに、病院に連れて行くことは現実的ではありませんよね。なので、牛の治療は基本的に獣医師に来てもらう必要があります。
しかし、特に土地の大きい北海道などでは、獣医師が1農家さんあたり2〜3時間かけて診療に行くことが一般的であり、限られた人手で多くの農家さんを診療することは、とても困難なことです。また、農家さんからは「獣医師が早く来てくれない」という不満が生まれます。
このような問題から、ある程度の知識を持った農家さんでは、獣医師に確認をとって自分たちで投薬を行う自家治療を行っています。 しかし、自家治療で良いかどうかの判断を聞きたい時などは困りますし、獣医師の診断がないと保険診療はできませんので、薬代は農家さんの全額負担となります。
このような状況で、U-メディカルサポートを使えば、U-motionのデータを活用して、高度な治療が必要な場合は獣医師が駆けつけたり、遠隔から獣医師のアドバイスを受けたりすることが可能になるんです。
二つ目の問題は、若手獣医師の育成問題です。獣医師の数が少ない中で、特に若手獣医師の育成が重要になりますが、限られた時間の中で十分な教育ができないという問題があります。
若手獣医師が農家さんのところに行った際に、どう対処すればいいか分からない場合、これまでは、先輩獣医師が常に付き添うことは現実的ではないため、電話で確認することが一般的でした。
U-メディカルサポートを利用することで、先輩獣医師は、これまでの診療記録やU-motionに記録された牛の行動データを確認しながら、遠隔でも正確なアドバイスをすることができるようになるんです。結果的に、迅速な対応が可能となり、若手獣医師の育成にもつながります。
このように、U-メディカルサポートは、農家さんの生産性にもつながりますし、獣医師にとっては、遠隔から若手獣医師に教育ができるツールにもなります。
まず、U-Cashには、“U-Cash Pro”と“U-Cash for Finance”(開発中)という2つのサービスがあります。U-Cash Pro は農家さんの経営を見える化するツールであり、U-Cash for Financeは、見える化された経営状況をもとに金融機関が融資判断するためのツールです。
※“U-Cash for Finance”(開発中)について詳しくはこちら↓
U-Cash誕生の背景を大きく2つに分けてお話しします。
一つ目は、農家さんは、日々のコストや売り上げをしっかりと管理する必要がありますが、専門的な経営の知識を持つ人が不足していることです。
農家さんの経営を、お肉になる牛を育てる肉用牛農家と、牛乳を生産する酪農家にざっくり二分すると、肉用牛農家の収支改善には、いかに安く牛を仕入れて、いかに高く売るかが求められます。一方で、酪農家の場合は、トップライン(1Lあたりの生乳価格)は決められているため、乳量をいかに増やし、コストをいかに下げるかが重要です。
基本的に経営状況を把握するためには、畜産農家の場合は、通常30か月齢くらいで出荷されますが、その間、いついくらで仕入れたか、原価がどれくらいかを帳簿上で管理しなければなりません。酪農農家の場合は定期的にどれくらい売り上げがあるか、それに対するコストはどれくらいかを、月次や日次で見える化する必要があります。
これらの情報を管理するためには、牛の基本的なデータが必要であり、そのデータはU-motionにすべて保存されています。U-Cash Proを使えば、この基本データを経営データと統合することで、複雑な計算が不要になり、経営の見える化を実現することができます。
二つ目の問題は、金融機関が農家さんの経営状況を把握しづらいため、適切な融資判断が難しいということです。金融機関は、農家さんが持つ資産、特に牛の価値を正確に評価できないため、適切な融資を行うことが困難な状況にあります。
しかし、U-Cash for Financeを利用することで、金融機関は取引のある農家さんの経営状況を月次で閲覧できるようになるため、この問題を解決できると考えています。
月次で経営データを把握できるようになることで、金融機関は融資判断をしやすくなり、ABL(動産担保融資)を実施できるようになるんです。
また、農家さんが持つ動産の中で、牛は最も価値が高い資産です。今後、U-Cash for Financeでは、U-motionのデータを反映し、動産である牛の価値を、牛の健康状態や生産性に紐付けて判断できたら面白いと思っていて。これにより、生産性の高い牛が高く評価されるようになり、金融機関の融資判断がさらに容易になります。
このように、U- Cash for Financeによって金融機関の問題が解決されることで、農家さんにとっても資金調達が容易になり、双方の問題を解決できるんです。
これまでは手書きでカルテを記入していたため、大規模な農家では1日に百頭以上の治療を行うこともあり、カルテの記入に多大な時間と労力がかかってしまっていたお客様がいらっしゃいました。
しかし、U-メディカルサポートを導入したことで、すべてがクラウド上で管理できるようになり、作業時間が大幅に短縮され、紙ベースの問題も解決されたという声をいただいています。
※詳しくはこちらをご覧ください↓
U-Cash Proは、経営の見える化だけでなく、牛を仕入れた際に手入力する必要のあった牛の血統やDNA、鼻紋のデータをAI-OCR機能を使ってインプットすることができます。
AI-OCRを使用してU-Cashにデータをインプットし、それを見える化することで、データの吐き出しも簡単に行えるようになりました。例えば、牛を肥育農家に売った際の請求書などの書式のやり取りが自動化され、ボタン一つで作成できます。
「入れた情報と出ていく情報がすべて管理されているため、これまで経理の事務員が多くの時間を費やしていた作業が半分ほどに削減されました。」というような声は多くのお客様からいただいていますね。
そのほかにも、
さまざまなプロダクトを展開しています。
現在の畜産業界の問題である、情報が分断されていたり、縦割りになってしまっている状況を解決し、情報に自由にアクセスできるようにすることによって、「本当に楽になったね」「儲かるようになったね」と言っていただけるような体制を築き、畜産業を“かっこいい業界”や“人が集まる業界”にしたいですね。
少し話が外れますが、私が牧場長なら、データや最先端技術を徹底的に活用した男女問わず様々なバックグラウンドをもった方が働きたくなる「誰でも儲かる牧場」とか作りたいですね(笑)まずは、そのような活性化した雰囲気を国内で作り、さらにそれを世界に広めたいです。
また、和牛や日本のミルクも含めて、日本の畜産業は徹底的に安全面や衛生面を管理されています。例えば、鶏卵です。海外で生卵を食べることができる国はほとんどなく、スコッチエッグやゆで卵のように火を通して食べるのが一般的です。しかし、日本では当たり前に生で食べることができます。それだけ日本の畜産業の安全や衛生面での基準は厳しいんです。
厳しい基準があるからこそ、私たちは安心して安全な食べ物を食べることができます。このような取り組みを世界に向けて発信し、「日本の畜産業ってすごい」と思ってもらえるようにしたいですね。間接的ではありますが、U-motion Platformを使って、日本の畜産業を発展させていきたいと考えています。